アメリカは、日本と比べると車社会です。ニューヨークなど一部の都市部では、車がなくても不便に感じませんが、大半のエリアでは車がなければ近所にも行けません。移住、駐在、また留学などアメリカにやってきた目的によって、どんな車が必要かは異なりますが、ここでは、アメリカで車を購入するプロセスをご紹介しましょう。
目次
1.車は即買いが基本?
ディーラーで中古車を購入する場合、頭金があれば即日に車をゲットすることができます。まずネットなどで中古車情報を調べたら、実際に中古車ディーラーに足を運び、実際に車をチェックしましょう。アポは必要ありません。
気に入った車を見つける
まずは、気に入った車を見つけることから始めましょう。今すぐに車が欲しい人は、ディーラーに駐車されている中古車の中から見つけることが基本です。気に入った車を見つけたら、積極的に試乗をリクエストしましょう。
私が中古車を購入するときはいつも、ネットで気に入った車を何台かピックアップし、ネットで試乗の予約をしたうえで足を運びます。こうすることで待ち時間が短くなります。
中古車の試乗には、運転免許証が必要です。これは、車に乗ったまま逃亡されないための、ディーラー側の対策ですね。日本のパスポートと国際免許証でも、試乗させてもらうことはできます。
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頭金を入れれば即納も可能
欲しい車を見つけたら、購入方法やローンの手続を店内で行います。このあたりは、日本の中古車購入のプロセスと変わりません。
ローンが下りたり、キャッシュ一括購入など、支払いの面で手続きが終了すれば、その場で車に乗って帰宅できます。
頭金を入れる際には、キャッシュよりもチェックでの支払いがおすすめです。万が一のトラブルを避けることができますし、後からいくら払っとたか払わないと揉めることもなくなります。
私はいつも、チェックブックを持参して、買うと決めたら即日に頭金を入れています。のんびり考えていると、中古車はあっという間に売れてしまうので、スピードが大切です。
自動車保険もその場で加入できる
もしも既にアメリカで生活していて、自動車保険にも加入している人なら、現在加入している保険をこれから購入する自動車にも適用できます。もしも渡米したばかりで自動車保険はこれから、という人は、ディーラーで保険も紹介してくれます。後で保険を見直すにしても、とりあえず加入できる保険を紹介してくれることは、大きな安心感ですね。
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車庫証明は不要
日本では、自動車を購入する際には、車庫証明を取らなければいけません。しかしアメリカでは、車庫証明の必要がないため、購入て続きでも、購入した自動車をどこに駐車する予定なのかを聞かれることはありません。
ナンバープレートは1週間~2週間かかる
中古車を購入する場合、ディーラーでナンバープレートの登録作業を代行してくれます。それまでは、紙の仮ナンバープレートで運転できます。
新しいナンバープレートが準備できたら連絡が来るので、ディーラーに足を運んで付け替えてもらいましょう。もしも待ち時間が発生するようなら、プレートを自宅に持ち帰り、DIYでつけるのもOKです。
ナンバープレートの着脱は難しくなく、日本のように封印もありません。プラスドライバーでネジ止めするだけで、初めての人でも簡単に作業できます。
2.中古車の購入にかかる費用は?
中古車を購入する際には、車体の値段に加えて、税金や諸経費が掛かります。
Sales Tax | 消費税 | 州によって異なる7.5%~8.5%程度 |
Title Transfer Fee | 所有権移転費用 | $15程度 |
Registarion/TagFee | 登録料 | $50程度 |
Vehicle License Fee | 車両登録料 | 車両価格の0.65%程度 |
Smug/Inspection Fee | 検査費用 | $10~$50 |
これらは、あくまでも目安です。州によって税率や法定費用は異なりますし、車両の大きさや価格によっても経費の合計は変わります。
3.個人売買で車を買う方法
アメリカでは、自動車の個人売買も盛んにおこなわれています。個人が中古車を手放す場合、ディーラーに下取りしてもらうことは可能ですが、ディーラーはそこに利益を上乗せした額で、中古車として販売します。
車を手放す側としては、再販売価格よりも若干リーズナブルにすれば、中古車を手放して利益も出せるのでは?と考えるわけですね。そして、自動車を購入する側にとっても、ディーラーで購入するよりリーズナブルに買えるので、個人売買は人気があります。
試乗はマスト
個人売買では、車の状態や品質が保証されているわけではありません。売手の言葉を信じるしかありません。そのため、当たりはずれがあるということは、最初に理解しておきましょう。
留学生のように、できるだけリーズナブルに購入できる中古車で、とにかく走ればそれで良い、という場合には、気軽に購入しやすい個人売買がおすすめです。
できれば事故歴も調べたい
個人間の売買では、過去にどんな事故歴があったかについても、できれば調べておきたいものです。売手を言葉を信用して購入したのに、故障ばかりで購入から半年で買い替える羽目になった、というトラブルも珍しくありません。
自動車の事故歴は、ネットで簡単に調べることができます。CarFaxにアクセスして、車体番号(VIN)を入力すれば、これまでの車歴をチェックできます。無料ではなく$39.99がかかるので、もしも可能なら、売手に「車歴(Vehicle History]を見せてほしいと言えば、売手が入手してくれるかもしれません。
ちなみに、このCarFaxは、中古車所情報も紹介しています。安心できる自動車を見つけたい人は、このサイトを利用してクルマ探しをするのが良いかもしれませんね。
手続きは自分でする事
個人売買では、名義変更などの手続は、ディーラーが代行してくれるわけではありません。全て自分で行わなければいけません。
しかし手続はそれほど難しくはなく、最寄りのDMVで名義変更の手続ができます。この手続きは、Title Register(タイトル・レジスター)と呼ばれています。
名義変更の手続きを行う際には、ナンバープレートを交付してくれるだけでなく、税金などもその場で支払います。現金オンリーではなく、クレジットカードやデビットカードでも支払いができるので、安心してくださいね。
かかる料金や経費としては、
- 名義変更(Title Register)$100程度
- 車両税(払うとステッカーを発行してくれるので、それをナンバープレートに貼ります) $100〜(購入価格の数%、もしくは市場価格の数%で計算されます)
- 消費税 州によって異なり、約8%~9%程度が目安です。デラウェア州のように消費税なしの州もありますが、最も高いアラバマ州では14%となっています。
州ごとの消費税はこちらから
4.アメリカで自動車を購入する際の注意点
アメリカで自動車を購入する際には、いくつか注意点があります。
保証サービスは有料が多い
基本的に、中古車を購入する場合には、AS IS(その状態のまま)が条件となります。そのため、購入したらタイヤに穴があいてたとか、ライトが切れていた、なんて不具合が起こることは、珍しくありません。購入前に全ての機能をチェックした上で購入するということは難しいですが、ちょっとした不具合は、ディーラーで対応してくれるのかどうかという点は、購入前に訪ねておきたいものです。
中古車をディーラーで購入する場合、有料の保証サービスを進められます。けっこうお値段が高めの保証なのですが、
- タイヤのパンクを補償してくれる $500程度
- 車の不具合を補償してくれる $2000~$3000程度
などがあります。この保証は、例えば1万マイル以内の走行とか、3年以内という期間が決められていて、その期間内の不具合なら、無償対応してもらえるというものです。
また、中古車でも3年落ち以内なら、新車時から3年間ついているメーカー保証も利用できます。この期間内なら、不具合があってディーラーに持ち込むと、無償で修理してもらえます。
Vehicle Historyだけでは100%信用できない
Vehicle Historyは、事故を起こして警察に届け出が出されたもののみが記録されています。軽くぶつけたけれど修理はDIYや知り合いに頼んで、なんていう場合には、この車歴には記載されていません。