アメリカにも嫁姑問題はあるのか?日本とどう違う?

嫁姑問題は、結婚している人にとっては永遠の課題かもしれません。家族という単位に「嫁」という新参者が入ってくるという古い概念を持つ封建的な文化ではないアメリカですが、嫁姑問題がゼロというわけでは決してありません。ここでは、私自身が経験したり、私の周囲にいる国際結婚をしている女性、アメリカ人同士で結婚している友人などから聞いた、嫁姑問題をご紹介しますね。

この記事には、不快に感じる内容が含まれているかもしれません。できるだけ客観的にまとめていますが、不快になりたくない方は、ここでご退出されることをおすすめします。

目次

  1. 嫁と姑の同居は少ない
  2. 嫁と姑の関係はどう?
  3. アメリカにも嫁いびりはある?
  4. 女の上下関係は難しい

1.嫁と姑の同居は少ない

私がこれまでアメリカで暮らしてきて気づいたことがあります。それは、嫁と姑の同居が少ないということです。80代でも90代でも、体が元気で独居で生活できるうちは、皆さん子供と同居という考えはなく、ひとりでも単身世帯を維持していますね。

ある知り合いは、彼自身がすでに定年を迎えた60代です。80代以上だろうと思われる彼の母親は、彼の自宅のすぐそばで独居です。彼は、生存チェックも含めて頻繁に顔を出しているようですが、先日嘆いていました。

「母は昔からタバコを吸うんだけど、最近、タバコを食べちゃうんだ。やめるように言ったけれど、辞めなければもう一人では住ませておけない。」

ちなみに彼には奥さんがいて、すでに成人して独立した子供たちもいます。全員が同じ街に住んでいます。私は、ひとりで生活できなくなった高齢の母親が、どこで暮らすことになるのか、とても興味がありました。彼曰く、同居することは全く考えておらず、母親自身の家を売却して施設に入れるのだそうです。

アメリカでは、もしも高齢の両親が持ち家を持っている場合には、売却してその資金で老人ホームに入るというパターンが多いような気がします。ただし、アメリカ人だからと言って全員がマイホームを持っているわけではありません。高齢で持ち家がなく賃貸で暮らしている人がどうなるのか、気になりますよね?

高齢の親を迎え入れて同居に踏み切る家庭は、日本だけでなくアメリカにもあります。日本の場合には、長男が親と同居するケースが多いと思うのですが、アメリカの場合には、基本的に同居するのは娘のほうが圧倒的に多いような気がしますね。

その場合にも、高齢の両親が元気な時から同居するケースはほとんどなく、多くの場合には、お爺さんがなくなって、残されたお婆さんを娘が迎え入れる、というパターンです。その理由も、独り身だからというものではなく、お爺さんが亡くなったことで経済的に一人での生活ができなくなったから、というものが多いです。

確かに、娘のほうが自分の親に対して言いたいことを言えますし、親としても同じことを言われるにしても、嫁よりも娘のほうが風当たりは弱いような気がします。

元気なうちに同居するのは経済的な理由

残されたお婆さんが、まだ元気だけれど子供と同居を選択しなければいけないケースもあります。

こちらで知り合った日本人女性は、すでに80代でした。でも元気いっぱいで車の運転もしており、地域の日本人女性が集うランチパーティなどにも、毎回出席していらっしゃいました。

彼女には子供が一人いて、同居しています。彼女はその理由を「経済的な理由」とおっしゃってました。なんでもずっと専業主婦だった彼女は、旦那様が亡くなった時に遺族年金を受け取ることができず、公的な年金のみを受給しているのだそうです。そのため、生活ができないので子供の家で厄介になるという選択肢しかないのだとか。

国際結婚した日本人女性に限らず、アメリカ人女性でも旦那様の死後、どれぐらいの年金を受給できるかによっては、子供と同居するという選択肢しか残されていないケースは多いです。

息子がハイスクールの時に、一度聞かれたことがあります。

「お友達の家は、みんなグランマ(お婆さん)がいる。どうして?」

必ずしも経済的な理由だけではないと思いますが、経済的な理由で仕方なくという人は多いと思います。

2.嫁と姑の関係はどう?

アメリカ人は全般的に、日本人から見ると「性格がきつい」ように見える人が多いです。それは、皆さん自分の意見をはっきり口に出しておっしゃるからだと思います。

私自身、自分が思ったことを口に出して発言することに抵抗がないため、我慢して言葉を飲み込むことは、あまりありません。そのため、夫の両親に対しても、以前から思ったことは口に出していました。はい、今ではすっかり鬼嫁です。

周囲の友人を見ると、「姑とは話をしない」「言いにくいことは全部夫に言ってもらう」という人が多いです。これは、日本人だけでなく、アメリカ人女性でも多いですね。

その理由は、やはり嫁が言うと角が立つから、というものでした。

お金が絡むと関係は泥沼

アメリカでも、お金が絡むと嫁姑の関係が泥沼になることは少なくありません。

アメリカ人の友人は、義親が隣町に住んでいることもあり、子供が生まれた際にはずっとベビーシッターをお願いしていました。アメリカでは保育園の料金がとても高く、毎月1,000ドル~2,000ドル程度かかります。特に0歳児や1歳児の場合には、ひとり分のお給料がすべて保育費となってしまうことも珍しくありません。それでも仕事をキープできるならと、皆さん働きながら高額な保育料に耐えます。

彼女の場合、親がすぐにそばに住んでいたこともあり、子供の世話を保育園ではなく親にお願いしました。子供を見てくれていることに対してのお金に関しては、最初は気を遣っていくらか渡していたようですが、やはり少しずつナーナーになり、最後は払っていなかったようです。もちろん、契約書なども作成していませんでした。

私はまだ姑の立場になったことがないので、姑の気持ちはわかりません。報酬を受け取りたいと考えいたのに無料で奉仕する羽目になったのか、それとも孫の面倒を見させてくれてありがとうという気持ちで無料上等だったのか、その辺は分かりません。

しかしその子がハイスクールに入った今、大昔の「無料ベビーシッター」のツケが回ってきました。

すでに70代を迎えた彼女の義両親は経済的に困窮していたこともあり、息子(彼女の夫)のもとへ、たびたび金銭の催促をするようになったのです。最初の頃は、

「XXXのレストランでXXが食べたい」というおねだりから始まり、

「XXグループで遠足に行くから参加したい、でもお金がない」

「ベッドの寝心地が悪い。新しいのを買ってもらえない?」

と、どんどん要求がエスカレートしているのだとか。

彼女の夫はNOと言えない性格のため、無心されるままにお金を渡し、最終的には彼女たちの生活にも影響が出るようになったそうです。一度、旦那さんが親へ「援助はもうできない」とやんわりと伝えたそうですが、「無料ベビーシッターのおかげで、今までさんざん稼いだくせに」みたいなことを言われたのだとか。

彼女はそれ以来、姑と顔を合わせたくないという理由で、家族の集まりなどにも顔を出していないそうです。

墓場に持っていけないでしょ

日本人の多くは、自身の老後に向けて若い頃からせっせと貯金にいそしみ、老後は持っている範囲で身の丈に合った生活をしようと考えるのではないでしょうか。しかし私の周囲を見てると、アメリカ人の場合には必ずしもそういう思考回路ではないような気がします。

老後、経済的に困窮しても、それまでの生活レベルは維持して、不足する資金をどこからか調達してこよう、というか、誰かにもらおうという魂胆の人が、少なからずいます。

別の友人なのですが、アメリカ人と国際結婚をしている韓国出身の友人は、義両親から度重なるカネの無心に、うんざりしていたようです。夫も親に対してNOとは言っていたようですが、そうすると親が逆切れして

「お金なんて、そんなに貯めてどうするんだ?どうせ墓場にもっていけないのだから、今ここで私たちのために使いなさいよ!」

と言われたようです。

そんな彼女、旦那様が転職して海外へ引っ越していきました。海外転職と親からの金の無心に関係があったかどうかは、私は分かりません。

3.アメリカにも嫁いびりはある?

アメリカに嫁いびりがあるかどうか、それは本当にケースバイケースで違うと思います。お互いの性格によっては、鬼嫁におびえる気弱な老婆ということもあるでしょうし、嫁に対してメイドか奴隷のようにあれこれ指図する姑もいます。

嫁がアメリカ人なのか、それとも日本出身の「移民」なのかによっても、お互いの関係は違うと思います。

アメリカには根強い差別があります。結婚相手が人種差別者でなくても、その親は差別者というケースも少なくありません。

もしもそういう義親にあたってしまったら、嫁にとっては不幸としか言いようがないですよね。

知り合いの日本人女性の中には、

「面と向かって人種差別的な言葉を言われる。旦那さんは助けてくれない。」

「ほかの嫁と明らかに待遇が違う。歓迎されていない雰囲気を肌で感じる。」

「日本の親からお金を借りろと意味不明な無心をされた」

など、愚痴はいろいろあるようです。

ただし、アメリカ人の姑が全員こんな意地悪ババアというわけではありません。中には、思いやりをもって接してくれるやさしい姑様もいらっしゃいます。

人種差別的な側面も

アメリカは人種のるつぼですが、結婚して義家族になれば、異人種でも受け入れてもらえるかと言えば、決してそうではありません。

移民ではないアメリカ人女性でも、旦那様の人種が違うことで、義両親からいびりの刑を受けることはあるようです。これは、必ずしも白人の義両親からマイノリティの嫁がいじめられるというだけではなく、黒人でもラテン系でも、アジア系の義両親でもあります。

これはアメリカという国が、平等なんだと言いながらも、現実的には民族ごとに固まっており、多人種に対するネガティブな気持ちが多くの人に残っている表れかもしれません。

ただし、こうした人種や民族間の確執みたいなものは、世代が低くなるごとに、確実に良くはなっています。現在の70代や80代よりも、50代や60代のほうが確実に親和性がありますし、30代や40代にあれば、肌の色や見た目の違いなんて鼻くそにもならない、と考える人もいるでしょう。

私の息子はミレニアム世代の20代ですが、人種で人を選ぶという概念は持ち合わせていません。これから様々な経験をする中で、彼なりのステレオタイプや偏見が生まれる可能性はもちろんあるでしょう。しかし今後、そうした概念を持たない人が増えることは、素晴らしいことだと思います。

ママは世界一大切な人

姑が大きく出るのは、日本もアメリカもそれほど大きく変わらないと思います。しかし、日本の場合には「嫁は格下」みたいな古くさい考え方が根強く残っているため、姑の独裁になるケースは多いですよね。

アメリカの場合、嫁という概念はないものの、「母親ラブ」な息子が多く、母親に対してあまり強く言えない男が多いという点が、「息子が母親の言いなりで嫁がうんざりする」という構図に大きく関係しているかもしれません。

例えば、高齢でふらつきながら階段を上る母親を、ぴったり寄り添ってエスコートする息子。アメリカではよく見かける光景です。その後ろで、嫁が重たい荷物を持って階段を上る、という光景もあります。嫁にとっては、そんな待遇を受ければ、どんな女性だって姑と出かけるのは嫌になってしまうかもしれません。

ちなみに母親にも嫁にも気を遣う男性だと、全員の荷物を一人で抱え、高齢の母親をエスコートし、嫁は手ぶらで後ろからブラブラついてくる、なんてパターンもあります。

4.女の上下関係は難しい

嫁と姑の関係は、言ってみるなら女子の上下関係のようなものです。アメリカには、あまり上下関係という概念がないので、姑が年上だからという理由でへつらうという人は少ないと思います。しかし、お互いに言いたいことを言うと争いが勃発してしまうため、どうしても嫁が我慢する、という家庭は多いですね。

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