アメリカで温泉気分!家庭で湯船に浸かるには?

日本人にとっては、とても重要な生活習慣の一つに、お風呂があります。一日の終わりにアツアツの湯船に浸かれば、その日の疲れもストレスもすっきり解消できそうですよね。しかし、アメリカでは、残念ながら湯船に浸かるという文化はありませんし、自宅の作りも湯船仕様にはなっていません。バスタブはありますが、日本人がお風呂に入ることを想定しているわけではないため、とても使いづらいものです。

このアメリカで、私達が快適に湯船に浸かるには、何をしたらよいのでしょうか?

目次

  1. アメリカで快適なお風呂に入れない理由とは?
  2. 持ち家ならウォーターヒーターを変えてみる
  3. 日本のような瞬間湯沸かし器はある?
  4. 富裕層なら、自宅にお風呂を設置するのもアリ
  5. アパートの人はどうする?

1.アメリカで快適なお風呂に入れない理由とは?

アメリカのバスタブは、アツアツのお湯を溜めて浸かれば、日本の湯船を再現することは可能です。しかし、実際にトライしてみると分かりますが、とても使い勝手が悪いのです。その理由は、

などがあると思います。

洗い場がないので、文字通り「お湯につかる」ことしかできない

アメリカのバスルームは、アパートだと、狭い空間にトイレとバスタブ、そして洗面台が並んでいる、いわゆるユニットバススタイルです。そのため、バスタブにお湯を張って湯船をして使うと、体を洗うための洗い場がなくなってしまいます。トイレにも洗面台の所にも何も置かず、完全にお風呂として使えるなら、洗面台の前のスペースで体を洗うことはできるかもしれません。しかし、バスタブの外は防水仕様となっていないので、日本のお風呂の中の洗い場のように、シャワーを流すなんてことはNG。階下に水が漏れてしまいます。


お湯の温度がかなり微妙

日本では、基本的に一戸建てでもアパートでも、瞬間湯沸かし器がデフォルトで設置されています。そのため、アツアツの火傷しそうな温度のお湯を大量に使っても、お湯がなくなるということはありません。

しかしアメリカでは、大半の家庭では、ウォーターヒーター(Water Heater)と呼ばれるタンク式の設備が一般的です。これは、何十リットルというタンクの中で水を沸かしてお湯を作り、キッチンや洗濯、バスルームでお湯をひねった時に供給してくれるシステムです。

アパートや一般的なサイズの戸建て住宅では、ウォーターヒーターのタンクの大きさは、40Lから50Lぐらいが平均だと思います。豪邸なら、もう少し大きめサイズのタンクを設置したり、タンクを2台設置することも可能ですが、庶民家庭ではなかなかそうしたアップグレードは難しいかもしれません。

お湯の容量が決まっているので、バスタブの中にお湯を貯めると、あっという間に熱湯切れの状態となり、お湯をひねってもぬるいお湯しか出てこなくなってしまいます。そのため、アツアツのお湯に肩まで使って疲れをいやす、なんて贅沢なことはできないのです。


お湯がすぐに冷める

これも、アメリカで生活している日本人にとってはアルアルだと思います。セントラルで冷暖房が完備されている家が多いアメリカですが、バスタブに必死に熱いお湯を入れても、あっという間に冷めてしまいます。

その理由は、やはりバスルームの構造とか、バスタブの素材にあるような気がします。

2.持ち家ならウォーターヒーターを変えてみる

もしも自宅が、購入した所有物件なら、ウォーターヒーターを交換するという方法が最短かもしれません。ウォーターヒーターは、サイズやメーカーによって価格は異なりますが、現在設置されているタンクがまだ健在なら、40L~50L 程度のタンクをもう一つ設置して、2タンク仕様にすることで、バスタブにアツアツのお湯を張って存分にお風呂を楽しめます。

ちなみに、40L~50Lサイズのウォーターヒーターは、600ドル~1,000ドル程度で購入できます。

ウォーターヒーターの寿命はどのぐらい?

ウォーターヒーターの寿命は、約15年程度です。これは、サイズやメーカーによって多少の誤差はありますが、だいたいどの製品でも同じです。

寿命が近づいてくると、シャワーを浴びる時に出てくるお湯が、普段ほど熱くならないという微妙な異変に気付きます。夫はシャワーの温度にあまり敏感ではないので、気づくことはありませんでしたが、私は、気づきました。

また、ウォーターヒーターが寿命を迎える1年~2年ぐらい前から、お湯がなんとなく濁ることもあります。私は以前住んでいた家で、このお湯の濁りを経験したのですが、きっと水道管から出てくる水質が悪いのかな、なんて思ってやり過ごしていました。

しかし、ウォーターヒーターが寿命を迎えて交換した途端、この濁りがなくなったのです。つまり、お湯が何となく茶色く濁っていたのは、ウォーターヒーターが原因だったということですよね。もっと早くに気づけばよかった、なんて少し後悔してしまいました。

3.日本のような瞬間湯沸かし器はある?

リーズナブルなRheem製品

アメリカにも、日本のような瞬間湯沸かし器はあります。これは、タンクレスと呼ばれていて、LowesとかHome Depotなどにもありますが、アメリカでは一般的ではないので、きっと在庫は少ないです。

“Instead of storing hot water, these units heat water as it passes through a series of coils. Because they only heat water when needed, tankless heaters are typically more energy-efficient. Available in electric, liquid propane and natural gas models.”

Lowe’s

Lowesのラインナップはこちらから

Home Depotのラインナップはこちらから

ラインナップという点でいうなら、やっぱり最強はAmazonです。大型の電化製品ですが、Amazonでも販売されています。

4.富裕層なら、自宅にお風呂を設置するのもアリ

もしもお金に余裕があるなら、自宅のバスルームを改造して、日本仕様にするという方法もあります。ただし、アメリカで日本仕様のバスルームを作るためには、

  • バスタブとお湯の重みに耐えられるように床の補強
  • 防カビ対策や通気性
  • 洗い場も含めて防水処理

など、しなければいけないことはたくさんあります。職人レベルのスキルがあれば、もしかしたらDIYでやってのけられる人もいるかもしれません。しかし多くの場合には、日本のお風呂の文化になじみがある職人を探し、完全カスタムメイドでのリモデルとなります。

将来の自宅売却ではデメリットになることも

日本人にとっては、日本式のお風呂を手に入れることは、まさに理想的なライフスタイルですよね。しかし残念ながら、アメリカで日本スタイルのお風呂を作ってしまうと、自宅を将来売却する際には、マイナスになってしまう可能性があります。

費用をかけて作ったバスルームでも、「バスルームが嫌だ」と嫌がられたら、本当にショックなものです。そうならないためには、近い将来に引っ越す予定がない人限定の解決法かもしれません。

アメリカでも深めの湯船はトレンド

日本スタイルのバスルームを作るのは嫌だけれど、日本人の清潔さには脱帽、というアメリカ人はたくさんいます。そんな人たちのトレンドとなっているのが、ジャパニーズスタイルのバスタブです。お値段はまだまだ高く、タブだけなのに1500ドル~6000ドル程度してしまいますが、肩までゆっくりお湯につかりたい人にとっては、とりあえずバスタブの中に寝そべらなくても実現できる方法はありそうです。

5.アパートの人はどうする?

不動産を所有している人なら、メリットとデメリットはあるものの、自宅を改造するという方法があります。しかし、アパートで暮らす人にとっては、勝手に改造することはできません。その場合には、どうしたら良いのでしょうか?

可動式のタブをお風呂に入る時に持ってきたり、折り畳み式のタブを使うなど、いくつか選択肢はあります。これを、バスルームのバスタブのすぐ隣に置けば、バスタブを洗い場として使うことができ、タブの中にお湯を張って浸かれます。

ただし、どんな形式のタブでも、使った後にいはお湯を抜かなければいけません。結構な重さになるので、タブを持ち上げてバスタブに流すという作業は無理でしょう。タブを購入する際には、排水のことも考えて、使いやすいものを選んでください。

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