アメリカの署名に漢字を使うのはアリ?ナシ?

アメリカには、日本のように実印とか印鑑証明という概念はありません。法的な拘束力を持つ書類や、金銭の取引が絡む書類の場合には、自分で署名(サイン)するだけでなくNotarizeという公証をしてもらわなければいけませんが、それ以外の時には手書きで署名をするだけでOKです。

アメリカの署名は、日本でいうところの認印やシャチハタのような考え方ですね。認印は、本屋やハンコショップなどで市販されていますし、どこかに登録しておくわけではないので、今日はコレを使って明日はコレを使おうかな、なんていうのもOKです。

アメリカの署名も同じような位置付けで、とりあえず「見ました」「受け取りました」の確認の意味で使います。書き方が普段と違ってたとか、あのスペルは平気だったかな、なんて心配する必要はありません。

目次

  1. アメリカの署名は筆記体が多い
  2. 署名に漢字を使うのはアリ?
  3. 署名に漢字を使うメリットとデメリット
  4. 署名が大切な時もある

1.アメリカの署名は筆記体が多い

アメリカでの署名は、基本的にはフリースタイルです。アメリカ人だと、筆記体で自分の本名フルネームを書く人が多いですが、筆記体が得意でない人や好きではない人、もっとオリジナリティを出したい人などは、本名をしっかり書かなくても問題はありません。以前働いていた職場の上司は、なんとサインは「m」のみでした。そういうのも、アリなのです。

文字のお尻の部分を芸術的にカーブさせるとか、大きな円を付け加えるとか、オリジナリティたっぷりな署名も、中にはあります。

また、自分が書いたものなら必ずすべての署名が完全に一致していなければならないというルールもないので、ミミズが張ったようなグニャグニャな感じの署名をしても、誰にも何も言われません。

日本からの観光旅行でアメリカに来る人だと、筆記体何それ?という人がいるかもしれません。その時には、筆記体ではない書き方でも良いそうです。

2.署名に漢字を使うのはアリ?

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欧米人は漢字を見ても判別不能

結論から言うと、法律的には問題ありません。しかし、嫌がるアメリカ人はとてもたくさんいます。漢字は東アジアでしか使われていない言語なので、怪しいと感じる人は多いですし、人種差別的な人になると、漢字でサインされている小切手(Check)は信用できないから受け取らない、なんて拒否するケースもあるのだとか。

漢字を使うことに関しては、アメリカで暮らす日本人の間でも賛否両論です。メリットもあればデメリットもあることは、覚えておいた方が良いと思います。

3.署名に漢字を使うメリットとデメリット

私は結婚してからずっと、署名には「Hanako山田」のような英語と漢字をつなげた独自のスタイルを採用していました。理由は、自分のフルネームを筆記体でスラスラと上手に書けなかったことと、見た目がイマイチだったから。

しかし10年前、アメリカ市民権を取得した際に、移民局のオフィサーに「アメリカでは漢字の署名は使わないでください」とアドバイスを受けました。ここはアメリカなのだから、英語をつかいなさいと。

どうしてなのかまでは説明されませんでしたが、おそらく「誰も読めない、判別できない」からという理由なのでしょう。

そう言われたものの、それまでの署名スタイルにすっかり慣れていたので、それからも私は署名には英語+漢字の組み合わせを通しています。特に問題になったことは一度もありません。

署名に漢字を使うメリットを調べてみたところ、

  • 欧米人には真似しづらい
  • 本人が見て自分の署名かすぐわかる
  • 本人にとって書きやすい

などを、多くの東アジア人が感じていることが分かりました。特にアメリカ人は漢字を書けないので、偽の署名を書くことは、かなりの確率で不可能だと思います。

特に少し前までは、クレジットカード払いをした時に、カード裏面の署名と、お店でする署名が一致していなければ決済できないというルールがありました。その点においては、真似しづらいという事は大きなメリットだったと思います。

しかし、署名に漢字を使うデメリットもあります。

  • 誰も読めない
  • 偽装されても筆跡鑑定できる人もいない
  • 怪しいと思われる確率が高くなる

という事ですね。「山田花子」と署名されているべきところに「田中明子」と書かれていても、誰も区別すらできません。その結果、そのままOKとなってしまう可能性が高いという声もあります。

署名は、「私が書きましたよ」と相手に伝える意味があります。つまり、相手が読めなかったり分からなければ、役割を果たさないこともあるわけですね。そう考えると、大切な部分では、しっかりと相手が理解できる言語で署名することは大切なのかなと思います。

4.署名が大切な時もある

普段の生活では、署名をする機会はとても多く、認印とかシャチハタの感覚で署名をしても問題はありません。しかし、金融機関で口座を開く時や、クレジットカードを作る時、家や車のローンや名義などにおいては、署名はとても大切です。アメリカ人が見て、明確に自分の署名であることを分からせる必要があります。そんな時には、私は、普段のHanako山田という署名スタイルは使わず、Hanako Yamadaとしっかり英語で筆記体で書くようにしています。

こうした公的な文書では、万が一トラブルの時には筆跡を鑑定されます。銀行口座で怪しいチェックが換金されたという場合には、犯罪性を確認するために、口座開設時の署名とチェックに書かれた署名を照会されます。クレジットカードも同じですね。

そのため、大切な書類にする署名は、一貫して同じものを使うのが、万が一のことを考えれば得策かなと思います。もちろん、同じでなければいけない必要はありません。

もしもアメリカでの署名スタイルに慣れていない人は、メモ帳などに何回か練習して書きやすいスタイルを身につけておくと良いかもしれません。まぁ、同じスタイルを貫かなければいけないわけではないので、練習しながら自分なりのスタイルを見つけるという方法もアリだと思いますが。

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