ナルシストというと、私たちが持つイメージは
- 自分が世界で一番美しいと思っている自己陶酔
- プライドや気位が異常なまでに高い
- 自分は間違ってない、間違っているのは他人
あたりではないでしょうか。しかし精神学的にみると、実は私たちが持っているナルシストのイメージは、鼻くそレベルの可愛いものなのだそうです。
目次
1.ナルシストとは?
ナルシストとは、医学的には自己愛性パーソナリティ障害という精神疾患です。一言でいうなら、「かまってちゃん」「Needy」な人かもしれません。自分が大きく偉大なものだと勘違いし、他人から構ってほしくて仕方なく、他人に共感したり空気を読まない気分屋は、ナルシストの可能性は高いですね。
ナルシストが親になると、いくつかの特徴が表面化するのだそうです。
- 子供との会話でも、話題は自分のことばかり。
- 子供が遊びたい友達を選べるわけではなく、自分の友人の子供と無理に遊ばせる
- 行動が未熟で理不尽
- 外面が良い。でも家の中では子供にやたら厳しい。
- どれだけ親が犠牲を払っているかを嫌見たらしくネチネチと言う。子供に罪悪感と感謝の心を植え付けようとする。
- 子供にとって大切なイベントでも、気分とか体調を理由に欠席する
- 子供が嫌だと言っても、無理にスポーツや習い事を強制する
- 子供を出汁にして他人を利用したり、個人的な利益につなげようとたくらむ
- イライラやストレスを子供にぶつける。それを悪いと思わない。
- 子供が一緒に何かをしようと誘っても、色々な言い訳をしてやらない。
- 子供が巣立つことを嫌い、自立を阻む
書いていて思ったのですが、ナルシスト親って代表的な毒親みたいなものですね。
2.ナルシストの親に育てられた子供はどうなる?
上記のようなナルシストは、ある程度距離のある関係なら可もなく不可もなく、かもしれません。しかし距離が近くなればなるほど毒を発揮して嫌われます。
他人なら、サーっと潮が引くように離れていくこともできるでしょう。しかしナルシストを親に持つ子供となると、離れたいと思ってもなかなか実現はできません。
そんなナルシスト親に育てられることもは、成長過程におけるメンタル部分に、マイナスの影響が出るのだそうです。
- 優柔不断 →非難されるのではないかという不安が先立ち、なかなか決断できません
- 自分は無知無力、役立たずで価値がない人間だと思い込む →毒親による刷り込みの結果
- 自分の心に壁を作る →誰にも傷つけられたくないという一心で、他人と長期的な関係を築くことに不安や恐怖を感じます
- 自分より他人が大切 →他人にどう思われるかが気になってしまいます
- うつ病になりやすい →周囲の期待に応えられないと自責の念に苦しめられます
- 隣の芝が青く見えて仕方ない
3.高齢の親がナルシストだった。どう対応すればよい?
子供の頃には「親なんて大嫌いだ」という強い思いを持ちながら成長し、大人になってようやく、高齢になった自分の親が実はナルシスト親、毒親だったと客観的に知ったという人は意外と多いのではないでしょうか。
自分の親がナルシストの毒親だった。できれば関わりたくない。でも高齢だし。なんて悩んでいる皆さん、高齢のナルシスト親に対して、大人になった私たちができることはいくつかあります。と専門家の先生はおっしゃっています。
- 変えることは不可能。毒親の間違った言動を指摘しても時間の無駄。
- 言うことを聞く必要はない。お願いされたとおりに行動する必要もない。右から左でOK。
- 親が慣れている親中心の世界を尊重する必要はない。親が毒親でも自分自身を大切にするべき。
- 自分自身のやり方で、最低限の思いやりを持って接する。それだけ。
- ナルシストは精神疾患なので、自分で対応できなければプロに依頼する方法もアリ。
- 境界線をしっかり引く。親が境界線をはみ出したら事前に通告したペナルティを課す。
- こちらの計画に透明性を持たせる。親の賛否は考慮しない。でも透明性を持たせることでもしかしたら理解を得られる可能性はある。
なのだそうです。幼少の頃には毒親に育てられ、成人してからも毒親と関われなんて言われることに激しく抵抗したくなる人はいると思います。
それはそれで、アリだと思います。実際にアメリカの統計によると、親と全くかかわりを持っていない、もしくは過去に親と疎遠にしていた人の割合は、なんと全体の40%以上にも上るのだとか。
それをどう考えるかはあなた次第。「覆水盆に返らず」なのか「血は水よりも濃い」なのかは、価値観やそれまでの親との関係によって大きく違うと思います。