アメリカで2,000ドルの詐欺にあった話

私は、オレオレ詐欺などに引っかかった経験はありませんし、セールス電話に対しても、話をじっくり聞くことはありません。しかし人格者の夫はとても善人で、相手を疑わずに信じてしまう傾向があります。今回は、そんな夫が詐欺被害にあったエピソードをご紹介します。

目次

  1. 買った家にフェンスがなかった
  2. 半額は手付金、施工後に残金
  3. 訴えるか?泣き寝入りか?
  4. 解決には至らなかったけれど
  5. 詐欺に引っかからないことはできるのか?

1.買った家にフェンスがなかった

私が以前住んでいた家は、庭にフェンスがついていて、犬はいつでも外に行きたいときには自由に外に出ることができました。しかし夫の異動で引っ越すことになり、新天地で購入した家には、フェンスがついていませんでした。

ワンコのために、フェンスは必要です。私たちよりも一足早く新天地に越してきた夫は、忙しい合間を縫いながら様々な業者にアポを取り、私たちが越してくるための準備を整えていてくれました。

フェンス以外にも、壁にペンキを塗ったり、窓にブラインドをつけたり、庭にパティオを設置するなど、やることはたくさんあります。以前の家は中古住宅だったので、その辺は何もする必要がなかったのですが、今回購入した家は新築だったため、そうした作業はすべて自分たちでしなければいけませんでした。

すべて業者へ依頼しましたが、フェンス以外は問題なく対応してもらうことができました。

2.半額は手付金、施工後に残金

フェンス業者は、HomeAdvisorというアプリで見つけました。このアプリは、アメリカの巨大ホームセンターチェーンのLowesなども利用しており、Lowesで対応していない取り付け施工をしてくれる業者を簡単に見つけることができる、便利なアプリです。

そこで見つけた業者へ連絡し、見積もりを取ってもらったところ、4,000ドルだと言われました。私も夫も相場を知らなかったため、4,000ドルだと言われれば、それが安いのか高いのかもよく分からず、そういうものなのだろうとしか思いませんでした。

その業者は夫に「手付金として半額、あとは施工後に残額」と言い、夫は半額の2,000ドルを支払いました。

その後、その業者はトン面を決め込んだのです。

夫が連絡するといつも、材料を注文して納品を待ってるとか、まだ来ない、親が死んだ、Permitを待ってる、今日は大雨だから施工できない、など色々な言い訳をしてきました。そんな中2か月が過ぎ、私も息子も、そしてワンコも引っ越し先の家に合流しました。それでもフェンスはまだありません。

冷静に考えたところ、どうやら詐欺なのではないかという結論に至りました。

Permitの申請はされているのかを役所へ問い合わせたところ、それすら出ていませんでいた。はい、これで詐欺決定です。

警察へ相談に行ったら、民事案件だから裁判所へ行けと言われました。

裁判所へ行ったら、Small Court案件なのでここではない、別の場所だ、と。

3.訴えるか?泣き寝入りか?

brown wooden gavel on brown wooden table

たらい回しにされるうちに、夫も私も半分あきらめの境地になりました。でも夫は、2,000ドルは大金だから取り返すべきだ、と主張しました。

私も賛成でした。しかし、この物騒なアメリカで、なんとなくいやな予感がしたのも事実です。

業者の男は単独犯なのですが、私たちがどこに住んでいるかを知っています。もしも訴えて2,000ドルを取り返したとしても、逆恨みされて仕返しされることは、十分に考えられます。

例えば、家の前のドライブウェイに駐車している2台の車、すべてのタイヤを深夜にパンクさせられることだって考えられます。朝起きて、夫は仕事に行けず、息子は学校に行けず、車庫に入っている私の車も出せずで、家族は自宅で立ち往生することでしょう。タイヤを全交換する費用や手間、精神的なストレスや労力を考えると、2,000ドルで訴える意味はないのではないか、という気がしてきました。

4.解決には至らなかったけれど

それに、うちには子供がいます。すでにハイスクールで大きい男子ですが、まだ16歳の子供です。もしも奴が逆恨みで息子を攻撃することだって考えられます。返してほしい、たった2,000ドルと思っていても、それが詐欺師を経済的にどこまで追い詰めるかはわかりませんし、それが原因で息子に何かされたらと考えると、心配でたまらなくなりました。

だって、失うものが何もない奴は最強なのです。何をするか分かりません。

その気持ちを夫に話したところ、夫は理解してくれました。そして、じゃあ今回は泣き寝入りをしようという結論に至りました。

しかし、何もしないというのはやはり胸糞悪いものです。そのため、私はできることはしました。

警察へ被害届

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まず、警察に行って被害届を提出しました。やはりカネのことは民事案件だから裁判所へ行けと言われましたが、カネのことではなく詐欺被害を刑事事件として被害届を提出したい旨を伝えました。捜査や逮捕を望んでいるわけではないけれど、別の案件でそいつの名前が浮上したら、ぜひ私の案件も加えてほしい、と依頼しました。

Home Advisorへ報告

詐欺師を紹介したのは、Home Advisorです。私は、このアプリ管理会社へ報告しました。アプリ会社はあの手この手で詐欺師へ連絡を取ろうと努力してくれたようでしたが、詐欺師なので返信するはずがありません。それに、Home Advisorはユーザーと業者をマッチングするだけのサービスで、法的効力を持っているわけでもありません。運営会社側でいろいろ調査及び審議した結果、金銭的な弁済はできないし詐欺師に対して法的な措置もできないけれど、Home Advisorからは除名しました、と報告を受けました。

Taxでも申告

a woman holding white printer paper

Taxには、犯罪の被害にあった場合、その被害額を申告できるCasualtyという項目があります。そこで、申請しました。私は公認会計士ではないので、その項目が税金にどのぐらい影響を与えたかはわかりませんけれど、申告しただけでも少しだけ気分は晴れました。

BBBへ報告

BBBにも報告しました。BBBは法的措置をとれるわけではありませんし、相手は詐欺師なので、おそらく次の詐欺を働く際には社名を変更することでしょう。しかしそれでも、一応報告しておきました。

BBBについてはこちらから

関連書類はすべてデジタル保管

関連する書類は、万が一の時にさっと提出できるよう、すべてスキャンしてデジタル保管しています。テキストのやり取りは、スクショしたものを保存しました。日の目を見る日がやってくるとは思っていないものの、1%でも可能性があることに関しては、アメリカにおいては特に書類の保管はマストです。

5.詐欺に引っかからないことはできるのか?

個人の業者に依頼する場合、完全に詐欺を回避することはできないと思います。ネットで見ても、我が家より多額の被害を受けている人はたくさんいますし、中にはキッチンのキャビネットをすべて除去した後に高跳びされた、なんて被害も見かけます。

我が家ではあの一件以来、業者を探す際にはまず最初にLowesへ足を運ぶようにしました。Lowesに依頼しても、実際に施工するのは業者なのですが、間にLowesを入れることによって、万が一の時にはLowesが対応してくれるからです。この安心感は、私と夫にとっては重要ですね。

友人の中には、「Lowesから紹介される業者は、自身で集客できない業者だから、腕はイマイチ。しかもLowesから安く叩かれているので、テキトーな仕事しかしない。」と否定的な人もいます。もちろん、その理論は理解できますし、そうなのかもしれません。

信頼できる業者を友人に紹介してもらえるなら、その方法もアリでしょう。しかし、そうしたコネやツテが一切ない引っ越し先などでは、安心感のためにLowesを通すという方法も悪くない選択肢だと思います。

ちなみに、Lowesを通してプロジェクトを施行すると、もれなく1年間の保証がついています。その間に不具合が見つかれば、無償で対応してもらえます。

わがやのフェンスも、Lowesに依頼してようやく施工してもらうことができました。詐欺師が言う4,000ドルでは全く収まらず、9,000ドルもかかりました。しかし、庭にはフェンスが建ち、私も夫も、そして今は亡きワンコ様も大満足だったので、結果オーライです。

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