アメリカで性犯罪を犯して有罪判決を受けたら、かなり高い確率で刑務所へ送られます。そして出所する際には、Registered Sex Offender(性犯罪者)として全米から誰でも簡単にアクセスできる公的なデータベースへ登録されます。
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もしもあなた自身が、またあなたの配偶者や恋人、友人や兄弟がクソみたいな出来心で性犯罪者となってぶち込まれたとしたら、出所した後にはどのような人生が待ち受けているのでしょうか?
目次
1. 性犯罪者データベースには何年間掲載されるのか?
何年間データベースに載るかは、州によって異なります。短くても10年、長ければ一生汚名が消えない州もあります。
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2.出所して最初に経験する壁
性犯罪者として服役し、出所しても「はいこれまで通りの生活ができますよ」というわけにはいきません。多くの場合、足首にGPSを付けられて、どこに行くかを監視されます。
監視されるだけではありません。刑務所の中では教えてくれないことが多いらしいのですが、オフィシャルに性犯罪者として認定されると、行ってはいけない場所がたくさんあり、そこに足を踏み入れた時点で逮捕されることになるのだとか。
- 学校
- 保育園
- 公園
- テーマパーク
- ビーチ
- プール
など、州によって複数あります。まぁ、子供が大勢いるような場所は、基本的にご法度です。
刑務所を出て最初にしなければいけないことは、そうです。住む場所を見つけなければいけませんね。
逮捕される前に住んでいた家があるのなら、そこへ戻るという選択肢はあるでしょう。実際に多くの州では、性犯罪者に対して「出所後には逮捕前に住んでいたカウンティへ戻れ」というルールが課せられています。気に入った場所に住みたいと考えても、なかなか許してはもらえません。
多くの場合、性犯罪者になって逮捕&服役となると、家族や友人を失います。そして何年も服役した後にポイと塀の外へ放り出され、どこかに行って住めと言われても、住む場所を見つけられない人が多いそうです。
例えお金を持っていても、です。賃貸アパートという方法はあるものの、性犯罪者OKの物件を探さなければいけないので、選択肢はずいぶん少なくなります。賃貸できる物件は一戸建てが多く、アパートなど複数の世帯が暮らす共同住宅では、性犯罪者はNGが一般的です。
その結果、金銭的な余裕がなくてホームレスを選択する人も多いのだとか。
3.仕事はどうなる?
性犯罪者にとって仕事を見つける事は、住む場所を見つけるよりもはるかに簡単な傾向があります。
特に、性犯罪者でも被害者が成人だった場合には、職業の制限はあまりなく、それまでのスキルや経験を生かした仕事につけるチャンスが残されています。
しかし、被害者が未成年だった場合には話は別。未成年と関わる仕事は完全にNGとなりますし、ボランティアもダメ、イベントに参加するのもダメというルールです。知りませんでいたと言っても無理、見つかり次第、逮捕です。
これはすべて、再犯を防止するためですね。
4.学校には通えるのか?
出所してから大学へ通って人生をやり直したいと考える性犯罪者もいることでしょう。
アメリカの大学へ願書を提出する際には、犯罪歴などが願書の中で質問されます。性犯罪者だと自己申告しなければいけないわけですが、学校によって入学させてくれるかどうかはケースバイケースのようですね。
寮生活をするような大学だと、入学は難しいかもしれません。しかし完全通学制のコミュニティカレッジなどは、入学を許可してもらえるチャンスは高い傾向にあるようです。
5.旅行はできるのか?
国内旅行、海外旅行ともにできるかどうかは、出所してから何年ぐらいが経過しているのか、本人の生活状況、出所後に行動を管理している保護観察官の判断によって許可が出るかどうかが変わります。
しかし基本的に、出所したての性犯罪者はGPSを付けて監視されるため、着用している期間は残念ながら州の外へ出ることは難しいかもしれません。