アメリカ人はどうして計算が苦手?

私が育った昭和の時代には、小学校の算数でも、中学校以上の数学でも、計算機を使うなんて御法度でした。計算機はカンニングと同じぐらいの位置づけで、テストでも入試でも、計算機は使わないもの、という認識がありましたよね。

しかしアメリカでは、子供たちは小学校から電卓を使うことが許されています。息子が学校に通った時にも、まだまだ頭で計算しようよ、というレベルでも、電卓を使いましょうという指導を受けていました。

目次

  1. 計算機は効率化アップの道具
  2. どんな計算機がオススメ?

1.計算機は効率化アップの道具

アメリカの算数は、計算することを重要としていません。小学校の授業で計算機を使ってもokなのは、そのためです。それでは何を重視しているか、気になりますよね。計算することではなく、概念の方が大切だと考えているようです。どうやったらその問題を解けるか、基本的な考え方や方針を考えることが大切で、実際の計算は計算機にやらせましょう、という感覚なのだと思います。

そういう考えで、子供たちは小学校のころから計算機を使います。ただし、さすがに小学校1年生や2年生で習う足し算や引き算から電卓を認めている先生には、いまだ出会ったことはありません。しかし高学年になると、電卓を使っても良いですよ、という先生は増えます。

先生曰く、計算する作業に時間を費やしても生産性は上がらない。考え方や解き方にもっと時間を使ったほうが良い、のだそうです。

学校でしっかり計算する習慣をつけないため、アメリカ人の子供は九九をマスターしている子はそれほど多くはありません。子供の時にマスターしていないものを大人になってからマスターするはずもないので、大人になっても九九を知らない人はたくさんいますね。

アメリカの学校でも、九九は小学2年生の時に学びます。しかしわずか1ヶ月ぐらいでさっさと終了し、その後は九九を覚えていなくても問題ないチャプター(例えば時計の針の読み方とか)へ突入します。

だって、計算機を使えば九九を知らなくても正解は出るのです。

2.どんな計算機がオススメ?

小学校と中学校までは、計算機は基本的になんでも良いと思います。基本的な四則演算しか使いませんし、暗算で対応できる子なら、計算機は不要でしょう。ちなみに我が家の場合には、小学生の時には自分で計算をさせてました。計算力をつけて欲しかったからです。

そんな息子も、中学校からは計算機を持っていくようになりました。一応、計算機というガジェットを購入しましたが、結局使い慣れているスマホの計算機アプリ(無料で入っているものです)が便利だったらしく、それを使っていました。

しかしハイスクールになると、スマホの計算機アプリでは十分ではなくなります。ハイスクールでは大学進学のためのSATの準備もありますし、SATでも計算機の使用が認められます。だから、計算機の使い方をマスターするという点でも、高機能な計算機を購入することをおすすめします。高機能な計算機だと、グラフをかけたり、サインやコサインなど、日本では高校の数IIでなければ習わないような機能も使えます。

ハイスペックな計算機は、色々なブランドからラインナップされています。その中でもハイスクールの授業で実際に役立ち、学校からもお墨付きをもらえて、そしてSATでの持ち込みと使用が認められているという点では、Texas Instrumentメーカーのものがおすすめです。お値段は少し高いのですが、うちは息子がハイスクールの時に、購入しました。

このハイスペックな計算機、機能が多すぎて、正直普通の人では使いきれません。専攻によっては大学でも使うそうですし、大人でも使っている人はきっといると思います。そういうレベルのツールです。だからこそ、早めに購入して使い方をマスターしておくことは、SAT対策という点でも大切だと思います。