少し前に、ロサンゼルスで観光人らしき男性が意識不明の重体で発見されたというニュースがツイッターに流れてきました。日本円を携帯していたことから、もしかしたら日本人ではないか?と予想されましたが、パスポートや免許証など手掛かりになりそうなものは持っていない状態でした。
そのあたりから、強盗に襲われたのではないかと予測する人も多かったです。私もそうではないかと思いました。
目次
1.日本のパスポートが狙われる理由
そういえば、日本人の私たちが海外へ出かける時には誰もが持っている「日本のパスポート」ですが、実は海外では犯罪組織などに狙われているのだそうです。
その理由は、いくつかあります。
理由1:信用度が高い
日本のパスポートは、世界で最も信用度が高いと言われています。他の国のパスポートならビザが必要な場合でも、日本のパスポートならビザは不要となっていることも多く、パスポートのみで入国できる国の数は、なんと50か国もあり、これは世界ナンバーワンです。
信用度が高い上に、10年間も有効です。
理由2:パスポート番号の使いまわしがない
日本のパスポートは、紛失届を提出して新しいものを発行してもらうと、パスポート番号も新規の番号が振られます。そのため、偽物であることが非常に分かりづらいのだそうです。
日本と同じぐらい信用度の高い国の一つに、シンガポールがあります。しかしシンガポールの場合には、指紋照会をするとすぐに偽物かどうかが判別できるため、犯罪グループにとっては日本のパスポートの方が「使い勝手が良い」のだとか。
理由3:高く売れる
信用度が高く他国へ入国しやすい日本のパスポートは、犯罪者ご用達のブラックマーケットで高く売れます。ちなみに高く売れるパスポートは日本以外にもあって、中国やフィリピン、インドのパスポートにも高値が付くのだそうです。
2.犯罪バイトをする人もいる
実は、パスポートが高く売れるという事実を知っている人や、そのやり方まで知っているプロ及びセミプロは、海外へ行ってはパスポートを意図的に紛失し、再発行を受けて日本へ帰国するといった犯罪行為をしているのだとか、
その数は年々増えており、多くの国で警戒態勢を強めています。しかし、パスポートの紛失が本人による犯罪茶番劇なのか、それとも本当に強盗や置き引きによる被害なのか、明確に区別することは難しいのが現状のようですね。
3.パスポートを持ち歩くのは実は危険だった
海外旅行に行くと、命の次に大切なパスポートをホテルに残しておく方が不安だから、常におパンツの中に隠して携帯している、という人は意外と多いと思います。しかし、日本だけでなくアジア諸国のパスポートが高値で取引されているという現状を考えると、観光客らしい格好をしてパスポートを携帯して歩くことは、実は大きな危険行為なのかもしれません。
強盗などの被害に遭わないことが理想ですが、万が一の時には現金だけでなく身分証明書やパスポートなども盗まれてしまうリスクがあることは、海外で暮らす日本人は知っておいた方が良いかもしれませんね。