アメリカの高校生と妊娠の実態

アメリカでは、10代で出産する女性が15.4%います。その中にはハイスクールに通っている高校生などもいたりします。息子様が通っていた公立高校でも、学年に1人か2人ほど、高校を卒業する前に父親になった子がいました。

妊娠したからと言って、必ずしも即結婚というわけではありません。ハイスクールを卒業したら結婚しようねと約束するカップルもいれば、ハイスクールではなくて大学を卒業するまでは結婚しないカップルもいます。

今回は、私の周囲で実際に起こった「高校生の妊娠」をご紹介します。

高校生でシングルマザー

ハイスクールから徒歩数分の絶好ロケーションに住んでいたママ友。ある日、彼女がランチタイムに職場から自宅に戻ってみると、なんと裸で彼氏とベッドに入っている娘を見つけたそうです。

案の定、その子は高校生のうちに妊娠しましたが、籍は入れることなく、シングルマザーとして出産しました。

なぜ籍を入れないのか聞いてみた所、理由は健康保険にありました。

アメリカの健康保険は、フルタイムの学生で独身なら、子供は26歳ぐらいまで親の扶養に入ることができます。2010年に法律が変わり(オバマ大統領ありがとう)、結婚しても26歳までは親の健康保険に加入できるようになりましたが、当時は結婚したら自動的に親の健康保険から外れる仕組みでした。

もし高校生カップルが結婚しても、お互い学生で収入もなく、親の扶養家族でなくなって健康保険を別途で入ることは、経済的に無理だと判断したようでした。

同居の末、破局

夫の職場にいた同僚女性は、甥っ子を引き取って面倒を見ていました。かなりイケメンの彼は、やはりハイスクールでも女子生徒にモテたらしく、高校2年生で彼女が妊娠、父親となりました。

彼はそのままハイスクールへ通い続けましたが、彼女は学校を中退して、赤ちゃんと共に彼の家で同居生活を始めました。

しかし、お互いにティーンで若く、いろいろ遊びたい盛りだったのでしょう。赤ちゃんを残して夜遊びが多く、働きながら赤ちゃんの面倒を見る羽目になった叔母から何度も注意を受けていたそうです。

結局、赤ちゃんの母親は「こんな口うるさい家で暮らせるか」と捨て台詞を履き、赤ちゃんを置いて単独で家を出ていったそうです。

高校を卒業する前にシングルファーザーとなってしまった甥っ子でした。

育児は祖父母任せが多い

息子様が所属していたハイスクールのフットボール部にも、同級生で2人ほど、卒業前に彼女が妊娠して出産した生徒がいました。高校を卒業したら就職して結婚するのかと思いきや、2人とも大学へ進学しており、私は少なからず驚きました。

アメリカの大学は、全ての大学ではありませんが、学校によっては夫婦で暮らせるファミリー寮があります。そうした所で生活しながら、学業とバイトを掛け持ちする学生は一定数いるようですね。

もしもファミリー寮がない大学や、子供はいるけれど学業だけに専念したい人は、実家に赤ちゃんを残して、もしくは母親がシングルマザーとして赤ちゃんを育てながら、父親は大学が長期休みの時に訪問する、という形をとることもあるそうです。

ただし、大学生活の間に別の人と恋愛関係になってしまう可能性はもちろんあるので、必ずしも結婚というハッピーエンドが待っているとは限りません。

不明 のアバター

投稿者: samuraipassport

こんにちは!アメリカ在住のジャーナリスト兼ライターです。アメリカへの移住から生活まで初心者が知っておきたい情報を発信していきます!アメリカに住んでみたい人や海外に憧れている人にとっても役立つ情報が満載です!

コメントを残す