ちょっと待って、その処方箋、大丈夫?

アメリカは、ドラッグストアなどで購入できる医薬品でも日本よりも薬効が強めのものが多くあります。しかし処方箋レベルになると話は別。服用の量や方法を間違えると、止めたくても止められない中毒になってしまうものもあります!

病気やケガ、また不快な症状を治療するために飲んだ処方箋だったはずなのに、気づいたら周囲はみな自分のことをヤク中の扱いをする。そこで初めて、自分は中毒患者になってしまったと自覚する人は少なくありません。

そこで今回は、アメリカの医療機関が取り扱う処方箋の中でも、中毒になりやすいものをリストアップしてみました。

目次

  1. 鎮痛剤 Opioids
  2. 抗うつ剤 Benzodiazepines
  3. 集中力アップ Stimulants
  4. その他

1.鎮痛剤 Opioids

オピオイド系の鎮痛剤には、

  • Hydrocodone(NorcoとVicodinが含まれている)
  • Oxycodone(OxyContinとPercocetが含まれているが含まれている)
  • Fentanyl(アメリカの都会で今問題になっているのがコレ)
  • Coceine

などがあります。痛みの中には市販の鎮痛薬ではきかない強いものもあり、その場合には上記の強いお薬を処方してもらえます。

即効性や鎮痛作用は高いので、痛みに苦しむ患者さんにとってはとても役に立つ薬なのですが、一度に多くを服用すると脳に宜しくない刺激を与えてしまい、中毒を引き起こすようです。

2.抗うつ剤 Benzodiazepines

抗うつ剤も、使い方を間違えると中毒になりやすい処方箋があります。

  • Clonazepam(Klonopinが含まれている)
  • Alphazolam (Xanaxが含まれている)
  • Diazepam(Valiumが含まれている)

これらは、不安や不眠など精神のザワザワを軽減するために処方されるお薬で、トラウマ経験をした人の治療薬としても使われています。神経をリラックスさせる効果があるので医薬品としては優秀なのですが、長期間使い続けると中毒になりやすいようですね。

3.集中力アップ Stimulants

集中力を高めることができるお薬も、中毒になりやすいリスクがあります。

  • Amphetamines (AdderallとVyvanseを含む)
  • Methylphenidates (RitalinとConcertaを含む)

集中力が続かないADHDの治療に使われることが多い処方箋ですが、重度のうつ病治療にも処方されたりします。薬効によってドーパミンが増え、それが患者さんを「やる気がみなぎってハッピー」な気持ちにさせるため、中毒になりやすいというリスクがあります。

4.その他

その他にも、使い方を間違えると中毒になってしまう処方箋はいくつかあります。

例えば、筋肉をリラックスさせてくれるお薬や、不眠を治療してくれるお薬、減量できるダイエット薬にも、中毒を引き起こしてしまうものはあります。また、男性ホルモンの代替治療薬にも中毒性を持つお薬があるので、もしも服用する際には注意したほうが良いかもしれません。

アメリカで子宮全摘!手術は日帰りだった!

アメリカは医療費が高いので、手術をしても病院に滞在する期間は日本よりもずっと短期間です。以前、息子が骨折して骨に釘を打ち込む手術をした時には、日帰りでした。夫が開腹で腸を切ってつなぎ合わせる手術をした時にも、基本は3日で退院と言われました。

そして私は今年、子宮と卵巣の全摘手術を受けました。今回は、その時のエピソードをお話ししますね。

目次

  1. 手術を希望した私 vs しなくても良いと言った医者
  2. 手術は半年後。だって忙しかったから。
  3. 太り続けた私
  4. 手術は日帰り
  5. さて、気になるお会計は?

1.手術を希望した私 vs しなくても良いと言った医者

私は30代のころから過多月経で、日によっては長時間の外出を自ら控えることが少なからずありました。しかし、それでも家に引きこもらなければいけないのは月のうち1日か2日ぐらいなので、これも体質だと我慢してました。

ネットで見ると、過多月経を引き起こしている原因は、子宮筋腫が多いという情報があり、きっと私もそうなのかもしれないと思っていました。

しかしそんな私も50代。病気を治すなら、夫が定年退職する前の今がチャンスです。そう思ってかかりつけの医者に相談すると、とりあえず超音波検査をしてみましょうと言われました。

検査をしたところ、子宮には筋腫、卵巣には嚢腫がありました。

どちらも良性で大きさも大きくないので、きっと婦人科に行っても手術は適用外だよ、とかかりつけのドクターはおっしゃってました。

しかしある時期から、生理が終わらず、毎日かなりの量を出血するようになってしまったのです。これは困ります。とても困ります。

婦人科のドクターに相談した所、50代ならそろそろ閉経だろうし、手術しなくても乗り切るという方法もある、と言われました。

しかし、閉経なんていつ来るのか分かりません。来月来るかもしれないし、もしかしたら10年間来ないかもしれません。それまで貧血になるレベルの出血に耐え続けることは、私としては嫌でした。

なので、子宮とついでに卵巣も取ってもらいたい、とドクターへお願いしました。優しいドクターは、「あなたがそう言うなら、そうしましょう」と手術してくれることになりました。

2.手術は半年後。だって忙しかったから。

当時、私はいろいろな予定が詰まっていて、とても忙しい時期でした。数か月後には息子様の大学卒業式が控えていましたし、さらには息子様が就職のために引越しをする予定もありました。

忙しいスケジュールの合間に手術をしても良かったのですが、術後の回復が全く見えなかったので、忙しい時期を終えてからの手術を希望しました。

それが、半年後だったのです。

特に緊急性のある手術ではなかったので、ドクターはそれまではホルモン薬で出血を止めましょう、とNorethindroneというホルモン剤を処方してくれました。

3.太り続けた私

ホルモン薬は太る、という噂は、私も聞いていました。実際に自分が飲み始めてみると、恐ろしいぐらいに体重が増加し、私は軽いパニックに陥りました。

なんと、1週間で5パウント、2週間で10パウンドも増えたのです。

はい、こんなに体重が太ると、顔が丸くパンパンになり、まるで力士のようになります。

しかも、食欲もかなり旺盛になり、息子様よりも、そして夫よりも、おそらく体育会系の男子学生よりもたくさん食べていたのかもしれません。そうしたこともあり、私はどんどん太り続けました。

手術を迎えるころには、クローゼットに入っている服がどれもパッツンパッツンになってしまい、何を着ても似合わない自分が鏡に映っているという悲惨な状況となってしまいました。

ホルモン薬を飲み始めてから手術までの増量は、20パウンドでした。

4.手術は日帰り

術前の説明では、手術には腹腔鏡手術(Laparoscopy)と呼ばれる術式で、当日に帰宅できます、と言われました。子宮と卵巣を丸ごと出すのに、そんなことができるのか疑問でしたけれど、医者は「もしも大きすぎて無理なら開腹となり、そしたら入院2泊です。でもたぶん大丈夫」とおっしゃいました。

手術の前日に、病院から電話があり、何時に来るようにと言われました。難しい注意はほとんどなく、深夜1時からは何も食べてはいけませんとだけ言われました。メイクはダメだけれど、マニキュアなどは別にそのままでもOKです、と言われました。

手術は、もちろん麻酔をしたので、あっという間でした。

目が覚めるとすでに手術は終わっており、リカバリールームで4時間を過ごせば帰宅できますよ、と言われました。

私は薬が効きやすい体質らしく、術後、麻酔がさめているはずなのに、ずっと眠くて仕方ありませんでした。途中で看護師に行けと言われてトイレに行きましたが、その他はほぼ寝てました。隣では夫が暇そうに見守っていてくれました。

お腹をざっくり切ると、当日はもちろんですが、翌日も満足に歩くことはできません。だって痛くてたまりませんから。でもおへその所と脇腹左右に小さな穴をあける程度の手術だったので、他人の手を借りなくても自力で歩くことができました。

これは、自分でもとても驚きました。

術後は自宅で療養となりますが、重いものを持ったりしなければ、ずっと寝ていなければいけないわけではありません。私の場合、出血も痛みもほぼゼロだったので、普通に起きて家の中をウロウロすることはできました。

5.さて、気になるお会計は?

アメリカで手術をしたり入院すると、やはり気になるのはお会計がいくらになるか、という点ですよね。加入している健康保険によって自己負担は変わりますが、私の場合には、

保険会社が病院へ払った額私の自己負担額
麻酔医$2,000ぐらいなし
執刀医$5,000ぐらい$200
病院$20,000ぐらい$150
合計$350

でした。日帰り手術だったので、入院代がかからなかったことが、安さの理由だったのかなという気がします。

アメリカの医者が麻薬を処方!?

私は医療従事者ではありませんが、日々生活している中でも、アメリカと日本とでは医療に大きな違いがあるなと感じることが多くあります。

例えばアメリカでは、医療費が高いので手術をしても入院期間はとても短く、日本だと2週間は入院を余儀なくされるような開腹手術でも3日程度で帰宅します。

しかし、早く家に帰れるからと言って治癒が早まるわけでもなければ、痛みが早くなくなるわけでもありません。病院で寝たきりでも、家で寝たきりでも同じなら、お金かからない家で寝たきりの方が良くない?と言うのが、アメリカ式の考え方なのかもしれませんね。

入院しているなら、痛みがひどければナースを呼んで痛み止めを点滴に入れてもらうことができます。しかし家だと、そんなことはできません。

その場合に備えて、おそらく大半がそうだと思いますが、手術後に万が一襲ってくる痛みに対処するために、医者は麻薬レベルの強い薬を処方します。

「え?麻薬?あの、コカインとかアヘンとかフェンタニルの麻薬?」

と思った方は多いでしょう。

はい、私も思いました。

Opioids, powerful pain medications that diminish the perception of pain, may be given after surgery. Intravenous opioids may include fentanyl, hydromorphone, morphine, oxycodone, oxymorphone and tramadol. Examples of opioids prescribed in pill form after surgery include oxycodone (OxyContin, Roxicodone, others) and oxycodone with acetaminophen (Percocet).

drugs.com

オピオイド系の薬にも、色々な種類があります。どれを処方するかは、医者次第なのですけれど、薬を受け取る際には身分証の提示をしなければいけない点が、他の処方箋と大きく違います。

全ての医療機関かどうかはわかりませんが、こうした強いお薬を処方される場合には、有効期間が72時間と短かったり、デジタルでは遅れないので紙の処方箋を薬局に持っていかなければならなかったり、安全策がとられていることが多いです。

夫は服用を拒否

去年、夫は大腸憩室症の手術をしました。これは開腹手術で、大腸にできたポリープ的なものを除去する手術でしたが、夫は手術後に来るかもしれない万が一の痛みに供えて、このアヘン系の薬を処方されました。

術後、痛いというのでこの特別な痛み止めを渡そうとした所、夫が薬の名前を見て拒否したのです。万が一にもこういうものを体に入れたくない、と。

実際、アメリカが薬物中毒大国に陥ってしまったもともとの始まりは、医者から受け取った処方箋に対して中毒になった患者が増えたことでした。

こうした強い痛み止めは、飲むと痛みが取れて楽になります。と同時に、次に痛みがいつ襲ってくるのかという不安に駆られてしまうこともあるのだそうです。そのため、痛くならないために飲み続けて自身の不安を解消しようとし、それが中毒へ発展してしまうことが多いのだとか。

快楽を求める薬物中毒者というイメージとは大きく異なっていて、私にとっては目からうろこでした。

ワシントンDCに勉強できる場所がある

薬物に関する学習教材は、ワシントンDCにあるDEA博物館にあります。

ここでは、私達が知らない違法薬物の種類や特徴、具体的にどんな形をしているといった細かい点まで、分かりやすく説明されています。そして、どんな風に中毒に陥っていく人が多いのかという点も、事例を使って紹介されています。

多くの場合、医師の処方通りに飲んでいれば、中毒性が高い薬でも問題になるリスクは最小限に抑えられます。しかし、間隔を短くして飲むとか、水で飲めと言われているのに噛んでしまったり、過剰摂取するなど、飲み方に問題があると中毒になりやすいのだそうです。

生きている人間はすべて、誰もが病気で手術をするリスクはあります。それに術後の痛みに耐えられない可能性もあるでしょう。そんな時に、楽になれる選択肢があることは、患者にとっては嬉しいことだと思います。

大切なことは、処方された薬を飲むのは悪くないと知ること。そして、処方箋通りの服用にとどめることなのかもしれません。

DEA博物館はこちらから

DEA Museum

700 Army Navy Dr
Arlington, VA 22202

火曜~土曜
10am – 4pm

アメリカの視力検査が分かりづらい!

日本からアメリカにやってくると、単位がいろいろ変わってややこしいなぁと感じることはありますよね。視力のフォーマットは、そんな中でも私が何年やっても一向に覚えられないものの一つです(笑)。

目次

  1. 視力の表示はなぜか分数
  2. そもそも、なんで20?

1.視力の表示はなぜか分数

私たちが慣れている視力の表示方法と言えば、1.0とか1.5などの小数です。しかしアメリカでは、なぜか分数。しかも、なぜかよく分からない、20/20とか20/10という、分子が20なのです。発音は、 20/20ならTwenty-Twenty となります。

20/20と言われたり、20/10と言われれば、それが私たちが良く知る少数フォーマットでどのぐらいの視力になるかは、わかりますよね。だって、約分すれば良いだけなので、簡単です。

しかし、じゃあ0.8という視力を、分子20だといくつになるか?と聞かれても、多くの人は「。。。へ?」となってしまうと思います。はい、私もなります。

その理由は、小数を分数に、そして分数を小数に変換しようと数学が脳裏を駆け巡るからなのです!

アメリカの視力は分数なので、最初から分数で感覚的に覚えるのが得策かもしれません。

2.そもそも、なんで20?

どうして謎の数字20が分子になっているのか、不思議だなーと思っている人は多いと思います。そうだよね、そうなっているよね、とは知りつつも、なぜ20なのか理由がよく分からないアメリカ人も多そうですね。

分子が20というのは、20フィート(約6メートルぐらい)離れた場所を基準にしているという背景があります。20/20なら、20フィートの場所から見えるべきターゲットが、ちゃんと20フィートの場所で見えてますよ、という意味なのだそうです。

じゃあ、私が若い頃に誇った2.0という視力はどうでしょう?

2.0を分子20で表示すると、20/10と表示できます。これは、10フィート近づかなければ見えないものを、この人は20フィートの場所から見えますよ、という事です。

はい、わかりづらいですね。

ちなみに、息子様はかなりの近視で、気づいた時には裸眼での視力が0.1になっていました。これは、分子20フォーマットだと、20/200となります。つまり、200フィート離れた所から見えるべきものが、この人は20フィートまで近づかなければ見えません。という事です。

この分かりづらーいアメリカの視力フォーマット。どうやって覚えておけばよいかというと、分子は必ず20になるという事。そして分母の数が大きくなれば視力が悪い、小さければ視力が良い、ぐらいに覚えておけば良いと思います。

フォーマットは国によって違う

ちなみに、ヨーロッパはさらに難易度がアップします(笑)。基本的な考え方はアメリカと同じなのですけれど、ヨーロッパではメートル表示なので、20フィートの場所から見えるはずのものを。。ではなく、6メートルの所から見えるはずのものを。。という感じです。

ちなみにこの表記で視力1.0は6/3となり、0.8は6/7.5となります。

もうこうなってしまうと、自分の視力を暗記するだけで精いっぱいかもしれませんね(笑)