Overdraftシステムの理解と注意点

カード払いと言えば、大きく分けて

  • クレジットカード
  • デビットカード

に分類できます。これは、日本でもアメリカでも、同じですね。

このうちデビットカードは、クレジットカードのように月ごとの利用料金をまとめて引き落としではなく、使うごとに銀行口座から自動的に引き落とされるという特徴があります。

デビットカードを利用できる金額の上限は、銀行の残高まで、となっているわけですね。

そのため、銀行残高が1万円しかなければ、1万円を超える金額のショッピングはできません。カード払いを希望しても、「できません」と言われます。

しかしアメリカの場合には、なぜか残高よりも大きな金額のショッピングができてしまうことがあります。それが、

Overdraft

と呼ばれる仕組みです。今回は、このOverdraftについて、分かりやすくご紹介しますね。

目次

  1. Overdraftとは?
  2. 毎月の利用料は?
  3. 手数料はいくらかかる?
  4. 注意点とは?

1.Overdraftとは?

Overdraftとは、日本語にすると当座貸越というもので、上記で説明した通り、銀行口座の残高がマイナスになっていても、デビットカードで支払いができるというシステムです。

アメリカの銀行の多くは、Overdraftの制度を利用するかどうかを選択できます。その際には、残高が不足したらどの口座から不足分を借りてくるかを自身で選べます。

2.毎月の利用料は?

多くの場合、Overdraft制度を利用することは、無料です。毎月のサービス料や手数料などはかかりません。しかし中には、毎月の利用料がかかる銀行もあるので、注意してくださいね。

3.手数料はいくらかかる?

毎月のサービス利用料は無料でも、実際に残高が不足して別の口座から借越す場合には、手数料が発生することがあります。これは銀行によって異なっていて、

  • 何回でも手数料がかからない
  • 借越す度に手数料がかかる
  • 1日当たりいくらで発生する

といろいろです。

4.注意点とは?

もしも借越す度に手数料が発生する銀行だと、残高があると思ってあちこちでショッピングをしていたら、何回もOverdraftする羽目になって、手数料が膨大に取られた、なんて悲劇を経験するかもしれません。

例えば、借越す度に手数料が$12発生する銀行を利用している人が、残高が不足していることを知らずに買い物へ行ったと仮定しましょう。

  • スーパーでお買い物
  • スタバでカフェを購入
  • ドラッグストアにも行った
  • ガソリンも入れた
  • 帰りにドーナツを買って帰宅

と5カ所でお金を使うたびに、Overdraftが発生したとします。この銀行では、都度ごとに$12の手数料がかかるので、手数料だけで$60がかかってしまうわけですね。

こういう日が何度もあると、毎月この手数料だけでも数百ドルを払う羽目になってしまいます。

また手数料に関係なく、Overdraftでは借越してくる口座の残高がゼロになると、その時点でゲーム終了となる場合が多いです。もちろん、入金すれば再び使えるようにはなりますが、銀行も担保なしに気前よく貸してくれるわけではないので、残高がいつもギリギリでサバイバルしている人は、この点も注意しながら毎日の買い物をした方が良いでしょう。