長い期間ずっと生活を共にしてきた配偶者が亡くなったら、言うまでもありませんが悲しみに打ちひしがれてしまい、もう立ち上がれないかもしれません。
しかし、そんな遺族の感情には関係なく、法的にしなければいけない手続きは山のようにあるでしょう。
もしも何をしなければいけないのか分かっているのなら、悲しみに暮れながらも子供や弁護士のサポートを受けながら一つずつ片付けることができます。こうした手続きは、遅かれ早かれしなければいけない事なので、速やかに気持ちをこらえて対応してしまう方が、後からすべてが楽になるような気がします。と、他人事のように考えていれるのは、おそらく私も夫もまだ若くて元気だからなのだと思います。
遅かれ早かれ、その時はすべてのカップルに訪れます。
目次
1.死亡届をゲットする
パートナーが亡くなったら最初にすることは、まず医者に死亡宣言をしてもらう事です。病院やホスピスで亡くなった場合には、そこにいる医師が対応してくれますが、例えば朝起きてこないのでおかしいと思って見に行ったら亡くなっていた、なんて時には、まずは911に電話をして救急車で運んでもらい、そこで死亡宣言をしてもらう必要があります。
知らない人はいないと思いますが、配偶者が死んだからと言って、勝手に庭に穴を掘って埋めたり、悲しいのでしばらく放置するのはNGです。捕まります。
もし亡くなった配偶者が会社に勤務していたなら、職場にも連絡を入れましょう。
葬儀の手続きなどは、おそらく自分でネットで調べなくても、死亡宣言を受けた時に専門の人がいろいろサポートしてくれると思います。死体と一緒に途方に暮れる、なんてことにはならないので、安心しましょう。
さて、最初のハードルは、死亡証明書(Death Certificate)をゲットすることです。これは人が死んだら必ず発行してもらえるもので、法的な手続きをする際にはほぼ間違いなく、提出するように言われます。
死亡証明書は、最高10部までもらえるので、多めにもらうことをおすすめします。その理由は、さまざまな機関で「オリジナルを提出してください」と言われるからです。
もしも、もっと必要になった場合には、州のVital Statistics Officeからさらに発行してもらえます。
2.遺言を執行する
パートナーが残したプラスとマイナスの資産が共同名義(ジョイント名義)の場合には、口座の凍結と言った措置は全くなく、そのままこれまでと同じように利用できます。銀行の預貯金、クレジットカード、住宅ローンの返済など、日常生活に影響が出ないことは、残された側にとっては大きな安心感だと思います。
共同名義ではない資産があった場合には、それがどうなるのかは法的に決めてもらわなければいけません。もしも遺言があるのなら、遺言通りに処理されるため、まずは遺言を見つけてください。理想的なことは、亡くなる前に遺言書の有無を聞いておくことですね。
遺言書がない場合には、検認を行う裁判所の裁判官が、誰が執行するかを指名してくれます。多くの場合には、配偶者や子供となります。
なお、一般的な預貯金などは共同名義ができますが、IRAに関しては共同名義ではなく個人名義となっています。多くの場合、ネットで相続人を指定できるので、元気なうちに指定しておくと良いでしょう。
もしも共同名義以外の資産が多くあったり、不動産が含まれている場合には、悲しみに暮れながら手続きに追われるのはとても大変です。ぜひ弁護士に丸投げしましょう。
3.名義の書き換え
共同名義の資産は、死亡証明書を提出するだけで手続きが終了となることが多いです。それまでは共同名義だったものを、単独の名義に変えるだけなので、時間もそれほどかかりませんし、口座が凍結という事もありません。
パートナーが死亡したことを通知しなければいけない機関は、いくつかあります。
- ソーシャルセキュリティ事務所 →配偶者の受給をストップして、自身の遺族年金の受け取りに切り替える
- 生命保険会社 →死亡証明書と、生命保険の契約番号が必要です。
- 健康保険会社や介護保険会社
- 銀行やカード会社などの金融機関 →共同名義でも死亡証明書を提出する
しかし検認のプロセスでは、一つ一つの資産の目録を作って価格評価をして、、と気が遠くなるような作業が必要になることもあるようです。
この作業には、数か月かかることもあります。
4.税金はどうすれば良い?
アメリカにも、相続税の申告はあります。しかし、日本のように何か月以内に耳をそろえて払えという事はなく、毎年行うTax Returnの時期に「申し上げますが、私の配偶者は去年なくなりました」と申告します。
もしも相続税の支払いが必要な場合には、そこで支払うことになりますが、アメリカの相続税は控除枠が2ミリオン程度あって太っ腹なので、庶民なら気にする必要はありません。
また残されたあなたが市民権を持っている場合には、配偶者間の相続は無制限で無課税です。
5.その後はマイペースで作業すればOK
法的な手続きは、できるだけ早めに済ませるのがベターです。しかしその他の手続きは、急がないとはいえ、故人へのリスペクトという意味でもしっかりと対応したいですね。例えば、
- パスポート →キャンセルした後、返却してもらえる
- 運転免許書
- SNSでの最後のご挨拶
- パートナーが個人的に利用していた有料サブスク
- Eメールのアカウントを追悼して閉じる
- 有権者登録から抹消