車を運転していて警察に止められることは、アメリカだけでなく日本でもあります。スピードオーバーあたりが多いのですが、それ以外にも、なんとなく怪しいと警察が感じれば、止められます。高速道路でもローカルな道路でも、あります。
警察に止められない平和な毎日を過ごせれば理想的なのですが、万が一にも止められた時には、どうすれば良いのでしょうか?対応を間違えると、必要以上に事態が悪化したり、最悪の場合には命を落とすことにもなりかねません。ここはアメリカですから。
目次
- 警察に止められた!最初にすることは?
- 車を路肩に止めた。次はどうする?
- License and Registration, Please
- 降りろって言われたらどうすれば良い?
- 自分にはどんな権利があるかを知ろう
1.警察に止められた!最初にすることは?
車を運転中にバックミラーを見たら、パトカーが真後ろにぴったりくっついていて、サイレンを鳴らしたり、自分に対してパッシングしていたら、それはおそらく、「止まれ」と言われているサインです。
その場合、路肩によって止まっても安全なら、速やかに止まりましょう。
止めた車がパトカーじゃない、本当に警察なの?
大半は、なんちゃらPDと車に大きくペイントされているパトカーに止められます。しかし中には覆面パトカーらしきものあり、場合によってはパトカーには見えない車に止められることもあります。この場合、注意が必要です。
それは、パトカーではない悪質な犯罪者の可能性があるから。
少し前に、パトカーを装って市民の車を止めようとした事件がありました。夜間に高速道路を運転中の女性に、パトカーではない車が真後ろにぴったりとくっついて、サイレンを鳴らしたのだそうです。スピード違反をしたつもりもなければ、止められる理由も見当たらず、しかもパトカーではなくほかに車がいない場所だったので、その女性は怖くなり、911へ連絡をしました。
そこで分かったことは、パトカーに見せかけたその車、犯罪者の車でした。誘拐目的で他人の車を停止させようと企んでいたのだそうです。この女性は、機転を利かせて911へ連絡したので、一命をとりとめることができました。
ちなみにこの時の警察の指示は、そのままゆっくりと走行し続けなさい、すぐに他の警察官を向かわせるから、というものだったそうです。
もしもそうした怪しい状況になった場合には、超高速で逃げるのではなく、止まらずに走りながら緊急番号へ電話してください。911でも良いですし、スマホの緊急電話でもよいでしょう。そこで、状況を説明して、本当にパトカーなのかどうかを確認したうえで止まれば安心です。
2.車を路肩に止めた。次はどうする?

車を路肩に止めたら、次にすることは、ドライバー側の窓を全開にして、ハンドルに両手を置きましょう。コレ、とても大切です。
警察官にとって、止めた車の中に乗っている人が善良な市民なのか凶悪犯なのかは分かりません。銃を持っているかという事も分かりませんから、とても警戒しながら車に向かってきます。
この時、シートの下とかグローブボックスなどに手を伸ばすのは、絶対にNGですし、急な動きをするのもNG。ジャケットやパンツなどに手を伸ばすのも、やめましょう。こうした動きはすべて警官にとっては、「武器に手を伸ばそうとしている動き」なのです。
運が悪ければ、撃たれます。知らなかったではすみません。命は1個しかありませんから。
私たちがすべきことは、
- ドライバー側の窓を全開
- ハンドルに両手を置く。
- 夜間なら車内灯をつける(これはオプション)
- 車の中から絶対に降りない事
警察官がやってくるまでにするべきことは、これだけです。
それでは、ここでしてはいけない行為はどんなものがあるのでしょう?
- バッグやポケット、グローブボックスに手を伸ばす
- 急な動き、素早い動き
- 誰かに電話をする
- 車から降りてしまう
- くだらない冗談を言う
などはNGです。
3.License and Registration, Please

警官が車にやってきたら、多くの場合には、License and Registration, Pleaseと言われます。ライセンスというのは運転免許証のこと。Registration は自動車の登録証のことです。これでクロスチェックをし、無免許運転ではないか、盗難車でないかをチェックします。
停止された理由を教えてくれるのは、その後が多いです。
どうして止められたのか分からなくても、ひとまず先に、免許証と登録証を警察官に渡すのが先決です。止められた理由は、そのあとで教えてくれます。
車の運転をする時に、免許証と車の登録証を手に持って運転する人はいません。そんな人は、私も見たことがありません。多くの場合、免許証は財布の中。財布はポケットに入ってたり、バッグの中に入っていたりするものです。
そして、車の登録証はグローブボックスに入っていることでしょう。警察官が出せと言っているのですから、そこに手を伸ばして出すことになるわけですが、念には念を入れて、
「登録証はグローブボックスにあるので、とっても良いですか?」とお伺いを立てるのが賢明です。免許証も同じですね。「バッグの中にお財布が入っているので、とっても良いですか?」「パンツのポケットにお財布があるんだけど、とっても良いですか?」
と聞けば、NOという警察官はいないと思います。
そして、手を伸ばす時には、必ず、ゆーっくりと取り出してください。この時にも、急に機敏な動きをしたり、素早い動きをすると、怪しまれて撃たれるリスクが高まります。
4.降りろって言われたらどうすれば良い?

スピード違反程度なら、車から降りろと言われることはまずありません。車の中で待機していれば、警察官が違反切符をもってきます。
この段階では、警察官に車内をチェックする権限は与えられていません。
しかしその時、酒気帯びとかよろしくない匂いが車内にしているとか、普通ではないやばい行動や挙動不審な動きをすると、警察官は臨機応変に応じて対応する権限が与えられているので、車から降りろと言われます。
もしそういわれたら、抵抗などしてはいけません。パニックにならないように冷静さを保ちながら、言われたとおりに車から降りてください。
車から降りても、それがすぐ逮捕というわけではありません。口論をしたり暴れたりすると、逮捕のリスクが高まりますし、場合によっては射殺される可能性もあります。また、無免許で運転してるとか酒気帯びで運転しているなど違法行為をしていたことが分かれば、その場で逮捕という可能性はもちろんあります。
5.自分にはどんな権利があるかを知ろう
市民として生活する上では、自分にどんな権利があるかを知っておくのが得策です。まず、警察に止められた時には、私たちには
- 黙秘権(ドライバーだけでなく同乗者も)
- 同乗者は、警察が行って良しと言えば、ドライバーを残してその場から去ることができます
の権利があります。
ちなみに、警察官が怪しいと思えば、車の中を調べられます。しかし、スマホの中を見るには捜査令状が必要となるので、その場で見せろとか没収されるという心配はありません。