アメリカのチップ文化、渋る客が急増中!

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日本からアメリカに来て最初に直面するのは、よく分からないチップ文化かもしれません。いつ誰に、そして何に対して払うものなのかよく分からず、言われるがままに払っていたり、払う必要がないと思いながらも催促されていやいや払っていたという人もいるのではないでしょうか。

チップの目安についてはこちらから

しかし近年、アメリカのチップ文化に大きな陰りが出ています。今回は、このチップ文化について調べてみました。

目次

  1. チップ文化に反対する声は昔からあった
  2. 注意したいチップのトリック
  3. どうしてチップ要求が悪化しているのか?
  4. 払えないから払わない客が急増

1.チップ文化に反対する声は昔からあった

レストランで働いているサーバーの場合、お客さんからいただけるチップの金額は、人によって違います。もちろん、太っ腹なお客さんもいるでしょうし、高額利用のテーブルを担当すれば、チップの金額もそれなりに多くなる傾向にはあるでしょう。

しかし20年ほど前の調査ではすでに、チップは公平ではないことが分かっています。その調査では「外見が良い人ほどゲットできるチップの金額も高い」という結果が出ており、NYCなどの都市部では、チップをやめようという動きすらある、とのことでした。

しかしあれから20年、以前としてチップがなくなる気配は全くありません。それどころか店側はあの手この手で、私達からより多くのチップを奪い取る事ばかりに頭を使っているような気すらしてしまいます。

10年ほど前は、チップの平均は15%程度だったのだそうです。しかしコロナ前には平均は20%となり、コロナ後には22%のチップでも「ケチかな」という罪悪感を感じる人が増えています。

2.注意したいチップのトリック

チップは本来、良いサービスに対する感謝の気持ちです。しかし近年では、あの手この手で私達のチップに対する感覚を狂わせるような取り立て行為が増えています。

  • タブレットに表示されるチップの額が25%以上からしか選べない→払わないという選択をすることに罪悪感。
  • マクドナルドやドライブスルーでもチップを要求→NOと言えない人にとってはキツイ
  • サービスを受ける前にチップを要求。チップの額によってサービスを変えるぞと無言の圧。→サービスの質を保証するために払う羽目になる
  • 店内飲食系の店では、サービス料を20%ほど上乗せした金額を請求、それとは別にチップも要求。→客がサービス料に気づかなければ二重払いする羽目になる。
  • 近年では、従業員の健康保険代など本来は雇用主が負担すべき費用を客に要求する店もある→気づかないと知らずに払ってしまう

3.どうしてチップ要求が悪化しているのか?

数年前と比べて、店側のチップ要求には拍車がかかり、さすがの客も「なんだよこれ。」と言う人が増えています。

店側がチップをより強く要求する背景には、

  • 最低賃金が上昇しても店側はサーバーの賃金を負担したくない、できない
  • コロナやインフレで売り上げがきついのでチップで収入を増やしたい

などがあります。州ごとに最低賃金は上がる傾向にあるものの、チップをもらえる人の最低賃金は今でも多くの州で$2程度にとどまっています。最低賃金との差を客からのチップで埋めたいというのが、店側の本音なのでしょう。

4.払えないから払わない客が急増

店側の思惑に反して、客の側はチップの払いが確実に悪くなっています。コロナ禍において、店をサポートしようと今までよりも多くのチップを払う人も、全体の15%程度います。しかし約60%は、以前よりもチップの金額を意識して減らしていたり、払う必要がないと感じたら容赦なくゼロチップにしているのだそうです。

インフレなどですべての物価が上がっていて、チップを出す余裕がないというのが、多くの人の理由です。また、チップを強く要求する店の態度に嫌悪感を感じている人も、少なくありません。

確かに私も、店内で飲食する店ならチップはもちろん払いますけれど、ピックアップだけとかファストフード、ドライブスルーではチップは払いません。

投稿者: samuraipassport

こんにちは!アメリカ在住のジャーナリスト兼ライターです。アメリカへの移住から生活まで初心者が知っておきたい情報を発信していきます!アメリカに住んでみたい人や海外に憧れている人にとっても役立つ情報が満載です!

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