1週間の入院で$140K(1,800万円)超!アメリカの病院について知っておくべきこと

アメリカは医療費がとても高いので、日本と比べると入院はできるだけしない方向、しても短期間の傾向があります。私はこれまで何度か自分自身や家族の病気やケガを経験しましたが、骨折ぐらいなら日帰り手術です。日本だと最低2週間の入院期間と言われている内臓系の開腹術でも、アメリカでは入院期間は3日程度。

つい先日、夫が入院を経験したので、その時のエピソードも含め、アメリカの入院事情を分かりやすくまとめてみました。

目次

  1. 入院に至るまでのプロセスは本当に長い
  2. チェックインは手術の直前
  3. 入院期間は短い!
  4. 病院食はどう?
  5. 退院はある日突然訪れる
  6. 支払は基本的に後払い

1.入院に至るまでのプロセスは本当に長い

何度か経験している入院までのプロセスの中で、何度経験してもややこしいのが、入院までに至るプロセスです。

かかりつけ医からスタート

woman in white coat wearing white face mask

緊急事態で救急車で運ばれたという場合を除いて、多くの場合には体調が悪くなると最初に足を運ぶのは、Primary Doctorと呼ばれているかかりつけ医です。医師のオフィスは病院以外のロケーションにあり、イメージとしては「街にあるクリニック」です。

そこでアポを取って相談すると、「じゃあ血液検査しましょう」「CTも取りましょう」「専門医を紹介しましょう」など、いろいろなWork Orderと呼ばれる紙をもらうことができます。

例えば、足を骨折した場合には、日本なら内科に行かずに、そのままイエローページなどで調べて整形外科へ直行しますよね?もしくは、大きな病院に行く人が大半だと思います。

しかしアメリカの場合、加入している健康保険によっては、最初のかかりつけ医からの紹介でなければ「健康保険を適用しません」という判断をすることもあるのだとか。そのため、明らかに「内科に行っても意味がない」と感じながらも、健康保険を使うためにまずはかかりつけ医を受診して、そこから整形外科を紹介してもらうというプロセスになる人もいます。

先日夫が入院した時には、かかりつけの医師に相談し、専門医へアポを入れてくれました。しかしそのアポ、なんと半年も先。6か月です。ドクターが忙しいから、という理由でしたが、緊急性のある病気だったら、たぶん、死んでますね。

検査はそれぞれ別の施設へ

two test tubes

かかりつけ医から紹介された専門医の元へ行くと、こちらも街のクリニック風のオフィスです。検査機器がほぼゼロ、が多いです。問診を受けてから、「この検査をしましょう」というさらなるWork Orderを受け取ります。

あれ?かかりつけ医からもWork Orderもらいましたが?と思いませんか?かかりつけ医から受け取るWork Orderは、大抵は専門医を受診する前に済ませておきましょうというWork Orderです。血液検査が多いですが、場合によってはMRI、CTスキャン、超音波検査などもあります。

つまり、かかりつけ医→検査をする→結果を持って専門医、という順番です。

最初から専門医を受診すると、専門医→検査をする→もう一度専門医、となります。ただし整形外科などは、オフィス内にレントゲンを導入している所が多いので、初診で診断してもらえますし、治療もスタートできます。

専門医が出してくれるWork Orderは、「抗生物質を1週間飲んでみて、炎症が引いたかどうかを確認するために、もう一回CTを取りましょう」的なものです。

一つの施設でこれらの検査がすべてワンストップでできるなら楽ですし、医療費が安ければ、さらに良いと思います。しかしアメリカでは多くの場合、血液検査は専門施設へ、CTは別の施設へ、と異なるアポを複数取らなければいけません。正直、とっても面倒です。医療費も、その度にかかります。

我が家の場合、医者に行くたびに発生するCo-Payと呼ばれる自己負担は、30ドルから40ドル程度(3,000円~4,000円)です。医者の顔を見れば、話をするだけでもこの料金が自動的にかかります。検査については、健康保険がほぼ全額をカバーしてくれるので自己負担はありませんでしたが、保険によっては検査のたびに費用は発生するでしょう。

アメリカの高額医療費についてはこちらから

入院が決定、そこからは超多忙

アメリカの病院では、「とりあえず入院して様子観察しましょう」ということは、あまりありません。だって、医療費が信じられないぐらい高額なので、病院で寝ているだけなら自宅ででもできますよね、というスタンスなのです。

入院患者の多くは、手術を受けて、術後の様態がとりあえず落ち着くまで入院している患者さんばかりです。

医師が入院しましょうと決めると、その場で手術日が決定されます。ただしこの時、日程は決定されますが、手術の時間や入院するべき日時などは、この時点ではまだ決まりません。それについては、医師のクリニックではなくて、入院する病院のスタッフから、後日連絡が入ることが多いです。

そこから入院までの期間は、2週間~1ヶ月ぐらいが一般的でしょうか、とても忙しくなります。病院側では、手術に備えての血液検査(輸血に備えるなど、準備があるのだそうです)、入院に備えての連絡や持ち物、入院費がいくらになるかと言った見積もりを出してくれます。

同時に、専門医のクリニックからも、どんな手術をするという説明を受けたり、同意書にサインをしたり、何回か足を運んで検査を受けることになります。ワンストップではなく、医師からの連絡、そして入院施設からの連絡は別々です。

2.チェックインは手術の直前

数か月前に夫は大腸系の疾患で、手術を受けました。大腸憩室症という病気で、簡単に説明すると腸壁に複数のポケットができ、そこに食べ物が詰まったりして炎症が起こるという病気ですね。どうやら慢性化していたらしく、開腹して大腸切除術、場合によっては人工肛門の可能性もアリ、と事前に説明を受けました。

大腸の手術では、当然ですが術前には腸をできるだけ空っぽにして綺麗な状態にする必要があります。アメリカでは、浣腸したりバリウムを飲む作業は、全て自宅で前日に行うように指示されます。

大腸検査(Colonoscopy)の際には、処方箋の薬を使って腸を綺麗にしたのですが、手術の時には市販の薬を指定されました。それを、何時にどのぐらい飲むように、という細かい指示を受けました。手術前日には、夫はほぼ1日をトイレで過ごしてました😭

病院へ入院するのは、手術を受ける2時間前です。しかも、術前に病室に行くことはなく、手術の後初めて病室へ案内されるという仕組みとなっています。夫が手術を受けた際にも、手術開始の2時間前にチェックインで、待合室へ直行しました。

待合室のボード。患者ごとに番号があり、待っている家族に手術状況を教えてくれます。

術後、患者の目が覚めたら医師はチェックアウト

基本的に、手術の後、患者の目が覚めた時点で、医師はその病院をチェックアウトします。管理は病院付きの看護師が引き継ぎます。

3.入院期間は短い!

アメリカの入院期間は、上記の通り、日本と比べると驚くほど短期間です。例えば出産の場合、自然分娩なら出産した翌日に退院は珍しくありませんし、帝王切開でも3日程度しか入院しません。

開腹手術を受けた夫も、入院期間は当初3日~4日の予定でした。ただ夫の場合、術後の経過がイマイチで高熱を出したため、入院期間は容赦なく延長、しかしそれでも、術後7日目に退院しました。

入院生活自体は、日本と大きく変わらないと思います。多くの場合、病室は2人部屋となっていて、トイレは各病室についています。夫が入院していた病院では、病床ごとにテレビがあり、ボリューム小さめで皆さん好きなテレビ番組を見ていました。そして、病室にWiFiもあるので、スマホと充電ケーブルがあれば、YouTubeなどを見ることもできましたね。

4.病院食はどう?

私がアメリカの病院で驚いたことの一つに、病院食があります。日本の病院食と比べると、量も質もかなりヘビーです。私が以前、婦人科系の疾患で開腹手術をした時には、麻酔から覚めたばかりで気分がすぐれないのに、巨大なチキンのもも肉骨付き、その上にヘビーなクリームソースがかかっているもの、ドリンクは炭酸のコーラが食事でした。

夫の場合、大腸切除をしたため、最初の2日間は液体でした。これは想定内です。どんな液体かというと、チキンブロスやビーフブロス、要は「だし」ですね。それと、リンゴジュースとかグレープジュースもいただけました。

術後3日目にいきなり登場した普通の朝食
術後3日目のランチ

液体食が最初の2日、その次は柔らかめの流動食が来るだろうと思いますよね?しかし驚いたことに、3日目にはいきなり、普通食が出てきました!本当に食べても良いのか、患者である夫の方が不安になったほどです。ちなみに、その日の夕食メニューは、ローストビーフにクリームソースがかかったもの。ビーフリブなんかも選べたそうです。

術後4日目のディナーはフルーツサラダをチョイス。あっさり美味、しかし血糖値が爆上がりしました。

そうした病院食と合わせて飲むのは、なんと炭酸飲料。コーヒーや牛乳も、問題なくOKと言われました。日本ではNGなのですが。

5.退院はある日突然訪れる

日本の病院では、退院する時には最低でも前日には教えてもらえると思います。入院している患者さんおよび家族が前日に分れば、心の準備もできますし、迎えの手配もできますよね。

しかし夫の場合には、朝9時ごろに夫から私に電話があって、「今から退院するから迎えに来て」というのです。今から、です。もちろん行きましたけれども。

病院から私への連絡は、ありませんでした。もしかしたら、夫が「自分で連絡できます」と言ったからかもしれませんが、今から迎えに来いというので行ったところ、車いすに乗せられた夫が搬出されてきました。

6.支払は基本的に後払い

医療費の支払いは、基本的に帰宅してから自宅へ郵送で請求書が届きます。日本のように、退院前に窓口へ行って支払いを済ませることはありません。

今回の夫の入院では、病院から↓のような請求書を受け取りました。保険がなかった場合のお値段、ざっと$140K (1400万円)也。驚愕な金額です。

我が家に届いた保険会社からのEOB

画像は保険会社から届いたEOBです。退院後、病院が保険会社へ保険の請求をし、保険会社が金額を調整した額を払います。その際に、患者の自己負担額も計算されるので、病院はそこに明記されている患者自己負担額を、私達へ請求するという流れです。

支払いはすべてクレジットカードに対応しているので、チェックを郵送しても良いですけれど、カード払いが便利だと思います。

もし払えない場合には、分割払いなどいくつかの選択肢があります。

今回の入院では、病院の施設利用料だけは後払いではなく前払いで、「手術を受ける前までに払ってください」と言われました。これは、もしかしたら踏み倒しを予防するための病院の対策なのか、それとも夫が入院した病院だけの独自ルールなのでしょうか。金額的には、この自己負担額全額ではなく、病院に1泊した時のCo-Payのみでした。このあたりは、病院ごとに対応は違います。

アメリカの医療保険についてはこちらから

ちなみに自己負担額は、どの健康保険に加入しているかによって、大きく変わります。我が家では、HMOプランという自己負担額が少ないプランに加入しているので、7日間の入院でも合計1,500ドル程度でした。しかし20年ほど前に加入していた健康保険はPPOプランで、当時私が手術+3日間の入院をした時には、請求書は3,000ドルでした。

アメリカに車を持ってきたい!方法やかかる費用は?

日本の愛車をアメリカに輸送するには、時間と費用がかかります。具体的な手続き方法や費用の目安はどのぐらいなのでしょうか。

日本で乗っていた大好きな愛車を、アメリカにそのまま持ってこれるなら、自動車を購入する費用を節約できますし、何よりも便利ですよね。日本で左ハンドルの輸入車が走っているのだから、アメリカでも右ハンドルの日本車が走っていても、おかしくありません。ここでは、日本からアメリカで車をもってきたい人が知っておきたいコトをご紹介しています。

目次

  1. 日本からアメリカに車を持ってくることは可能?
  2. どこで手続きすれば良い?
  3. かかる費用はどのぐらい?
  4. まとめ:自動車はアメリカで購入するのがベター

1.日本からアメリカに車を持ってくることは可能?

日本からアメリカへ、日本で乗っていた自動車を持っていくことは、可能です。その際には、自動車を空輸か海運でアメリカまで送り、通関手続きやアメリカ仕様に車をカスタム、そして関税を支払えば、アメリカで登録できる自動車のスペックになります。

考えてみれば、日本の中古車は海外へ輸出されて、現地で乗られているわけですから、不可能ということはありません。しかし、経験したことがない人にとっては、どこでそんな風に手続きをしたらよいのか、また費用や時間はどのぐらいかかるのかなど、暗中模索です。

右ハンドルの車は州によって登録不可

日本で乗っていた自動車の多くは、右ハンドルですよね。州によっては登録できることはありますが、ハンドルの位置が右だと登録不可になってしまう州もあります。そのため、手続きを始める前には、引っ越す先の州のルールをしっかりリサーチした上で、決断することをおすすめします。

アメリカで右ハンドルだと、正直、普段の生活でもかなり不便を強いられることは多いと思います。例えば、ドライブスルーはアメリカの方が充実していて、ファストフードのドライブスルーだけでなく、銀行のATMとか薬局もドライブスルーになっています。それに、アメリカのカスタマーサービスは日本ほど丁寧ではないので、ドライバーが車の右に座っているからと言って、わざわざ店員が持ってきてくれるという親切は期待しない方が良いでしょう。右ハンドルの車でアメリカのドライブスルーを利用するなら、ドライバーが車を降りて車の左側へ移動して、立った状態でオーダーすることになります。

はい、不便です。

2.どこで手続きすれば良い?

自動車の整備や通関に関する手続きは、ノウハウを知っている人が手続きをしても、時間がかかるものです。そうした知識を持たない私達のような素人がすると、更に時間がかかったり、書類が足りないから出直せと言われてストレスを感じたり、良い結果にはなりません。ただでさえ渡米前は誰でも忙しいものです。そのため、手続きに関しては、経験と実績のある業者に依頼するのがおすすめです。

3.かかる費用はどのぐらい?

自動車は重量があるので、リーズナブルなコンテナで輸送しても、まとまった送料がかかってしまいます。その他にも、業者への手数料や、通関のための書類作成、倉庫での保管料など諸経費がかかりますし、アメリカ仕様へカスタマイズするための整備費用も掛かります。

通関にかかる費用

日本からアメリカに車を送り、通関するまでにかかる費用を見ると、空輸する場合には最低でも250万円程度、船で送る場合には50万円程度は見ておいた方が良いでしょう。車種によっても状況によってもかかる費用はケースバイケースですが、だいたいこのぐらいはかかることが多いです。

1年以内の留学なら、関税が免除?

もしも海外の滞在が1年以内なら、AIT/FIA Carnet de Passages en Douane(自動車カルネ)の制度を利用して、通関手続きを簡略化することができます。しかしこの制度は、アメリカは対象外となっているので、残念ながら利用できません

ちなみに、この制度を利用すると、自動車をその国の仕様へカスタマイズする必要がなく、現地でナンバープレートを取得する必要もありません。そのため、リーズナブルに車を持って行けます。有効期間は1年のみで、日本のJAFが手続きをサポートしてくれます。

アメリカ仕様への整備費用

さらに、アメリカを通関できても、そのまま現地でその車を乗れるわけではありません。日本のプレートを付けたままでは走行できませんから、アメリカのプレートへ付け替えなければいけません。

その際には、アメリカの州ごとに決められている排ガス基準や安全基準を満たすべく、必要な整備を行います。古い年式でなければ、大きなカスタマイズが必要になるケースは少ないですが、最低でも距離表示のメーター系は交換しなければいけません。日本の自動車だと、メーターはkm表示となっていますよね。しかしアメリカではマイル表示なので、そのあたりを整備工場で対応してもらうことになります。

アメリカに走っていない車だと費用は無限天井

アメリカに輸入されていない車種の場合には、費用はさらにかかることになります。その理由は、アメリカの安全基準を満たすかどうかの検査に、クラッシュテストがあるからです。既にアメリカに輸入されている車なら、メーカーが最初にそうしたテストを行った上での販売開始となっているので、日本から車を持ち込むユーザーの車を使う必要はありません。しかし、アメリカに輸入されていない車種の場合には、なんとクラッシュテストを行わなければいけません。

クラッシュテストとは、衝撃に耐えられるかというテストなわけですが、自分の車を使って行うので、車をつぶすテストを受けることになります。

げげげ。。と思いますよね?大切な車を、検査という名目でCollisionダメージを与えられ、それを修理した上での引き渡しとなるので、かかる費用が数千万円て単位になってしまうこともあります。

そのため、アメリカへ輸出されていない車種に関しては、持って行かないことを強くお勧めします。

ライセンスプレートを取得するための登録費用

アメリカで自動車の登録をする際には、各州にあるDMV(Department of Motor Vihecle)という公的機関に足を運びます。これは陸運局と免許センターをあわせたようなもので、自動車の登録や、運転免許所に関する業務を行っています。

最寄りのDMVはこちらから検索

登録の際には、州の規定や基準に合っているかが検査され、合格すれば自動車を登録して、その場でナンバープレートを手渡しされます。日本のように、プレートを車に設置するネジを封印するという習慣はなく、手渡しされたプレートを、ドライバーが自身で車に装着することになります。

登録の際には、登録料がかかります。かかる費用は、車の年式や車種によっても異なりますが、一般的には年式が新しい車ほど高く、古い車ほどリーズナブルになります。目安としては、数百ドル~1000ドル超程度です。DMVではカード払いができるので、現金を持参する必要はありません。

4.まとめ:自動車はアメリカで購入するのがベター

日本でよほどの高級車に乗っていて、金に糸目はつけないからとにかくアメリカにも持っていきたいというのであれば、自動車の持ち込みは不可能でなありません。しかし大半の場合には、いろいろな障害があり、費用や時間がかかります。予想を上回るコストがかかり、現地で新車を購入したほうが安いということも多いでしょう。

そのため、アメリカへ自動車を持っていくことは、おすすめしません。

アメリカでアパートを借りよう

留学でも駐在でも移住でも、アメリカに渡米すれば最初に必要となるのは、やはり住むところ。アパートが決まるまではホテル暮らしをすることになりますが、できるだけアパートを早く決めたほうが、費用の節約にもつながりますよね。ここでは、アメリカでアパートを探す方法や契約する方法をご紹介します。

目次

  1. アメリカではどこに住む?
  2. 敷金や礼金はいくらかかる?
  3. 物件を探す際に注意したい点
  4. 一人暮らしなら検討したい「ルームシェア」とは?

1.アメリカではどこに住む?

アメリカと言っても国土はとても広く、アパートを借りる際にかかる家賃にも、ロケーションによって雲泥の差があります。留学、駐在、移民などアメリカへ渡米する目的は人それぞれですが、どこに住むという選択肢があるのでしょうか?

アパートや家を賃貸する

駐在の人なら、会社が事前にいくつかの選択肢を絞り込んで紹介してくれたり、会社がすでに所有している物件に入居するという選択肢があります。しかし、そうしたサービスがない場合には、自分でアパートや貸家を探して契約しなければいけません。

賃貸物件はオンラインで紹介されていることが一般的です。

などのサイトを活用して、気に入った物件を探しましょう。

会社が所有する物件へ入居する

会社が所有している物件に入居する場合には、自分で不動産を探す必要はありません。既に会社側が入居できる状態に整えてくれていることが多いので、渡米したらすぐに入居できるというメリットがあります。

物件によっては、前に入居していた住人が家具をそのまま残してくれていた利するので、それはそのまま使用できます。ただし、自分たちが気に入るかどうかは別の話。気に入らなくても勝手に捨てるのは気が引ける、なんてこともありそうですね。

さらに、会社が準備してくれた物件へ入居する場合には、自分たちでロケーションを選べないというデメリットもあります。学校やスーパーなどに近ければ嬉しいですが、周囲の環境がイマイチ自分に合わないと思っても転居できません。

2.敷金や礼金はいくらかかる?

アメリカの賃貸物件においては、日本のような敷金や礼金で家賃の半年分が必要になるということはありません。退去時のクリーニングなどに使う保証金(Deposit)は家賃の1ヶ月分から2か月分程度が必要となりますが、礼金はありません。この点は安心ですね。

3.物件を探す際の注意点

アメリカでアパートでも貸家でも物件を探す際には、いくつか注意点があります。

周囲の環境をチェック

アメリカでは、1ブロック変わるだけでも環境や雰囲気がガラリと変わります。家賃に影響を与える要素は、築年数や間取り、広さだけではなく、そうした環境や雰囲気なども含まれます。

安全な暮らしに慣れている日本人の私達にとっては、やはり心配なのは治安面です。深夜に銃声が聞こえるとか、事件が頻繁に起こるとか、またパーティなどで騒音がひどい、なんて環境は嫌ですよね。そのために、必ず口コミをチェックしたり、実際にその場に足を運んでみて、肌で雰囲気を確認しましょう。

広さの面積の単位が違う

日本では、物件の広さは㎡で表示されていますが、アメリカではメートルではなくフィートが単位として使われているので、square feetという単位での表示となります。

日本では、物件の広さは㎡で表示されていますが、アメリカではメートルではなくフィートが単位として使われているので、square feetという単位での表示となります。

1 sq ft =0.0929㎡

なので、700 sqftのアパートなら、およそ65㎡ぐらいとなります。

家具や家電は備え付け?

アメリカの賃貸物件では、家電製品は大体備え付けが多いです。一般的についているものは、エアコン(Air Conditioner)や冷蔵庫(Refrigerator)、オーブンレンジ(Oven)、電子レンジ(Microwave)、食洗器(Dish washer)などがありますね。

洗濯機と乾燥機については、物件によって変わります。日本だと、Studio(1Rや1K)タイプでも洗濯機や乾燥機は備え付けでなくても、自分専用の設置できる場所が確保されていますよね。しかしアメリカでは、物件の中に設置できる場合と、アパート全体で共有する場合とがあります。

物件の中に洗濯機(Washer)と乾燥機(Dryer)を設置するスペースが設けられている場合には、In Unitという表示があります。もしもない場合には、アパート全体で共同利用という可能性があるので、内見の際には要チェックです。

管理会社にも注意が必要

日本でも、アパートを契約していて問題が起こったら、管理会社へ電話しますよね?日本の場合には、連絡すれば大体迅速に対応してくれる所がほとんどなので、メンテナンスや不具合の点でイライラしながら暮らさなければいけないということはありません。

しかしアメリカでは、管理会社によっては、修理やメンテナンスを依頼してもなかなか来てくれないということがあります。サービスが充実している管理会社なら、いろいろ親切に面倒を見てくれますが、そうでない所では、天井から水漏れしていても数日間来てくれない、なんて最悪な事態も起こりえます。

そうならないためには、アパートだけでなく管理会社についても、評判をチェックしましょう。

管理会社の評判をチェックするならBBB(Better Business Bureau)がオススメ

契約期間はとても重要

アメリカでアパートを契約する際には、日本と大きく違う点があります。それは、契約期間途中の解約ができるかどうかという点です。

日本では、アパートは2年契約が多く、引っ越しなどで解約したい時には、1ヶ月前までに申し出れば、希望する日に退居できますよね。その後、賃料が発生することはありません。

しかしアメリカでは、アパートは1年契約になっていることが多く、しかも、契約終了までは借主に賃料支払いの責任があります。つまり、契約期間中に退居したくても、「退居してもいいけど、賃料は来年の4月までかかりますよ」という事態になる可能性が高いのです。

住んでいないのに、家賃を払い続けるの?

と信じられない人がいるかもしれません。しかし私はこれまで、たくさんの人が、アパートの契約がXX月までだから、引っ越しはその時期に合わせる、という話を聞いたことがあります。それに、自分が引っ越した後の家賃を誰か他の人に払ってほしくて、自身の退去後に住みたい人を探している人もいました。

アパートを借りる際には、この辺は、しっかり質問することをおすすめします。

州によってはアパート契約で最低収入ラインが決まっている

全てのアパートではありませんが、州によって、または物件によっては、アパートごとに最低年収が決められている所があります。例えば、このアパートに入居するなら、最低年収5万ドルは必要、だけど、この間取りなら年収7万ドルなければ無理、という風に、細かく決まっていることは多いです。

これは、大家さんが家賃のとりっぱぐれがないようにするための防衛策ですね。州法で決められているルールではありません。

更新してくれるかどうかは大家次第

アパートの契約ができても、それで安心ではありません。契約期間は1年ごとで、その次に更新できるかどうかは、大家次第と言っても過言ではありません。もしも大家に嫌われたら、契約更新時に賃料が高くなって払えない額になってしまうこともあります。そうしたら、引っ越すという選択肢しかありませんよね。

また、契約するかどうかは、理由を後付けされても、文句が言えません。懇願することはできても、「もう次の人が決まっている」なんて言われたら、契約更新できないまま、次に住む場所を探さなければいけません。

ちなみに、DCエリアでは、アパートではなく一戸建ての物件に多いのですが、9ヶ月だけ契約(更新無し)とか、1年だけ契約(更新無し)という物件がたくさんあります。その期間だけ必要なら、それでも良いでしょう。しかし、数年単位で住みたい人にとっては、短期すぎる契約だと、すぐに引越し先を探さなければいけません。

使えねーなー

という声が聞こえてきそうです。私もきっとそう言います。

4.一人暮らしなら検討したいルームシェアとは?

留学や駐在などで単身の渡米をする際に、できるだけ家賃を安く抑えたいという人にぜひおすすめなのは、ルームシェアです。これは、ベッドルームが2つから3つある家を他人とシェアするというもので、基本的には寝室は自分だけの居住スペースとなり、バスルームやリビングルーム、キッチンなどは他の住人とシェアすることになります。日本で言う所のシェアハウスのような暮らし方ですね。

ルームシェアは、一人暮らしをするとアパートの賃料が何千ドルもかかってしまうニューヨークシティやサンフランシスコ、ロサンゼルスなどでは一般的な暮らし方です。文化や背景が全く異なる赤の他人と生活を共にするということで、慣れない人にとっては精神的なストレスが大きくなってしまうかもしれません。しかし経済面では大きなメリットがあるので、もしも他人との生活に挑戦してみようという人にとっては、毎日が刺激的で新しい発見の連続かもしれません。

ルームシェアは、現地の掲示板や学校、スーパーなどに張り紙が張られていたり、友人の紹介などで見つけるケースが多いです。随時募集が出されているというわけではなく、「前のルームメイトが退居するから、新しいルームメイトを募集している」と言う感じが多いですね。