どうしてアメリカの換気扇は役立たずなのか?

アメリカで生活したことがある人なら、誰もが思っていること。それは、

換気扇が全く意味をなしていない

という事ではないでしょうか。一応、煙や臭い、飛び散る油などを吸い取ってくれるというスペックになってます。しかし残念ながら、アメリカの一般家庭でそんな換気扇を見たことはありません。

日本の換気扇に慣れていると、どうしてこんな意味のなさそうな換気扇しかついていないのか、疑問に感じる人は多いと思います。

我が家の換気扇も例外ではありません。ストーブと呼ばれるコンロの上には電子レンジがあり、換気扇は電子レンジの下に設置されています。この設計では、換気扇からダクトを伸ばすことは不可能です。

業者曰く「火災のリスクが高い」

一度、業者の人に聞いてみたことがありました。彼曰く、

  • アメリカの家庭ではキッチンのコンロが家の中心にある設計が多い
  • 屋外へ煙を流すダクトを設置するのが困難
  • ダクトは高い可能性で屋根裏(Attic)を通過することになる
  • 煙と共に油が入り込み、火災のリスクが高い
  • よってアメリカ人に嫌われる

のだそうです。確かに住宅の間取りを見ると、キッチンのコンロの上に穴をあけて換気扇を設置したら終わりというわけではありません。長いダクトを通すとなると、火災のリスクが高くなるというのも、理屈としては納得です。

日本式の換気扇にすることは可能?

アメリカでも、レストランなどでは煙や油を屋外に排出する換気扇を設置している飲食店はたくさんあります。しかし設備を見ると、かなり業務用っぽく、火災対策をしっかりした重厚な設備になっていることが多いです。

家庭用でも、アメリカで日本式の換気扇を付けることは可能なのだそうです。しかしその業者曰く、

  • 火災のリスクが高いので業者が嫌がる
  • 設備が高額
  • 工賃も高額
  • 家を売る時に嫌がられる可能性は大

とおっしゃっていました。

その結果、我が家でも日本式の換気扇はおとなしくあきらめ、アメリカ流の「煙をそこら中にまき散らしてなかったことにする」タイプの換気扇を使っています。