子供の権利はどこまで通用するのか?

まずはこちらをご覧ください。

動画を要約すると、飛行機の座席に座っている子供が、足をずっとバタバタさせて前列の人がイライラした所からスタートします。

彼は何度か振り返って「あの、ちょっと、足のバタバタやめてもらえませんか?」的なお願いをするのですが、そのたびに母親が「フライトが長くて子供だって退屈なの!我慢しなさいよ」的な言い返しをしたことで、どんどんトラブルがヒートアップする様子が動画に収められています。

He’s just being a kid.という価値観

アメリカで生活していると、

He’s just being a kid.

He’s being a boy.

というセリフを耳にする機会が少なくありません。ざっくり言うならこれは、

「子供なんだから仕方ないじゃん」

「男の子ってこんなもんでしょ」

的な意味ですが、迷惑を掛けられた側が「大丈夫ですよ」的に言うこともあれば、迷惑をかけている側が「うるせー黙ってろ」的に使うこともあります。

使い方によって、その場を丸く収められる言葉になることもあれば、その場を余計にピりつかせる言葉になってしまうこともあるのです。

この動画の場合にも、もし母親が

「すみません。止めようとしているのですけれど、この子XXXという疾患を持っているので。。。」

「ごめんなさい、止めるように言っているのだけれど、なかなか聞いてくれなくて。」

と申し訳なさそうに言ったなら、前席のカップルもきっとここまでは怒り心頭にならなかったような気がしますし、むかつきながらも

He is Fine. He is just being a kid.

と言ってその場を収めてくれたかもしれません。

しかし母親が放った言葉は

「私の子供に話しかけないでよ!話しかけるなら私に言ってよ!」

「子供は何も悪くないの!悪いのはイライラしているあなたでしょ!」

と言った、火に油を注ぐような反発。

これでは残念ながら、国籍や文化に関係なく、誰でも立腹してしまいそうです。

我が家のトイレをおしっこまみれにされた経験

私にとって、He is just being a kid.というセリフは、正直あまり良い印象がありません。

なぜなら息子様がキンダーの時、近所に住んでいた同年代の子が遊びに来て、我が家のトイレをおしっこまみれ地獄にされた経験があるからです。

お前、キンダーだろ?何をどうしたらこうなるんだ?

と思いながら、あまりにも腹がたったので、その場でその子を帰して母親に事態を報告しました。

するとソーリーと言うわけでもなく、彼女は涼しい顔で

「この子は数年前におむつが取れたばっかりなんだから、仕方ないわよ。He is being a kid」と言い放ったのです。

こいつら、親子そろって頭おかしいなと確信したので、それ以来、その子を出禁にしたことは、言うまでもありません。