アメリカで生活していると、よく「Notary」とか「Notary Public」「Notarize」なんて言葉を耳にする機会がたくさんあります。これは、一言でいうなら「公証」のことです。
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日本には、実印とか印鑑証明という制度があり、その書類が本当にその人本人が書いたものかどうかをある程度証明することができます。しかしアメリカの場合、印鑑証明の制度はなく、実印もありません。どの書類に対しても、本人が手書きで署名するだけです。
そこで、その署名が本当にその人本人のものですよ、と証明してくれるのが、Notary Publicという仕組みなのです。
1.どんな書類にNotaryが必要?
Notarizeの必要があるのは、主に法的な拘束力を持つ書類です。例えば、住宅を購入する際の契約書とか、遺言状、学校や就職の際にアメリカに合法的に滞在している市民や永住権保持者であることを証明する場合などにも、特定の書類をNotarizeして持ってきてください、と言われます。
2.Notary serviceはどこで利用できる?

法律事務所
Notary Serviceは、色々な場所で利用できます。最も分かりやすいのは法律事務所ですが、予約が必要な上に高額な料金を吹っ掛けられることがあるので、控えたほうが良いかもしれません。
利用しやすいのはUPS
街のUPSオフィスの中にも、Notaryに対応している店舗があります。すべての店舗というわけではないものの、予約なしのWalk-inで対応してもらえたり、料金もリーズナブルだったりするので、利用しやすいと思います。書類の種類などによって料金は変わりますが、$15~なので良心的です。
無料のチャンスがある公立図書館
できるだけリーズナブルにNotaryしてもらいたい人にオススメなのは、公立の図書館ですね。たいていの自治体には公立の図書館があり、無料でNotaryサービスを提供している所もあります。
銀行は口座を持ってる顧客のみ
銀行の場合、その銀行に口座を持っている顧客なら無料対応という事が多いですが、顧客でなければサービスを受けられないというルールがあったりします。
海外ならアメリカ大使館で
海外に住んでいる人がNotary Publicというアメリカの法的サービスを利用する場合には、アメリカ大使館へ行くのが賢明です。日本にも公証サービスはあるものの、それがそのままアメリカで通用するかどうかはわかりません。ややこしい手続きを考えると、素直に最初からアメリカ大使館へ行って公証してもらうのが最短で最善かもしれませんね。
もしもこれから長くアメリカで生活するなら、自宅そばのどこでNotaryのサービスを利用できるのかチェックしておくことをおすすめします。そうすれば、いざというときには安心ですね。
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3.Notary の利用方法は簡単

Notaryサービスの利用方法は、とても簡単です。ライセンスを持っている人がいなければサービスを受けられないので、できればアポを取ってから足を運ぶことをおすすめします。
必要な書類は、
- Notarizeが必要な書類
- 身分証明書(運転免許初など顔つきのもの。なければパスポート)
だけです。
書類を渡すと、まず最初に身分証明書を確認されます。そのうえで、公証人の目の前で、書類に署名をします。ここ、とても大切です。すでに書類に署名されていると、残念ながらNotarize にはなりません。持参する書類の署名欄は空欄のままにしておき、公証人の目の前で署名する、のが鉄則です。
署名する時には、日付も併せて公証人の目の前で記入します。
Notaryサービスは、日常的に必要なサービスではありません。しかしアメリカで生活していると、必要なシーンに何回か出くわすことがあると思います。手続きは全く難しくないので、慌てずパニックにならず、落ち着いて最寄りのNotaryオフィスを探して予約を入れましょう。