[DCガイド]アメリカとは?が学べる場所、American History Museum

アメリカのワシントンDCにあるスミソニアン博物館の中でも、アメリカの様々な歴史を幅広い観点で学べるのが、アメリカ歴史博物館です。ここでは、見どころを分かりやすくご紹介しています。

アメリカのワシントンDCにあるスミソニアン系博物館は、どれも内容が濃くて充実しているものばかり。その中でも、アメリカの多様性をしっかり歴史や文化と共に学べる場所が、このNational Museum of American Historyです。

公式サイトはこちらから

私が足を運んだのは、寒い冬、そして雨の日。そのせいでしょうか、館内はガラガラでした。

ほら、みて↑ 夏休みシーズンなら、ごった返しているConstitution Aveでさえ、だーれも歩いていませんでした(笑)。

ここは、アメリカの多様性がどのようにして生まれたかが、詳しく説明されています。例えば移民なら、どこからの移民がアメリカのどこに根付いて、どんな文化を作り出したか、みたいな説明が分かりやすくされています。

例えば、移民数が最も多い北中南米からの移民は、見ているだけでワクワクするようなラテンな雰囲気のエリアが設置されていました。

アメリカへの移民には、他にもいます。例えば、中国系や日系のアジアからの移民。

同じアジアでも、中国と日本では、アメリカへの移民に際して背景事情や価値観などが大きく違い、それが移民後のコミュニティ構築においても反映されています。

その他には、ヨーロッパからやってきた移民が住んでいた家屋を再現したものとか、移民が食べていた食事や調理器具、普段の暮らしなどがいろいろ展示されていました。

「移民」というよりは「強制的に連行されてきた奴隷移民」と言ったほうが正確なのでしょうけれど、アフリカンアメリカンに関する展示もありました。

ただ、アフリカンアメリカンの悲しい歴史に関しては、ここよりも隣にある、アフリカンアメリカン歴史博物館の方が詳しいです。

戦争に関する展示も

アメリカの歴史は、明るい事ばかりではありません。戦争も数多く経験しています。ここには、そうした戦争に関する歴史もしっかり説明されています。

第二次世界大戦では「世界の三大ワル」と言われた東条英機も、ここにいました。

日本人を収容したキャンプや広島についても、写真などが展示されていました。

img_9815

またここには、アメリカのファーストレディーの歴史もありました。

どうやら大統領になると、ファストレディーが自分たちのお皿を注文できるらしく、そのセットが展示されてました。きっとお皿を選ぶのは大統領ではなく妻なのでしょうから、その方の好みが分かるような展示で、興味深かったです。

ちなみに↑は、左はオバマ大統領が使っていたお皿、中央はブッシュ大統領、右はアイゼンハワー大統領のものです。

お皿の中央に、ホワイトハウスやイーグルの絵が描かれているものが多く、また金箔仕様が多く、何も乗せなくても十分にゴージャスでした。

結論

ここは、アメリカの様々な歴史(医学、化学、技術、テクノロジー、武器、食品などいろいろ)が浅く広く学べます。

衝撃的な写真などは、他の博物館と比べると少ないので、子供でも問題なく楽しめるし、学習の場としてもおすすめだと思いました。

Smithsonian National Museum of American History

国立アメリカ歴史博物館

1300 Constitution Ave. NW, Washington, DC 20560

公式サイトはこちらから

[DCガイド]子供と楽しむ!ナショナルビルディングミュージアムの魅力

アメリカのワシントンDCにある建築博物館は、小さな子供に一押しの屋内スポットです。レゴで遊べる空間もあり、小さな子供に大人気です。

夫が業務でDCに宿泊するたびに、金魚の糞になる私は、これまでけっこうな数の博物館へ足を運ぶことができました。

DCの素晴らしい所は、充実した博物館なのに、無料という所ですよね。

スミソニアン系列は行きつくしたので、それ以外の有料博物館にも挑戦している私ですが、学校の遠足に利用されることが多いBuilding Museumは、小さな子供がいる家庭にピッタリの博物館です!

公式サイトはこちらから

チャイナタウンのそばにある穴場

ここは、地下鉄のJudiciary Square駅の目の前にあります。

でも、ホワイトハウスから余裕で歩ける距離なので、あえてお金を使って電車に乗る必要はないと思います。

私も歩きました。ホワイトハウスの方から歩くと、少しずつカネのニオイが消えて庶民っぽい雰囲気になるのを肌で感じることができます。

それも、アメリカならではの醍醐味ですね。

開場時間は10時ですが、張り切って10時前に到着したのは、私を含めて数人だけでした(笑)。

私が行った時には観光客はほとんどおらず、学校の遠足で訪れる団体客ばかりでした。

混雑しないので、事前にチケットを購入する必要はありません。

チケットは$10で、建物に入ったところにチケット販売窓口があり、そこに入場者が列を作っています。

建物は、中央が吹き抜けになっている大きな空間で、センター部分には噴水があったり、ベンチがあったり、床はカーペットとなっています。幼稚園ぐらいの子が遠足で足を運ぶスポットというのも納得できるほど、子供にフレンドリーな空間でした。

チケットを購入すると、まずは世界の建築仕様に関する展示が現れます↑↑

個人的には、ここが一番面白かった(笑)。

世界の気候や風土、慣習や文化に合わせて建築材や屋根材が工夫されているとか、そのエリアを代表する建築の写真があったり。

2階には、レゴの建物シリーズが展示されていました。

日本からは、姫路城が出場していました!

img_0634

このレゴエリアは、奥の方に小さな子がレゴで遊べる空間もあります。

私が行った時には、プリスクールぐらいの小さな子供たちが遠足で来ていて、先生の指導を受けながらレゴで遊んでいました。

建築家のデッサンや、建築に関する子供向けの絵本なんかもありました。

小さな子供と一緒に来たら、きっとここを出る時には「将来は建築家になりたい!」と言うのだろうな、と思えるほど、充実した内容でしたね。

3階は、大人向けの展示エリアです。

DCの建物が、どのように設計されて、どんなタイムラインで建設されて。。。みたいなことが、けっこう詳しく説明されていました。

実存する建物なので、きっとここで学習してから実際に建物を身に行けば、感動するのではないかな、という気がします。

National Building Museum

公式サイトはこちらから

401 F St NW, Washington, DC 20001

おすすめ度 ★★★★

子供へのおすすめ度 ★★★★

借金文化:アメリカ人のクレジットカード利用の現実

アメリカ経済は「Debt Driven」とされ、個人の借金に対する考え方が顕著です。平均してアメリカ人は4枚のクレジットカードを持ち、借金を抱える人は半数以上。残高はおおよそ6,500~7,000ドルで、年収が上がると残高も増加。多くはミニマム返済制度を利用しており、その額は一般に2~4%程度ですが、完済は困難です。

Debt Drivenと評されるアメリカ経済。個人レベルでも、まさに「欲しいものは借金をしてでも手に入れて、返済のことは後から考えれば良い」という考え方の人がとても多くて驚きます。

アメリカ人はクレジットカードを平均で4枚程度持っているという統計があります。

年代によってもクレジットカード愛の度合いは異なっていて、60代以降だと平均5枚、30代から40代では平均3枚、息子様が含まれる20代になると、平均は2枚程度なのだそうです。

そして、気になるのは、そうです。クレジットカードで他の家庭がどのぐらいの借金を抱えているのか、という点ではないでしょうか。

日本のように、クレジットカードを使ったら毎月完済するという人も、もちろんいるでしょう。

しかしカードを持っている約半数の人は、常に残債が残っている状態で、その平均は$6,500~$7,000程度と言われています。

そして、年収が上がるとカードの残債高も多くなる傾向があり、特に年収5万ドル~10万ドル(日本円で750万円~1,500万円程度)の人は、近年のインフレなどの影響もあって、カードの残高は右肩上がりに増えているそうです。

アメリカでは、多くのクレジットカードはミニマム返済の制度となっていて、毎月しっかり完済する必要はありません。このミニマム返済の金額がいくらになるかは、カード会社によって異なることはご存じですか?

  • 残高に対して1%~2%+利息+手数料
  • 残高に対して一律2%~4%の返済額(利息などは含まれる)
  • 残高が少なくてもミニマムの最低基準は$25~$35(借入が$100でもミニマムが$35という事もある)

一言でいうなら、クレジットカードの残高に対して2%~4%ぐらいが「ミニマムの返済額」としてカード会社から請求されるという事ですね。

注:ただし、ミニマムのみを返済しているのでは、いつになっても完済できません。

[DCガイド]有料だけど行く価値あり!スパイ博物館の見どころ

アメリカのワシントンDCには、スパイ博物館があります。映画で有名な007はもとより、実際に存在した世界各地のスパイや歴史、実際に使われていたアイテムなどが充実しています。ここでは、分かりやすく見どころを紹介しています。

無料で楽しめる博物館が多いワシントンDCですが、有料の博物館もあります。

無料でも充実している博物館がたくさんあるので、初めてのDC旅行であえてスパイ博物館を選ぶ必要はないと思うのですけれど、スパイが大好きな人や、スミソニアンは行き尽くしたという人にとっては、スパイ博物館はおすすめです!

公式サイトはこちらから

入場料は意外と高い

スパイ博物館に限ったことではありませんが、DCの博物館は、事前にチケットを購入するのがおすすめです。ただし、チケットを購入する際には、何月何日の何時、と時間までしっかり指定しなければいけないので、注意してください。

入場料ですが、実はここ、その日によって入場料金が違います。$31ー$37ぐらいの間が多いですね。

子供たちの学校が夏休みになる時期には、完売になってしまう日もあるので、チケットはできるだけ事前に購入することをおすすめします。

img_5775

混んでいない時期なら、ふらりと博物館へ行って、入り口のカウンターでチケットを買うこともできます。

ちなみに私は事前にチケットを購入したのですが、早く着きすぎてしまい、チケットを早い時間に変えてもらうこともできず、30分近く、入り口の椅子に座って待たされました。

ロビーでは007の車がお出迎え

ロビーには、007の車が展示されている他、実際にスパイが使用したブイ↑などが展示されていました。なんでも、スパイは任務を遂行できるタイミングを待つために、このブイの中に入って何日間も待ち続けたのだとか。

閉所恐怖症の私には無理です。

館内では、スパイのRPGをします。ロールプレイングと言っても全員がスパイなんですが。

最初に案内されるスクリーンで、スパイのコードネームや職業などを教えてもらい、それを暗記します。

これ、後でテストされるので、忘れると詰みます(笑)。

館内では、実際に世界で活躍したスパイたちが紹介されていたり、スパイが実際に使っていたアイテムが細かく展示されていました。

もちろん、スパイは映画のジェームスボンドのようにカッコいい一面ばかりではなく、任務に失敗するとどんな運命が待ち受けているとか、悲惨な最後なども容赦なく紹介されています。

博物館なので、明るい部分だけではなく闇な部分も容赦なく展示されていますが、ここは子供たちに大人気らしく、「お前たち、学校はどうした?」という年齢の子どもたちも大勢いました。

学校、休んできたのかなぁ。

img_5855

ちなみに、日本のスパイもいました。忍者ですね。

有料博物館ならココ

有料でもいいよ!行くよ!という人なら、スパイ博物館、おすすめです。

楽しいです。ワクワクできます。

International Spy Museum

公式サイトはこちらから (チケットはココから

おすすめ度 ★★★★★

子供へのおすすめ度 ★★★★★★

[DCガイド]ユダヤ人迫害を学べるワシントンDCの博物館

アメリカのワシントンDCにあるホロコースト博物館には、第二次世界大戦でドイツのナチス軍による大虐殺と受けたユダヤ人の悲しい歴史、そしてそこにアメリカがどのように関与したかが展示されています。

ワシントンDCにある博物館と言えば、スミソニアン系列がよく知られていますけど、それ以外にもたくさん博物館があります。

そして、無料の所も多いです。

博物館が大好きな人や、学校では教わらなかった情報を得たい人にとっては、DCって大満足できる場所だと思います!

ヒトラーによって大虐殺されたユダヤ人、そしてそこにアメリカがどのように関与したのかが展示されているホロコースト博物館は、悲しい歴史や人間の残虐性とともに、どうしてそんなことが起こったのか、原因や背景も合わせて学べる場所です。

セキュリティチェックを経て館内に足を踏み入れると、最初にお出迎えしてくれるのは、↑この衝撃的な写真です。しかも巨大なパネルで、一気に心が悲しく重いモードになりました。

館内は、時系列で、なぜナチスが台頭し、それがユダヤ人虐殺へとなったのかが、詳しく展示品と共に説明されていました。

簡単にまとめると、

  1. 選挙で独裁者が生まれる
  2. 恐怖と暴力で国民を支配
  3. いじめの始まりは、ユダヤ人のサービスや商品をボイコットするよう推進
  4. 土地に根付いているユダヤ人に対して、なぜか不法移民呼ばわりしてイジメの対象に
  5. 公務員や医師弁護士などの資格を剥奪
  6. ドイツで生まれたユダヤ人に「出ていけ」と迫害
  7. 通報システムを採用。市民同士で通報させる。
  8. 収容所にまとめて虐待、虐殺
  9. 収容したユダヤ人の財産を没収、転売して換金
  10. ガス室で虐殺したユダヤ人が身に着けていた金品も奪って転売

と、悲しい気持ちと、胸糞が悪くなる気持ちが混ざり合い、何とも言えない気持ちになりました。

日本で暮らす日本人にとっては、ユダヤ人の迫害と聞いても、どこか遠い所で起きている悲しい出来事、ぐらいにしか感じないかもしれません。

ユダヤ人迫害=アンネフランクの日記、という記憶しかない人もいるでしょう。

しかしこの博物館に来ると、アンネフランクのような経験をした人が、数多くいたのだと感じさせられました。

私はそれまで知らなかったのですが、迫害されたユダヤ人たちに、欧米諸国は難民として受け入れる手を差し伸べたそうです。

しかし、国によって何人受け入れるかは大きく違っていて、アメリカはとても消極的だったとか。

そんな事実も、具体的な数として掲載されていました。

そして、余談なのですが、戦後、収容所のユダヤ人はそのまま放置されていたらしく、アメリカ軍は彼らを解放するために軍人をドイツへ送ったそうです。

訳が分からない状態でドイツへ送られたのは、

黒人兵と日系人兵

。。。はい、ノーコメントです。

大人なら行くべき博物館

衝撃的な内容のオンパレード、というか、衝撃的な内容だけの博物館なので、小さな子供には正直、おすすめではないです。トラウマになってしまうかもしれません。

でも大人なら、いじめや虐殺がどのようにして起こるのか、その先には何があるのかが分かりやすく説明されているこの博物館は、マストなスポットだと思いました。

United States Holocaust Memorial Museum

公式サイトはこちらから

入場料:スマホでチケットを取ったら手数料$1かかりました

おすすめ度 ★★★★★

子供へのおすすめ度 ★

[DCガイド]スミソニアン最大規模?アフリカンアメリカン歴史博物館へ行ってみた!

アメリカのワシントンDCにあるスミソニアン博物館の中でも最大規模を誇るアフリカンアメリカン歴史博物館。ここでは、見どころや豆知識を分かりやすく説明しています。

ワシントンDCと言えばスミソニアン。スミソニアンと言えばアフリカンアメリカン歴史博物館と言っても過言ではない気がするほど巨大な存在、それがNational Museum of African American History and Cultureです。

私は、実はここに2回行きました。理由は、1回では到底コンプリートできないから。

ホワイトハウスからも近い場所にあるこの博物館、地上4階、そして地下4階の合計8階もある博物館です。しかも面積もあり、展示物が数えられないほどあるので、1日だけじゃ見終わりません。

今回は、このアフリカンアメリカン歴史博物館の見どころをご紹介します!

スマホで事前チケットをゲット

この博物館、人気があるので混みます。混雑するシーズンだと、チケットが取れません。

空いている時なら、入り口でチケットを購入することもできますが、わざわざ足を運んでチケットが取れないと、激おこプンプンですよね。

なので、事前にチケットをゲットすることをおすすめします。

取り方は簡単。スマホでもPCでもとれます。無料です。

→チケットはこちらから

地下4階は悲しい歴史のオンパレード

入り口を入ると、まずは地下からスタートします。

地下4階分、全てがアフリカ系アメリカ人たちの悲しい歴史が詰まっています。

時系列というだけでなく、どうしてアフリカで暮らす人たちが、どんなプロセスで奴隷としてアメリカに連れてこられたのか、アメリカのどこに連れてこられて、どんな生活をしていたのか、という「奴隷の歴史」がずらりと展示されています。

↑映画やテレビ、または学校の教科書でいる「White Only」とか「Colored」を、ここで見ることができます。

ここでもやはり、悲しすぎる歴史に心が重く苦しくなり、私は泣きました。

地下4階分の悲しい歴史を良ーく読むと、地上階へ戻ってくるまでに2,3時間は軽くすぐいてしまいますね。

そして、地下階を終了するころには、心が鬱になります。

それと同時に、そんなにつらい過去を持ちながらも前向きに努力するアフリカンアメリカン人種の方へ、最上級のリスペクトがふつふつと湧いてきました。

ランチは地下1階で。その名も「プランテーションカフェ」

地下1階には、ランチができるカフェがあります。その名も、プランテーション・カフェ。もう名前が絶妙すぎます。

それだけじゃありませんよ。

ここでいただけるのは、アフリカンアメリカンの歴史にちなんだ食べ物。

例えばフライドチキンやカラードグリーン、リブなんかもあった気がします。

ちょっと豆知識

ところで、ご存じでしたか?

アフリカンアメリカンの方たちのソールフード的な食べ物って、それぞれ悲しい歴史の中で生み出された傑作らしいです。

例えばリブ。以前は美味しい部分は白人様だけに許されており、黒人には骨の周囲に残った肉しか回ってこなかったのだそうです。それを工夫して調理したものが、現在のリブ。おぉぉぉと感動しませんか?私は感動しました。

フライドチキンも、当時はColored が入店できないレストランが多く、黒人は自動車で移動する際にどこにも立ち寄ることができず、車の中で飲食するしかなかったのだそうです。そんな中で生まれたフライドチキンは「チキンを揚げることで日持ちを良く」して「運転しながらでも手で食べやすい」アイデア料理だったようです。

地上階はポジティブパワー炸裂

地上4階は、雰囲気が一転します。悲しい歴史というよりは、黒人の∞パワーを感じられるエリアです。

踏まれたって、蹴られたって、負けずに立ち上がる。それが子孫のために今の自分ができること。

img_8122

そんな無限エネルギーがフルスロットでした。

中でも人が多かったのはスポーツ分野でしたね。やはり、スポーツ分野で活躍しているアフリカンアメリカンな方が多いからでしょうか。

その中でも面白かったカールルイスのメダル秘話↑

昭和生まれな私は、大昔のロサンゼルス五輪で、カールルイスが金メダルを4個もゲットしたことを、今でも覚えているのですけれど、なんとオリンピック直後にスミソニアンが彼に「メダルを全部寄付しろ」と迫ったのだそうです(笑)。

いや、イヤだろ、普通。

彼は4つのうち3つは寄付したものの、100メートルの金メダルだけはかたくなに拒否したのだとか。

その理由は、お父さんへ捧げたかったから。

彼の父が亡くなった時、カールルイスは金メダルを棺桶の中で眠る父の胸にかけ、父への贈り物としたのだそうです。

私は感動して、泣きました。

はい、私は涙腺が緩いので、感動すると号泣します。ここでも号泣でした。

美白グッズの歴史も

アフリカンアメリカン女性の中には、少しでも肌のトーンを明るくしたいと願う人もいて、そのための美白スキンケアグッズも歴史の中では登場したらしいです。

多くは、石鹸とかクリーム、おそらくハイドロキノンが入っていたのだと予想されますけれど、その商品が展示されていました。

迫害の歴史、今でも終わってません

地上階にも、迫害の歴史は展示されていました。奴隷の歴史ではなく、現代に入ってからの迫害ですね。

オクラホマのTulsaは有名ですけれど、他にもミシシッピなど南部の州を中心に、こうした迫害が行われてきたことが、地図や写真などと共にしっかり展示されていました。

スミソニアンへ行くならマスト

いろいろなスミソニアンへ足を運んだ私ですが、この博物館は、内容の濃さや展示品の数などが充実しすぎていて、マストなスポットだと思いました。

地下階は、衝撃的で刺激の強い内容なので、小さな子供にとってはメンタルに大きな負担がかかるかもしれません。その場合には、地上階だけでも十分に見ごたえがあります。

National Museum of African American History and Culture

公式サイトはこちらから

おすすめ度 ★★★★★

子供へのおすすめ度 ★★★★★

[DCガイド]アメリカンインディアン博物館の魅力

アメリカのワシントンDCにあるアメリカ原住民博物館には、アメリカの悲しい歴史と二面性が動かぬ証拠付きで展示されています。ここでは、この博物館の魅力と見どころについて分かりやすくご紹介しています。

スミソニアン博物館を筆頭に、無料の博物館がずらりと勢ぞろいしているワシントンDC。一つ一つが充実しているので、じっくり周るなら、1日に博物館は1つ。2つ周ると足が痛くなるどころか、頭が痛くなってめまいがして、大変な状況になってしまいます。私の場合、ですが。

そんな博物館がずらりと並んでいるナショナルパーク(と言っても何もない砂利や芝生のエリア)の端に位置しているのが、アメリカンインディアン博物館(National Museum of the American Indian)です。

アメリカンインディアンって、ネイティブアメリカンの事ですね。

最近のアメリカでは、アメリカンインディアンというとインド系アメリカ人と間違えやすいからでしょうか、ネイティブアメリカンと呼ぶ人がほとんどだと思います。

今回は、そのネイティブアメリカン博物館をご紹介します!

img_1461-2

曲線が美しい建物なので、そばに来ると一発で分かります。

博物館の中には、入り口が小さくてウッカリ通り過ぎてしまう、なんてこともありますけれど、ここは通り過ぎるなんてことはありません。巨大な建物がバーンっと建っています。

入り口は、一つです。博物館によっては複数の入り口がありますが、ここはありません。私は入り口が分からず、建物の周りをグルグルと歩き回りました(笑)。

入り口に入ると、最初に行うのはセキュリティチェック。空港のセキュリティと同じ要領ですね。

ちなみに私が行った時には、ペットボトルなどの液体は持ち込み禁止だったので、外に捨てました。

博物館に入ると、最初はネイティブアメリカンの文化や慣習に関する展示品がずらりと並んでいます。ここは、けっこう楽しいエリアですね。

1階と2階は割とワクワクできるエリアなのですが、3階へ行くと、様相が一気に変わります。

迫害されたネイティブアメリカンの歴史

が証拠とともに展示されているからです。しかも時系列で。

私が通った学校では、小学校も中学校も、そして高校も、「ヨーロッパから来た人が原住民を追い出した」的な一文しか学びませんでした。

息子様が通ったアメリカの学校でも、原住民の民族ごとにおける文化や慣習などに焦点を当てていて、いつ誰がどんな風に原住民を迫害したのか、という点には全く触れていませんでした。

しかしですね、ここでは事実が陳列されています。

けっこうな量です。

ヨーロッパ人側からみた「アメリカの歴史」と、原住民側から見た「アメリカの歴史」が横並びで展示されており、「物事には裏と表がある」なんて言葉では表現できないほど、悲しく重い歴史がありました。

読んでいるうちに胸がいっぱいになって泣きました。

他にも泣いている人は多くいました。

書かれている文字を一つ一つしっかり読んでいると、この階だけでも1時間じゃ足りませんでした。

スミソニアンに共通する「重さ」

この博物館だけではないのですが、スミソニアン博物館の多くは、事実を湾曲したり忖度したりすることなく、証拠とともに展示しています。スミソニアンだからこそできる偉業なのだと私は勝手に想像しています。

ここも例外ではなく、建物を出る時には気持ちがズッシリと重く、鬱のような状態になりました。今でも思い出すと気持ちは沈みます。でもこれって、アメリカの歴史なんですよね。。

というわけで、この博物館は大人にはおすすめですけれど、子供には刺激が強すぎるので、ハイスクール未満にはあまりすすめられないと思いました。

National Museum of the American Indian

4th St SW, Washington, DC 20560 (ナショナルモール内のキャピタル寄り)

おすすめ度 ★★★★★

子供へのおすすめ度 ★★

除籍謄本と戸籍謄本の違いとは?

アメリカ市民権を取得しても、戸籍はなくなりません。呼び方が変わって戸籍謄本ではなく除籍謄本となるだけです。ここでは、取得方法や違い、知っておくと便利な豆知識をまとめています。

コロナ禍で増えたのか、それともトランプ政権になってから増えたのかは知りませんが、近年では「アメリカ市民権を取得したけれど、日本国籍の喪失届を出していない」人が、正式に国籍喪失届を提出するケースが増えていると聞きます。

ご存じの方は多いですが、アメリカ市民権を取得した瞬間に、日本の国籍は勝手に喪失します。

国籍喪失届を提出してもいなくても、喪失するわけですけれど、日本側に正式に届出を出さなければ、日本側は知る由がないので、戸籍謄本などには何も記載されません。

それでは、国籍喪失届を提出したら、自分の戸籍はどうなってしまうのでしょうか?

結論から言うと、戸籍はしっかり残ります!

安心してください。これまでの戸籍謄本に「国籍を喪失しました」という一文が追加され、「除籍」の扱いとなります。

でもね、除籍でも役所では150年間は保存してくれるので、私たちが生きている間に困ることはありません!

もしも年金や相続の申請などで戸籍謄本を持ってこいと言われたら、戸籍謄本ではなく除籍謄本を提出すれば良いだけです。

謄本の名前が変わるだけ

除籍謄本と言われると、なんとなく面倒で複雑な感じがしますけれど、書類の呼び方が変わるだけです。

本籍がある役所で発行してもらえるのは、戸籍謄本と同じですね。

発行手数料が、戸籍謄本よりも除籍謄本の方が高い自治体が多くて、戸籍謄本は450円なのに対して、除籍謄本だと750円だったりします。

戸籍謄本でも除籍謄本でも、日本の正式な法的書類として使うことができますし、もしもアメリカ側へ提出するのなら、アポスティーユでもつけておけば問題ありません。

ちょっと豆知識

アメリカの場合、書類にアポスティーユをつけておけば、自分で英訳&宣誓書を添付したものを公的な機関に提出しても、認められるケースが多いです。

国によっては、英訳もライセンスを持ったプロに依頼しなければ有効でないとか、発行されてから有効期限が3か月以内でなければダメ、という厳しいルールとなっている所もあるようです。

アメリカでも、きっと場合によっては発行ホヤホヤな除籍謄本にプロ英訳をつけたものを持ってこい、と言われることがあるのかもしれません。

でも一般市民のルーティン的な手続きの場合には、役所や担当者によってケースバイケースのようですけれど、DIY英訳でもOKなケースが多いと聞きます。

しかも、アポスティーユ自身には有効期限はないので、アポスティーユした除籍謄本を何通か自宅に保管しておき、必要な時に英訳と宣誓書をつけて提出するという事も可能かなと思います。

[DCガイド] 警察の歴史を学べる!National Law Enforcement Museumの魅力

アメリカのワシントンDCにある警察博物館には、警察の歴史や実際の犯罪史などに関する物品が数多く展示されています。学びの場所として子供にもおすすめです!

DCと言えば、スミソニアン博物館が有名ですよね。たくさんあるだけじゃなく、どれも規模が大きくて見どころ満載、しかも無料という大きな特典もついています。

DCに初めて行く方は、やはり無料のスミソニアン系がおすすめですね。理由は、失敗しない充実ぶりだし、なんといっても無料だから。

でもDCには、有料の博物館もあります。

このLaw Enforcement Museumも、そんな有料博物館の一つですが、行く価値は大いにあると感じました!

博物館は地下にあり、地上部分にはビニールハウス的なガラスの建物があります。

入口はそこにあります。

小さな看板で「入り口はココ」と出ていた気もしますが、うっかりすると見逃してしまうので、注意してくださいね!

事前にチケットを購入しても良いですが、入り口で購入することもできます。

私は入り口のカウンターで購入しました。ただし、ここではApple Payでピピっとできないので、クレジットカードを持参してくださいね。

中に入ると、最初にお出迎えしてくれるのは、ものすごく破壊されたSUV。

これは実際に何かの犯人が逃走するときに使った車両(だった気がします)で、そのまま展示されていました。ただし、触ったり乗ったりはできません。

主な展示品は、警察の歴史、警察官の職務や範囲、警察犬、警察車両などがありました。死体解剖とか現場の物証などに関しても、サラリと触れていました。

ワンコ好きな私にとっては、K9と呼ばれる警察犬が、どのようにして選抜されて訓練を受け、職務に就くのかが詳しく説明されていて、感動しました。

また、警察車両の後部座席を見ることもできました。乗りたくはないですけど、中がどんな風になっているのか興味津々という方にとってはおすすめです!

National Law Enforcement Museum

444 E St NW, Washington, DC 20001 (チャイナタウンのすぐそば)

公式サイトはこちらから

チケットは$22 (2025年現在)※未成年や学生、シニアは無料

おすすめ度 ★★★★★

子供へのおすすめ度 ★★★★★

所要時間 1時間~2時間 (文字をしっかり読むと2時間ぐらいかかります)

アメリカの公共バスの特徴と利便性

車社会のアメリカに住んでいると、普段の生活の中で公共のバスに乗る機会ってありません。

私もそうだったのですが、息子様が暮らすサンフランシスコへ行く時には、バスを使うことが多いですね。

さすが大都会。路線バスの種類が多すぎて、今でも何がどこを走っているか分かりません。でもスマホのおかげで、目的地へ行くためには、どのバス停からどのバスに乗って、どこで乗り換えれば良いのかが一目瞭然なだけでなく、所要時間も事前に分かるので、とても快適にバスを利用できています。

日本のバスと比べると、アメリカのバスは大きく違う所がたくさんあります。

バリアフリーが多い

他の地域のバスは分かりませんが、サンフランシスコの路線バスは、2両編成が多いです。1両編成でも長く、多くの人が乗れるような設計になっている気がします。

そして多くのバスは、乗降口が前と中間地点の2カ所あり、どちらから乗っても良いですし、どちらから降りても良いシステムです。

↑写真は、バスの後方にある乗降口なのですが、ごらんのとおり広いので、ベビーカーなども問題なくそのまま乗降できます。

しかも運転手がいる前方の乗降口は完全バリアフリーになっており、車いすの人でもそのまま乗降できます。

まず、バスは歩道ギリギリに幅寄せして停車します。バスの高さは歩道とほぼ同じなので、車いすの人が無理なく乗れます。

もしも運転手が下手で歩道とバスの間にギャップがある時には、バスの運転手がボタンを押すと、ウィーンと金属板がバスから歩道に向かって出てきて、その上を車いすの人が通れる仕組みです。

それでも車いすの人が乗れなければ、運転手が降りて車いすを後ろから押してバスへ乗せてあげます。

支払いは先払い

路線バスによっては、どこまで乗っても一律料金の路線もあれば、距離によって運賃が変わるバスもあります。

一律料金の路線では、バスに乗る時にお金を払います。現金でも払えるようですが、近年ではスマホのアプリでピピっと払う人がほとんどな気がしますね。

たまに機械の調子がおかしくてピピっとやっても受け付けない事がありますが、2,3回ピピっとやって反応がなければ、そのまま乗ります。

えっ、それって無銭乗車じゃないの??と心配する方は多いかもしれません。

でも運転手に「機械が故障しているみたいですよ」なんて親切心で指摘しても、

「あ、そう。そのまま乗っちゃいな」

の対応をされることがほとんどでしょう。

だって、そんな機械一つのためにバスを止めるわけにいきませんから。

もしも乗ったバスが「行先によって運賃が変わる」タイプの場合には、乗る時にピピっとやり、降りる時にも再びピピっとやります。そうすると、自動的に料金が計算されてチャージされます。

車いす対応が素晴らしい車内

多くのバスは、前方部分は優先席です。そして横向きの座席はレバーを引くとまとめて収納できる仕組みになっています。

見づらいのですが、ベンチとベンチの間にオレンジ色のボタンとレバーっぽいものが見えますよね?これを引くだか押すだかすると、ベンチの座席部分が収納できるので、車いすの人はそこにポジションを取れます。

ちなみに、優先席はシニアや妊婦さんなども吸われるのですが、最優先は車いすの人です。だから、例えこの優先席に老人が複数座っていたとしても、車いすの人が乗ってくれば、全員が立ち上がり、座席を収納して車いすの人へ場所を譲ります。

譲らないと、どうなるか?

バスの運転手が出てきて最初は親切に「どけ」と言われ、それでもどかなければ最終的に下ろされるか警察を呼ばれるかになる気がしますね。経験ないので分かりませんが。

降りる時は窓についている紐かブザー

エリアに寄るのかもしれませんが、サンフランシスコの路線バスの多くには、定番の「窓についている紐」に加えて、中央部分のポールに装備されているブザーもあります。降りるバス停の手前で紐を引っ張るか、ブザーを押すかすると、「STOP REQUESTED」 的な表示がされて、次のバス停で降ろしてくれます。

衛生とセキュリティのために座席はプラスチック

日本のバスや電車は、シートにクッションがついていて快適ですよね。

でもアメリカのバスも電車も、シートはプラスチックです。これはきっと、清掃するための衛生面と、針などを埋め込まれたりして危険な行為をさせないためのセキュリティ面を考慮したものだという気がします。

このプラスチック製のシート、座れる状態か否かは見れば分かるので、私は基本的に、ほとんどの場合、座ります。だって疲れるんだもん。

でも息子様は、空いていても座りません。彼曰く、「汚い」から。

まあ、それもアリだと思いますね。