アメリカ人の高すぎる自己肯定感!

アメリカ人は、日本人と比べて自己肯定感が高いですよね。皆さん、自身に満ち溢れています。

しかし必ずしも、その自信に根拠があるのかと言えば、決してそういうわけではありません。小さなことから、とりあえずどんな事をしても、何なら何もしなくても褒められ続けて育っているので、大半は「自分は特別な人間だ」と真剣に信じています。

私はアメリカで子育てをし、これまでに何度も「アメリカらしい」経験をしました。

何がRemarkable?

キンダーでは皆、アルファベットを覚えてから本を読むところまで習います。もちろん習得具合には個人差があるので、難しい本を読める子もいれば、単語も厳しい、なんて子もいるわけです。

そのキンダーで、先生がRemarkable Readerという表彰状をつくりました。

これは、毎月クラスの中で1人がもらえるもので、頑張って1番になると評価してもらえる、という素晴らしいプログラムでした。

最初の月は、頭が良いと自他ともに認める子がもらいました。次の月も、そうでした。

しかしいきなり3か月目になると、クラスで最も読めない子が表彰されたのです。

クラス全員が、「。。。えっ?」となりました。

先生から後から聞いたのですが、どうやら読めない子の親からクレームが入ったらしく、読める子ばかりを表彰するのはズルいと責められたのだとか。

何がRemarkableか分からなくなってしまいました。

スポーツの試合にて

息子様は小さなころから、サッカーやフットボールなどのスポーツをしてきました。平日にはチームごとに練習をし、週末には試合をするのですが、試合ではなんと

スコアをつけない

事がとても多かったのです。誰かがスコアを付けようとすると、別の親が「つけないで!」と止めていました。

スコアを付けなければ勝敗が分からないじゃないか!と思うのですが、勝敗を付けてしまうと、負けたチームの子の自尊心に傷つくから、というのが、その理由でした。

もちろん、地域によってもコーチによっても違うと思います。

息子様の場合、小学校中学年ぐらいまでは、試合をしてもスコアを付けないスタイルが続いた気がしますね。

鈍足でもチャンピオン

ミドルスクールでは、学校のアクティビティで、陸上がありました。こちらも、週に1回ぐらい地域の競技大会があり、そこで他の学校の生徒と競争します。

なんとそこでは、1位から3位だけがメダルをもらうというスタイルではなく、なんと6位だか8位だか、ビリの子までメダルをもらうスタイルでした!

おそらくこれも、鈍足の子の自尊心が、、、ということなのでしょう。

あ、大変失礼しました。鈍足だなんて失礼極まりありませんでしたね。「それほど速くなかった子」と言い換えます。

過剰な自己肯定感はどこへ行く?

子供のころから、「あなたは特別な子なの!」と刷り込まれてきたアメリカ人は、大人になっても自己肯定感はとても高い傾向があります。

根拠がなくても自身に満ちあふれている人は多く、どう考えても無理だと周囲はわかるのに、本人は「自分はやればできる」と思い込むというアメリカ病も少なくありません。

自己肯定感が高くてハッピーなことは良いのですが、過剰な自己肯定感からナルシストになってしまったり、権利だけを主張する傲慢人間になってしまう人も少なくありません。

今後はこの高すぎる自己肯定感、いったいどこへ向かうのでしょうか?乞うご期待です。