日本にもアメリカにも、覆面パトカーはあります。覆面パトカーは多くの場合、潜入捜査や尾行,張り込みなど重大な任務に就いているため、道路を走っている一般車両のスピードオーバーなどの違反を取り締まるほど暇ではありません。任務が異なるからです。
犯罪大国のアメリカでは、夜間にパトカーらしき車に止められたけれど、実際には警察ではなく強盗だったりレイプ犯だったり、中には殺人犯だったなんてこともあります。そのため、自分が住んでいる州で、覆面パトカーに与えられている権限を知っておくことはとても大切です。
目次
1.州ごとの違い
| State | 覆面パトカーに対する法律 |
| Alabama | 覆面パトカーで交通違反の取り締まりができる |
| Alaska | 覆面パトカーによる取り締まりは違法ではないが、緊急時以外は推奨されていない。 |
| Arizona | 覆面パトカーで交通違反の取り締まりができる |
| Arkansas | 覆面パトカーで交通違反の取り締まりができる |
| California | 覆面パトカーによる交通違反の取り締まりは禁止 |
| Colorado | 覆面パトカーで交通違反の取り締まりができる |
| Connecticut | 市民の安全が脅かされている時以外は、推奨しない |
| Delaware | 覆面パトカーで交通違反の取り締まりができるが、実例無し。 |
| District of Columbia | 交通違反の取り締まりは禁止。 |
| Florida | 覆面パトカーで交通違反の取り締まりができる |
| Georgia | 取り締まりは違法ではないが、取り締まり業務だけに覆面パトカーを使うのは禁止。よって、ほぼなし。 |
| Hawaii | 覆面パトカーで交通違反の取り締まりができるだけでなく、警察官は青いライトを搭載した自身の車で取り締まってもOK。 |
| Idaho | 覆面パトカーによる交通違反の取り締まりは禁止。しかし現在、法律を緩くしようと計画中。 |
| Illinois | 取り締まりだけでなく逮捕することも許可されている。しかし、覆面パトカーだけでのカーチェイスはNG。 |
| Indiana | 交通違反の取り締まりができる |
| Iowa | 法律では認められているけれど実例無し |
| Kansas | 交通違反の取り締まりができる。覆面パトロール車両によってできる職務が制限。 |
| Kentucky | 緊急時にサイレンやホーンを使った場合のみ取り締まり可能 |
| Louisiana | 交通違反の取り締まりができる |
| Maine | 継続的でなければ交通違反の取り締まりをしてもOK |
| Maryland | サイレントライトを使えば取り締まり可能 |
| Massachusetts | 交通違反の取り締まりができる |
| Michigan | オペレーション・ゴーストライダーで職務が規定。覆面パトカーはパトロールを行い、連絡を受けて急行した警察車両が取り締まる。 |
| Minnesota | 覆面パトカー車両によって職務制限あり。緊急時には取り締まり可能。 |
| Mississippi | 交通違反の取り締まりができる |
| Missouri | 取り締まる際には、サイレンとライトの両方を使うことが義務。 |
| Montana | 一般市民の交通違反を覆面パトカーが取り締まることは稀 |
| Nebraska | 覆面パトカーはパトロールを行い、連絡を受けて急行した警察車両が取り締まる。 |
| Nevada | 交通違反の取り締まりは可能。しかし覆面パトカー自体が少ない。 |
| New Hampshire | 交通違反の取り締まりができる |
| New Jersey | 覆面パトカーはパトロールを行い、連絡を受けて急行した警察車両が取り締まる。 |
| New Mexico | 覆面パトカーによる交通違反の取り締まりは禁止。 |
| New York | 覆面パトカーはパトロールを行い、連絡を受けて急行した警察車両が取り締まる。 |
| North Carolina | 取り締まりは可能だが、覆面パトカーの車両が少ない。 |
| North Dakota | 覆面パトカーはパトロールを行い、連絡を受けて急行した警察車両が取り締まる。 |
| Ohio | 覆面パトカーによる交通違反の取り締まりは禁止。 |
| Oklahoma | 交通違反の取り締まりができる。日常的でもOK。 |
| Oregon | 覆面パトカーが交通違反を取り締まるには特別許可が必要。 |
| Pennsylvania | 覆面パトカーはパトロールを行い、連絡を受けて急行した警察車両が取り締まる。ただし犯罪発生時は別。 |
| Rhode Island | 交通違反の取り締まりができる |
| South Carolina | 覆面パトカーによる交通違反の取り締まりは禁止。 |
| South Dakota | 交通違反の取り締まりができる |
| Tennessee | 制限なし。覆面パトカーは警察車両と同じ位置付け。 |
| Texas | 警察バッジを掲示すれば取り締まり可能。容疑者が逃亡したら、許可を取って追跡OK。 |
| Utah | 交通違反の取り締まりができる |
| Vermont | 交通違反の取り締まりができる |
| Virginia | 交通違反の取り締まりができる |
| Washington | 州警察はOK。ローカルPDは禁止。 |
| West Virginia | 交通違反の取り締まりができる。日常的でもOK。 |
| Wisconsin | 車両にフラッシュするライトが搭載されていれば取り締まりOK。 |
| Wyoming | 緊急時を除いては覆面パトカーによる交通違反の取り締まりは禁止。 |
2.覆面パトカーを見分けることができるメリット
覆面パトカーを見分けられると、犯罪の被害に遭わずに済むかもしれません。
例えばアメリカで決して少なくない犯罪の一つに、警察車両を装って一般市民の車を止め、強盗やレイプなどするという悪質な手口があります。
高速道路を走行している時に、背後からライトをフラッシュされたとしましょう。普通の人は、警察に止められらと思いますよね。それに通常の場合には、警察にこれをされたら路肩に止まらなければいけません。
しかし暗い夜道、車の通りも少ない場所だと、「止まるけれど、ここは怖いので嫌だ」と思うかもしれません。
そんな時、バックミラーに映る車が警察車両なのかどうか、覆面パトカーの可能性はあるのかどうか、といった情報を知っていれば、速やかに対応できるのではないでしょうか。
3.覆面パトカーか不明な車に止められたら911
警察っぽいけれど警察車両ではない、覆面車両なの?と不安になったら、速やかに911へ電話してください。
この時、車を止めてはいけません。ゆっくりと走行してください。車から降りるのはNGです。
スマホから911へ電話をして大体の場所を告げれば、オペレーターが該当する警察車両が現場にいるかどうかを確認してくれます。それと同時に、何をするべきか、何をしてはいけないかという点も教えてくれます。
覚えておきましょう。911は善良な市民を守るためにあるのです!