クソまた値上がり!大学の学費は毎年変わる!

a woman after graduation

アメリカの大学の学費計算については、別のブログでご紹介しました。しかし、世帯年収がそれほど変わっていなくても、学費が毎年どんどん上がることはご存じですか?

多くの人は、大学へ入学する最初の1年目にフォーカスして、2年目からどうなるのかをあまり考えていないことが多いのではないでしょうか。少なくとも、私はそうでした。

目次

  1. 学費の計算は毎年
  2. なぜか上がる学費
  3. 私大は特に容赦なし
  4. 「フィナンシャルニーズに100%合わせます」には注意が必要

1.学費の計算は毎年

大学の学費計算は、私達が毎年10月にファイルするFAFSAに基づいて計算します。はい、毎年しっかり計算します。

人生いろいろありますから、子供が大学在学中に転職する親もいれば、転勤する親もいます。中には宝くじに当たったり、病気になったり、まあいろいろありますよね。

ライフイベントがあると、それはダイレクトに収入、つまり毎年2月にファイルするTax Returnに反映され、それがFAFSAで計算される世帯負担額(EFC)にも影響します。

我が家では、夫は転勤こそありましたけれど、同じ仕事をずっと継続しており、収入なんて大きく変わっていません。インフレで若干の昇給があったり、ボーナスの額が若干増えた程度です。しかしなぜか、毎年計算される学費は上がり続けて、私たちの顔はどんどん青くなりました(涙)。

2.なぜか上がる学費

学費が上がる謎、本当にこれは摩訶不思議です。収入が同じでも1ドル1セントまで全く同じというわけではないため、どのぐらい収入が上がると学費がどのぐらい上がるというところまでは分かりません。しかし、どういうわけか、学費は上がることが多いです。

授業料全体が底上げされている

不思議なほどに学費が上昇し続ける背景には、その大学の「定価」が上がっていることが大きく関係しています。定価とは、ファイナンシャルエイドを一切使わずに全額を払った場合の金額です。

例えば息子が通った大学では、

  • 大学1年 →定価は$71,000
  • 大学2年 →定価は$73,300
  • 大学3年 →定価は$77,000
  • 大学4年 →定価は$79,000

でした。見てください。定価だけでも4年間に$8,000アップしています!

大学のファイナンシャルエイドは、個人のFAFSAやCSS、そして大学側の事情に基づいて計算するので、大学側がこれだけ欲しいという金額が上がれば、当然ですがFAFSAが同じでも私達の学費負担分は高くなります。

3.私大は特に容赦なし

世帯の収入や資産状況に合わせて、どのぐらいまでなら払えるかを計算するのがFAFSAです。これはDepartment of Educationという政府の機関が行います。しかし、ここで世帯負担額(EFC)が計算されたからと言って、大学側がそれ以上を請求しないわけではありません。

特に私大は、ノーマーシーです。

ほかの記事でも書きましたが、私立大学では多くの場合

  • 優秀な生徒 →学費を無料にしても来て欲しい →フルライドもしくは学費が安い
  • 平凡な生徒 →来ても来なくてもいいので、学費を多めにチャージ
  • 合格ラインぎりぎりの生徒 →EFCの2倍ほどの学費を提示されることも普通

だったりします。例えば世帯のEFCが$20,000と出ても、平気で「あなたの今年の学費は$45,000ですが、いかがなさいますか?」と言ってくるのです。

学生たちは入学時に、このEFCを比較して進学先を決めます。普通そうですよね。

「本当はXXが第一志望だったけれど、ファイナンシャルエイドがチープだったので無理だった。」

という学生はたくさんいます。

4.「フィナンシャルニーズに100%合わせます」には注意が必要

近年、アイビーリーグをはじめ優秀な大学に分類される大学の多くは、

「そんな卑怯な手は使いません!わが校は世帯のファイナンシャルニーズに100%合わせます!」

とうたい始めました。

息子が通う大学でも、2年ほど前からそういうポリシーになりました。と思ってました。少なくても私は。。。

うぶな私は、大学側がきっと世帯のFAFSAに合わせてくれるのかな、なんて期待してしまったのです。せっせとリタイヤメント口座へお金を移したりして、なんとか課税所得を減らすように最大限の努力をしました。

しかーし!

実際はそんなに甘くはありませんでした(涙)。

  • Work Study(キャンパスでのバイト代)がなぜかセメスターごとに$2,000も稼げることになってる→週に入れるシフトが学生当たり2時間程度なのに、そんなに稼げるはずがない
  • 既にファイルしたFAFSAを大学側がご丁寧に訂正→何がどう訂正されたのか見当つきません
  • Student Loanの金額アップ→大学曰く、学生自身の負担分なので世帯負担とは別という理論。だけど結局払うのは親。

結果、我が家のEFCと実際に払う学費が100%マッチするなんてことが起こるはずもなく、EFCよりも1万ドル程度も多く支払う羽目になりました。

必ずしも、大学に通う学生全員がこうなると言っているわけではありません。しかし1年目と4年目とでは支払う学費の金額が大きく変わる可能性があると分かっていれば、大学選びの際に無理をしすぎないかもしれませんし、毎年上がり続ける学費のお知らせで卒倒しそうになることもないかもしれません(笑)。

投稿者: samuraipassport

こんにちは!アメリカ在住のジャーナリスト兼ライターです。アメリカへの移住から生活まで初心者が知っておきたい情報を発信していきます!アメリカに住んでみたい人や海外に憧れている人にとっても役立つ情報が満載です!

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