アメリカには、庶民には全く縁のないボーディングスクール(Boarding School)というものがあります。これは全寮制の学校で、平日だけでなく週末も自宅に自由に帰ってくることはできません。夏休みとか冬休みのような長期休暇の時だけ、家に帰ることができます。
今回は、私にも息子様にも、ついでに言うなら夫にも全く無縁だったボーディングスクールについて調べてみました!
目次
1.ボーディングスクールの特徴
ボーディングスクールには、いくつかの特徴があります。
- ハイスクール(9年生から12年生)が一般的。中にはミドルからスタートする学校もある。
- 全寮制なので当然だけど学費はとても高い
- 学校ごとに目的が違う。アカデミックな学校もあれば、問題児を主に受け入れる学校もある。スポーツ育成や軍人育成のための学校もある。
- 学区はない、国籍も関係ない。世界中から生徒が集まる。
- 学校の選び方によっては、学力が底上げされるので大学進学の際の選択肢が増える。
- 少人数制。中にはマンツーマンの授業をモットーとするところもある。
2.ボーディングスクールに行くメリット
ボーディングスクールを選ぶメリットは、たくさんあります。
例えば、親が忙しすぎて家にほとんど帰れないとか、家にいるとケンカばっかりしてるので子供にとって害がある、なんて場合には、ボーディングスクールはお金があれば選択肢の一つになります。
入学すると、大学と同じように子供は夏休みとか冬休みみたいな時にしか帰宅できません。そのため、ずっと海外に行きっぱなしの親とか、出張が多くて子供が一人置き去りにされてしまう親にとっては、ボーディングスクールに入れることによって、親にとっては大きな安心感を得られますし、子供にとっても寂しくない環境を得られます。
親子の関係が最悪な家庭にとっても、ボーディングスクールはメリットとなります。でもこれは、先立つものがあっての話。年間に数百万円レベルの学費や寮費がかかるので、お金がない庶民世帯だと、自力で家族関係の回復に努めなければなりません。はい、これいたって普通です。
ボーディングスクールの中には、富裕層の中でも選ばれた人しか入学できないような所もあります。そういえば、北朝鮮のリーダーはスイスのボーディングスクールに在籍していたという話がありましたね。
こうした学校には、王族とか貴族とか、一生庶民と交わることがない選民たちの子息が在籍していることが多いです。学校生活を送る中で、子供たちはネットワークを小さなうちから築きあげ、のちの世界平和に役立てるという役割を担っているのかもしれません。
もちろん、すべてのボーディングスクールが、そんな選民向けのお学校というわけじゃありません。学費が意外とお安く、公立のハイスクールへ行かせるよりもマシという感覚でボーディングスクールを選べる学校も、なきにしもあらずです。
3.ボーディングスクールのデメリット
ボーディングスクールのデメリットは、なんといってもコストが高いという点ではないでしょうか。お金を余るほど持っていて、年間1,000万円ぐらいの出費は鼻くそだ、という世帯なら、子供の教育の選択肢の一つとして検討したらよいと思います。
しかしそうでない家庭なら、ボーディングスクールを利用しなくても、近所の公立高校でも十分に子供は賢くなりますし、健全に育ちます。安心してください。
また、多感な時期の子供をボーディングスクールに入れることで、親子関係は少なからず疎遠になります。これも、デメリットですね。子供にとっては、問題を自分で解決しなければいけないという自主性は身につきますけれど、逆に親に頼ろうという姿勢はなくなることでしょう。親子の密接な関係を築きたい人にとっても、ボーディングスクールは賢明な選択肢ではないかもしれません。
4.こんなボーディングスクールもある!
上記しましたが、アメリカには色々な目的のボーディングスクールがあります。
- 軍人育成スクール
- 問題児矯正スクール
- アスペルガー専用スクール
- エリート養成スクール
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