介護施設への入居には莫大なお金がかかります。資産を持っていない人なら、以前お話ししたように必殺メディケイドを使えば、行政が経済的な負担をしてくれます。
しかしそのためには、これまで貯めてきた資産を枯渇しなければいけませんし、毎月頂ける年金も、行政が決めた基準に基づいて没収されます。いえ、没収というか、「介護に費用が掛かるので、一定額は配偶者へ残してあげるけれど、超えた分は介護費用に充ててくださいね」という事なので、没収というか、徴収と言ったほうが当たってるかもしれません。
そのため、資産がある人や、年金を奪われたくない人、また介護施設に入居する程度ではない人だと、自宅で生活しながら訪問介護サービスを受けるという決断をする人もたくさんいます。
そして、ここが大きなポイントなのですが、
州によっては、家族が在宅で介護をすると、家族(Caregiver)に対してお給料がもらえる
制度もあるのです!
1. ルールは州によって異なる
どんな条件を満たせば、配偶者への在宅介護で報酬がもらえるかというルールは、州によって異なります。ただし、在宅介護をすれば自動的に誰でも報酬をゲットできるという州は、残念ながらありません。はい、世の中そんなに甘くない。
それでは、ざっくりとどんな条件を設定している州が多いのでしょうか?
- その世帯がMedicaidの利用条件を満たしている事(すでに低所得層である)
- 要介護の度合い(本人ができない作業のみが対象)
- 介護が必要だと認められたお世話&労働時間に限定(時間が長くかかっても多くはもらえない)
- 州によってはトレーニングが必要
などです。つまり、世帯がすでにメディケイド利用可能な低所得世帯になっていることが大前提のようです。資産を持っている人はメディケイドは対象外となってしまうので、どんなに家庭でお世話をしても、残念ながら報酬を受け取ることは難しいでしょう。
お住いの州のルールを知りたい方は、Home-based long-term care program という検索ワードでググってみてください。
2. どんなサービスが対象になる?
家族が在宅で行う介助サービスは、基本的に非医療行為に限定されます。これは、当たり前ですね。そして、要介護な本人が一人ではできない行動への介助だけが、認められるようです。具体的には、
- 入浴介助
- トイレ介助
- 着替えのお手伝い
- 食事介助
- 移動のサポート(車いす、ベッドへの移動など)
- その他、健康維持に必要なサポート
などがあります。例えば、家庭の中で配偶者のどちらかがすればよい作業(例えば、調理、掃除、洗濯、お金の管理など)は、その人本人にとって必要不可欠な介助ではないので、報酬が出る対象にはなりません。
そして、州ごとに、週当たりの介護時間の上限が決まっています。フルタイムで介護をしていると主張しても、その州が週に20時間までしか払いませんというルールなら、その分しか報酬はいただけません。そして、時給も州が決めています。
3. 家族には資格が必要なの?
介護士の資格、みたいな資格がなければ報酬をもらえない、という州は少ないようですが、最初にトレーニングや研修が必要だと決めている州はたくさんあります。この場合、すべての条件を満たしたら、Caregiverとなる配偶者(家族でも可)がそういったトレーニングを受けて、修了したら晴れてお給料をもらえるという流れとなりますね。