夫がついに定年退職!

アメリカで、少し早めの定年退職を決意した夫とともに、リタイヤを考えたら最初に何をすべきかを簡単に分かりやすくまとめています。

  1. 自分の定年は自分で決める
  2. リタイヤを考えたら最初にすること
  3. リタイヤの計画は算数

1.自分の定年は自分で決める

夫が今年いっぱいで、定年退職を決意しました!

私は日本の定年退職については全く経験がないので知りませんが、アメリカでは基本的に「何歳で定年しろ。会社を辞めろ。」という制度はありませんし、肩をポンポンされて「そろそろですね」なんて言われることもありません。

基本的に皆さん、定年したくなるまで働きます。

ちなみにソーシャルセキュリティ年金(アメリカの公的年金ですね)の受給は一番早くて62歳からなので、そこまで働いて定年する、という人は多いです。

もう少し働ける、働きたい、という人も一定数いますし、年金の受給年齢を遅くすればするほど、頂ける受給額は高くなります。

ちなみに夫の場合ですが、仕事は昔からストレスまみれ、おまけに転勤族、しかもそろそろ異動=引越しの時期、年齢的に定年が可能、といくつかの理由がありました。そして、経済的にも定年退職して問題なさそうだったので、リタイアを決意したというわけです。

あ、夫は60歳なので、決してFIREというわけではありません。少しだけ早い定年です。

2.自分の定年は自分で決める

定年といえば、やっぱり心配なのはお金のことですよね。

数年前からリサーチをしましたが、「貯金がいくらあればリタイヤできるのか?」「毎月いくらあれば快適なリタイヤメントといえるのか?」という不安に対しては、具体的で客観的な数字はありません。

家庭によって、何にいくらかかるかが全く違うからです。

毎月$2,000あれば余裕という人もいるでしょうし、毎月$9,000あっても赤字、という世帯もあるでしょう。

だから定年しようかなと考え始めたら、まず最初にしなければいけないことは

毎月必ず必要な出費はいくらか

を計算することですね。

家賃、光熱費、芝刈りなどのサービス、テレビなどのサブスク、そして食費。いろいろあります。ローン返済額もしっかり計算に含めてください。

これら必要最低限の費用を毎月の年金でカバーできれば、ひとまずはリタイアしても、その辺で野たれ死んでしまうことはなさそうです。

もちろんその他も、医療費とか、屋根の修理とか、車の修理とか、生きていればいろいろなことにお金はかかるので、それに対する準備も必要です。

年金で、どこまで出費をカバーできるのか。

貯金や投資の元本を崩さずに生活できるのか。←(もう少し複雑な計算が必要)

3.リタイア計画は算数

リタイアの計画は、算数に始まって算数に終わると言っても過言ではありません。

なんとかなる、というポジティブな人もいるでしょうけれど、どうにもならずに最悪な状況になっている人を、私はこのアメリカ生活の中で何人も見てきました。

だから、事前にしっかりと何度も計算に計算を重ねるのです。

そして、大丈夫だと不安を解消してから、職場へリタイアメントの書類を提出しましょう。

我が家の場合ですが、職場や国から頂く各種年金で、生活に必要な費用は全て賄えます。なんならお釣りも出ます。しかも夫が亡くなるまでだけじゃなく、私が死ぬまで頂けるので、世間で言われている「何ミリオンの貯金」がなくても生きていけます。

しかしですね、全ての職場に手厚い年金制度があるわけではありません。

年金制度がない環境で働いている人もいます。息子様の職場も、「年金制度はないけど、その分給料をたくさんあげてるでしょ?」というスタンスです。

そんな人たちは、これまで頑張ってきた投資とか貯金が、毎月どのぐらいの「利回り」を生み出すのかも考えながら、老後の資金計画を立てるのが良いかもしれません。

「これまで築いた資産を切り崩すのがリタイア」

と考える人も、もちろんたくさんいます。間違ってはいません。

でも、80歳まで生きると仮定して計算したのに、やたら健康で100歳を超えても一向にお迎えが来る気配がない、、なんて人もいるわけですよ。

そういうことも考えなければいけないので、老後の資金繰り計画って、一筋縄ではいきません。

遅かれ早かれ、全員が迎えることになる「老後」。今から少しずつでも周囲を観察したり、ネットで情報収集をしたり、どこかのセミナーへ参加したりするのも良いかもしれません!(私は10年以上かけて全部やりました)

日本人は長生き!個人年金は必要?

アメリカ人の平均寿命は、男性は73歳、女性は79歳です。しかし私たちは日本人。アメリカへやって来てアメリカっぽい食事や生活習慣をしているとはいえ、このぐらいの寿命で逝くとは、考えにくいですよね。

長生きをして不安になる事と言えば、やはり健康とお金のことではないでしょうか。特にお金は、貯金を切り崩して老後の生活費に充てる人が多いとはいえ、長生きしそうな自分としては、そんなことをするのは不安でしかありません。

死ぬまで定額が入り続ける年金、欲しいですよね。

目次

  1. アメリカにも年金はある!
  2. 個人で年金を購入することも可能

1.アメリカにも年金はある!

アメリカの年金といえば、ソーシャルセキュリティ年金を思い浮かべる人が多いと思います。はい、これは死ぬまでお金が入ってくる公的年金ですね。

この年金は、社会人になってからほぼすべてと言っても過言ではない、35年間分の年収に応じて受給額が計算されます。

しかし残念ながら上限があり、2024年現在では62歳から受給したい人なら上限は$2,710、67歳からなら$3,822、そして70歳まで待ってから受給を開始しても最高で毎月 $4.873 までしか受け取ることはできません。

ちょっと待って、それじゃ生活できない!

という人は多いでしょう。

ソーシャルセキュリティの次に目を向けるのは、職場が提供している厚生年金的な年金制度です。多くの場合、職場がどこかの保険会社と提携しており、年金の受給はその保険会社から受け取ることになります。

いくら納めたらいくら年金を受給できるかは、勤続年数や年収によって異なります。しかし、個人で年金商品を購入するよりも割が良いケースが多いのでおすすめです。

職場によっては、勤続年数が5年以上とか10年以上と言った条件が課せられていることもあるので、その辺は注意してくださいね。

2.個人で年金を購入することも可能

日本にもあると思いますが、アメリカにも個人年金という保険商品があります。これは、死ぬまでずっと入ってくる年金商品を購入するというものですね。

豊かな資金を持っていて、ソーシャルセキュリティ年金と職場の年金だけでは不安な人や、会社から年金を受け取ることができない人などは、検討すると良いかもしれません。

個人年金のメリット

  • 生涯年金なので、長生きしても経済的には安定する
  • 夫婦で購入できる
  • 長生きすればするほど受給する総額が増えてお得

個人年金のデメリット

  • 購入にまとまった資金が必要になる($100,000~という商品が多い)
  • 元が取れない可能性は十分にある
  • 割に合わないと感じる人は多い

ケース・スタディ

購入する金額$100,000に対して、毎月受給できる年金額がいくらになるかは、保険会社や金融機関ごとに異なります。

目安としては、65歳の男性が単独で加入した場合の受給額は$530程度、65歳の女性が単独で加入した場合には毎月$500程度、夫婦で加入した場合には毎月$430程度が受給額となるところが多いようです。

これを単純計算すると、夫婦で$100,000払い込んで年金として受け取る場合には、19年~20年以上(つまり84歳から85歳ぐらいまで)受給し続ければ、元が取れるという計算になります。

85歳か、、、うーん、、と考える人は多いでしょう。

長生きの日本人でも、85歳はけっこうクリアするのは簡単ではないハードルだと思います。

仮に、自身でこの$100,000を投資し、リターンが10%だとするなら、毎月$830ぐらいが利息として入ってくる計算となります。

これだけを見ると、自身で投資をしておいた方が、個人年金よりもはるかにお得に見えます。元本保証ではなく、毎年リターンが10%期待できないリスクもあるとはいえ、これは、かなり迷う所かもしれません。

$100,000を自分で運用しながら毎月少しずつ利息を年金として引き出して使うのか、それとも保険会社というプロに預けて運用してもらいながら、死ぬまで年金として受け取り続けるのか、決断するのは自分自身、もしくは夫婦でよく話し合ったほうが良いですね。

老後に日本で暮らすと地獄の相続?

まずは、こちらをご覧ください。

この事件というか事態を簡単に説明すると、

  • 海外で税金を納めていて、海外からの年金を受け取っている夫
  • 夫の死後には自身も遺族年金をうけとれる
  • 国税庁が、海外からの遺族年金を「海外資産」と判断
  • 日本女性の平均余命89歳までに受給するであろう金額を計算
  • それに相続税をかけた
  • 払えません

というお話です。

日本で暮らす親からの相続の話ではありません。自分の配偶者が亡くなった時に、これから生きるために受給する遺族年金に対して、生きているかもわからない未来の分まで逆算して資産だとカウントされ、高い相続税を掛けられた、という話です。

私は、アメリカに骨をうずめるつもりです。そのため、夫が定年した後に二人で日本へ行って暮らすことは、まったく考えていません。

でも、海外で生活している人の中には、そういう人、けっこういますよね?

配偶者が日本人でも外国人でも、海外からの年金を夫が受け取っていて、自分はその遺族年金をもらう予定の人は、多くの人が該当する案件だと思いました。

海外資産とは?

さて、ここで問題になるのは、海外資産です。

海外資産とは、そのまんま、海外にある資産のことで、国税庁によると、外国の年金も海外資産にカウントされるらしいのです。

アメリカに住んでいても日本へ相続税を払う?

「えー私アメリカに住んでるのに、どうして日本へ相続税をはらわなきゃいけないの?」

という声が聞こえてきそうですね。

はい、私もそう思いました。それで、国税庁のサイトを熟読してきました↓↓

国税庁のサイトを読みたい人はこちらから

注意点は?

ずっとアメリカで暮らしていて、日本へ10年以上帰ってもいないという人なら、日本の国税庁から「相続税払ってませんよね?」なんて言われることはないと思います。

でも日本に住所がある、つまり住んでいたことがあるとみなされると、話はずいぶん変わります。

過去10年の間に日本に住んでいた人には、海外資産の相続に対して日本の相続税が発生するからです。

なんでも、相続税を逃れたいために、死ぬ間際に海外へ資産を移して「もってません」とフリをした金持ちが大勢いたらしく、その対策として10年という線引きがされたようですね。

日本の相続税は、アメリカと違って控除がちょぴっとしかありません。だから、アメリカでは相続税何それ?という人でも、日本の相続税法では多額を払わされて家を失うリスクもなきにしもあらず。

そのためには、どうしたらよいのでしょうか?

ポイントは、「日本に住んでいたかどうか」の定義です。

日本の税理士の方などは、「住民票が入っていても住居の実態がなければ問題ない」という方が少なからずいます。もちろん、理論的にはそうなのでしょう。

しかし多くの場合、国税庁から莫大な相続税を掛けられて、納得いかないから裁判を起こしたら、最高裁まで行ってワンチャン認められた、という判例ばかりです。

そんなストレス、私はイヤだ・・・。

私はすでにアメリカの市民権をとっているので、住民票はもうありません。でもこれからそういう立場に置かれるかもしれない方は、よーくリサーチをした上で専門家にも相談し、確固たる安心感を手に入れてから日本へ帰国されることをおすすめします。

老後に夫婦で永久帰国する人は要注意!ソーシャルセキュリティの遺族年金は課税対象!

パートナーが日本人でもアメリカ人でも、老後は住みやすい日本へ永久帰国したいという人は少なくありません。もしも現実的に可能なら、素晴らしいと思います。

しかし、もしも日本で暮らしながら配偶者がアメリカのソーシャルセキュリティ年金を受給し、配偶者が先に亡くなったら自身はその遺族年金で生きていこうと思っている人は、注意が必要です。

なぜなら、配偶者の遺族年金を受け取る際には、自身が亡くなるまでお世話になろうと思っている「将来の受給予定年金」が、まるまる資産と見なされて課税財産となってしまうからです。

「嘘つくな、そんな話聞いたことないぞ」

と憤慨する人はいるかもしれません。しかし残念ながら、国際結婚組ではすでに複数の人がこのトラブルに巻き込まれていて、大変な経験をしています。

目次

  1. なぜアメリカのソーシャルセキュリティ年金は課税対象なのか?
  2. 遺族年金にかかる相続税はどうやって計算する?
  3. 回避策はあるのか?

1.なぜアメリカのソーシャルセキュリティ年金は課税対象なのか?

日本の厚生年金は、遺族年金が課税対象財産とはみなされません。遺族年金に対しては、所得税も相続税もかかりません。

これは、相続税法によって「契約に基づかない権利」に該当するからですね。

しかしアメリカのソーシャルセキュリティ年金の受給権に関しては、残念ながら「契約に基づかない権利」には該当しません。

とりあえず日本とアメリカには年金の協定があるので、遺族年金に対しての所得税に関しては、非課税です。

でも、相続税は別。そしてこの相続税がクソ恐ろしい金額なのです。

2.遺族年金にかかる相続税はどうやって計算する?

相続税の計算方法が、本当にクソです。

相続法24条では、ソーシャルセキュリティ年金のような海外からの年金を終身定期金に分類しており、以下↓のうち、最も高い金額を相続資産としています。

①当該契約に関する権利を取得した時において当該契約を解約するとしたならば支払われるべき解約返戻金の金額

②定期金に代えて一時金の給付を受けることができる場合には、当該契約に関する権利を取得した時において当該一時金の給付を受けるとしたならば給付されるべき当該一時金の金額

③当該契約に関する権利を取得した時におけるその目的とされた者に係る余命年数として政令で定めるもの に応じ、当該契約に基づき給付を受けるべき金額の1年当たりの平均額 に、当該契約に係る予定利率 による複利年金現価率を乗じて得た金額

毎月受け取る遺族年金は、↑の③で計算されます。

具体的な計算方法は、↓↓です。

  1. 日本人男性・女性のうち、自身が該当する平均寿命を抽出(2024年時点では、男性なら81歳、女性なら87歳)
  2. その年齢まで生きると仮定し、それまで受給するであろう遺族年金額の合計
  3. 相続した時点での為替レートで円へ換算

実際に87歳まで生きるかどうか分からなくても、生きるだろうという仮定に基づいて「受給見込み額」を計算するわけですね。

ちなみに、これはソーシャルセキュリティ年金だけではありません。アメリカの企業から厚生年金的なものを受け取る場合には、それも相続税の課税対象となります。

まだあります。

アメリカの企業の中には、死亡一時金としてお見舞金が出るところもあります。私の夫が勤務している企業でも、年収1年分が出ます。ソーシャルセキュリティも、数百ドルですが一時金が出ますよね。

それに対しても、容赦なく相続税はかかります。

しかも日本の相続税法で計算されるので、控除枠はスズメの涙以下で、私達は持ってもいない数千万円~数億円を請求されることになるかもしれません。

3.回避策はあるのか?

これを回避するためには、日本の相続税法の対象外となるしかありません。

  • 過去10年間、日本に居住していた実績がない
  • 相続のタイミングで日本に住んでいない

これをクリアすれば、とりあえずは未来に受け取るソーシャルセキュリティ遺族年金に対して相続税を払えと言われることはなくなります。

しかし他の記事でもご紹介していますが、「日本に居住していた実績」に関しては、住民票が入っていたかどうかで判断されるケースが多いので、注意しましょう。

老後に向けての計画は、まだ働いているうちから少しずつ入念に立てるのが賢明かもしれませんね。

アメリカ人の年金事情、みんないくら貯金を持ってるの?

定年退職したら、年金もしくはこれまでの貯金を崩しながら生活しなければいけません。アメリカでは老後をそれなりに生活するためには数ミリオンが必要だと言われていますが、正直、そんな金額を本当に貯めることができる家庭は少ないのが現実。

それでは、実際には皆さん、どのぐらいの貯蓄や年金で生活しているのでしょうか?気になりますよね?

目次

  1. 貯蓄はいくら?
  2. 学歴によっても貯蓄額は違う
  3. 人種別の貯蓄額平均
  4. 自身の貯蓄額に満足している人は少ない

1.貯蓄はいくら?

定年しているアメリカ世帯の平均貯蓄額は、$87,000(約1,300万円)です。短期間でサクッとこの金額を貯められる世帯は決して多くはなく、やはり皆さん、コツコツと長い年月をかけて貯蓄に励んでいます。

ちなみに35歳未満のアメリカ世帯では、老後に向けた貯蓄の平均額は$18,000(約270万円)でした。この年代はちょうど子育て真っ最中という世帯が多く、何かといろいろ出費がかかるものです。

お先が真っ暗でも、貯金するしかありません。

2.学歴によっても貯蓄額は違う

アメリカでは学歴は関係ないという人は一定数いますし、アメリカンドリームという言葉もあります。しかし貯蓄額を学歴別にみると、残念ながらその差は明らかです。

  • 高卒世帯の年金貯蓄額平均 $44,000(約660万円)
  • 大卒以上世帯の年金貯蓄額平均 $142,000(約2,100万円)

3.人種別の貯蓄額平均

アメリカと言えば人種問題がいかなる局面でも話題に出ます。老後のための貯蓄額でも、残念ながら人種別の平均貯蓄額は大きく違います。

  • 白人世帯の年金貯蓄額平均 $100,000(約1,500万円)
  • 黒人世帯の年金貯蓄額平均 $39,000(約580万円)
  • ヒスパニック世帯の年金貯蓄額平均$56,000(約840万円)
  • アジア世帯の年金貯蓄平均 データなし(理由は知りません)

4.自身の貯蓄額に満足している人は少ない

成人年齢のアメリカ世帯の約62%は、老後に向けて何かしらの貯蓄をしています。それは、職場で提供されている401Kかもしれませんし、個人で行うIRAかもしれません。その他にも、老後に向けてコツコツと自身で積立貯金をしている人も少なくないでしょう。

しかし、自身の貯蓄額に満足している世帯は、全体の28%しかありません。つまり大半の人は、大丈夫かな、大丈夫じゃないかもしれない、と不安を抱えながらも、コツコツと前を向いて貯蓄し続けているということになります。

いくら貯めても明確にいくら必要だと分からない老後資金。できるだけ早い時期からできることをやり、定年退職というゴールに到達したら、その後は身の丈に合った生活をするしかないということかもしれませんね。

はい、現実は厳しいです(涙)。

アメリカにも個人年金がある?必要?

アメリカの年金には、いくつか種類があります。

  • 公的な年金(ソーシャルセキュリティ)
  • 企業の年金制度(401Kや加入すると勤続年数に合わせてもらえる厚生年金的なもの)
  • 私的な年金(IRAなど。個人が自身で購入する。)

今回は、3つ目の個人年金について簡単にご紹介します。

目次

  1. アメリカの個人年金の特徴
  2. 個人年金って必要?

1.アメリカの個人年金の特徴

アメリカの個人年金は、証券会社もしくは保険会社で販売されています。IRAなどは良く知られていますが、IRAは年金のように死ぬまで受け取れるわけではありません。何歳まで生きるか分からない長寿な私達にとっては、やはり少額でも死ぬまで受け取れるタイプのAnnuityタイプの年金の方が、ありがたいものです。

証券会社の個人年金商品

日本の個人年金商品と近いのは、こちらです。一定期間コツコツと積み立てるタイプもあれば、Single Premium と呼ばれるように、掛け金をまとめて一括で預けて寝かせ、増えた分も合わせて年金として受け取れるというタイプもあります。

最低いくらから一括預金できるかは、金融機関によって異なります。2万ドルとか3万ドル程度で始められるものから、10万ドルスタートというものもあります。

個人年金の特徴は、年間の預け入れ上限がないことです。税金の控除などもありませんが、潤沢な資金がある人ならたっぷり預け入れて自身の老後に備えることができそうです。

保険会社の個人年金商品

保険会社が販売する個人年金商品の多くは、IRAの範囲内で少額を積み立てるという商品が多いですね。自分自身でIRAを積み立てる場合と何が違うのかはビミョーですが、プロに任せるのが安心という人にとっては、便利なのかもしれません。

→IRAについてはこちらから

2.個人年金って必要?

個人年金が必要かどうかは、色々な要素によって変わります。

  • 定年後のAnnuity年金がいくら入ってくるか
  • 個人年金に預け入れるまとまった資金はあるのか

あたりが、判断基準となりそうですね。

定年後のAnnuity年金がいくら入ってくるか

よく新聞などで、アメリカのどの州でリタイヤするのが一番経済的にお得か、なんていう記事が掲載されています。また、定年するまでに2ミリオン貯めても足りない、なんて非現実的かつ絶望的な展望を涼しい顔で語る専門家もいたりしますよね。

しかしこれはすべて、毎月死ぬまで必ず入ってくる年金を含めていない仮説です。職場によっては、何歳から年金が毎月いくら入ってくるというリタイヤメントプランが提供されており、転職しても各職場で加入して受給条件を満たしていれば、定年後には複数から年金が死ぬまで入ってくることも十分に可能です。

例えば、職場からの年金制度で毎月$2,000が入ってくるとしたら、

  • 1年間で $2,000 x 12 = $24,000
  • 65歳から85歳までの20年間では $24,000 x 20 = $480,000

となります。つまり、毎月$2,000の年金を20年間必要だとしたら、職場のAnnuityがなければこの金額を貯金や投資で自分で準備しなければいけません。しかし年金として受け取れるなら、持っていなくても自分が生きていれば入ってくるのですから、経済的にはずいぶん助かりますよね。

老後の資金計画を立てる際には、老後にいくら必要かという記事に惑わされて不安になるのではなく、自身の生活にはいくらかかるのかを客観的に計算した上で、それをどの年金でどこまで補えるのかを計算しながら、資金計画を立てることをおすすめします!

アメリカで定年したら老後はどこに住む?

定年退職を迎えたら、いよいよ老後の生活に突入します。老後と言っても60代はまだ体力や気力もありますけれど、80代や90代になったら60代と同じようなライフスタイルを維持することは難しいでしょう。それは、誰でも簡単に想像できますよね。

アメリカで生活していると、頻繁に「定年後はXXに引っ越すの」という話を耳にします。多く耳にするのは、フロリダへ行くという人。どうしてフロリダなのかというと、

  • 気候が良い→冬の雪かき作業がなく、関節痛も痛まない
  • 州の所得税がない
  • 不動産などの物価が安いエリアがまだたくさんある

などの理由が挙げられます。実際に高齢者にとってフロリダは暮らしやすいのでしょう、毎年たくさんの高齢者たちが、定年と同時にフロリダを目指して民族大移動をしています。

目次

  1. 定年後に住む場所はどう決めたらよい?
  2. まずはローカルな引っ越しで対応できないかを模索
  3. 州をまたぐ引っ越しをするなら、税金を詳しく計算しよう
  4. スノーバードなライフスタイルは実現可能なのか?
  5. クルーズ船でシニアライフを楽しむことは可能?
  6. 定年後の収入には限りがある。どう生かすかが大切

1.定年後に住む場所はどう決めたらよい?

定年後に引っ越すといっても、お金がかかります。定年しても同じ場所に居続けることが最安であることは、言うまでもありません。

それに引っ越すとなると、住む場所を確保する必要があります。土地感がゼロの場所に行って、快適に暮らせるとは限りません。友人や家族が全くいない場所へ行くことに対して、不安を持つ人も多いのではないでしょうか。

セカンドライフをエンジョイするために、定年してから住んでみたかった場所に引っ越すことは可能です。しかし、ずっとそこで何十年も暮らしていけるのかどうかは未知数なのです。後から後悔しないためには、事前にきちんとリサーチとお金の計算をしておきましょう。

リタイヤする場所として向いているかどうかの全米マップはこちらから

カネの計算をするべし

定年後の生活設計をするなら、まずは収支の計算をしっかりしなければいけませんよね。定年後に毎月いくらのAnnuityが入ってくるか、完全に把握していますか?まずは、そこがスタート地点です。

まだまだ定年が先で具体的にイメージできない人なら、把握なんてしていないでしょう。しかし50代になったら、いえ、40代後半ぐらいになったら、できれば定年後の生活を見据えて、お金の計算を始めたほうが賢明です。

現在の収入から定年後にいくら必要かを計算をしたい人はこちらから

2.まずはローカルな引っ越しで対応できないかを模索

州をまたいでの引っ越しでは、引っ越しにコストと労力、時間がかかるだけでなく、手続きの面でも何かと面倒なものです。とりあえず定年したので生活費を下げたいという人なら、州内で引っ越しできる田舎を探すのも悪くありません。

同じ州内でも、カウンティが変われば固定資産税などは大きく変わりますし、不動産購入にかかる費用の相場も大きく変わるでしょう。都会に住んでいて家賃が家計を圧迫している人なら、州内の田舎へ越せば、それだけで毎月の予算に大きな余裕が生まれるかもしれません。

3.州をまたぐ引っ越しをするなら、税金を詳しく計算しよう

州ごとに所得税のかかり方は異なりますし、州によっては定年している高齢者へかかる税率が優遇されている所もあります。そんなの関係ねーとばかりに定年後も同じ税率でがっぽり税金を持っていかれてしまう州もありますが、定年した人には低い税率でOKという州もあります。

定年した人が注意するべき税金は、

  • 所得税(ソーシャルセキュリティと民間のペンションなどを含めたすべての収入にかかる)
  • 消費税
  • 固定資産税
  • 相続税

あたりですね。

連邦税と収税は違う

定年退職しても、収入が多ければ当然ですが所得税は多くかかります。所得税がないフロリダやテキサスでも、かからないのは州の所得税。連邦所得税はしっかりかかります。この点には注意が必要ですね。

具体的なシミュレーションをしっかりしよう

州の所得税がかからなくても、代わりに固定資産税がやたら高額な州もあります。そうした点も含めて、総合的にシミュレーションしないと、実際に住み始めてから「こんなはずじゃなかった」となるかもしれません。

4.スノーバードなライフスタイルは実現可能なのか?

スノーバードとは渡り鳥のこと。つまり、寒い冬には南国の温かい所で暮らし、夏には避暑地的に北の都会を楽しむ、といったライフスタイルです。多くの場合、北部で仕事をしていて生活の拠点があり、定年してから温かい場所にセカンドハウス的なものを取得して、季節に合わせて移動するという人が多いですね。

定年していない人に絶大な人気を誇り、憧れのシニアライフ的なイメージがあるスノーバードですが、実際にずっとその暮らし方をしている人は、それほど多くありません。

その理由は、

  • 生活の拠点を2つもつので、維持費がかかる
  • 年に最低2回の移動が体力的にきつくなる
  • 年齢とともに気力がなくなり、移動が面倒になる

のようです。私の友人にも、60代前半で定年し、スノーバードな暮らしを実行した人がいました。彼女の場合、テキサスを拠点とし、もう一つは過去に駐在したことがあるイタリアに別荘を所有して、半年ずつ行ったり来たりの生活をしていたようです。

しかし数年で辞めてしまいました。理由を聞くと、やはり上記の理由でした。彼女曰く、

「イタリアに行くなら旅行で行けば十分」

なのだそうです。

5.クルーズ船でシニアライフを楽しむことは可能?

アメリカ人で意外とよく耳にするのは、バカ高い住宅費の代わりに、クルーズ船に生活の拠点を移すというライフスタイルです。実際に実践している人も多くいらっしゃいますよね。クルーズ船だけでなく、自宅を売却してRVを購入し、好きな場所に移動しながらRVで生活しているという人もいます。

こうした暮らしは、荷物を持たずに身軽に生活できる人や、健康面で心配がない人なら満足できるでしょう。しかし年齢を重ねることで多くの人は健康面に不安が出てきます。その時にはどうするかという点をシミュレーションした上で実行するのが、楽しいセカンドライフを満喫するコツなのかもしれません。

6.定年後の収入には限りがある。どう生かすかが大切

定年後の収入には、限りがあります。限りある収入を最大限に活用するには、どこでどんな暮らしをするのがベストなのかを、実際に定年する前からコツコツ計画することが大切です。

ちなみに私は、どこでも住めば都、定年後も現在と同じ場所で生きていく予定です。温かいハワイに住みたいな、なんて欲望はありますけれど、不動産や生活費が高すぎるという理由で、夫に秒で却下されました(笑)。

アメリカ人は何歳で定年退職する?

日本では、会社によって60歳ぐらいを定年退職の年齢として社内規定などで定めていて、その年齢になると、よほどの重役的なポジションでない限りは、肩をポンポンと叩かれてお疲れ様と強制的に定年退職となる、、というケースが多いのではないでしょうか。

アメリカの場合、定年退職はどうなっているのでしょうか?また、皆さん何歳で退職するのでしょうか?

目次

  1. 辞めなければいけない定年退職はない
  2. 何歳で退職する人が多い?
  3. 退職できない人はどうすればよい?
  4. 退職したら働けない?
  5. たまに耳にするEarly Retireって何?

1.辞めなければいけない定年退職はない

アメリカには、何歳になったら定年退職しなければいけないという法律もなければ、社内の規定もありません。フリーダムの国なので、基本的にはどんなにヨボヨボになっても、働きたい年齢までずっと働くことができます。

日本人と比べて貯蓄という習慣を持たない人が多いアメリカ人の場合、会社を辞めると食べていけないという人が少なくありません。だから、何歳で会社を卒業しなければいけないというルールがないことは、大きなメリットかもしれませんね。それに近年では60代は元気なので、できるだけ長く働きたいという人もたくさんいます。

2.何歳で退職する人が多い?

会社から強制的に年齢を理由に辞めさせられることは、アメリカではありません。しかし皆さん60代になるとソワソワしだして、何歳で退職しようかなという計算を始めます。

それは60歳前後から、さまざまな老後資金を捻出するためのリタイアメント口座がペナルティなしで引き出せるようになるからです!

  • 59歳6か月~ IRAと401Kの引き出しができる
  • 62歳~ ソーシャルセキュリティの受給年齢(早期ペナルティはかかりますが受給可能)
  • 67歳 ソーシャルセキュリティを満額で受給できる年齢

つまり60代になると、「働かなくても自動的に入ってくる年金がスタート」するので、それで生活が成り立つ人はストレスまみれの仕事にサヨナラして、さっさと退職するわけです。

警察や消防士、軍人などのように、20年間勤めれば、退職後に年齢にかかわらずリタイアメントの支給が始まるというお仕事もあります。しかし一般的な民間企業は、55歳以上でなければ年金支給はスタートしない所が多いです。

3.退職できない人はどうすればよい?

金銭的に余裕がある人は、ソーシャルセキュリティの受給が開始となる62歳から少しずつ辞めはじめ、満額支給できる67歳になると、多くは退職します。

しかし上記のように、貯金何それ美味しいの?という人が多いアメリカでは、退職の年齢になったからといって、金銭的な理由で退職できない人も大勢います。この場合、退職すると毎月の収入がガクンと減るので、最悪の場合には家を失うリスクさえあるでしょう。

退職できない人は、残念ながら働き続けるという選択肢しかありません。もしくは、退職してソーシャルセキュリティなどを受け取りながら、低所得者向けの公的なサービスを利用するかのどちらかとなります。

退職せずに働き続けた場合、どうなるのでしょうか?元気に働けて仕事のパフォーマンスにも問題がなければ、まさに理想的かもしれません。しかし年齢によって仕事のパフォーマンスが低下したり、使い物にならなくなってしまうと、企業は容赦なくレイオフするでしょう。私も過去に、そうした人を複数見てきました。

ちなみに、レイオフの場合には企業が社員に対して一時金を支払う義務はありません。倫理的な理由でわずかな一時金を支払う会社は多いですが、それは会社の善意でしていることです。

その日をもってレイオフされた人は事実上の無職となってしまいます。失業手当を数か月間受け取ることはできますが、残念ながら働いていた時と同じ金額というわけではありません。

4.退職したら働けない?

退職しても、雇用してくれる企業があれば働けます。地域密着型のサービスをコンセプトとしているウォルマートなどでは、入り口の所に高齢者がスタンバイしており、買い物客に挨拶をしています。はい、グリーター(Greeter)と呼ばれるお仕事で、高齢者にとっては人気が高い激戦職なのだそうです。

一般的には、若い年齢よりも高齢者を積極的に採用しようという企業は少ないので、仕事は見つけづらくなります。

5.たまに耳にするEarly Retireって何?

日本でもアメリカでもたまにいますが、30代とか40代ぐらいで「僕はEarly Retireなのさ」という人がいたりします。FIRE(Financially Independent Retire Early)と呼ぶ人もいますね。

一般的なEarly Retireというのは、「すでにたくさん稼いだので、もう働かなくても食べていける」という超うらやましい人々を指すことが多いですね。どうしてそんな若くして「働かなくても食べていける」経済状況になるのかというと、

  • 宝くじで大当たりした
  • 不労収入(株の配当とか賃貸収入とか)だけで食べていける
  • 高額所得の仕事でコツコツと貯め続けて財を成した
  • 起業して大成功、それを売却して大金を手に入れた
  • 親の遺産相続

などが多いですね。働かなくても十分な資金があれば、働かないという選択をすることも可能です!

ちなみにこのEarly Retireは、自分で勝手に宣言していることなので、その年齢からソーシャルセキュリティ年金が受け取れるとか、そういうわけではありません。働かない選択をすることは悪くありませんけれど、そこから年金を受給できる年齢になるまでどうやって生活していくのか、しっかり計算した上で慎重に決めることをおすすめします。

専業主婦だと老後が心配!主婦の老後計画どうしてる?

アメリカでは日本よりも働く女性が多く、育児と仕事を両立している人がたくさんいます。しかしそんなアメリカでも、転勤族となれば話は別。夫の職場は多くの人が転勤族のため、配偶者はほぼ専業主婦(主夫)、もしくは引っ越し先でフリーで何かをするというスタンスです。

フリーだと気楽というメリットはありますけれど、自身で職場のリタイヤメントプランに加入できるわけでもなく、公的年金であるソーシャルセキュリティも将来いくら受給できるのか不安、という人は多いのではないでしょうか?

今回は、アメリカで専業主婦(主夫)をしている人の老後計画について検証してみました!

目次

  1. 専業主婦は年金がもらえない?
  2. 結婚証明書はどこで入手したらよい?
  3. Spousal benefitがもらえる条件とは?
  4. 自分で働いていた人は要注意!
  5. 日本の年金はもらえるの?
  6. で、いくらもらえるわけ?

1.専業主婦は年金がもらえない?

アメリカで年金を受け取るためには、10年間以上の就労が必要です。これは必ずしも正社員でなければいけないというわけではなく、ソーシャルセキュリティ税を納めた期間で、ソーシャルセキュリティオフィスのデータベースで管理されています。

ソーシャルセキュリティオフィスで自分のクレジットをチェックしたい人はこちら

1年間を4期に分け、1期を1クレジットとします。トータルで40クレジット(つまりは10年)ソーシャルセキュリティ税を納めていれば、その人は老後にソーシャルセキュリティ年金をゲットできる資格を得ることができます。

しかもこの年金、配偶者もおこぼれをいただけます。

専業主婦(主夫)だった期間が長くて、自分自身の年金をもらう資格がない人、もしくは稼ぎが少なかったので受給できても雀の涙という人は、しっかり稼いでくれた配偶者が受給する年金を元に計算してくれるSpousal benefitを期待するのが賢明です。

2.結婚証明書はどこで入手したらよい?

Spousal benefitは、法的に結婚していれば受給できます。その際には、結婚証明書(Marriage certificate)を提出しろと言われる可能性が高いので、きちんと準備しておきましょう。この証明書は、アメリカ国内で発行されたものでなく日本で発行されたものでもOKです。

例えば、結婚しましたという事実が記載されている日本の戸籍抄本や戸籍謄本を取り寄せてそこに自分で英語訳を付け、アメリカにある日本領事館で公証(Notarize)してもらったものでも、問題ありません。

3.Spousal benefitがもらえる条件とは?

稼いでくれた配偶者がいれば、自分が専業主婦(主夫)で稼ぎが少なくても、公的年金を受け取ることができます。しかしいくつか条件があります。

  • 配偶者がすでに年金を受給していること
  • 自分が年金を受給できる年齢(最低でも62歳)になっていること
  • 婚姻期間は最低でも1年間以上

これらの条件を満たしていれば、年金を受給できます!おめでとうございます!

4.自分で働いていた人は要注意!

ここで、多くの人が勘違いしていることがあります。それは、

自分の稼ぎによるソーシャルセキュリティ年金と、配偶者の稼ぎをもとに計算した年金を同時に受け取ることはできない

という事です。はい、もう一度言います。同時にはもらえません。どちらかを選べと言われます。

自分で稼いでいた人は、自分の稼ぎに基づいて計算した受給額と、配偶者の稼ぎを元に計算した受給額を比較して、多い方を選ぶことになります。

自分も配偶者も高額納税者だったりすると、かなり悩むかもしれません。しかし専業主婦期間が長かったり、パートなどで年収がそれほど多くない人なら、迷う必要はないと思います。

5.日本の年金はもらえるの?

大昔に日本で働いていた人の多くは、少額でもいいから日本の年金も受給したいな~なんて考えているのではないでしょうか。

もしも日本での受給資格があれば、日本から年金を受け取って、別途でアメリカの年金を受け取ることは可能です。ただしこの場合、日本から年金を受給しているという理由で、アメリカからの年金受給額が減額されます(涙)

日本で働いていたけれど受給資格を満たすほどではない、でも年金が欲しい、という人もいますよね。そんな人のために法律が2005年に改正されて、日本の就労年数をアメリカの年金カウントとコラボできるようになりました。

日本で働いていた5年間を、アメリカで受け取る年金の受給額の足しにしたい!なんて時には便利ですね。

これも注意が必要

日本からしっかり年金を受給して、アメリカでもしっかり年金を受給している人は別ですが、日本の就労年数をアメリカの就労年数に組み込むことで受給額を多くしたいという人は、ここでも注意が必要です。

それは、日本の就労期間を追加したものはアメリカの「自分自身が稼いだソーシャルセキュリティ」という扱いになるという点です。そうすると、配偶者の稼ぎを元に計算した配偶者年金を受け取れなくなります。つまりは、どちらか多い方を選べば良いのですけれど、色々な手続きや労力を費やしたのに、結局自分は配偶者の稼ぎで年金をいただいた方が得だな、という結果になることは少なくありません。あらかじめ理解しておきましょう。

6.で、いくらもらえるわけ?

配偶者の稼ぎを元に年金を頂戴する場合には、配偶者が存命中には、相手が受け取っている金額の半額が目安となります。同額はもらえません。

そして、半額をもらえるのは、自分が年金受給額のFull ageになった場合。少し早めの62歳から欲しいという場合には、1年早くなるごとにペナルティが課せられるので、最低相手が受け取っている金額の32.5%しかもらえないということもあります。

その辺はしっかりずる賢く計算したうえで、受給の申請をしてくださいね。

ざっくりとした計算は、ソーシャルセキュリティの公式サイトで見積もれます。こちらからどうぞ。

これはあくまでも、ソーシャルセキュリティ年金に限定した話です。他の民間のサービスについては、それぞれ条件や受給額は異なります。

アメリカのIRAを活用したリタイアメント計画

アメリカに移住したら、将来の定年退職も、きっとアメリカ。。ですよね?アメリカ手の定年退職に向けての貯蓄には、いろいろな方法がありますが、今すぐにできるIRAなら、給料からの源泉ではないのでマイペースで老後に向けた貯蓄ができます。

目次

  1. IRAとは?
  2. Traditional IRAとは?
  3. Roth IRAとは?
  4. Traditional IRAとRoth IRAとの違い
  5. 専業主婦でもIRAはできる?
  6. 雇用主が提供するIRAもある!

1.IRAとは?

IRA とは、Individual Retirement Accountsのことで、名前の通り、老後のリタイヤ面とを目的とした貯蓄・投資方法です。大きく分けるとTraditional IRAとRoth IRAとがあり、どちらも59歳半になるまで引き出せないという制約があります。もしもこの年齢に達する前に引き出したい時には、引き出し額の10%という高額なペナルティがかかってしまいます。

職場を通して貯蓄する401K に対して、このIRAは会社とは関係なく貯蓄できます。銀行などの金融機関では、多くの場合にIRAを取り扱っていて、気軽に口座を開設できます。預けた資金をどのように運用するかは、IRA商品ごとに異なります。多くの場合には、長期的にメリットが大きなMutual Fundを利用するのが一般的ですが、Mutual Fundの中でもリスクとリターンを選びながら、自分なりの運用ができます。

また、年間に貯蓄できる金額の上限が決まっている点もまた、IRAの特徴ですね。

2.Traditional IRAとは?

Traditional IRAとは、積み立てる資金が所得税控除となるのが特徴の金融商品です。積み立てと言っても、毎月必ずいくらをIRA口座へ入金しなければいけないというルールがあるわけではなく、自分の自由なタイミングで入金できます。所得税の控除対象になるということは、このTraditional IRAへ入金した金額は、課税所得から差し引いてもらえるということです。

例えば、所得税のブラケットが25%の人が、Traditional IRAに$6,000ドルを積み立てたとしましょう。この場合、この6,000ドルが所得税対象となる所得から差し引かれるため、この分の税金$6,000×25%=$1,500を節税できることになります。

Contributionの上限

Traditional IRAは、年間にいくらまで積み立てられるかの上限があります。毎年少しずつ上昇する傾向がありますが、利用する金融機関が変わっても上限は変わりません。また、複数の金融機関を利用してTraditional IRAの積み立てをしていても、控除できる上限は、全てのTraditional IRA口座の合計となるので、注意してくださいね。

このTraditional IRAは、積み立てをする時には税金がかかりません。しかし、高齢になって引き出す際には、その金額に対して税金がかかるという点が特徴です。一生払わずに良いというわけではないのが、少し残念ですね。

しかし、定年退職すると、現在職場から支給されているお給料などはなくなり、全体の世帯所得は少なくなるでしょう。そのため、税金がかかる課税所得ブラケットが今よりも低くなり、将来的にも節税効果が期待できるというわけです。

また、積み立て可能な金額の上限は、50歳以上と50歳未満とでは異なります。50歳以上になると、それまでよりも約1000ドル程度多く積み立てられるというルールとなっているので、老後に向けての貯蓄に拍車をかけることもできそうですね。

いつから引き出せる?

Traditional IRAは、59歳半の年齢を迎えると、ペナルティがかかることなく引き出せます。引き出した金額に対しては所得税がかかるので、まだ仕事をしている人なら、もう少し待って定年退職して収入が少なくなるまで待った方が良いかもしれません。

ただし、Traditional IRAは、70歳半になったら必要かどうかに関わらず、引き出し始めなければいけないというルールがあります。うっかり忘れていたとか、必要ないという理由で引き出さずにいると、最悪の場合には25%という高いペナルティがかかってしまう事態にもなりかねません。

3.Roth IRAとは?

Roth IRAは、積み立てる際にはTraditional IRAのような非課税となる恩恵はないものの、IRA口座内で増えた利回り分についてはすべてが非課税となる、というタイプの口座です。毎年の積立額の上限および引き出し開始の年齢については、Traditional IRAと同じです。

Roth IRAは、税金を払った課税所得後のお金を積み立てるため、59歳半になる前に元金を引き出しても、そこにペナルティはかかりません。

4.Traditional IRAとRoth IRAの違い

Traditional IRAとRoth IRAは、どちらもリタイアメント資金を目的とした口座です。しかし、どのタイミングで課税されるかという点が大きく異なります。Traditional IRAは、積み立てる時には課税されませんが、引き出す際に課税対象となってしまいます。一方のRoth IRAは、積み立てる際に税金を払ってしまうので、引き出す際には税金はかかりません。どちらがお得かという点については、現在の所得や定年後の収入などによってケースバイケースです。

5.専業主婦でも積み立てられる?

基本的にIRAは、Traditional IRAでもRoth IRAでも、収入がある人が対象となります。そのため、世帯全員が無収入の家庭では、残念ながらIRAへの積み立てをしても、税金の控除ができません。

しかし、いくつかの条件を満たせば、収入がない専業主婦のような人でも、IRAへの積み立てができます。

  • 自分に収入はなくても、配偶者には収入がある
  • タックスの申告では、夫婦でJoint Returnをしている
  • 夫婦のIRA積立額が、世帯の収入よりも少ないこと
  • Traditional IRAでは、自分及び配偶者が70歳半よりも年齢が低いこと

これらを満たせば、専業主婦でもIRAへの積み立てができます。IRA口座は、基本的に夫婦で別々の口座になるので、夫と妻でそれぞれマックスに積み立てをすれば、毎年$12,000ドル程度(2021年現在)の節税対策となりますね。

6.雇用主が提供するIRAもある

一般的には、雇用主(会社)が提供するのは401Kが多いのですが、中には雇用主が従業員に対してIRAを提供することもあります。

SEP(Simplified Employee Pension)

自営業やスモールビジネスオーナーに多いIRAで、雇用主が自分自身および従業員のためにTraditional IRAの積み立てをするというものです。ただし、積み立てができる人の所得が$58,000以下という条件が付いているほか、この所得の25%以上を積み立てることはできません。

SIMPLE(Savings Incentive Match Plans for Employee)

これは401Kとよく似ていて、雇用主が従業員のリタイヤメントのために積み立てをするというプランです。従業員が毎月の給料から源泉で一定額を積み立て、きょう主はそれに対して何パーセントかをマッチングして積み立てます。

SIMPLEでは、積み立てる際には課税対象とはなりません。引き出す際に課税がかかるという点では、Traditional IRAとよく似ています。