みんな大好きな花火!でも意外と知られていない事もある!

アメリカでは、7月4日の独立記念日をはじめ、1月1日のカウントダウンでは、全米たくさんの都市で花火が上がります。花火は日本人もアメリカ人も大好きなイベントですが、必ずしも万人がハッピーになれるというわけではありません。中には、花火を打ち上げる際の爆音によって悪夢がよみがえってしまう人も少なからずいます。

目次

  1. PTSDとは?
  2. どうして花火がPTSDと関係あるの?
  3. 自分は花火が大嫌い、どうすれば良い?
  4. 周囲に花火NGな人がいる、対策は?

1.PTSDとは?

PTSDとはPost Traumatic Stress Disorder のことで、日本語では心的外傷後ストレス障害と呼ばれています。戦地へ行ってすさまじい光景を目の当たりにした兵士がかかりやすい病気として知られていますが、それ以外にも家庭内暴力やレイプ、痴漢被害など、生死に直接影響しないケースでもPTSDを発症することはあります。

PTSDについて厚生省の説明はこちらから

2.どうして花火がPTSDと関係あるの?

man with fireworks

アメリカで花火と言えば、やはり打ち上げ花火が大人気です。イベント時にはたくさんの打ち上げ花火が上がりますが、突然聞こえる爆音に対してPTSDを再発したり、体調を崩してしまう人は少なからずいます。特に退役軍人の中には、こうした花火の音や暗闇に突然現れる光が戦争を思い出させるという声があり、毎年何千人もの退役軍人たちは、花火が上がる日は憂鬱で仕方ないのだとか。

3.自分は花火が大嫌い、どうすれば良い?

花火は、PTSDを抱える人たちだけでなく、犬や猫などのペットにとっても大きな負担となってしまうことはあります。花火の爆音に大きな不安を抱える子がいたり、中には心臓発作などを起こして動物病院に運ばれるペットたちも実際にいます。

もしも自分自身が大きな音が苦手だったり、そうしたペットと一緒に暮らしていたり、また花火の音や光で心がザワザワしてしまう場合には、どうしたらよいのでしょうか?

選択肢はいくつかあります。

耳栓はすぐにできる対処法

耳栓をしても、音を完全に消すことはできません。しかし、音のレベルを低くすることはできます。耳栓をして花火の爆音を少し軽減するとともに、テレビや音楽の音で気持ちを紛らわせることで、心にかかる負担を軽減できます。

旅行する

花火が上がるイベント日には、全米各地で花火を開催します。しかし、すべての場所から花火が見えたり爆音が聞こえるというわけではありません。もしも逃避することが可能なら、その選択肢が良いかもしれません。ただし、独立記念日にはたくさんの人が旅行する時期なので、航空機や宿泊代は割高です。また1月1日も場所によっては予約が取りづらかったりします。注意してくださいね。

地下室へ避難

もしも自宅に地下室があるなら、地上の音が聞こえづらい地下室で過ごすという選択肢もアリだと思います。特にペットの健康が心配な人は、一緒に地下室へ避難して、楽しくテレビを見るのが得策かも。

4.周囲に花火NGな人がいる、対策は?

もしもパートナーやペットが花火NGだった場合、自分も花火そのものを楽しめないというのは残念なものです。

そんな時には、打ち上げ花火ではなく線香花火的な、手で持って静かに楽しめる花火を楽しむなど工夫することで、お互いに妥協できる部分を見つけられると思います。

また、花火だけでなく大きな音や光に対して極度な不安を感じる場合には、カウンセリングやセラピーなど、プロのサポートを受けることで、症状を軽減できる可能性があります。やんわりと勧めてみるのもアリかも。