カードってグローバルじゃないの?

現金を持たなくてもさっとショッピングや飲食に使えるクレジットカードは、持っているととても便利なアイテムですよね。私も普段はどんな少額でもカード払いがデフォルトになっていて、お財布の中には2ドルぐらいしか入っていません。それでも、現金がお財布はいっていないことを心配したことすらないのは、ほぼすべての店でカード払いを受け付けているからです。

このクレジットカードは、基本的には海外に行ってもそのまま使えますというコンセプトです。しかし実際には、そうでもありません!ここでは、グローバルな体をしながら意外とグローバルとは言えないクレジットカードのメカニズムをご紹介します。

目次

  1. 海外発行のカードが使えない!
  2. 日本でもあります!
  3. 海外発行のカードを受け付けないのはどうして?

1.海外発行のカードが使えない!

アメリカに限ったことではありませんが、海外でクレジットカードを使おうと思った時に、拒否されて使えないということがあります。

これは、手持ちのクレジットカードに問題があるわけではなく、カードを発行した銀行が悪いわけでもありません。そのショップが、海外発行のカード(International Card)の利用を拒否していることが理由で起こる現象です。

海外発行のカードというのは、日本で発行されたカードのように、海外で作ってきたカードという事です。クレジットカードの16桁の番号にはそれぞれ意味があり、ショップごとに海外で発行されたカードを拒否するという設定も可能です。

Sam’sで突然使えなくなった

私はお給料を日本円で受け取っており、その日本の銀行に紐づけされているクレジットカードを使って、普段の日常品を購入しています。これまで様々なショップで日本発行のカードを使ってきましたが、先日ある日突然、普段ショッピングをしていたSamsでこのカードが使えなくなってしまったのです。

オンラインでも使えず、店舗でも使えず。数週間前までは問題なく使えていたのでビックリでした。

ネットで調べてみた所、どうやらSamsの支払いポリシーが変わったらしく、海外発行のカードは一切使えないという新ルールになっていました。

Sam’s系列のWalmartでは使える

Sam’sでは、残念ながら海外発行のクレジットカードを使えなくなってしまいました。この結果、海外発行のカードしか持っていない人たちは、おそらくSamsに絶望してライバルであるコストコへ移動するかもしれません。

そして売上にマイナスの影響を感じたSamsは、数か月後ぐらいに海外発行のカードを再び使えるようにしてくれる、と私は予測しています。

その理由は、こうしたことは、これまでも頻繁に起こっていて、突然使えなくなったかと思ったら、数か月後に再び使えるようになることが多かったからです。

ちなみに、Sam’sで使えなくても、同じ系列のWalmartでは、海外発行のカードは問題なく使うことができます。しかしその昔には、Walmartでも店舗単位で海外カードの受付を拒否していたことがありました。

その時には、私は海外発行のカードが使える別のウォルマート店舗へ行って買い物をしていました。はい、それができれば客としては特定の店舗に行かなければ良いだけの話なので、痛くもかゆくもありません。

2.日本でもあります!

海外発行のカードを受け付けない店があると、グローバルな生活をしている人にとっては不便になってしまいますよね。これは、アメリカだけでなく、日本にもあります。

例えばアメリカで生活している私たちが、日本へ里帰りをした時、ショップに買い物に行ったら「海外発行のカードは使えません」と言われることもあります。個人商店だけでなく、色々なところに店舗を展開している大手の家電量販店などでも、日本発行のカードしか受け付けませんという店は、けっこうあるものです。

もしも日本に帰国して買い物に行く際には、そういう可能性があることは念頭に入れておいた方が良いかもしれません。

3.海外発行のカードを受け付けないのはどうして?

海外発行のカードを受け付けたくない店があるのは、万が一の貸倒リスクに対する不安があるからだと思います。

クレジットカードを受け付けるということは、その国のVisaやMasterなどの加盟ネットワークを信頼して受け入れるということです。グローバルに展開しているVisaとかMasterというワンクッションを入れることで、それなりに安心感を得ることはできますが、それでも万が一の時に経済的な損害を受けるのは店舗です。そういうのが嫌だという店や、これまで嫌な経験をしたという店だと、海外のカードは一切受け入れたくないという意志決定をするのかもしれません。

これに対して、客の私たちができることはありません。残念ながら、海外発行のカードしか持っていなければ、それを受け付けない店でのショッピングはできません。別の店に行くという選択肢しかありませんね。

ただし、世界中から観光客を受け入れている大都市では、そういう心配は少ないと思います。そんなこと言ってたら、店の売り上げが出ませんから。

海外からの観光客がほぼいない「ごく普通のアメリカ」では、そういうことをする店がたまにあります。すべての店がそうだというわけではないものの、知っておいて損はないかもしれません。