同居している家族がいても、風邪やインフルエンザになると、とってもつらいものです。そんな状態がもし、アメリカで、頼める友人もいない環境で起こったとしたら?今回は、アメリカで病気になってしまい、布団から出れなくなった時の解決策をご紹介します。
目次
- まず最初にする事
- 薬はどこでゲットする?
- 食事はどうすれば良い?
- どのタイミングで医者に行けばよい?
- アポが不要のUrgent Care
- 夜間ならERへ行くべし
- 利用できる?Tele Visit
1.まず最初にする事
頼れる人がいないアメリカで体調が悪くなってしまったら、まず最初にする事は、安静にすることです。できるだけ悪化するのを防ぐために、シャワーなんて省略して、ベッドへ直行してください。
私の個人的なおすすめは、必要な薬を最初に飲むことです。熱があるなら解熱剤を飲んでから寝る。それと、水もできるだけたっぷり飲んでおくことをおすすめします。
もしも翌日に、会社や学校へ連絡しなければいけない時には、メールやテキストをしたい時間にアラームを設定して、それまでは爆睡しましょう。時間を気にしながら寝ることは、体調が良くない時には難しいですし、そのせいで悪夢にうなされるのもいやですよね。
すぐれない体調の時に頑張ってくれるのは、私達の体内にある免疫力です。しっかり睡眠をとることによって、免疫機能がウィルスや細菌などの感染症と戦ってくれます。
体調が回復するまで何日かかるのかは、誰にも分かりません。しかし、頼れる人がいなくても、必要なものが無理することなく手に入れば、怖いものナシです。
2.薬はどこでゲットする?

私が若い頃に一人暮らしをしていた時には、インターネットなどありませんでした。友人に電話して来てもらうのも悪いと思い、体調が少しだけ良い時に、外出して薬を買いに行ったものです。
しかし、昨今のアメリカでは、そんな事をする必要はありません!なぜなら、薬はオンラインで購入すれば良いのです!
注文してから何日も待ちたくない薬は、Amazonがイチオシです。何回も注文するのは大変なので、
- 解熱剤
- 風邪薬(咳などの症状を抑えてくれるのでおすすめです)
は少し多めに購入しておきましょう。アメリカの薬は、種類によっては4時間ごととか6時間ごとの摂取となるものが多く、小さなパッケージではあっという間に使い切ってしまいます。そのため、少し多め、もしくは大きめのパッケージを買うのがおすすめです。
3.食事はどうすれば良い?
体調が悪いと、食欲がゼロとなってしまう人は多いですよね。しかし、体内の免疫力がウィルスや細菌と戦って勝利を収めるためには、体内に最低限の栄養を補給する作業は必要です。水だけを飲んでいるよりは、オレンジジュースのようにビタミンCがたっぷり入ったジュースを飲むことをおすすめします。
冷蔵庫に入っていない時には、最寄りのスーパーやウォルマート、ターゲットなど自宅まで配達してくれる店を利用して、自宅まで持ってきてもらいましょう。送料や手数料は割高ですが、背に腹は代えられません。
何を注文すれば良いかというと、
- オレンジジュース(冷蔵庫で冷やすフレッシュなタイプがオススメ)
- チキンスープ(缶タイプでもよし、電子レンジでチンするだけのタイプでも良し)
- りんご(サッパリして食べやすく、消化も良く、栄養価も高いのでおすすめ)
あたりを注文するのが良いと思います。



4.どのタイミングで医者に行く?
風邪やインフルエンザの場合には、長くても1週間ぐらい寝ていれば、「体調が悪過ぎて死にそう」な状態は脱出できます。もしも体調が悪いのに無理して外出してしまうと、こじらせて治るものも治らない状態になりかねません。
同居の家族がいれば、医者に言ったほうが良いのかを相談できますが、単身世帯ではそれもできませんよね。
- 解熱剤を飲んでも死にそうなぐらいに高熱が続く
- 最悪な痰で鼻も喉もふさがってしまい、呼吸ができない
- 1週間しても全く体調が良くなる兆しがない
- 咳をしたり呼吸すると肺が痛い
など、直感で「これはやばい」と感じたら、早い段階で医者に行くことをおすすめします。
アポが不要のUrgent Care

アメリカの病院は、基本的にどこでもアポが必要です。しかし、Urgent Careなら、アポなしで行けます。救急車を呼ぶほどではないけれど、今すぐに受診して安心感と強い薬が欲しいという時には、Urgent Careへ行くのがおすすめです。
Urgent Careは、ERに行くよりもずっとコスト面でリーズナブルです。アポを取って受診した時と同じように、Co-Payのみの支払(HMOプランの場合)で済みます。ERの場合には、費用が別途設定されていて、Co-Payの5倍から10倍ぐらいかかります。
ちなみにUrgent Careは、健康保険のネットワーク内の所を選びましょう。体調が悪すぎてどこがネットワーク内かチェックする気力がないという場合があるかもしれません。そんな時には、加入している健康保険会社のカスタマーサービスへ電話して、「体調が悪いから近くのUrgent Careを教えてくれ」と言えば、教えてくれます。
そうする事すら難しい場合には、お金のことは体調が回復してから心配することにして、最寄りのUrgent Careへ駆け込むという方法も、ありかもしれません。
そうした事態に備えで、私は携帯電話に、最寄りのUrgent Careの電話番号と住所を登録しています。
Urgent Careの注意点
Urgent Careは、アポなしでも来院できて、とても便利です。しかし、多くの場合には診療時間があって、Emergency Roomのように24時間体制で医師が待機しているわけではありません。せっかくタクシーで行っても、診療時間外だと空振りとなってしまいます。もしも可能なら、事前に診療時間を確認することをおすすめします。
夜間ならERへ行くべし

もしも、ヤバイと思ったタイミングが夜間なら、Urgent Careは診療時間外の可能性があります。その場合には、迷うことなくERへ行ってください。ERに行けば、とりあえず24時間体制で医師がいますし、必要な検査を受けることができます。
ERへは、救急車で搬送されても良いですし、マイカーがある人なら運転していってもOKです。
ERの注意点
私はこれまで、ERを何回か利用したことがあります。どれも緊急事態だったのですが、驚いたことは、ERの待ち時間は気が遠くなるほど長い、ということでした。一度、diverticulitis(大腸憩室症)という、腸が詰まって破裂しそうな状態になった夫を連れて、ERに行ったことがありました。その時は、なんと2時間待ち。待合室で待っている人の中には、銃で撃たれて血を流している人などもいました。
おそらく、救急車で大きな病院へ搬送されれば、「命のリスク」という優先順位で見てもらえるのだと思います。しかしマイカーでERへ行った場合はおそらくほとんど、「来院した順番」での診察となります。数時間の待ち時間がある点は、理解しておいた方が良いです。
5.利用できる?Tele Visit

これはコロナ禍においてサービスが急速に拡大したものだと思うのですが、自宅に居ながらZoomや電話で医師や看護師に相談できるというサービスがあります。これは、病院ではなくて保険会社から提供されているもので、24時間体制で看護師が応対してくれるという便利なサービスです。場合によっては薬を処方してくれることもありますが、どこまでのサービスを提供してくれるかは、ケースバイケースです。
体調が良くない時に、あちこち電話をするのは大変です。そのため、そうなる前の段階で、加入している保険会社からどんなサービスが提供されているのかをチェックしておくことをおすすめします。