私たち日本人は、家庭でもホテルでも、温泉に行っても、だいたいシャワーはハンドヘルドタイプが多いですよね。そのため、手持ちができないステーション型のシャワーヘッドは使いづらいと感じるかもしれません。私もそうです。
特にアメリカのホテルのシャワーヘッドは悲惨なもので、お高いホテルでもシャワーの水がチョロチョロ、なんてことは珍しくありません。ホテルなどの施設では仕方ないとしても、自宅のお風呂もそんな状況では、本当に嫌になってしまいます。
でも自宅なら、シャワーヘッドを交換すれば、シャワータイムを劇的に改善できます。ここでは、不快なアメリカのシャワーヘッドの対策方法をご紹介します。
目次
1.シャワーヘッドの種類
アメリカで広く利用されているシャワーヘッドは、形状で分けると、
に大きく分類できます。
固定タイプ
これは主に、壁に固定したシャワーヘッドです。ヘッドは外せません。日本人である私にとっては使いづらいと感じるのですが、息子はこのタイプのシャワーヘッドがお気に入りです。
ヘッドの位置を変えることはできませんが、水流を調整できるアジャスタブル機能がついているものが多く、人気です。例えば、ヘッドから出てくる水をミストにしたり、ジェット噴射にしたり、穴の数を調整できるなど、何段階にも切り替えができたりします。
固定タイプのシャワーヘッドは、
- 水流を調整できる機能がついている
- 壁廻りがスッキリする(ハンドヘルドはどうしてもダラリとホースが垂れる)
- 比較的リーズナブルに購入できる
などの特徴があります。
コンボタイプ

これは、壁に固定したシャワーヘッドかハンドヘルドタイプかを切り替えできるもので、主に2つのシャワーヘッドがセットになっています。切り替えは簡単で、シャワーを浴びながら操作できます。
近年では見た目がスッキリとしたタイプもありますが、ダラリと垂れているホースは、残念ながら取り外すことはできません。
ハンドヘルドタイプは、
- 日本人にとってはなじみがあるので使いやすい
- 体の凹凸に合わせて横からも下からも自由自在に洗える
- シャワールームの壁も洗い流せる
といった特徴があります。
私もコンボタイプが好きで、我が家ではこのタイプを使ってきました。その中でも現在私が一押しするのは、このタイプ。固定ヘッドの面積が広いのと、水圧が高まる機能が搭載されているらしく、とても快適です!
レインシャワータイプ
アメリカで人気ナンバーワンなのが、レインシャワータイプです。通常のシャワーヘッドは、壁に固定したヘッドから水が出てくるので、角度としては斜め上45度ぐらいの場所から水が出てくるというイメージになります。でもレインシャワータイプは、シャワーヘッドを頭の真上あたりに設置することで、まるで雨に打たれているような爽快感を得られます。
日本のリゾートホテルでは、このレインシャワータイプのヘッドを採用している所も多いですよね。アメリカでは、ヘッドを交換すれば自宅のシャワーをレインシャワー仕様にすることが可能です。
2.こんなハイスペックなヘッドも登場
フィルター内蔵ヘッド
最近では、シャワーヘッド部分にフィルター機能が搭載されてハイスペックなヘッドも登場しています。カルキとかミネラルを除去する事で、水質が柔らかくなり、肌や髪へのダメージを抑えられます。
LEDライト搭載ヘッド
また、LEDライトがついたお洒落なタイプタイプもあります。ただ色付のLEDライトという場合もありますが、LEDライトの色で水温を示してくれるタイプもあります。
これはシャワー部分の水力発電方式で稼働するので、電源の確保は不要です。温度を具体的に表示はできませんが、熱めとかぬるめが色で判別できるので、ペットや子供のシャワーでは活躍できそうです。
首振りヘッド
自宅の水圧が弱い場合には、どうしても水はチョロチョロとなってしまいます。水圧を高くすることは無理でも、それなりに快適にしたい!と言う要望で生まれたのが、首振りヘッドです。固定タイプのヘッドが、自動的に首を振りながら水を出してくれるので、広い範囲が洗いやすくなりそうです。
省エネタイプ
アメリカにも、省エネタイプのシャワーヘッドはあります。多くの場合には、少ない水量を高い水圧で出力することによって、省エネタイプではないヘッドと同じ使用感を得られるというメカニズムが多いようです。
3.ヘッドの交換はDIYで簡単
シャワーヘッドの交換は、難易度はレベル1なので、初心者でも簡単にできます。私も何度も自分でやっていますが、ヘッド部分に六角形のボルトを締めたり緩めたりするプライヤーという工具と、パイプの接続部分に巻くthread tapeがあればOKです。
交換する際には、水道の元栓を閉める必要はないです。ヘッドを外しても、水が噴き出す心配はありませんので、安心してくださいね。
ステップ1:古いヘッドを外す
プライヤーで六角形のボルト部分をぎゅっと掴み、時計と反対方向へ回してください。滑ってしまう場合は、小さなタオルとか布を挟むと良いです。それほど力を入れなくても緩みますが、力を少し入れたからといって壊れることはないので、安心してください。
ステップ2:Thread tapeを交換
古いヘッドを外すと、内側に白いボロボロのビニールくずが現れます。これはThread tapeで、金属同士が水によってくっついてしまうのを防ぐと同時に、細かい隙間から水が漏れ出すのを防ぐ役割をしています。
古いテープはタオルなどでサッと取り除いて、新しいテープを巻いてあげましょう。テープと言っても粘着製はありません。3周か4周ぐらいでOKなので、長さ的には10cm程あれば十分だと思います。
このテープは、ヘッドを外したアームの先端のネジネジした部分に巻きます。穴を塞がない限りは失敗しないので、テキトーでも問題ありません。
ステップ3:新しいヘッドをつける
新しいヘッドをつけていきます。ハンドヘルドタイプなどは、最初にホースなどを組み立てておく必要があります。ヘッドにつけたらすぐに使える状態にした上で、取り付けてくださいね。
古いヘッドを外すプロセスと逆をすれば良いのですが、キツくしめすぎないようにするのがポイントです。キツすぎると、次にヘッドを交換する時にボルトがなかなか緩んでくれず、焦ります。
ボルトを締める際には、滑るならタオルを挟んでプライヤーを使うと、滑らずに締められます。
4.注意点は?
シャワーヘッドを交換する作業自体は、難しくありません。気に入ったヘッドを購入して、DIYでつけるだけです。
その際には、いくつか注意点があります。
高さを考える
シャワーヘッドを交換する際には、実際につけてみたイメージを頭の中でシミュレーションすることをおすすめします。シャワーアームの高さとか、シャワー室の広さ、そしてどの高さまで防水されているかによって、設置できるものとできないものがあります。
シャワーヘッドから出る水が、シャワールームの防水エリアよりも高くなってしまう場合には、そのシャワーヘッドは使わないことをおすすめします。理由は、壁に水がかかることでカビが発生しますし、将来的には壁が崩れるからです。数年後に修繕費用がかかり、泣きを見る羽目になってしまいます。
水圧は変わらない
ヘッドを変えると、水流をミストやジェット噴射などに変えることはできます。しかし、根本的な水圧は変わりません。例えば穴数が多いレインシャワーヘッドをつけても、水圧が弱ければ水は勢いよく出てきません。チョロチョロというレベルの水が、全てのシャワー穴から出てくることになるでしょう。
日本からヘッドを持参するのはリスクあり
日本で気に入ったシャワーヘッドがあったので購入してアメリカへ持参しようかなと考える人は多いかもしれません。しかし、日本とアメリカでは基本的な水道管のスペックが異なります。そのため注意が必要ですね。
ただし、近年では割とユニバーサルな仕様になったものが多いと聞いています。そのため、もしかしたら日本から持ってきたシャワーヘッドをアメリカでもそのまま使える可能性はあります。
もしも日本で気に入ったシャワーヘッドがあるなら、持って来ても良いかもしれません。もしも合わなくても、費用的にそれほど高額でなければ、いずれ日本へ帰国した時のために取っておくか、もしくは日本の家族や友人に譲渡して使ってもらうことができそうですね。
これはトイレのウォシュレットの記事でも書いたのですが、シャワーヘッドのサイズが合わないけれどどうしても使いたいという場合には、業者へ依頼して取り付けてもらうことができます。料金はかかりますが、その方法も一応、選択肢の一つです。