大学の学費を安くして!ってお願いしたら安くなる?

a man wearing a graduation toga

アメリカでは信じられないほど高額な大学費用。世帯の収入によって学費が決まるため、昇進や転職で収入がアップした!と喜んでいても、その分は学費として大学に持っていかれてしまいます。

そんな高額な大学の費用ですが、私はこれまで学費を安くしてもらったことがありました。その時のエピソードをご紹介しますね。

目次

  1. 原因1:転勤にかかった諸経費にW2が発行された
  2. 原因2:家の頭金でIRから引き出した
  3. 大学2年目の学費が1年目より3万ドルも多かった
  4. 学費が決まった後にアピールした
  5. どんな時に学費値下げの要求ができるのか?

1.原因1:転勤にかかった諸経費にW2が発行された

息子がハイスクール最終年に、私たちは夫の転勤で引っ越しをしました。引っ越しにかかる諸経費はすべて会社が出してくれたのですが、

  • 家財道具の運搬にかかる費用 →会社から業者へ直接支払い
  • 荷物が届くまで3週間程度のホテル代 →私たちが払った分を会社が返金
  • 交通費 →会社がチケットを購入
  • 車の運送代 →私たちが支払った分を会社が返金
  • 新天地で住宅を購入した際にかかった諸経費(頭金以外すべて) →私たちが支払った分を会社が返金

という感じでした。上記の通り経費の中には、私たちが最初にポケットマネーで払った分を会社が返金してくれたものもありました。

しかしこの「返金」、なんと翌年に収入としてW2が発行されたのです!これは、IRSが新しく決めたルールでした。

収入ではなく返金のはずなのに、W2が発行されたせいで、私たちの課税所得額が上がり、そのせいで大学のFAFSAによる学費が高くなってしまいました。

2.原因2:家の頭金でIRから引き出した

原因はもう一つありました。引っ越し先で賃貸物件を探したのですが、なかなかお手頃なものが見つからず、賃貸よりも購入したほうが毎月の支払いが安くなることが分かったのです。

息子の学区のこともありましたので、私たちは住宅を購入することにしました。

それは良いのですが、肝心なのは頭金をどこから捻出するかという問題です。引っ越し前の場所で所有していた住宅は、会社が提携しているRelocation Serviceが買い取ってくれることになっていたため、売れない心配はありませんでした。しかし業者が買い取ってくれるタイミングと、私達が引っ越すタイミングとがイマイチ合わず、1ヶ月ほど家を2軒所有する羽目になったのです。

困ったのは、頭金ですよね。通常なら、前に住んでいた家を売却して、その利益を次の家の頭金にするのが一般的です。しかし私たちは、その時にはタイミングが合わずにそれができませんでした。

そのため、Roth IRAから数万ドルを引き下ろして頭金に当てました。

3.大学2年目の学費が1年目より3万ドルも多かった

上記の2つの理由で、なんと大学2年生の時に計算されるFAFSAが1年目より3万ドルも高くなってしまいました。

そうです。会社が発行したクソW2のせいと、Roth IRAとはいえ、収入が上がったことで大学の学費計算でも多く収入が入ったとみなされてしまったのです。

私はガクガクブルブル。真剣に怖くなりました。だって我が家は庶民なのです!そんな気軽にプラス3万ドルだなんていわれても、払えません!

4.学費が決まった後にアピールした

私は10月初旬にFAFSAの計算をし、夜も眠れないほど怖くなったので、すぐに大学のファイナンシャルエイドオフィスへ電話しました。そして事情を話すと、

「一時的な収入アップは考慮します」

とのお返事をいただけました。

手続き方法としては、5月にFAFSAに基づいて大学の費用が一斉に計算され、その直後に2週間程度のアピール期間があるので、そこでアピールしてくださいとのことでした。

実際にアピールした所、大学側がそうした一時的な収入を除いて学費を計算し直してくれ、なんと1年目よりも2,000ドルほど学費の負担分が安くなるというおまけもついてきました。

5.どんな時に学費値下げの要求ができるのか?

ただ払いたくないという理由で、学費の値下げを要求しても、残念ながらそれは通りません。私もやったことはもちろんありますが、その時には「払えなければ各種ローンを紹介します」と言われただけでした。

それでは、どんな時に学費の値下げを要求できるのでしょうか?

例えば、一時的な収入があった場合です。

  • 引っ越しでかかった経費を会社が返金ではなく収入として扱い、W2を発行した
  • 住宅購入の頭金や医療費の支払いなどでIRAなどリタイヤメント口座から引き出した

などがあります。これは、あくまでもその収入が継続的なものではなくて一時的なものである時に該当します。

それ以外にも、FAFSAの計算をした時とは経済的な事情が変わった場合にも、学費の値下げ要求をすると通ります。例えば、

  • 収入源である親が死亡したりレイオフなどにあい、収入がなくなってしまった
  • 災害などで経済的苦境に立たされている
  • 子供が18歳になったことで、これまで受け取っていた養育費がなくなって収入減
  • ほかにも兄弟が大学に通っていてキツイ
  • 親の介護を支援するなど、大きな出費を抱えている

などがあります。

ただしこれらの場合には、ただ口頭で相手を説得しても聞き入れてもらえません。ファイナンシャルエイドオフィスでは、アピールする人たちの再考会議をして、学費値下げを認めるかどうかをケースバイケースで決めます。そのため、サポートする証拠書類が必要ですね。

ちなみに私の場合には

  • IRAの引き出し額を住宅購入の頭金として使ったことを証明するための書類(不動産の契約書)
  • 引っ越し前と後の住所が変わったことで、引っ越した事実を証明
  • 返金分は別のW2だったので、同じ職場からw2が2枚きたと提示。

でOKでした。

もしも皆さんも、そうしたイベントがあったために学費計算がアップした時には、ぜひアピールすることをおすすめします。

投稿者: samuraipassport

こんにちは!アメリカ在住のジャーナリスト兼ライターです。アメリカへの移住から生活まで初心者が知っておきたい情報を発信していきます!アメリカに住んでみたい人や海外に憧れている人にとっても役立つ情報が満載です!

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