日本では、クールビズや節約、また省エネという観点から、暑くてもエアコンの設定温度を高めにしたり、我慢できればエアコンなしで乗り切る、なんて兵もいたりします。
しかし、家にエアコンがついていないとか壊れているという理由でない限りは、そんな高尚な理由でエアコンを使わないアメリカ人は皆無ではないでしょうか。
アメリカの世帯でも、エアコンがない家は存在します。データを見ると、
- 経済的な理由でエアコンを持っていない世帯は全体の12%程度
- 乾燥している地域では、20%がエアコン不要と考えて持っていない
- 夏でも暑くならない地域では、50%がエアコンなし
となっていました。
経済的な理由以外は、我慢してエアコンを買わないのではなく、不要だから買わないわけですね。言い返せば、暑ければ容赦なくエアコンを買って使うと言う人が圧倒的に多いのです。
ちなみに私の家でも、エアコンがなければ生活できません。高温多湿なので、夏の初めにエアコンをオンにしたら、後は秋までつけっぱなしです。セントラルなので勝手についたり消えたりしますが、暑い時期にはかなりの頻度でついています。
今回は、そんなアメリカのエアコン事情について調べてみました。
目次
1.エアコンの設定温度は何度がおすすめ?
設定温度は何度が良いのかは、住んでいる場所の気温や湿度によっても違いますし、家が1階建てなのか2階建てなのかによっても違います。
例えば気温が78℉(25℃ぐらい)でも、私が住んでいるDC近郊では、多湿なので蒸します。とても不快なので、迷うことなくエアコンを付けます。
でも乾燥する地域で生活していた時には、78℉はとても快適で、窓を開けたら爽やかでした。同じ気温でも、その土地の気候によって体感温度や快適さは大きく変わります。だから、広いアメリカで「設定温度の理想はXX℉です!」とは言えないのでしょうね。
ネットを色々調べたところ、
- 昼間は72℉~78℉ぐらい、夜は65℉~68℉が適温
- 外の気温マイナス20℉が適温
を推奨しているサイトが多かったですね。
ちなみにアメリカのエネルギー省では、昼間は78℉、夜間は82℉をすすめています。
ただ、これを我が家で実践すると、
- 昼間は暑すぎて家の中で熱中症になる
- 夜は暑すぎて寝れない
と言う地獄の事態が起こるでしょう。だから、その通りにするのは無理です。
いろいろ温度調整した結果、我が家では昼も夜も73℉の固定がちょうど良いという結論に至りました。これよりも設定温度を上げてしまうと、2階が暑くてサウナ地獄となり、設定温度を下げると今度は1階が寒くて冷凍庫みたくなります。
「73℉って低すぎじゃない?お前どんだけデブなんだよ?」
って思いました?はい、ちゃんと聞こえてますよ(笑)。
2.アメリカ人の家は寒すぎる!どうして?
日本人にとっては、アメリカの屋内はどこに行っても激寒と感じることが多いですよね。あれは私達が寒いと感じているだけではなく、実際に寒いのですが、考えられる理由は、
- 省エネの概念があまりない
- 肥満率が高い
- 電気代が比較的リーズナブルな地域が多い
あたりではないでしょうか。プラスチック袋を今でも大量に使い続けている州がたくさんあることからも分かるように、アメリカ人の多くは、省エネとかエコという概念をあまり持っていません。何なら地球温暖化はフェイクだと信じている人も一定数います。
肥満率が高いのも、アメリカ人の家が寒い理由の一つだと思います。デブは暑がりと言いますが、これは真実です。なぜなら、私は経験者だから!
アメリカに来たばかりの頃は、どこに行っても激寒で、カーディガンを手放せませんでした。しかし近年では、室内でも堂々のノースリーブが快適です。
慣れって怖いです(笑)。
あ、話が脱線してしまいましたね。。すみません。
電気代が比較的リーズナブルな地域が多いことも、エアコンに手が伸びやすい理由かもしれません。ハワイやアラスカでは電気の平均単価は35¢と高めですが、多くの地域では1キロワットあたりの単価は15¢未満。私がテキサスにいた時には、7セントで契約したこともあったほどです。
エアコンをガンガンに使っても電気の請求書がたったの$100ぐらいなら、どんどん使って快適にしようぜ、と言う気持ちになっても不思議ではありませんね。
3.エアコン代の平均コストはどのぐらい?
エアコンをヘビーユースする期間、つまり6月から9月ぐらいまでのエアコン代の平均コストを見ると、全米平均で毎月$150~$200となっています。これはエアコン代だけのコストなので、普段の電気代+このぐらいのプラス=夏の電気代となっていれば、あなたの世帯は平均的なアメリカ家庭だと言えます。
4.低所得世帯には補助制度もある
アメリカの低所得者向けプログラムを艇庫湯しているLIHEAP( Low income Home Energy Assistance Program)では、Clearing Houseと言うプログラムを展開しています。
これは、暑くなりすぎる時期と寒くなりすぎる時期を対象にして、電気代の支払いを滞納している家庭でも気温が一定レベル以上もしくは以下になったらエアコンや暖房を使えるようにしよう、というものです。
プログラムの有無をはじめ、何度になったら発動するのか、夏だけなのか冬だけなのかと言う点は、すべて州ごとに異なります。そうした貧困層の光熱費をサポートしない州も多いので、必ずしもすべての人が救済されるわけではありません。はい、アメリカらしいですね。
住んでいる州の補助制度をチェックする人はこちらから
冬のヒーター設定温度についての記事はこちらからどうぞ