マグネットスクールって何?

a student standing in front of a class

皆さんもご存じの通り、アメリカの公立学校は、小学校から高校まで、学区が決まっています。そして、学区を越えて別の学校へ通いたいなら、引っ越すか、私立の学校へ行くという選択肢しかない、と言うのが一般的ですよね。

そんなアメリカには、すべての学区や州というわけではないものの、マグネットスクール(Magnet School)と呼ばれる学校があります。

目次

  1. マグネットスクールとは
  2. どうやれば入学できるの?
  3. 大学や職業にフォーカスした学校もある

1.マグネットスクールとは

マグネットスクールは公立の教育機関で、小学校からハイスクールまでいろいろあります。大きな特徴としては、公立なので授業料などはかからないけれど、学区が特に設定されておらず、多くの場合には州内に住んでいたり、通学できるエリアに住んでいる人なら幅広く受け入れているという点ですね。

マグネットスクールは公立なので、ここで教えるカリキュラムは、その州の規定に基づいた公立学校の内容となっています。しかし、それだけではありません。マグネットスクールごとに力を入れている分野があり、公立のカリキュラムに加えて力を入れているエリアの少し進んだバラエティ豊かな教育も受けられる、と言う点が大きな特徴です。

現在、アメリカには4,300以上のマグネットスクールがあります。そして、公立学校に通う生徒15人に1人の割合に当たる350万人が、マグネットスクールへ通っています。

2.どうやれば入学できるの?

マグネットスクールの多くは、学区の教育レベルがそれほど高くないエリアに作られている傾向があります。カリキュラムに特別感を出すことで、近隣のエリアで暮らす優秀な生徒へ、より豊かな教育を提供しようという意図があるのかもしれません。

ただし、マグネットスクールは学区制ではなく希望性なので、すぐそばに住んでいるからと言って自動的に入学できるわけではありません。1年ぐらい前から入学申請をし、早い者勝ちなのか審査があるのかは学校によって違いますが、定員になったら申し込みは締め切りとなってしまいます。

だから、どんなに優れた生徒でもタイミングが合わずに入学できなかったという悲劇は、十分に起こります。

3.大学や職業にフォーカスした学校もある

小学校のマグネットスクールでは、主に理科の実験を多くやる、といったレベル程度なのですけれど、ハイスクールになると、マグネットスクールは少人数になって内容も多様化してきます。

例えば、学力重視の進学塾みたいなマグネットスクールでは、入学の際に入試があり、合格しなければ入学できません。そこではACTやSATの対策に力を入れており、大学受験の際には皆さんハイスコアを叩きだしているようです。

また、整備士とかパイロットのような特定の職業に特化したカリキュラムを提供するマグネットスクールもあります。もちろんハイスクールではパイロットになりたい生徒だからと言って、勝手に飛行機に乗せて飛ばせるなんてことは無理ですが、大学受験も視野に入れた特定の職業に就くために必要な知識やスキルを教えてくれるようです。

マグネットスクールは公立の学校なので、高校の単位がそのまま大学の単位となるAPクラスやDual Creditクラス、IBクラスなどもあります。またアメリカのハイスクールに多い「自動車免許の取得」などのクラスも、公立の学校同様に提供されているようですね。

投稿者: samuraipassport

こんにちは!アメリカ在住のジャーナリスト兼ライターです。アメリカへの移住から生活まで初心者が知っておきたい情報を発信していきます!アメリカに住んでみたい人や海外に憧れている人にとっても役立つ情報が満載です!

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