飛行機には緊急時の非常出口が複数個所についています。飛行機の予約をする際に機内の座席マップを見ると、非常口の所は追加料金が必要だったりして、なんかプレミアムな感じがするかもしれません。
目次
- 非常口席のメリット
- 非常口席のデメリットとは?
- 搭乗前に何度も確認される
- 実際にどんなサポートをするの?
1.非常口席のメリット
この非常口の席は、緊急時の時には人が通過する幅を確保しているため、足元はかなり広くなっています。どのぐらい広いかというと、私が座った状態で足を延ばしても、前の座席に足がつかない、ぐらいの広さです。
狭い場所が苦手な人、足が長くてエコノミーでは存分に伸ばせない人にとっては、この非常口席は、ビジネスやファーストクラスでなくてもゆったり感を満喫できる席だと思います。
乗り物酔いをする人にとっても、目の前にスペースがある事で、気持ち的に楽かもしれません。私も乗り物酔いをするのですが、私の場合には薬がなければゲロってしまうリスクが大なので、目の前にスペースがあってもなくても薬を飲みます。そして熟睡です。それでも、足元にスペースがあると、とても楽です。
それと、おそらく飛行機のタイプによって変わるのかもしれませんけれど、緊急非常口のそばにはトイレが設置されている機体が多いです。
トイレが近くて我慢できない私にとっては、トイレが近いこともまた、この席の魅力です。
2.非常口席のデメリットとは?
緊急非常出口を予約する場合には、通常のエコノミー席よりも若干高くなっています。お金を払って足元のスペースを買う、と考えれば納得かもしれませんね。
しかし、それだけではありません。
この席に座る人は、万が一の緊急時には、フライトアテンダントのお手伝いをする義務が生じます。そのため、
- お手伝いをしたくない人
- 他人の救命をサポートするなんて冗談じゃないという人
- 未成年や高齢
- 体力的にお手伝いが難しい人
- フライトアテンダントとコミュニケーションが取れない人(アメリカだと日常レベルの英語力が必要です)
に該当しない人は、残念ながらこの席に座ることはできません。
もう一つ、デメリットがあります。それは
寒い
という事です。地上は暑い夏でも、上空ではかなり冷えます。緊急口の扉の隙間から、けっこう冷たい風が入ってくるので、窓側の席に座っていると全身がとても冷えるので、ブランケットは必須です。
※アメリカ国内線ではブランケットは貸与も配布もしていないので、持参してください。
交通量が多い
トイレがすぐそばにあって足元が広めの緊急非常口付近は、離陸から着陸まで、ほぼずっと混雑しています。トイレに来る人が後を絶たないからです。
そして、スペース的に余裕があるので、そこでトイレを待っていたり、エコノミー症候群予防で歩きたい人やストレッチしたい人なども、このスペースを使ったりします。
そのため、静かに熟睡したい人にとっては、うるさくてイヤだ、という事もありそうです。
3.搭乗前に何度も確認される
私はこの足元に余裕のある席が大好きなのですが、この席を予約してから離陸するまでには、何度も「本当に究明をサポートするのね?」と確認されます。
- ネットで予約を取る際、この席を指定すると確認画面が現れる
- 空港でチェックインする際には、チェックインのキオスク画面及びスーツケースを預けるカウンターで確認される
- 搭乗ゲートを通過する際には口頭で確認、そしてゲートへのスキャンは2回
- 座席に座ったら離陸前に口頭で確認される
もしもこの確認作業で「えーイヤです」なんて言ったら、どうなるのでしょうか?
搭乗前なら、容赦なく座席を変更されるでしょう。
もしも満席なら、搭乗拒否を受けることになります。はい、お金を払っていても、乗れません。
少し前にXで、フライトアテンダントが乗客に「Will you be able to help?」と聞かれ、「NO]と言った人がどのような運命をたどったか、動画で投稿されていました。
その方は「緊急時には、他人よりも自分をレスキューします」と宣言しており、案の定、客室乗務員からは「降りろ」と命じられていました。
しかし、「夕方に孫を迎えに行かなければいけない」と全く誰にも関係ない言い訳をして降りることも拒否したため、空港のセキュリティが呼ばれ、引きずりおろされたのです。
ちなみにこの時には、彼女のせいで乗客が全員、一度飛行機を降りる羽目になっていました。
そしてこれは私の予想ですが、こういう事をすると、その航空会社はもとより提携している航空会社のブラックリストに入れられて、二度と乗れなくなる可能性がありそうです。
4.実際にどんなサポートをするの?
私は個人的にこの席が好きなので、予約できればいつもこの席を選んでいます。
今まで緊急事態になったことがないため、実際にお手伝いをした経験はありませんが、具体的にどんなお手伝いをすることになるのか、ネットで調べてみました。
- 緊急扉を開ける
- シューターを設置するお手伝い
- 乗客の避難の誘導(機内でする人と、シューターの下でする人)
などがあります。
もちろん、この席に座るからと言って、特別な訓練を受けさせてくれるわけでもなければ、緊急時に細かく説明をしてもらえるわけでもないでしょう。
お手伝い要員は、一人だけでなく複数います。それらが協力しながら、客室乗務員の手となり足となってお手伝いするのだと思います。
みなさん、足元にたっぷりスペースがあって快適な非常口席ですが、乗る際にはメリットとデメリットを理解した上で席を予約してくださいね!