バケーションなのにクレジットカードが使えなかった悲惨な話

目次

  1. 引っ越しの途中でバケーション
  2. 持ってたカードは信販系
  3. 経験から学んだこと

1.引っ越しの途中でバケーション

それはちょうど、私たちが日本駐在を終えてアメリカへ戻ってくるときに起こりました。せっかくハワイの上空を飛ぶのだから、2週間ほどハワイで休暇を取ることにしたのです。

渡航費は、会社が全額を負担してくれました。自分たちで支払うのは、まとまった費用ならホテルの宿泊費、あとは食費などです。

日本の住まいを引き払った後、2週間ホテルに滞在しながら後片付けや引継ぎなどをすべて片づけました。郵便物の移転届は、まだアメリカでの住まいを決めていなかったので、とりあえず夫の新しい職場の住所を使わせてもらいました。

転勤族の方なら共感していただけると思うのですが、国をまたぐ引っ越しをする時って、一時的に「根無し草」の状態になってしまいます。現住所がなく、携帯電話もない状態です。

2.持ってたカードは信販系

当時、私たちがメインのクレジットカードとして使っていたのは、Upromiseという子供の529プランとリンクしているものでした。これは信販系のカードで、Upromiseがどの金融機関に管理を依頼するかを決めます。数年ごとに提携金融機関が変わることもあり、その際には新しい管理会社となる金融機関から、新カードが発行されます。

新しく発行されるカードは、当然ですがカード番号は新しいものです。それまでのカード番号と同じではありません。本来なら、新しいカードが手元に届いて一定期間は、どちらのカードも使える状態となりますが、一定期間を過ぎると古いカードは使えなくなってしまいます。

man doing surfing at golden hour

ちょうどこれが偶然にも、私たちの引っ越しという最悪のタイミングで起こりました。

私たちは、新しく発行されたカードを受けとってはおらず、これまで使っていた古いカードの使用期限を迎えるタイミングが、偶然にも、この引っ越し兼バケーション中でした。タイミング的にも、もう最悪です。

ホテルをチェックインの際に、登録していたクレジットカードが使えないと言われたのです。

「そんなはずないだろ」

とすぐにカード会社へ連絡し、金融機関が変わったこと、新しいカードが発行されたことをそこで初めて知りました。

ホテルでは通常、ホテルにチェックインする際に、提示したクレジットカードの有効性をチェックします。そして、チェックアウトまでにかかる金額を仮チャージしておきます。こうすることで、ホテルはとりっぱぐれがなくなるわけですね。

私たちがその時置かれている状況は、

  • 日本からアメリカ本土への国際間引っ越しの真っただ中
  • 有効なアメリカ国内住所はない(だって引っ越し中なのですから)
  • 携帯電話もない(だって国をまたぐ引っ越しの途中なのですから)

と、かなり怪しい状況です。

ホテルの人は、とても怪しい目で私たちを見るし、「どうでもいいけど払ってよね」な態度です。はい、当然ですね。

カード会社に電話すると、「このタイミングで引っ越しなんて、嘘に決まってる」と的なことを言われました。ホテルのフロントデスクにある電話からカード会社へ電話をかけ、キレてるアジア女性を想像してみてください。絵的には、かなりヤバい奴だったに違いありません。

その時は、新しいカードが手元になければどうすることもできませんという事でした。こんちくしょー!という気持ちになりましたが、最悪のタイミングを恨むしかありません。仕方なく、使いたくなかったデビットカードでホテルの支払いをしたと記憶しています。

3.経験から学んだこと

私は普段、お給料が入ってくるメインバンクの口座には、あまりお金を残しておきません。あると使ってしまうというのが主な理由です。そのため、生活費に必要な分だけを残して、貯蓄も投資も別の口座で管理しています。だから、デビットカードがリンクしているチェッキングアカウントには、数百ドル~1,000ドルぐらいしか入っていません。

しかし今回は、引っ越しというイベントがあったので、多めにデビットカードに残しておきました。これで、助かりました。

もしも入っていなかったら、貯蓄に使っている別のネット銀行からお金を移動しなければならず、2日ぐらいはかかったでしょう。せっかくのバケーション、2日もカネなしの状態が続くのは悲惨です。とりあえず最悪の事態だけは免れたことは、不幸中の幸いでしたね。

今回の経験から学んだことは

  • クレジットカードは最低でも2枚は必要。1枚は使うため、2枚目は予備のため。

という事です。私のように普段から現金じゃなくカードを使っている人なら特に、2枚のカードを持っていることは大きな安心感になると思います。

また、特にバケーションや引っ越しなどのイベントがある時には、口座に残しておく残高は普段よりも余裕を持たせるべきだな、と思いました。

アメリカに引っ越した後、新たに予備のクレジットカードを作りました。まったく使用しないとマックス2年ぐらいでそのクレジットカードは自動解約となるので、何かのサービスをチャージする際に、たまに使っています。

ちょっと待った!その$10K、使ったんじゃなくて払ったの!

クレジットカードのデータは、すべてデジタルに管理されています。その中では、もちろんよく起こるわけではないものの、恐ろしいミスが起こることもあります!今回は、私が経験したクレジットカードのエラーによる最悪の経験をご紹介しますね。

信販系のカードは管理会社が変わる

私が過去20年近く持っているクレジットカードは、息子様の大学費用をキャッシュバック的にゲットできるUpromise系のカードです。年会費がなく、年利も低く、それでいて利用金額の何パーセントかを、息子の529プランへ自動的にキャッシュバックとして入金してもらえます。大学資金を少しでも大きく増やしたい私にとっては、とても便利なカードでした。

Upromiseカードについてはこちらから

しかしどんなに便利なカードでも、人為的なミスが起こることはあるものです。私は10年前に一度、これで大変な経験をしました。しかもちょうど、引っ越しのタイミングでした。

引っ越しのタイミングでカード完済

引っ越し先では家電を買いそろえたりするため、お金がかかります。このタイミングで一度クレジットカードを完済しようと思い、$10K (130万円程度)をオンラインで支払いました。

これで、カードの残高はゼロになるはず。でした。

ところがなんと、数日後に残高をチェックした所、残高が$20K となっていました。ゼロのはずなのに、へ?と思いました。

クレジットカードのステートメントを見ると、元の残高$10K に、さらに$10Kがチャージされているような感じでした。$10K – $10K = 0 なのに、$10K + $10K = $20Kとされたわけですね。

すぐにカード会社へ連絡しました。すると、カスタマーサービスをたらいまわしにされるだけで、全く問題が解決しません。それもそのはず、カスタマーサービスにとっては、まさかそんな問題が起こるだなんて夢にも思いませんし、きっと頭のおかしい利用者が意味不明なクレームをつけていると思ったのでしょう。

「$10Kも一気に支払う人なんているの?見たことないわ。」

「残高が$10K?それは、あなたが使ったからでしょ!」

などと言われ、埒が明かなかったので、責任者を出してもらいました。

事情を説明すると、最初は

「うちのシステムがそんな間違いするはずない」

と言っていた責任者も、私があまりにもしつこく引き下がらないので($10Kがかかっているので当然です)、調べてくれました。その結果、システムのエラーをようやく見つけたようでした。電話で保留にされること複数回、きっと電話の前に1時間以上座っていたと思います。最終的には、謝罪を受け、修正したものがオンライン上に反映されるまでに2日かかると言われました。

その2日後、問題なくカードの残高はゼロとなり、その後は問題なくカードを使えるようになりました。

この経験で学んだこと

私の経験は、頻繁に起こるわけではありません。おそらく99%ぐらいの人は、経験することはない嫌な体験だと思います。しかし、もしも私がタイムリーに金融機関側のミスを見つけなかったら?と考えると、末恐ろしくなります。20ドルや30ドルの話じゃなく、$10K です。

この経験で学んだことは、

  • 金融機関、クレジットカード会社でもミスをすることはある
  • クレジットカードの取引詳細をこまめにチェックすることは大切
  • 問題があったら早めにアクションを起こす
  • Statementや「支払いました」的なメールはすべて保存しておく

という事ですね。

アメリカで生活する上では必需品のクレジットカードですが、問題が起こった時の対応策を知っておけば、パニックになったり慌てずにさっと対処できるのかなと思います。