アメリカのサンクスギビング事情。知ってないと後悔する事って何?

アメリカにやってくると、毎年11月にはThanksGiving(サンクスギビング)というホリデーを経験します。日本から渡米してきた私達にとっては、正直、ハロウィンとか独立記念日と横並びの祝日なのかな、なんてイメージがあるかもしれません。

目次

  1. サンクスギビングってそもそも何?
  2. サンクスギビングはいつ?
  3. アメリカ人はサンクスギビングをどう過ごす?
  4. サンクスギビングの定番料理とは?
  5. サンクスギビングに招待された。何を持って行けばよい?
  6. サンクスギビングで知らないと困る事とは?

1.サンクスギビングってそもそも何?

アメリカは、クリスマスとかイースターなど、キリスト教に関連するホリデーがとても多いですよね。そのため、渡米したばかりの私は、サンクスギビングもどうせキリスト教の祝日なのだろう、と思ってました。だから私は関係ないんじゃないか、と。

しかし、サンクスギビングは宗教的な祝日ではありません。これは、イギリスからアメリカに渡ってきた初期移民たちが、アメリカで初めて迎えた収穫時期を祝うための祝日です。

イギリスからアメリカにやってきたプロテスタントの人達は、現地に住むインディアンたちから農業を教わり、自給自足を目指して農業を始めました。イギリスからやって来たばかりの年は、大寒波に見舞われて、収穫どころかたくさんの死者が出てしまうほど悲惨な年となってしまいました。しかし翌年には、努力が功を奏して農作物は見事に収穫の時期を迎えたのです。

その収穫を祝って、大勢で食事会を開催したのが、サンクスギビングの起源です。当時は、インディアン達も招待して、大勢で喜びを分かち合いました。

2.サンクスギビングはいつ?

サンクスギビングは、毎年11月の最終木曜日です。何月何日と決まっているわけではなく、その年によって11月25日の時もあれば26日になることもありますが、必ず最終の木曜日です。

しかし、お隣のカナダでは、サンクスギビングは何と10月の第2月曜日なのだそうです。私はカナダに住んだことがないので、カナダではどんな風にサンクスギビングを祝うかは分かりませんけど、国が違うと同じ祝日でも日程が1ヶ月以上も違うものですね。

3.サンクスギビングはどうやって過ごす?

サンクスギビングと言えば、家族で過ごすというアメリカ人が圧倒的に多いです。日本では「家族」というと、お父さんとお母さん、そして子供という核家族をイメージしますが、アメリカでは、家族で過ごすというと、どこにも出かけずに核家族で過ごすというのは、意外と少数のようです。多くの人は、親戚や友人がたくさん集まり、知らない人まで登場するレベルの広い意味での「家族」が一堂に会して、楽しくご馳走を食べることを伝統としています。

ちなみに、私の古いアメリカ人友人は、13人兄弟です。彼女自身、子供が4人もいるのですが、なんと子だくさんなのは家系らしく、サンクスギビングになると全米から祖父母の家めがけてなんと100人近くが集まるらしいです。

また、この時期には帰省のために道路が渋滞になったり、飛行機のチケットが取れなくなるなど、移動するのが大変になる地域が多いです。イメージとしては、日本のお盆とかお正月のような感じなのでしょうか。

友人で集まるのも人気

ただし帰省するにも費用がかかります。だから、若いカップルや独身の人は、帰省せずに自宅で過ごすというケースも最近では増えています。その場合、友人宅に集まって、皆でごちそうをいただく、というのが定番なようです。

朝からMacy’sのパレードを見るのがお約束

サンクスギビングの日にテレビを見ると言えば、朝から始まるMacy’sのパレードではないでしょうか。アメリカの大手百貨店であるMacy’sが毎年ニューヨークのマンハッタンで行うパレードには、毎年たくさんの団体が参加します。ブロードウェイのダンサーがカッコいいダンスを紹介してくれたり、ミュージカルの紹介があったり、子供達のパレードやアニメキャラクターのパレードなどもあり、見どころは満載です。テレビ中継ですが、所要時間は2,3時間かかる、本格的なイベントです。

昼からはDog Showがやっている

Macy’sのパレードをそのままつけっぱなしにしていると、Dog Showが放送されます。これも毎年の定番で、犬が大好きな私としては、優秀過ぎるわんこたちをテレビ越しに楽しませてもらえる幸せなひと時です。

メンズたちはNFLフットボールも

サンクスギビングの日には、NFLプロフットボールの試合が行われます。プロフットボールの試合は、普段は日曜日だけ(Sunday Footballと呼ばれる由縁)なのですが、サンクスギビングの日は特別に、なんと3試合も行われます。

4.サンクスギビングの定番料理とは?

サンクスギビングの定番料理といえば、やはり七面鳥(Turkey)です。頭としっぽと内臓を取り除いた七面鳥を、各家庭で丸焼きに調理して、いただきます。

七面鳥の調理方法は、決して簡単ではありません。我が家では、これは夫の担当になっていて、もう20年以上、毎年この時期になると、夫はネットやテレビで新しいレシピを研究しては、毎年スキルアップをしています。

七面鳥と一緒にいただく定番料理としては、

  • マッシュポテト(簡単な作り方はこちら
  • クランベリーソース(簡単な作り方はこちら)
  • グレイビーソース(作り方は下の動画参照)
  • グリーンビーンズのキャセロール(簡単な作り方は下の動画を参照)
  • パンプキンパイ(これは買いましょう)

などがあります。

各家庭のオリジナルはもちろんOK

サンクスギビングの定番料理を見ると、豪華なごちそうですけれど、決して料理の数が多いというわけではありません。上記のメニューはどこでサンクスギビングを迎えても、大抵登場する定番アイテムですが、その他にも、家庭ごとにオリジナリティのあるメニューが登場することは多いですね。

最近私が多く経験しているのは、ハムです。Honey Baked Hamという甘みのあるハムを、七面鳥と並行していただく家庭が増えていて、我が家でもどちらも食しています。

このHoney Baked Hamは、基本的に家庭で調理するのではなく、既に調理されているものを購入するというパターンが多い気がします。

アマゾンではありませんが、私がイチオシするHoney Baked Hamは、こちらです。

5.サンクスギビングに招待された、何を持っていく?

日本から渡米したばかりの人にとっては、サンクスギビングという名前は知っていても、具体的に経験したこともないしよく分からない、ということは多いと思います。その日は自宅でネット三昧、というのも、疲れている人にとっては素晴らしい過ごし方だと思いますが、人を自宅に招待するのが大好きなアメリカ人の中には、親切に「サンクスギビングはうちにいらっしゃいよ!」なんて招待してくれることがあります。

招待されたとしたら、何を持って行けばよいのでしょうか?サンクスギビングを経験したことがない人にとっては、何を持って行けばよいのか、考えるだけで頭が痛くなるかもしれませんよね。

メインの料理などは、ホストがすべて用意してくれているので、上記のアイテムを持っていく必要はないと思います。料理が得意な人なら、「何を持って行けばよい?」と聞くというのもアリですが、そうでなければ、いくつあっても邪魔にならないデザートを持って行ったり、シャンパンやスパークリングサイダーなどのドリンク類が無難かもしれません。

Conversation Starter

その場にいる人が軽くつまめるフィンガーフード。チョイスによってセンスが問われてしまうので、かなりハードルは高めですが、クラッカーの上にチーズやオリーブを載せたものなどは、失敗しにくいアイテムです。

Flower

食べ物ではありませんが、お花も失敗しないアイテムです。ただし、前日に購入する必要があるので、注意しましょう。大きな花でなくても良いですが、ホストの手を煩わせることがないように、既にアレンジされたものを選ぶのがコツですね。

Wine

ワインも失敗しにくいアイテムです。肉なら赤、が定番ですが、趣向を変えてデザートワインにするのもアリかも。ただし、宗教上の理由などでアルコールを飲まない家庭へもっていくなら、ワインではなく、スパークリングサイダーがおすすめ。

6.サンクスギビングで知らないと困る事とは?

サンクスギビングでは、絶対に知っておかなければいけないことがあります。それは、

店はすべてクローズ

ということです。翌日はブラックフライデーということもあり、お店は早朝にオープンするところもありますが、基本的にサンクスギビングの日はスーパーやウォルマートなど、食品を販売しているお店はほぼすべて、クローズとなってしまいます。

自分には関係ないホリデーだし、その日に買い物に行こうかな、と計画していると、お店がクローズなので手ぶらでUターンする羽目になってしまいます。注意してください!

アメリカのクレジットカード事情、みんな何枚持ってるの?

目次

  1. アメリカはキャッシュレスが進んでいる!
  2. クレジットカードは特典で選びたい!どこがオススメ?
  3. クレジットカードの作り方
  4. クレジットカードは何枚必要?
  5. クレジットカードの支払方法

1.アメリカはキャッシュレスが進んでいる!

日本でも、新型コロナウィルスの影響によってキャッシュレスが一気に加速しましたが、アメリカのキャッシュレスは、さらにその先を行っています。お財布の中に現金を持たなくても、カードがあれば困ることはほとんどありません。大半のショップやレストランではカード払いができますし、できない店を探すことの方が難しいぐらいです。

それに最近では、ブースと呼ばれる道路わきの屋台でも、カードを受け付けている所が増えています。

電車の切符を買う際やタクシーに乗る時でも、カード払いができるので、あえてATMに行って現金を引き出す必要はありません。キャッシュが必要になる場所と言えば、公共のバスに乗車する時ぐらいでしょうか。

キャッシュレスも多様化

スマホ決済
スマートウォッチ
スマートリング

アメリカだけではありませんが、キャッシュレスな払い方も多様化しています。クレジットカードやデビットカードなどの「カード」で払う人もいれば、Apple Payのように、スマホやスマートウォッチなどのデバイスを使って、カードを使わずに支払うキャッシュレスも増えています。

私は10年以上前からキャッシュレスになっていて、基本、お財布には1ドルも入ってません。きっと少額は入っていたほうが良いのでしょうけれど、1ドルも入っていなくても困ったことは一度もありません。

そんな私が数年前にニューヨークのマンハッタンへ行った時、なんとニューヨーカーたちは、更にキャッシュレスが進化していて、皆さんスマホで支払ってました。バッグの中から財布を出して、その中からカードを出して支払う私は、正直、とてもレトロな自分を自覚しましたし、時間がかかって他人に迷惑をかけているような気持ちにさえなったものです。

2.クレジットカードは特典で選ぼう

クレジットカードを発行するのは主に金融機関で、VISAやMasterのロゴがついています。しかし近年では、信販系のカードも増えていて、使い勝手がとても良くなっています。特典も様々で、

  • キャッシュバック
  • マイレージが貯まる
  • ポイントがたまってショッピングの際に割引となる

など、さまざまです。ライフスタイルによっておすすめは異なりますが、日本へよく帰省する人なら、JALやANAが発行しているクレジットカードが良いかもしれません。

ストアカードも人気があります。これは無料で作れることが多く、他ブランドや他店では使えないのが特徴です。普段あまりクレジットカードを使うことがないけれど、特定のショップで良く買い物をするという人なら、ストアカードでも十分に便利さを満喫できるでしょう。

3.クレジットカードの作り方

アメリカでクレジットカードを作る際には、日本と同じようにまず最初に審査があります。審査では、これまでのカードやローンなどの借り入れ状況と返済状況をチェックするわけですが、その際には収入があるかどうかという点も質問されます。学生の場合だと、収入がない学生という点で、返済能力ナシと判断されて審査落ち、ということも。

そのため、日本から留学する場合や、短期間だけの滞在なら、日本でクレジットカードを作り、それを持って渡米するのがおすすめです。

クレジットカードの申請は、ネットでもショップの窓口などでもできますが、ネットの方が自宅で落ち着いた環境の中、マイペースで必要事項を記入できるという点でおすすめです。まず申請書に必要事項を記入して、身分証明書を添付すると、発行会社が審査を行い、1週間~2週間程度でカードが送られてきます。

クレジットカードが自宅に届いたら、まずActivateと呼ばれる作業が必要です。これは、カードを申請した時に登録した電話番号から電話を掛けると、自動的にカードを使えるようにしてくれるというもの。電話以外でもネットでActivateできることが多いので、英語に自信がないという人でも安心です!

4.クレジットカードは何枚必要?

クレジットカードは、1枚持っているととても便利です。1枚だけでは不安という人は、VisaとMasterを1枚ずつ持っていれば、十分すぎるでしょう。

クレジットカードがなくても、デビットカードは代金を支払うという面においてはクレジットカードと同じ役割りをしてくれるので、デビットカードだけでも生活に不便を感じることはありません。

クレジットカードとデビットカードの違いは、いつ支払うかという点です。

デビットカードは銀行口座に直結しているため、ショップなどで代金を支払うとリアルタイムで銀行口座から引き落とされます。そのため、銀行口座に十分な残高がなければ、支払いたくても残高不足となって使用不可となってしまいます。

一方のクレジットカードは、1ヶ月間の使用分がまとめて請求されます。これは、日本と同じですね。

5.クレジットカードの支払方法

日本では、クレジットカードはその月に使用した分を全額一括払いで払うのがデフォルトですよね。リボ払いなどもありますけれど、10万円使ったけれど今月がお金がないから1万円だけ払おう、なんてことはできませんよね。

基本、一括払いじゃない

アメリカでも、American Express系のカードは全額を翌月一括払いにするのがデフォルトです。しかし一般的なVisaやMasterは、Minimum Paymentと呼ばれる最低支払額をクリアすれば、全額を一括払いする必要はありません。どのぐらいの金額が最低支払額となるかという点についてはカード会社ごとに異なりますが、目安としては残高に対して3%程度です。つまり、1,000ドルを使ったら最低支払額は約30ドル程度ということになります。

返済しなかった残高分に関しては、利息が付いて翌月に再び請求書が送られてきます。

PaperLess(ペーパーレス)は請求書が来ない

最近では、どこでもペーパーレス化が進んでいるので、請求書が送られてこないことも多いです。口座を開設する際に、請求書を郵送で受け取りたいか、それともネットでOKか、を決めることができます。ネットでOKを選ぶと、請求書が郵送で送られてくるコトはありません。きちんと支払期限を自分でアプリで確認して、間に合うように返済してください。

返済はネットが便利

カードの支払方法は。スマホのアプリとかパソコンのWebサイトから払うこともできますし、従来のようにCheckを郵送して払うという方法もあります。しかしCheckを送る場合には、しっかり住所をネットで確認することをおすすめします。

請求書を郵送で受け取っているなら、その半券にチェックを同封して返送すれば良いのですが、デジタルの請求書の場合には、自宅でデジタル請求書をプリントアウトして、その半券をチェックと一緒に指定された住所へ郵送するのが安心です。

ネット払は払いたい時に払える

パソコンでカード会社のWebサイトにアクセスしたり、スマホのアプリを使う場合には、自分の都合が良い時に、サッと必要な金額を返済できます。これはとっても便利で、我が家では、お給料日クレジットカードの支払を済ませてしまいます。

ネット払はもっと便利なことがあって、支払う金額は、必ずしも支払最低額でなければいけないというルールはないという点です。例えば、カード会社から、「ミニマム200ドル」という請求が来たとします。一度に200ドル払うのはキツイから、隔週のお給料日ごとに100ドルずつ払いたいと考えるなら、それもOKです。要は、カードの支払期限が毎月この日と決まっているので、その日までに、ミニマム(最低額)以上を払っていれば、問題ありません。