アメリカには塾がない!じゃあ勉強はどうするの?

日本では、何十年も昔から塾というものがあり、多くの子供が通いますよね。塾に行かなければ高校や大学に合格できないというわけではありませんが、分からない所を教えてくれる塾、また学校では教えてくれない難しいところまで学習できる塾は、多くの受験生に人気があります。

しかしアメリカに来ると、塾という文化がないことに気づきます。サリバンなど、塾的なサービスがないわけではありません。しかしそうしたものは、都会限定、そして日本人や韓国人、中国人などアジア人が多い地域限定となっているのが一般的です。

その理由は、簡単。もともと塾という文化を知らないアメリカ人を対象にしても、ビジネスとして成立しない可能性が高いからですね。

目次

  1. 塾がない。じゃあ勉強は誰が教えるの?
  2. 必殺技。天才に聞く。
  3. 基本的には学校の勉強オンリーがアメリカ流
  4. アメリカに塾が浸透しない理由

1.塾がない。じゃあ勉強は誰が教えるの?

私の息子様が育った環境には、塾というものは全くありませんでした。塾?何それ聞いたことない、という人が大半でした。苦手な教科だけでも個人的にサポートしてくれる何かが欲しいと思い、家庭教師的なものを模索しましたが、それすら都会限定で私たちが住んでいるエリアにはありませんでした。

言葉があまり関係ない数学なら、私でもある程度教えることができます。しかし他の学科に関しては、私なんて正直何の役にも立たないでしょう。だから、最初から私が家庭教師をしようという考えは持ちませんでした。

それじゃ、誰が教えるの?

そうです。教えるのは学校の先生なのです。

アメリカの学校には、放課後に先生に個人的に勉強を見てもらえるTutor Hourなるものが存在しています。毎日すべての先生が見てくれるわけではないものの、事前に予約しておけば先生は時間を作ってくれます。

中にはライブラリを放課後に開放し、先生が交代で常駐しながら勉強を見てくれる学校もあります。

息子様の学校には、個人的に先生へ事前予約をすれば勉強を見てくれるというシステムだったはずなのですが、残念なことにやる気ゼロな先生がいたりして、まったく意味をなしていませんでした。はい、公立の学校あるあるです。

2.必殺技。天才に聞く。

そこで私は、ある必殺技を考え付きました。それは、同じ学年にいる天才少女へ聞くという方法です!

息子の学年には超絶天才な女子が一人いて、3年も飛び級しているのにVerdictorianという圧倒的な優秀さを誇っています。彼女はのちに余裕のよっちゃんでMITへ、しかも全額無料のフルライドで進学したほどの子で、ハイスクールの時からも優秀すぎて困っちゃうレベルでした。

我が家は偶然にもその天才女子と同じストリートに住んでおり、息子はそれなりに面識があったようです。同じアジア人つながりで、何回か会話をしたこともありました。

私が一度、先生の都合が悪いなら天才少女へ行けばいいじゃないの、教えてくれるのでは?と息子へ吹き込んだところ、そこからは時間がある時には彼女へ聞くこともあったようですね。

3.基本的には学校の勉強オンリーがアメリカ流

基本的にアメリカの公立校では、そんなに難しすぎて解けないというレベルはやりません。やったところで意味不明ぽかんになってしまう子が続出するだけなので。

それに、大学受験のためのSATやACTも、難しすぎて解けねーぞという日本の私大受験問題のような感じではなく、しっかり準備すれば満点も取れるような標準試験となっています。

つまり、学校の勉強をしっかりやっていればハイレベルな大学にも合格できますよ、という考え方がアメリカ人全般に浸透しているのです。学校以外の時間はクラブ活動や友達との楽しい時間、なんで勉強なんかに費やすわけ?という考えなのかもしれません。

4.アメリカに塾が浸透しない理由

アメリカに塾が浸透しない理由はずばり、

アメリカの大学進学は一発勝負じゃないから

だと思います。

  • 大学在学中の編入は日常茶飯事
  • 社会人になってから大学へ入学し直すことも可能
  • SATやACTの試験は一発ではなく、何度もチャンスがある
  • 少数ではあるものの、大学に行かなくても経済的に成功することも可能

だから、楽しい青春時代を勉強一筋に費やすことがベスト、という結論に至らないのかもしれません。

英語力なしでもアメリカ移住可能?

目次

  1. アメリカに移住したい!英語力はどのぐらい必要?
  2. 英語力がなくても移住できるの?
  3. 英語力をアップしてから渡米VS英語力は現地で覚える
  4. 英語力をアップするためのコツ

1.アメリカに移住したい!英語力はどのぐらい必要?

アメリカで生活する際に必要な英語力と言っても、どんな生活をするかによって必要なレベルは大きく変わります。例えば、日本語がペラペラなアメリカ人の旦那様と共にアメリカへ渡米するなら、英語力がほぼなくても、生活はできそうですよね。

しかし、そうした頼れる相手がいない場合には、自分自身の英語力がある程度なければ、アメリカにやって来てからツラい思いをしてしまうかもしれません。

結論から言うと、日常生活を自分でこなすレベルなら、TOEIC600点ぐらいが必要です。いきなりTOEIC600点と言われても、果たしてどのぐらいのレベルなのか分からん!という人は多いかもしれませんね。

TOEIC得点コミュニケーションレベル
860以上Non-Nativeとしては十分なコミュ力アリ
730-860完ぺきではないにせよ、どんな状況でも適切な対応ができるレベル
470-730平和な日常生活の中では、買い物など必要な作業はできるレベル
220-470最低限の日常会話はできるレベル。
220以下コミュ力が不安なレベル。移住する前にもう少しアップしたい。
TOEIC の目安

もしもまだ渡米まで時間があるなら、日本にいる間にTOEICを受験してみるという方法も、良いかもしれませんね。ちなみにTOEICは、非英語圏の人を対象としたテストなので、アメリカ国内で受験することはできません。

TOEICの申し込みはこちらから

2.英語力がなくても移住できる?

アメリカは、移民の国です。今も昔も、アメリカという国は海外からの移民を受け入れて文化を作ってきました。そうした背景があるので、アメリカでは英語を話さない人のためにも、さまざまなサポート制度があります。

ESL(English as Second Language)

ESLとは、英語を母国語としない移民のための、英語のクラスです。小中学校にはESLのクラスが設置されていて、海外からやってきた子供が受講できます。大人向けのESLなら、コミュニティカレッジと呼ばれる社会人のための大学で受講できます。

ESLのクラスは、英会話を中心としたカリキュラムとなっています。日本の学校で習った英語の授業のように、難しい文法や単語を覚えることはありません。毎日をサバイバルするために必要な、最低限のボキャブラリーを覚え、会話を中心としてリスニングとスピーキングを学びます。

ESLのクラスが必要なNon-Nativeの外国人でも、どの程度の英語力かという点は個人差がありますよね。そのため、多くのESLでは、レベル別にクラス分けがされています。そのため簡単すぎてつまらないということもなければ、難しすぎて意味不明、なんてこともありません。

また、学校でなくてもプライベートレッスンで英語力をアップしたいという人には、インストラクターもいます。お値段はコミュニティカレッジと比較すると割高ですが、マンツーマンで英語力を学べるので、上達も早そうですね。

プライベートESLインストラクターはこちらから

日本人が多いエリアなら日本語対応サービスもアリ

アメリカ全土を見渡すと、日本人はそれほど多いわけではありません。しかし、ロサンゼルスエリアやサンフランシスコエリア、またニューヨークシティエリアなどは日本人の駐在ファミリーも多く、日本人をよく見かけることができます。

そうしたエリアにある学校や公的機関では、日本語のサービスが充実しています。必ず全ての場所にある、というわけではありませんが、例えば運転免許を取得する際に、日本語で筆記試験を受けることができたり、病院では日本語の通訳がスタンバイしていたり、英語力がない人にとっては大きな安心感が得られるサービスがあります。

上記したTOEICの点数は、あくまでも目安。というか、このぐらいほしいよね、という理想です。実際には、私も過去にはそうでしたが、英語の読み書きは比較的できるけれど、スピーキングやリスニング、つまり英会話はからきしダメ、なんて人はたくさんいます。そういう人でも、実際にアメリカにやって来て生活をする中で、少しずつ英語力は高まります。だから、心配する必要はありません!

3.英語力をアップしてから渡米vs英語力は現地で覚える

毎日の生活に欠かすことができない言語だからこそ、自分の英語力に自信がないと、渡米そのものに対して不安が大きくなってしまうかもしれません。もちろん、英語力は高ければ高いにこしたことはありません。しかし、日本で生活していて、周囲には日本語を話す日本人ばかりの環境にいるのですから、英語力なんてなくても普通!と割り切る度胸も、持っていて損はしませんよね。

英語力を判断する要素には、いろいろなものがあります。学習した量はもちろん大切です。しかしそれだけではなく、環境という要素も、同じぐらい重要なのです。

例えば、普段は日本語しか話さない環境で、英語を自主的に勉強したとしましょう。英会話の講師を相手にコミュニケーションの練習をしたり、日本で暮らす日本語が分かる外国人を相手に練習をしても、残念ながら上達できる程度は限られています。

その理由は、相手が日本語を理解しているし、こちらが言わんとしていることを読み取ろうと努力してくれているから。

しかしアメリカに来ると、そういうわけにはいきません。英語しか話さず、他の言語には全く理解を示さない(ごめんなさい)アメリカ人もたくさんいます。そういう人にとっては、言わんとしていることを読み取ってほしいと思っても、なかなか伝わりませんよね。

そんな時には、やはり自分の言葉で、単語の羅列でも良いのです。言いたいことをなんとか自分で伝えようとする、その気持ちと熱意、そして追い込まれた環境が、自分自身の英語力を必然的に押し上げてくれます。

そう考えると、英語力がそれほど高くなくても、渡米してからなんとかなる、という気がしませんか?

4.英語力をアップするためのコツ

英語力をアップするためには、まずは普段の生活の中で、できるだけ英語を使う習慣を身に着けることから始めましょう。

言いたいことを英語で話してみる

目の前に相手がいてもいなくても、まずは自分が思ったことを英語で話してみてください。難しい文法はさておき、どんな単語を使うのがピッタリかを考えながら、英語で話す習慣を付けましょう。

テレビドラマや映画のセリフを真似する

テレビドラマや映画の中に出てくるセリフを真似することは、生きた英語を学ぶ上では、理想的な方法です。長いセリフを聞き取れるようになるには、それなりの時間がかかりますが、短いセリフなら、何度もリピートして聞けば、耳に入ってきますよね。それを、そのままコピーするのです。一つ一つの単語が聞き取れなくても、耳で聞いたとおりに真似すれば、相手には伝わります!

街に出て学んだ英語を積極的に使う

英語のボキャブラリーを学んでも、使わなければあっという間に忘れてしまいます。街に出た時には、意識的に学んだ英語を使うように心がけてみてください。

趣味のサークルに入る

英語力がないと、そこで友人を作ることはなかなかハードルが高いですよね。

しかし、自分の趣味や特技を生かせば、言葉の壁があっても意思疎通ができるチャンスはアップします。住んでいる自治体や地域のコミュニティカレッジなどには、たくさんのサークルがあるので、ぜひいろいろチェックして、趣味や特技を生かせそうなものを見つけて参加しましょう。

もしもサークルなどがなければ、ボランティアでも構いません。アメリカ国内にはたくさんのペットを保護するシェルターがあるので、ボランティアで働きながら、英語力を磨き、そして仲間を作ってはいかがでしょうか?