電話ハラスメントを受けたらどうする?

先日私は、アメリカではじめて業者からのハラスメント電話の被害を受けました。

息子様が夏に引っ越しをする計画だったため、半年前あたりから業者探しをはじめ、見積もりを取りながら比較検討をしました。

アメリカの業者だけでなく、おそらく日本の業者も似たような感じなのかもしれませんが、業者の中には、

  • 他業者の悪口しか言わない。優良な業者は自分だけだと主張する
  • 来週もしくは来月から値上がりして大変なことになるから、今すぐ決めろと急かす

などが数多くあります。

私はこれまで何度も転勤をしているので、引越しの作業がどれだけ大変かは心得ています。しかし夫の転勤による引越しは、業者を決める作業から支払いまで、すべて会社がしてくれるため、私達は自分で業者探しをする必要が一度もありませんでした。

しかし息子様の引っ越しでは、会社側はそこまで手配してくれず、基本的には自分たちで決めなければいけませんでした。

目次

  1. 決めようと思っていた業者。でもやめた。その理由は?
  2. ハラスメントの嵐
  3. 業者からのハラスメント電話、対策はあるのか?
  4. 電話するなリストに載せるのは少しだけ効果あり
  5. 最後の手段は警察へ通報。どうやればよい?

1.決めようと思っていた業者。でもやめた。その理由は?

私がのちにハラスメント攻撃を受ける羽目になった業者は、ファミリーでやってる引っ越しビジネスだと言っていました。引っ越しの仕組みや比較の仕方を詳しく教えてくれたりして、とても献身的だと私は感じたので、いくつか比較したらそこに決めても良いと8割決心していました。

しかし、土壇場で私は別の業者にしました。その理由は、

  • BBBのレビューが悪かった。契約したら音信不通になるというレビュー多数。
  • 急かし方がすごい。来月から値上がりするから、来週から値上がりするに変わり、挙句の果てには明日から高くなるから今ここで決めろとなった。しかも、いくら高くなるか聞いても知らないと言う始末。
  • 少し考えたいと言ったら、じゃあ明日の朝決めろをごり押し。
  • クロスチェックした所、話が違うことに気づいた。不信感が募った。
  • 引っ越す本人が息子なら、息子の電話番号を教えろと迫ってきた

でした。

引っ越し業者は春から夏にかけてが繁忙期です。それは知ってます。その時期に高くなることも、分かってます。でも、だからと言って今すぐ決めることはできないといったところ、半分キレ気味に、考えている間に値上がりするぞと脅してきました。

この時点で、辞めたほうが良さそうだなという勘が働きました。

そのため、大手の引っ越し業者へ見積もりを取り、交渉して値下げしてもらうことができたので、最終的にはそこに決めました。

その大手業者へは何度も電話をしていますが、夫婦がやっているイカサマ事業ではなく、きちんとカスタマーサービスに複数人が勤務しており、きちんと対応してくれているので、満足しています。

2.ハラスメントの嵐

別の業者へ決めて、引越しの準備も着々と進めていた頃、その業者から再び電話がかかってきました。

後から電話がくるのはフォローアップなので、よくあることです。ほかの業者からも、こういう電話はかかってきました。そして大半は、別の業者で決めましたと言えば、分かりましたと言って電話を切ります。

しかしその業者だけは、違いました。

「うちだって安いじゃないか、なんでほかで決めたんだ」

「どこの業者にしたのか教えてくれ!」

「嫌がらせの電話なんてしてないよ!」

と、行き場もなく解決策もでない文句の嵐です。

電話を切っても一瞬でかかってくる。ブロックしても別の番号からかけてくる。放置してもすぐかけ直してくるのです。結局、4分間で10本の電話がかかってきました。

4分間で10本の電話

電話を無視し続け、やんだ瞬間にブロックするという作業をしたところ、最後の2本はUnknown出かけてきましたけれど、私が電話に出る気がないとようやく理解したのか、電話はトータル10本で終わりました。

3.業者からのハラスメント電話、対策はあるのか?

こうしたハラスメント電話は、正直、私がアメリカに住んでから初めての経験でした。本当に嫌な気分というか、怒りがこみ上げてきましたね。

そんな時、冷静かつ迅速に的確で最も効果的な反撃をするためには、どうすればよいのかを知っているかどうかで変わります。

私は残念ながら、ハラスメント被害の経験がなかったので、どうすればよいか分からず、ただ怒りでワナワナするだけでした。

でも、次の万が一に備えようと、調べてみました!

鍵を握るのは電話会社

毎回同じ電話番号からハラスメント電話をかけてくるなら、ブロックすればそこでハラスメントは終わります。しかし私のように、ブロックしても別の電話番号からかけてくる場合は、エンドレスです。

この場合、電話番号に関係なくどこからかけてきたのかを突き止めて根本的にブロックしてくれるかどうかは、電話会社が鍵を握っているそうです。

ちなみに、スマホよりも固定電話の方がこうしたハラスメント対策はしやすいようです。

解決できないケースが大半

私のように、敵がいろいろな電話番号を使ってハラスメント電話をかけてくる場合、この方法なら絶対に解決できるという天才的な方法は、残念ながらありません。スマホのキャリア、そして警察がチームになって取り組んでも、難しいのだそうです。

ネットをくまなく調べたところ、おすすめされているのは

我慢できなければ自分の電話番号を変える

事でした。

4.電話するなリストに載せるのは少しだけ効果

私が受けたハラスメント電話は、人間が嫌がらせ目的でかけてくる電話でした。この場合には、相手がすでに私の電話番号を知っているので、どうすることもできません。

しかし、セールスやマーケティング目的のロボコールや、市場に流通している私たちの電話番号を、ロボコールのリストから削除することはできます。これによって、ロボコールは少しだけ減るのではないでしょうか。

それが、National DO NOT CALL Registryです。これはFederal Trade Commissionという政府機関が運営しているサービスで、私は過去に何度も登録しています。以前では、何年かで有効期限が切れていましたが、近年では一度登録すると半永久的に有効となっています。

National DO NOT CALL Registryへの登録はこちらから

5.最後の手段は警察へ通報。どうやればよい?

私に対して行ったクソ業者のハラスメント行為は、違法行為です。一度だけでおさまれば私も警察へ通報するといった面倒なことはしませんけれど、頻繁に行ったり、あえて深夜とか早朝などにかけてくる完全な嫌がらせ行為に発展した場合には、私も適切な対応をしなければいけないでしょう。

ハラスメント行為は違法なので、証拠をそろえて警察へ通報すれば、面倒だなと思われてもそれなりに刑事事件として取り扱ってもらえる可能性はあります。

  • スマホの着信記録をプリントアウト(上記のスクショなどでもOKです)
  • ハラスメントをしてくる人物に関する情報(名前や住所、電話番号、関係性など

基本的には、この2つが証拠として使われます。メールでデータを送信できるのか、それとも郵送での通報となるかは分かりませんけれど、必ず書類を紛失された場合に備えて、

  • 内容をまとめたカバーレターを作る
  • 自分用のコピーをとる
  • Certified Mailで送り、警察が確実に受け取ったことを確認できるようにする

をしておきましょう。

警察も忙しいですから、いたずら半分のような通報は受け付けてくれません。そのためカバーレターとは別紙で、自身の連絡先を必ず明記してください。

ちなみに、警察はCityやCountyごとに異なります。もしもハラスメント野郎がどこに住んでいるのか分かっているのなら、ハラスメント野郎の住所を管轄している警察署へ書類を送付します。もしも可能なら、直接持参して通報するのがベストです。

アメリカ宅配業者UPSで経験した数々のトラブル!

郵便局から送るUSPSが全くあてにならなくなってから数年。私はこれまで、USPSではなく民間の宅配業者UPSをよく利用してきました。以前は全く問題がなかったUPSですが、去年からやたら問題が起こるようになり、最近はでは何か問題が起こるたびに「またか。。」となってしまいます。

ここでは、私が経験したUPSとのトラブルを書いています。UPSバッシングをするわけではなく、あくまでも経験談です。気分を害される方がいるかもしれませんので、あらかじめご了承ください。

UPSに毎日ピンポンされて請求書を送りつけられたエピソードはこちらから

目次

  1. 意味不明な値上げ地獄の巻
  2. Apple Watch行方不明の巻
  3. 意味不明な請求書の巻
  4. 結論:相性が悪いに違いない

1.意味不明な値上げ地獄の巻

UPSに限ったことではありませんが、私は普段パッケージを送る時には、自宅でサイズや重さを測って送料をカード払いにしています。そのうえで、ドロップオフできる店舗まで持ち込んでいます。

自分でサイズや重さを測ると、場合によっては若干のズレが出てしまい、本来かかるべき送料を払ってないじゃないか!というトラブルが起こることがあります。自宅で配送ラベルを印刷している人はカード払いをしているので、その場合にはUPSが発送後にチャージ額の変更を行う流れとなっています。

私はこれまで何度も利用していますが、一度も送料の間違いというトラブルを経験したことはありませんでした。

それが,去年の夏ごろから、急に金額修正されるようになったのです。しかも、毎回。はい、毎回です。

最初は修正されても1ドル程度だったので、「あれ?」と思う程度でした。

それが数か月前には、なぜか10ドルの配送料が修正されて20ドルになっていたり、修正される金額が格段に高くなったのです。

「これはおかしい、何かが変だ」

と思いました。だってサイズは巻き尺でしっかり図ってますし、重さも体重計で測り、若干多めの重量で送料を計算しているのです。送料が倍に修正されるなんて、まったく思い当たる節がありませんでした。

もちろん、UPSに電話とメールで問い合わせしました。料金修正の理由を明確にしてほしいと質問しましたが、ノー返信。

あまりにもそういう事態が毎回起こるし、理由も分かりません。仕方ないので最後の手段として、カード会社へDisputteしました。

Disputeの仕組みについてはこちらから

UPSからの返信はなく、そのまま私のDisputeは通りました。その数、6件です。かなりの数です。

2.Apple Watch行方不明の巻

クリスマスに、息子様が少し前から欲しと言っていたApple Watchを贈ろうと、私はブラックフライデーのセールを利用してAppleの公式サイトで購入しました。

Appleが高額なガジェットを販売していることは誰でも知っていますし、ネットショップで購入すれば当然ですが商品は配送されてきます。FedexやUPSなど追跡できる業者が配送を担当することが多いのですが、犯罪や盗難のリスクを避けるために、Apple製品とはわからない梱包をしてくれます。これは、Appleの配慮ですね。

以前にも何度か利用していますが、特に問題はありませんでした。しかし今回は、届くはずの日にApple Watchが来なかったのです。

UPSのアプリでは「Out for Delivery」と出ていました。つまりこれは、ドライバーがパッケージをトラックにすでに載せていて、配達ルートを巡回しているという事です。

それが来ないのです。

ブラックフライデー後だったので、もしかしたらドライバーが忙しくて配達が翌日に持ち越したのかもしれないと思い、2日ほど待ちました。

それでも来ません。

そこで確信しました。これは盗られたに違いないと。

すぐにAppleへ連絡すると、あちらもそうした事情には慣れているらしく、すぐに同じ商品を再送する手配をしてくれました、

アメリカのネットショップでは、こうした荷物の紛失時の対応は、ショップごとに異なります。Appleのように速やかに再送してくれる神対応のメーカーもあれば、2週間待って届かなければ再送するとか、ひどい業者だと6週間待てというところもあります。

はい、待ってる間にクリスマスは終わります。

3.意味不明な請求書の巻

以前のUPSからのピンポン被害では、誰かがどこかでスマートピックアップなるサービスを勝手に申し込んだらしく、私は訳が分からないまま15ドルの請求書を受け取りました。

その件に関しては、度重なる電話とメールで、解決しました。と思っていたのは私だけでした。

その後、なぜか毎月のように15ドルの請求書が自宅に届くようになったのです。

そして、そのたびにUPSへメールをして、使ってないサービスの請求書が届いたというやり取りのリピートです。作業自体はそれほど時間や手間がかかるわけではないのですが、なんせ毎月同じことを繰り返し、それでも請求書を送りつけてくることを辞めないわけですから、もうこれはハラスメントの域だと思いました。

結局、半年ぐらい同じことを繰り返し、そんな私を可哀そうだと思った夫は、それはハラスメントだから弁護士に相談するかと聞いてくれる始末。そうしている間に、半年ぐらいたってようやく、請求書が送られてこなくなりました。

4.結論:相性が悪いに違いない

UPSと言っても全米各地にブランチや営業所があり、それぞれ信頼度は違います。私が住んでいる地域を管轄しているブランチだか営業所だかは、残念な部類に入るでしょうね。

私はネットショップをよく利用するので、これからもUPSとの付き合いは続きます。でも自分から荷物を発送する際には、もうUPSではなくFedexを使おうと思っています。だって私とUPSは相性がどうやら悪そうだから。

君子危うきに近寄らず。

無責任な業者が多すぎる!ドタキャン以下のNo Show事件

アメリカに住んでいると、日本のようにしっかりとした対応が懐かしくなることは多いです。なぜなら、いい加減な業者がとても多いから。もちろん、アメリカにも素晴らしい業者はたくさんありますし、日本にもいい加減な業者はあります。しかし、普通に生活している中で、いい加減な業者にあたる確率という点では、アメリカの方が圧倒的に高いです。

目次

  1. 水漏れ事件
  2. 外壁洗浄NoShow事件
  3. 自慢に終始した信じられない奴もいた
  4. 私が学んだ教訓とは?

1.水漏れ事件

photo of gray faucet

少し前に、壁の中にある水道管から水漏れが起こり、壁から水が漏れだしてしまったことがありました。水回りのトラブルは、時間との戦いです。放置するとどんどん被害が広がり、修理費用が天井高となってしまうからです。

すぐに業者へ連絡しました。誰も出なかったため、メッセージを入れたのですが、それだけでは十分ではないと思い、メールも送っておきました。なんとなくいやーな予感がしたので、別の業者へも連絡しました。そこはすぐに対応してくれて、当日中に職人を送ってくれるとのこと。その言葉通りに職人がしばらくして来てくれて、問題を解決してくれました。

最初に電話をした水道業者、その後どうしたと思いますか?そうです、私の嫌な予感が見事に的中して、電話も折り返してくれず、メールへの返信もなく、完全スルーされました。もしもその業者だけをひたすら待っていたら、もう大変なことになっていたと思います。

日本だと信じられない事態なのですが、アメリカでは、少なくても私が住んでいるエリアでは、これは全く驚くに値しない日常茶飯事です。

2.外壁洗浄NoShow事件

white plants on white plant box

去年の夏に、外壁洗浄をしてくれる業者をネットで見つけました。すぐ近所で作業をしていたらしく、立ち寄ってくれて、見積もりをその場で取ってくれました。そして、数日後にアポを入れたのですが、なんとこちら、No Show。

No Showとは、土壇場でキャンセルするドタキャンですらなく、行くと言って何も言わずに現れない、すっぽかすという状態のことを指します。

口頭でアポを入れたけれどスケジュールを見たら都合が悪かったのか、それともメモしなかったから忘れたのか、その辺はわかりません。電話をしても出ませんし、いい加減な業者を待っても意味がないことは私も承知しているので、速やかに別の業者へ依頼しました。

しかし、その時間ずっと家で待っている私の身にもなってもらいたいものです。

3.自慢に終始した信じられない奴もいた

black and blue garden hose

数年前にスプリンクラーシステムの修理が必要となり、業者を呼びました。見積もりを取りにやってきたのは良いのですが、まったくスプリンクラーとは関係ない彼のサイドビジネスに関する自慢を延々1時間以上も聞かされる羽目に。その間、車に同乗してきた女性はずっと暑い車の中で待たされ続けていました。

そして最終的にアポを取ってその日はようやく解放。

しかし、アポの日になっても音沙汰がありませんでした。自慢男、お前もか。

4.私が学んだ教訓とは?

いろいろと嫌な経験をしてきた私が学んだことは、アメリカでは業者が作業を終えるまでは信用してはいけないという点です。来るといって来ないことはありますし、私は実際に経験したことはありませんが、途中まで施行して戻ってこない詐欺まがいの業者などもあるようです。

もしもアメリカに住んでいる人が業者トラブルを抱えたなら、

  • 候補は必ず複数(価格を比較するためではなく、施工してくれる業者を確保するため)
  • 電話に出ない業者は、あてにしてはいけない。
  • 電話のメッセージやメールは、無視されるものと思うべし
  • アポが取れても施工を完了するまでは気を抜くな

を実践することをおすすめします。なんだか病んでいる人の被害妄想という感があるものの、これをしないと半永久的に、アメリカで流れるゆったりとした時間の中で気をもみながら待ち続けることになります。私は待つことが大嫌いなので、私と同じペースで作業してくれる業者を見つけて、依頼するように心がけています。

アメリカで2,000ドルの詐欺にあった話

私は、オレオレ詐欺などに引っかかった経験はありませんし、セールス電話に対しても、話をじっくり聞くことはありません。しかし人格者の夫はとても善人で、相手を疑わずに信じてしまう傾向があります。今回は、そんな夫が詐欺被害にあったエピソードをご紹介します。

目次

  1. 買った家にフェンスがなかった
  2. 半額は手付金、施工後に残金
  3. 訴えるか?泣き寝入りか?
  4. 解決には至らなかったけれど
  5. 詐欺に引っかからないことはできるのか?

1.買った家にフェンスがなかった

私が以前住んでいた家は、庭にフェンスがついていて、犬はいつでも外に行きたいときには自由に外に出ることができました。しかし夫の異動で引っ越すことになり、新天地で購入した家には、フェンスがついていませんでした。

ワンコのために、フェンスは必要です。私たちよりも一足早く新天地に越してきた夫は、忙しい合間を縫いながら様々な業者にアポを取り、私たちが越してくるための準備を整えていてくれました。

フェンス以外にも、壁にペンキを塗ったり、窓にブラインドをつけたり、庭にパティオを設置するなど、やることはたくさんあります。以前の家は中古住宅だったので、その辺は何もする必要がなかったのですが、今回購入した家は新築だったため、そうした作業はすべて自分たちでしなければいけませんでした。

すべて業者へ依頼しましたが、フェンス以外は問題なく対応してもらうことができました。

2.半額は手付金、施工後に残金

フェンス業者は、HomeAdvisorというアプリで見つけました。このアプリは、アメリカの巨大ホームセンターチェーンのLowesなども利用しており、Lowesで対応していない取り付け施工をしてくれる業者を簡単に見つけることができる、便利なアプリです。

そこで見つけた業者へ連絡し、見積もりを取ってもらったところ、4,000ドルだと言われました。私も夫も相場を知らなかったため、4,000ドルだと言われれば、それが安いのか高いのかもよく分からず、そういうものなのだろうとしか思いませんでした。

その業者は夫に「手付金として半額、あとは施工後に残額」と言い、夫は半額の2,000ドルを支払いました。

その後、その業者はトン面を決め込んだのです。

夫が連絡するといつも、材料を注文して納品を待ってるとか、まだ来ない、親が死んだ、Permitを待ってる、今日は大雨だから施工できない、など色々な言い訳をしてきました。そんな中2か月が過ぎ、私も息子も、そしてワンコも引っ越し先の家に合流しました。それでもフェンスはまだありません。

冷静に考えたところ、どうやら詐欺なのではないかという結論に至りました。

Permitの申請はされているのかを役所へ問い合わせたところ、それすら出ていませんでいた。はい、これで詐欺決定です。

警察へ相談に行ったら、民事案件だから裁判所へ行けと言われました。

裁判所へ行ったら、Small Court案件なのでここではない、別の場所だ、と。

3.訴えるか?泣き寝入りか?

brown wooden gavel on brown wooden table

たらい回しにされるうちに、夫も私も半分あきらめの境地になりました。でも夫は、2,000ドルは大金だから取り返すべきだ、と主張しました。

私も賛成でした。しかし、この物騒なアメリカで、なんとなくいやな予感がしたのも事実です。

業者の男は単独犯なのですが、私たちがどこに住んでいるかを知っています。もしも訴えて2,000ドルを取り返したとしても、逆恨みされて仕返しされることは、十分に考えられます。

例えば、家の前のドライブウェイに駐車している2台の車、すべてのタイヤを深夜にパンクさせられることだって考えられます。朝起きて、夫は仕事に行けず、息子は学校に行けず、車庫に入っている私の車も出せずで、家族は自宅で立ち往生することでしょう。タイヤを全交換する費用や手間、精神的なストレスや労力を考えると、2,000ドルで訴える意味はないのではないか、という気がしてきました。

4.解決には至らなかったけれど

それに、うちには子供がいます。すでにハイスクールで大きい男子ですが、まだ16歳の子供です。もしも奴が逆恨みで息子を攻撃することだって考えられます。返してほしい、たった2,000ドルと思っていても、それが詐欺師を経済的にどこまで追い詰めるかはわかりませんし、それが原因で息子に何かされたらと考えると、心配でたまらなくなりました。

だって、失うものが何もない奴は最強なのです。何をするか分かりません。

その気持ちを夫に話したところ、夫は理解してくれました。そして、じゃあ今回は泣き寝入りをしようという結論に至りました。

しかし、何もしないというのはやはり胸糞悪いものです。そのため、私はできることはしました。

警察へ被害届

auto automobile blur buildings

まず、警察に行って被害届を提出しました。やはりカネのことは民事案件だから裁判所へ行けと言われましたが、カネのことではなく詐欺被害を刑事事件として被害届を提出したい旨を伝えました。捜査や逮捕を望んでいるわけではないけれど、別の案件でそいつの名前が浮上したら、ぜひ私の案件も加えてほしい、と依頼しました。

Home Advisorへ報告

詐欺師を紹介したのは、Home Advisorです。私は、このアプリ管理会社へ報告しました。アプリ会社はあの手この手で詐欺師へ連絡を取ろうと努力してくれたようでしたが、詐欺師なので返信するはずがありません。それに、Home Advisorはユーザーと業者をマッチングするだけのサービスで、法的効力を持っているわけでもありません。運営会社側でいろいろ調査及び審議した結果、金銭的な弁済はできないし詐欺師に対して法的な措置もできないけれど、Home Advisorからは除名しました、と報告を受けました。

Taxでも申告

a woman holding white printer paper

Taxには、犯罪の被害にあった場合、その被害額を申告できるCasualtyという項目があります。そこで、申請しました。私は公認会計士ではないので、その項目が税金にどのぐらい影響を与えたかはわかりませんけれど、申告しただけでも少しだけ気分は晴れました。

BBBへ報告

BBBにも報告しました。BBBは法的措置をとれるわけではありませんし、相手は詐欺師なので、おそらく次の詐欺を働く際には社名を変更することでしょう。しかしそれでも、一応報告しておきました。

BBBについてはこちらから

関連書類はすべてデジタル保管

関連する書類は、万が一の時にさっと提出できるよう、すべてスキャンしてデジタル保管しています。テキストのやり取りは、スクショしたものを保存しました。日の目を見る日がやってくるとは思っていないものの、1%でも可能性があることに関しては、アメリカにおいては特に書類の保管はマストです。

5.詐欺に引っかからないことはできるのか?

個人の業者に依頼する場合、完全に詐欺を回避することはできないと思います。ネットで見ても、我が家より多額の被害を受けている人はたくさんいますし、中にはキッチンのキャビネットをすべて除去した後に高跳びされた、なんて被害も見かけます。

我が家ではあの一件以来、業者を探す際にはまず最初にLowesへ足を運ぶようにしました。Lowesに依頼しても、実際に施工するのは業者なのですが、間にLowesを入れることによって、万が一の時にはLowesが対応してくれるからです。この安心感は、私と夫にとっては重要ですね。

友人の中には、「Lowesから紹介される業者は、自身で集客できない業者だから、腕はイマイチ。しかもLowesから安く叩かれているので、テキトーな仕事しかしない。」と否定的な人もいます。もちろん、その理論は理解できますし、そうなのかもしれません。

信頼できる業者を友人に紹介してもらえるなら、その方法もアリでしょう。しかし、そうしたコネやツテが一切ない引っ越し先などでは、安心感のためにLowesを通すという方法も悪くない選択肢だと思います。

ちなみに、Lowesを通してプロジェクトを施行すると、もれなく1年間の保証がついています。その間に不具合が見つかれば、無償で対応してもらえます。

わがやのフェンスも、Lowesに依頼してようやく施工してもらうことができました。詐欺師が言う4,000ドルでは全く収まらず、9,000ドルもかかりました。しかし、庭にはフェンスが建ち、私も夫も、そして今は亡きワンコ様も大満足だったので、結果オーライです。