事故ったら車が自動的に廃車!何それ?どうすれば良い?

そういえば今年の初めに、息子様が大学のキャンパス近くで氷に滑り、道路わきの溝に落ちるという自損事故を起こしました。

息子様の自動車事故についての記事はこちらから

紆余曲折しながらようやく自宅そばの車ショップへ持ち込んだところ、保険会社から信じられないお知らせを受け取りました。

「あなたの車、廃車(Total Loss)です」

私自身の経験では、廃車と言うのは車の所有者が決めるもので、車ショップからの見積もりを見た保険会社の一存で決めるものだとは思っていませんでした。

しかし保険会社からのお知らせは、廃車。もう目の前が真っ白になりましたね。そこで、軽くパニックを起こしながらもリサーチしてみました。

目次

  1. 保険会社が廃車を決める理由
  2. 廃車になった時、あなたに残されている選択肢は?
  3. 保険会社からのお金、いったいいくらもらえるのか?

1.保険会社が廃車を決める理由

保険会社が廃車を決める理由は、いくつかあります。

  • 修理にかかる費用が車そのものも価値よりも高い
  • 州ごとに、修理代が車の価値に対して20%~50%の場合には廃車と言うルールがある
  • フレーム部分のダメージで、修理しても完全に治せない

と言う場合です。

息子の場合には、修理業者が最終的に出した見積もりは$7,000程度。車の価値は$25,000ほどあったので、余裕のよっちゃんで修理できる範囲内でした。

でもフレーム部分がダメージを受けていたので、廃車という判断をしたようです。

2.廃車になった時、あなたに残されている選択肢は?

フレームのダメージと言っても、ピンキリです。息子様の車は、タイヤ周りではなくてフロントの窓からドアにかけての部分にダメージがあったため、走行には不都合は全くありませんでした。

まさか廃車扱いになるとは知らない私たちは、足回りには問題なしと判断し、息子様のキャンパスから自宅まで7時間程度をのんきに運転して帰宅したほどです。

凹みさえ直せばまだまだ十分走れる車、と言うのが、私達が持っていた印象です。だからなおさら、廃車と言うのは驚きでした。

さて、保険会社が「廃車宣言」すると、私達に残されている選択肢は2つしかありません。

  • 保険会社からお金をもらって別の車を買う
  • 廃車という汚名の付いた車をDMVに再登録して乗り続ける

の2つです。保険会社が廃車と宣言したら、その車には公式に「廃車」(TotaledとかSalvagedと呼ばれたりもします)と言うレッテルが貼られてしまうので、自己負担で修理するから見なかったことにしてください、と言うリクエストは聞き入れてもらえません。

修理して乗り続ける場合、廃車という不名誉な状態の車を、保険会社がくれるお金で修理し、足が出たら全額が自己負担となり、その上でDMVへ持ち込んで「廃車ですが乗れるので登録させてください」という検査を受けてから再登録することになります。

3.保険会社からのお金、いったいいくらもらえるのか?

保険会社が廃車を宣言したら、事故を起こす直前の状態から、その車の価値が計算されます。車種によって価値は変わりますし、年式や走行距離などによっても車体の価値は変わります。

車体価値は、保険会社ごとに参考にするサイトや機関があり、それを元に計算します。私が加入している保険会社では、どのサイトを参照しているかは明記しているものの、そのサイトは業者向けなので、私達がアクセスしても車の価値を知ることはできませんでした。

息子様の車がもらえた金額は、コロナ禍で自動車の価格が高騰した影響があったのでしょうか、私達が5年前に支払った金額とほぼ同額でした。この点は、不幸中の少しだけ幸いだったのかもしれません。

何じゃこりゃ!信号の黄色が一瞬!

私は夫の仕事でこれまで複数回の転勤をしています。そのため、日常生活の中でも地域ごとの微妙な違いとか差を感じることがよくあります。青信号から赤信号に変わる時に現れる黄色信号も、日本で運転していた時にはほぼ意識したことがありませんでしたけれど、アメリカに来てからは「あれ?」と思うことが増えたものの一つです。

目次

  1. 自治体や州が黄色信号の長さを決めている
  2. 守っていない信号機は多い!
  3. もしかしたら信号機のおかげで交通違反切符がナシになるかも!

1.自治体や州が黄色信号の長さを決めている

車の免許を持っている人なら誰でも知っていることですけれど、黄色信号は、赤になるから止まってくださいというシグナルですよね。目の前の黄色信号を見てから、急ブレーキになることなく安全に停止できるかどうかは、車が走っているスピードによって大きく異なります。そのため一般的には、道路の速度制限に合わせて黄色信号の時間が微調整されています。

黄色信号が最低でも何秒なければいけないというルールや法律は、国全体では決められていません。州ごとにガイドラインがありますが、都市部では州が決めたガイドラインよりもさらに厳しく細かくルールを設定している所もあります。

黄色を短くしたいのはどうして?

黄色信号の時間が短いということは、どういうことか分かりますか?黄色が短い信号機だと、ドライバーが黄色だと思っても実際に信号を横断する時には赤になっている可能性が高くなります。つまり、信号無視の車を取り締まりやすくなるわけですね。

近年の信号機にはテクノロジーが満載なので、信号機に搭載されているセンサーカメラを使えば、より多くのドライバーに交通違反チケットを発行できることになります。

もちろん、それだけが目的というわけではありませんけれど、都市部ではそういう戦略も実際に財源確保の手段となっているようですね。

2.守っていない信号機は多い!

州や自治体が規定しているルールなら、すべての信号機は守らなければいけません。のはずです。しかし実際には、守っていない信号機はとても多いのだそうです。

ちなみに、息子様はニューヨーク州の中でもアップステートと呼ばれる田舎にある大学へ通っています。車も持って行っており、たまに運転することもあります。そんな息子様曰く、アップステートの信号はどれも黄色の時間が異常なまでに短く、まるでサブリミナルかと思うほどなのだとか。

その一方で、私が住んでいるDC周辺では、運転が荒いドライバーがとても多く、週に何件も死亡事故が起こっています。例えば制限速度が65マイルの場所を75マイルで走行した場合、本来なら警官に止められても文句言えない所です。しかし!このエリアでは、10マイル程度の速度オーバーはまるで低速車両の扱いを受け、ひどい時には荒くれ者から中指を立てられることもあります。

死をも恐れないスピード狂ドライバーが多いエリアでは、黄色信号はとても長いです。どのぐらい長いかを感覚的に表現すると、目の前の信号が黄色になったから止まると、止まってからしばらく黄色のままだったりするほどです。

3.もしかしたら信号機のおかげで交通違反切符がナシになるかも!

余談ですが、週や自治体が決めたルールを守らずに黄色信号の時間が短い信号機の場合、そこで「赤信号なのに通行した」という切符をもらったとしても、その切符を無効にすることができます。

これは実際にニュージャージー州で行われた裁判で、州が決めた黄色信号の時間よりも1秒ばかりみじかい設定となっていた信号機の違法性が指摘されました。指摘したのは20代の若者で、彼が違反切符を切られたことに腹を立て、黄色が短すぎるだろと調べたのだとか。結局裁判では信号機が違法行為をしていたとみなされ、交通違反の切符1万枚以上が無効となったのだそうです。

黄色でもイケる!と思わずに止まることが安全のためには必要ですけれど、もしもサブリミナル的な短さの黄色信号のせいで切符を発行されたなら、裁判で戦うという選択肢もあるかもしれません。

うっかりするとヤられる!車上荒らしの予防法と対処法

車上荒らしは、世界中どこにでもいます。日本にもアメリカにも、もちろんいます。統計によると、アメリカで車上荒らしを経験した人の割合は5人に1人。自宅への不法侵入と比べると4倍も多い数字です。

我が家では、車は息子の分も入れて3台所有しています。ガレージの中に駐車する車もあれば、ドライブウェイに出しっぱなしの車もあります。息子が通学で運転していた時には、家の前の道にも駐車していました。

今回は、アメリカでも比較的被害にあいやすい車上荒らし事情をご紹介します。

目次

  1. 被害経験これまで2度
  2. 車上荒らしが狙うもの
  3. 予防することはできる?
  4. 車上荒らしにあった!どうすれば良い?

1.被害経験これまで2度

私はこれまでの人生の中で、車上荒らしの被害にあったことが2度あります。1度目は若い頃に日本で。車の後部座席に放置していたお気に入りのバッグを、窓ガラスを割って取られました。これは危機管理ができていなかった自分自身にも責任がありますね。

2度目はアメリカで。自宅のドライブウェイに車を停めていたら、やられました。この時被害にあったのは、なんと20年落ちの夫のセダン。自宅のドライブウェイに駐車していたという事、比較的安全だと思っていたエリアだったこともあり、車はロックせずに駐車していました。

朝起きて夫が出勤しようとしたら、車のグローブボックスが開けられており、車内にモノが散乱していました。車をロックしていなかったので窓ガラスを割る必要もなく、車上荒らしはドアを開けるだけで車内に侵入できたのですが、特に何かを取られた形跡がありません。

夫はとりあえず警察に連絡をすると、警官がすぐにやってきました。

何も盗られたものがないことを告げると、警察官は驚いた様子。

「本当に??たいていは、カーステレオとか盗られちゃうんだよね。」

と言っていました。盗人は、盗品をネットで売りさばくのだそうです。

しかし夫の車は20年落ち。ステレオもついていましたけれど、おそらく古すぎて泥棒ですら欲しくなかったのでしょう(笑)。

しかもちょうどその時、車内には300ドルほどしたブランド物のサングラスがあったのですが、残念ながら見た目の高級感に欠けるらしく、盗られませんでした。

2.車上荒らしが狙うもの

車上荒らしは、目的をもって車にアプローチしてきます。何を狙うかというと、

  • 現金
  • 貴金属や時計(高級そうに見えるもの限定)
  • カーステレオ
  • バッテリー
  • カーナビ
  • オシャレな服やバッグなども盗られます

などがあります。近年では個人でも中古品をネットで販売できるので、ブラックマーケットでなくても盗品を簡単にカネに変えることができます。そのため、ネットで販売してカネになりそうなものは、狙われると思って間違いありません。

3.予防することはできる?

車をどこに駐車していても、すぐそばで人がずっと見はっていない限りは、完全に予防することはできません。しかし、車上荒らしも見つかるかもしれない、捕まるかもしれないというリスクを冒して窓ガラスを壊したりするわけですから、そのリスクに値するものが車の中に入っていなければ、狙われる可能性は低くなりますよね。

私たちが今すぐにできることは

  • 車内には何も残さない
  • 後付けのカーナビは外して外から見えない所に隠しておく
  • 個人情報が分かりそうな書類は絶対に置かない

でしょう。

また停める場所を工夫することも、予防策として有効です。

  • ドライブウェイが家の裏にあったり暗い場所にあるなら、灯りを付けて真っ暗にしない
  • 木の陰やフェンスの影など、死角になりそうな場所には駐車しない
  • バレットパーキング(係員がいる駐車場)があれば、少し高くてもそっちが安全
  • 防犯アラーム機能があるなら使う

防犯システムは効果アリ

アメリカで車上荒らし予防対策として多く人が選択しているのは、セキュリティシステムですね。自動車によっては、すでに購入時に装備されていますが、そうでない場合には後付けタイプでも高い防犯効果があります。

車の鍵を車内に残すのは危険

私の周辺にはいませんが、映画やドラマの中では、車のサンバイザー裏やシート下に鍵が置かれている光景をよく目にします。これは、とても危険です。特に高級車や人気車種は、車ごと取られてしまうリスクがあるからです。

車のボディには、VINと呼ばれる車体番号が複数個所に刻印されています。盗難車を発見できれば、そのVINから自分の車だと認識できるでしょう。しかし車を盗む犯罪集団は海外へ盗難車を売り飛ばしてしまうこともあるため、手元に車が戻ってくる可能性は限りなく低くなってしまうかもしれません。

4.車上荒らしにあった!どうすれば良い?

どんなに注意していても、どんな予防策をしていても、被害にあってしまう可能性はあります。万が一被害にあってしまったら、速やかに警察へ連絡しましょう。

警察へ連絡というと、緊急通報の911をイメージする人は多いのですが、命の危険が迫っているような一刻も争う事態でなければ、911ではなく最寄りの警察へ電話をするのがおすすめです。

警察が来ると、ポリスレポートという報告書を作ってもらえます。このレポートは、保険会社へ請求する際に必要となるので、必ず作ってもらいましょう。

この時、具体的に何が盗まれたのかとか、何が破壊されたかという点をレポートに明記してもらうと、加入している保険会社によっては補償を受けられることもあります。

車上荒らしは優先順位が低い犯罪

アメリカでは車上荒らしよりもはるかに凶悪な犯罪が多く起こるため、車上荒らしぐらいで速やかに警察が足を運んでくれるとは限りません。軽犯罪が多発する地域だと、ポリスレポートを作りたければ警察署に免許証と登録証を持参しろと言われることもあります。

その場合、現場の状況をスマホで写真撮影をしておくことをおすすめします。車内や外の様子、周辺の様子などを複数枚撮影しましょう。

保険は使ったほうが良い?

アメリカの自動車保険は、使うことで保険料が上がります。これは日本でも同じですね。そのため、保険会社に連絡する際には、保険を使うと保険料が上がるのかどうか、あがるならいくら上がるのかという点を質問しましょう。

もしもダメージがそれほど大きくなく、自己負担した方が安上がりだと感じるなら、保険を使わずに修理するという方法もアリです。