処方箋が中毒の引き金になる?アメリカの処方箋事情

日本でもアメリカでも、ドラッグストアなどで市販されているよりも薬効が強い薬は、ニーズに合わせて医者が処方してくれる仕組みになっています。

アメリカの場合、鎮痛剤にはいろいろな種類があって、痛みがとても強くて耐えられない患者に対しては、オピオイド系の処方箋が処方されることもあります。

Netflixで視聴できるPainkiller

Painkillerという映画では、どのようにして中毒性のある鎮痛剤が市民に広く普及され、それが製薬会社に巨額の利益をもたらしたのか、その仕組みやカラクリ、背景が分かりやすく描かれています。麻薬をテーマにしたストーリーなので、人によっては気分が悪くなるかもしれませんが、社会の闇をすこし見てみたい人は、ぜひご覧ください。

目次

  1. 注意が必要な鎮痛剤にはどんなものがある?
  2. 取り扱いには十分注意されている
  3. 処方箋なのにどうして中毒者が大量に出るのか?

1.注意が必要な鎮痛剤にはどんなものがある?

現在でも、強烈な痛みが想定される術後の痛みケアや、ガンなどですでに極度の痛みと向き合っている人に対しては、麻薬系の処方箋は処方されています。

私も、子宮全摘出の手術を受ける前には、術後の痛み対策にと、麻薬系の処方箋が出されました。

現在、医者が処方する薬の中でも特に中毒性という点で注意が必要なものには、

  • Methadone
  • Oxycodone (OxyContin®系)
  • Hydrocodone (Vicodin®系)

があります。

私が処方された薬は、映画Painkillerの中でも話題となっていたOxyContin系Oxycodoneでした。この薬、中毒になった人によると、ヘロインと同じ作用があるのだとか。「お薬の形をして怪しい雰囲気を持たないヘロイン」と考えると、怖いですよね。。

2.取り扱いには十分注意されている

私が処方されたOxycodone は、街をさまようドラッグディーラーたちも取引をしている薬です。実際、私がこの処方箋を受け取った数日後に、Oxycodone を取引していたディーラーが逮捕されたと、ニュースで流れていました。

ちなみに私が受け取ったOxycodone の処方箋は、クリニックでも取扱注意なお薬でした。

アメリカでは近年、処方箋は病院から薬局へネットで送られます。紙の処方箋を出してくれるドクターもいますけれど、出ないクリニックは多いです。

しかしOxycodone の場合には、それはできないと言われ、分厚い紙に病院のレターヘッドがついた処方箋、そして医師のサイン付きの処方箋でした。しかも有効期限は72時間なので、早めに取りに行くようにと指示されました。

薬は受け取らなかった

Oxycodone の処方箋を受け取った私ですが、麻薬系の強い薬だと知り、薬は受け取りませんでした。他にも鎮痛剤は処方されていたので、痛ければそれを飲めばいいと思ったからです。

悪知恵が働く人なら、受け取った処方箋を横流しにして数千ドルを稼いだかもしれません。しかし、もちろんそんなことをしたら逮捕されるので、やってはいけません。

3.処方箋なのにどうして中毒者が大量に出るのか?

映画Painkillerを見ると分かりますが、強い鎮痛剤は、強い痛みに対して処方されます。痛みの強さや感じ方は、客観的な数値などで測れず、患者の自己申請によって医者はどの薬が適正化を決めます。

傷みのレベルチャート

現在でもクリニックには、痛みレベルがチャート式になっていて、痛みのある患者はそのレベルを自己申請します。そして医師は、痛みのレベルに合わせて良さそうな鎮痛剤を処方してくれるのです。

痛くないのに嘘をついて強い薬をもらったり、気軽に強い薬を処方してくれる医者がいたとしたら?そして、そうした言動が両者に金銭的な利益をもたらすとしたら、それはもう、薬の売人的な犯罪が起こっても不思議ではありませんね。