で、大学の学費は結局どうやって貯めれば良いのか?

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子供の大学費用を貯めようとすると、恐ろしく長い月日がかかるものです。もちろん、いくら貯めるのかによっても変わりますが、我が家では子供がキンダーぐらいにの年齢からコツコツと、できる範囲で貯金を始めました。

そんな息子は今年で大学を卒業します。長かった学費貯金ライフから、ようやく解放されます!

大学費用を貯める方法は、色々あると思います。多くの人は、

  1. 529プラン
  2. Traditional IRA
  3. Roth IRA
  4. Educational Saving Bond

あたりが多いのではないでしょうか。私自身、学資貯金を始めたころには何が何だか分からず、試行錯誤しながらとにかく貯めました。上の方法もすべてトライしましたし、子供の学費として使いました。

学費として使うことを前提にこれらの口座で貯めることには、それぞれメリットとデメリットがあります。私の経験値を元にご紹介しますね。

1.529プラン

メリット

  • 学費として下ろす時に税金がかからない
  • 年間いくらまでしか貯金できないという上限がない
  • 大学側のFinancial Aidの計算では、これが最も有利
  • 州が提供するプランなら、Tax Returnの時に積み立て分を控除してもらえる可能性アリ

デメリット

  • 貯金する時に全く税金面で優遇されない
  • 学費の計算では資産としてカウントされる
  • 州に関係ないプランにすると、Tax Returnでの控除すらないことも
  • 子供が大学に行かないと、引き落としの際にペナルティがかかる

2.Traditional IRA

メリット

  • 貯める時に税金面で控除してもらえる
  • 学費として使うなら、引き出した時に10%のペナルティはかからない
  • 学費の計算では資産対象外になる
  • Financial Aidの計算が影響しない大学3年生、4年生の学費になら使っても問題なし
  • 子供が大学に行かなければ、そのまま老後資金として貯め続けられる

デメリット

  • 貯められる金額の上限が決まっている(Roth IRAとの合計が年間$6,000ぐらい)
  • ペナルティはかからなくてもIncome Taxがかかる。
  • 引き下ろしたことでその年の収入が高くなり、払う税金が高くなる
  • 大学のFinancial Aidの計算では、年収が高いとみなされて学費があがる

3.Roth IRA

メリット

  • 学費として使うなら、引き出した時のペナルティは免除(Traditional IRAと同じ)
  • Traditional IRA同様に、学費の計算では資産対象外となる
  • Financial Aidの計算が影響しない大学3年生、4年生の学費になら使っても問題なし
  • 子供が大学に行かなければ、そのまま老後資金として貯め続けられる

デメリット

  • 貯める時に税金面での控除がない
  • 貯められる金額の上限が決まっている(Traditional IRAとの合計が年間で$6,000ぐらい)
  • 引き出した分が収入とカウントされないので、税金は高くならない(Traditional IRAと違う点)
  • でも大学のFinancial Aidの計算では収入としてカウントされる(結果、学費が上がる)

4.Educational Saving Bond

セービングボンドは一般的に、購入したボンドを一定期間寝かせると価額が2倍になるというもので、教育費に使用することを目的としたEducational Saving Bondもあります。

メリット

  • 祖父母からまとまった金額を贈与されたときにおすすめ
  • 放置しておけば満期で価額が2倍になる
  • 2倍に成長した伸びしろについては無税

デメリット

  • ボンド購入時に税金の控除はない
  • コツコツ積み立て型の商品ではない

結論

大学が毎年計算するFinancial Aidの計算で、学費をできるだけ少なく抑えたいなら、学費の貯金は529プランを利用するのが一押しです。

貯める部分に焦点を当てて、資産にカウントされない方法を模索するなら、IRAもおすすめです。しかしIRAには「引き落とした年に収入がアップしたと見なされる」悲劇があるので、注意が必要ですね。

我が家では、貯金する年の税金を少しでも減らそうと、私と夫とお互いに年間$5,000ずつ、トータルで1万ドルをTraditional IRAに入れたこともありました。しかし引き出す時になって、「あ、しまった!収入があがっちゃう!」という事に遅ればせながら気づき、大学1年と2年の時には、我慢してIRAには手を付けませんでした。

大学のFinancial Aidの計算は、

2021年分の収入を2022年2月にファイル→2022年10月のFAFSAで計算→2023年5月に学費決定→2023年9月からの学費に適用

という時差があります。大学3年生と4年生の学費にならIRAを使っても学費面でデメリットがないのは、そういう理由です。

そう考えると、

  • 大学1、2年の学費は529で賄う
  • 大学3、4年の分はIRAで賄う

という方法が良いのかなという気がします。

これはあくまでも私の経験に基づく考察なので、皆様にはそれぞれ精査していただくことをおすすめします。

投稿者: samuraipassport

こんにちは!アメリカ在住のジャーナリスト兼ライターです。アメリカへの移住から生活まで初心者が知っておきたい情報を発信していきます!アメリカに住んでみたい人や海外に憧れている人にとっても役立つ情報が満載です!

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