日本の会社では、出張にいったり、また有休を使って旅行に行った時には、職場に対してお土産を買わなければいけません。買わないとクビだ!という社内規定があるわけではありませんが、買うことが大前提、つまり日本企業の慣習となっているわけですね。
この「職場へのお土産」文化は、日本とアメリカとで大きく違います。
目次
1.アメリカにもお土産文化はある?
アメリカにも、お土産文化はないわけではありません。職場によって大きく異なりますが、出張や旅行に行って職場様にお土産を買ってくる人はいます。しかし、バラマキ土産のように個人に対してお土産を買う人はとても少なく、多くは職場の人がつまめるお菓子の箱ですね。この辺りは、日本人でも理解しやすいかもしれません。
例えば、ハワイのマカデミアナッツチョコなどは、ハワイに行った人の定番土産ですよね。定番すぎて皆が同じ商品を買ってしまうというデメリットはあるものの、失敗しないハワイ土産です。ハワイのABCストアなどでは、職場用に10箱セットとか20箱セットなどもあったりして、職場へのお土産が必要な日本人にとって利用しやすいサービスもあります。
こうした定番土産は、買う側にとっては選びやすいですし、お値段も手ごろですよね。私の夫の職場でも、ハワイに行った人は大体、このチョコを1箱持ってきてくれます。人によっては、職場様に1箱、そして職場の一番偉い人への献上物として個人的に1箱、というスタイルもあります。
2.お土産を買いづらい場所は多い
日本なら、どんな田舎に旅行しても、職場へお土産として買って帰れるようなギフトが販売されています。その土地のローカルな食材だったりお菓子だったりするわけですが、職場に持っていきやすい
- 個別分包されている
- 職場で食べやすいサイズや形
- お値段が手ごろ
の3拍子そろえたアイテムが見つかりますし、複数の選択肢から選べることが多いですよね。
しかし職場へのお土産文化は、必ずしもすべての会社に浸透しているわけではありません。そのため場所によっては、職場へ持っていけるお土産を探しても全く見つからない残念な場所もたくさんあります。
例えば私が住んでいる地域は、まさにそんな残念なエリアです。ご当地グルメは、カニやロブスターなどの海の幸。浜松のうなぎパイ的なお菓子があれば最高なのですけれど、ありません。お土産ショップで販売されているのは海鮮物ばかりで、しかもイキが良い生食用が大人気です。
そうです。職場のお土産目的で販売されているわけではなくて、お土産として買って帰り、家庭で調理して食べることを目的としている商品だからです。
そんなエリアなものだから、お土産を買いたい時にはいつもとても困ります。
先日、息子がお世話になっている大学の教授へご挨拶できる機会があり、私はぜひお土産を持参しようと、もう2か月ほど前から地域のグルメを探し回りました。しかし、ないのです。マカデミアナッツチョコ的な、うなぎパイ的なアイテムが皆無!
まさか、大学へロブスターだのカニだのを持参するわけにも行かず、残念ながらお土産はあきらめました。その代わりに、大学の近所のドーナツショップで購入した、もうお土産ではなく、ありきたりのドーナツという「差し入れ」となってしまいました。
3.家族へのお土産には気合が入る
出張した時に職場へ買ってくるお土産という点では、アメリカはゼロではないにせよ、日本ほど気合が入っているわけではないというのが現状ですね。
でも待っている家族へ買うお土産という点では、日本人もアメリカ人も、気合の入り方は同じかなと思います。私の夫も、出張に行くたびに何かしらご当地ぽいものを見つけて買ってきてくれますし、息子さえもインターンに出かけた時には、わざわざお土産ショップからFace Timeで電話をかけてきて、私の好きなマグカップを選ばせてくれたりしました。
4.差し入れはとても頻繁
出張や旅行でお土産を買ってくることは少なくても、普段の差し入れなどは、日本よりアメリカ人の方が積極的という気がします。
例えば、朝ドーナツを買って職場へもっていったりとか、朝のミーティングだからドーナツを買っていく、というのは夫も頻繁にします。
夫の上司はポップコーンが好きらしく、職場にポップコーンマシンを差し入れてました。夫はそれに合わせてポップコーンのシーズニングなどを差し入れましたし、他の人も目新しいシーズニングを見つけたら買ってきて差し入れたりしています。
ところ変わればお土産屋差し入れ文化も変わるという事ですね。