アメリカの運転免許証は、州ごとに発行されます。州をまたぐ引っ越しをすると、当然ですが免許証も書き換えることになります。
大人なら、有効な免許証を持っていて、そのほかに必要な書類を提出すれば、筆記試験や実技試験を受けなくても免許は簡単に書き換えができます。その日のうちに書き換えられますし、当日発行の州なら、その日のうちに新しい免許を持って帰宅できます。
しかしどんな州でも、ティーンの運転免許証となると、話は別です。今回は、息子が経験したエピソードをご紹介します!
目次
1.ティーンの免許は書き換えができない?
ティーンの免許証は、大人の免許証と同じように簡単に他州のものへ書き換えられるというわけではありません。免許そのものに限定的なコードか何かが仕込まれていて、というと大げさですが、他州へ引っ越しても、持っている免許証を書き換えることはできない州が多いです。
ティーンの免許書き換えができるかどうかについては、州ごとにどのオプションを提供しているかが変わります。大きく分けると、
- ティーンというだけで書き換えはNG。ゼロから取り直せ。
- それが嫌なら18歳まで待って成人として免許を取れ。
- お金と時間をかけてスクールに通った免許なら書き換えOK。親が教えたのは認めない。
ぐらいでしょうか。
ティーンが免許を取る際には、州によって「親が教えてもいいしスクールに通わせてもいいよ」という州もあります。ただしスクールに通わせると数百ドルかかるので、ほとんどは親が教えます。もしも時間とお金をかけてスクールに通ったとしても、引越し先の州が「ティーンは無条件で書き換えなし」というルールなら、そのお金と時間は、残念ながら免許の書き換えにおいては何の役にも立ちません。
州ごとのルールをチェックするならこちらから
2.2つの州で2回免許の試験を受けた息子
私たちが引っ越した州では、ハイスクールで免許のクラスを提供していました。ゼロから取り直すためには、学校でクラスを取らなけれいけませんでした。ダラダラと1セメスターもかけて免許の勉強をするのは気が遠くなりそうでしたし、新学年が始まる秋セメスターではなく、クリスマス明けの春学期にしか提供されていないクラスだったので、これは却下しました。
そしてもう一つの選択肢は、18歳になってから成人として一発試験で取るという方法です。
息子の誕生日は1月でしたので、成人として一発試験に挑む方が、時間的にも労力的にも少なかったので、そちらを選びました。
結果、2つの州で2回も免許試験を経験したわけですが、息子は皆さんのご想像通り、とても憤慨していました。でも既に大人の免許を持っているので、今後は引っ越し先で忘れずに更新していけば、二度と免許の試験を受ける必要はないはずです。
3.大人でも書き換えられない事はある!
ずっとアメリカ国内に住んでいれば、州をまたぐ引っ越しでも免許の書き換えは難しくありません。筆記や実技もすべて免除されることがほとんどでしょう。
しかし海外に何年か暮らしていて、その間に免許が失効してしまうと、話は別です。失効します。州によっては、政府系のお仕事なら特別に免除してあげるとか、失効してから一定期間なら更新できるという例外的なルールはありますが、該当しなければ取り直しです。すでに何十年も車の運転をしている人にとって、また筆記の勉強をして実技のテストを受けろというのは非常に面倒なことですから、できれば避けたいですよね。
そのため、もしも海外に引っ越すのなら、免許がいつ失効するかを念頭に入れておくことをおすすめします。また、州によっては州外の実家など別の住所へ免許を郵送してくれる所もあるので、まずはDMVへ問い合わせるのが良いかもしれません。