Check Bookって何?書き方や購入方法は?

アメリカの銀行でChecking accountを開くと、チェックブックなるものを発行してもらえます。使ったことがない人にとっては、「何これ?」ですよね。

ここでは、そんなCheck bookについてご紹介します。

目次

  1. Check Bookとは?
  2. どんな種類がある?
  3. どんな時に使うの?
  4. 書き方は?
  5. Check Bookの注意点
  6. オンラインで買えるオシャレなチェックはココがオススメ
  7. Checkbookにカバーをかけるとオシャレ!

1.Check bookって何?

Check bookは、日本語で言うと「小切手」のことです。しかし、普通の生活をしている人は、小切手と言われてもどんなふうに使うのか知りませんよね。

Check bookは、紙幣ぐらいの大きさで、誰にいくらの支払いをするかを記入して、現金の代替として使います。例えば光熱費の請求書が来たら、支払う金額をチェックに書き込んで、郵送で支払うというわけです。

日本では、こうした支払いには口座振替が一般的ですよね。しかしアメリカでは、口座から引き落とされるお金は自分で管理したいという人が多く、口座振替はあまり人気がありません。その代わりに、毎月チェックを書いて光熱費の支払いをする人が多かったのです。

現在では、こうした支払いにはオンラインを使ってカード払いが主流となっています。郵送の時間や切手代もかからず、チェックブックも必要ないという点で、人気です。

Checkで支払いをすると、受け取った人が銀行へ行って換金します。そうすると数日後に、その金額分だけchecking accountから引き落とされるという仕組みです。

2.どんな種類がある?

Checkbookは、パーソナル用(個人用)とビジネス用とがありますが、記入する内容やレイアウトなどは同じです。違いがあるとすれば、ビジネス用チェックの方が、やサイズが大きめといったところでしょうか。

Check bookは、複写紙の有無によって、singleとDuplicateとがあります。自分用に記録を残したい人はDuplicateがおすすめですが、銀行から毎月送られてくる取引明細には、換金されたチェックの画像も添付されていますし、オンラインバンキングでも確認できます。

Check bookは、紙幣のように横長な形をしています。トップもしくは左サイドか切り離せるようになっているのが特徴で、個人用のものは1冊50枚程度です。

Check bookは、銀行で発行してもらうだけでなく、ネットショップなどでも購入できます。その際には、銀行口座の情報をショップに送ると、ショップが銀行に確認を取ってくれます。ネットショップで購入するものは、デザインが多種多様なので、女性に人気がありますね。

ちなみに、Check bookを発行する手数料ですが、多くの銀行では口座開設に伴って発行してくれる最初のCheck bookは無料という所が多いですが、2回目からは手数料として$5程度がかかります。

オンラインで購入する場合には、デザインがオシャレという魅力がありますが、価格は高めとなり、200枚程度のセットで$10~$30ぐらいがかかります。

3.どんな時に使うの?

check bookの用途は多岐にわたります。個人で使う場合だと、光熱費の請求書の支払いに使ったり、学校からの集金などでもCheckが活躍してくれます。

近年ではクレジットカード払いが主流となっているので、チェックはあまり見かけることがなくなりました。でもまとまった金額の支払いをするときなどには、現金を持ち歩くよりも安全なので、おすすめですね。アパートの契約とか、自動車を購入する際の頭金などでは、現在でもチェックを書くのが一般的です。

4.書き方は?

Check bookは、背景のデザインや色は多種多様ですが、フォーマットは同じです。

①自分の名前や住所などの個人情報

この部分は、Check Bookを作る段階で、自分で決めることができます。基本的には、

  • 口座所有者の名前(ジョイントアカウントの時は、Hanako&Takeshi Yamadaのように連名にできます。
  • 住所 これも必須事項です。住所を記載しないとチェックを作ってもらえないということはないと思いますが、Checkを振り出す時に、手書きで住所を書けと言われるので、面倒です。
  • 電話番号 これも必須ではありませんが、書いていないと、チェックを書くたびに手書きで書かされるので、印刷したほうが楽だし便利です。

②チェックナンバー

これは、チェックに最初から印刷されている番号で、チェックブックを見ると分かりますが、1枚ずつ番号が違います。個人が使うチェックは、基本的に4桁です。頻繁に使う人なら、5桁以上でもOKなチェック業者を探すと良いでしょう。

どの番号から始まるかは、チェックブックを注文する時に決めることができます。0001からスタートしても良いですし、0100から始めてもOKです。

③日付

これは、チェックを書いた日の日付です。こう書かなければいけないというフォーマットはないので、January 1,2022と書いても良いですし、Jan 1,22と書いてもOKです。また、01/01/2022とか、1-1-22 なんて書き方もあります。書きやすい書き方で問題ありません。

④誰に対してチェックを書いたのか

これは、チェックを振り出す人や店の名前を書きます。ブロック体でも筆記体でも問題ありませんし、正式名称でなければいけない、というわけでもありません。

例えば、Targetの支払でチェックを書くなら、この部分はTargetと書くだけでOKです。Target XX店みたいな書き方は必要ありません。

⑤チェックの金額

ここは、チェックの代金をブロック体もしくは筆記体で、文字で記入します。こうすることで、右側に各数字を偽造されるリスクを回避できます。

例えば$230.50という金額なら、

Two hundred thirty dollars and 50/100

となります。ドルとセントの間には、andを入れるのが正解です。たぶん、なくても問題ないとは思いますが。

また、これは私が以前勤務していた会社で教わったことなのですが、金額を書くエリアは、更なる偽造防止対策として、

-Two hundred thirty dollars and 50/100-

のように、左右両側にラインを引くのが良いと教わりました。

⑥チェックの金額

ここは、チェックの金額を数字で入力します。12ドル18セントなら、12.18となりますが、ピリオド(.)の部分は、うっかり間違えてコンマにならないように注意してください。

私はいつも、このピリオドの点は、少し大きめの●のように、グリグリっと書いてます。

⑦銀行情報

これは、チェック所有者が利用している銀行の情報が記載されています。チェックを注文する時には、チェックブックとリンクさせる銀行口座を指定するわけですが、その情報がここに自動的に記載されます。

ただし、記載しないでほしいとリクエストできる場合もあるようですね。まあ、記載してあるからと言ってトラブルになったことはありませんし、記載していないからといって、銀行名を手書きで書けと言われたこともありません。

⑧目的

これは、そのチェックをどんな目的で使ったのか、いわゆるメモを書ける場所です。店でチェックを書くときにその場で書いても良いですし、書かなくても問題はありません。光熱費の支払いなどでチェックを書く場合には、私はこの部分に、アカウント番号を記載してます。

⑨サイン

チェックを書いた人のサイン(署名)をここにします。名前を適当に手書きすれば良いというわけではなく、万が一のトラブル時には、この署名と、銀行口座を開設する時に登録した署名を照らし合わせることもあるので、必ず銀行口座に登録した署名をしましょう。(トラブルがなければ、違うサインでも特に問題にはなりませんが)

⑩Routing Number(ルーティングナンバー)

これは、Routing Numberと呼ばれるもので、自分で自由な数字をリクエストするわけではなく、持っている銀行口座の銀行名や支店名を示す9桁の番号です。

普段の買い物などで、この番号が必要になることはありませんが、

  • チェックブックを新しく注文する時
  • クレジットカードなどの申し込みなどで銀行口座の情報が必要な時
  • 日本からの送金を受け取りたい時

などには必要となります。チェックブックには記載されますが、銀行のオンラインバンキングでもRoutingナンバーを確認することができます。そのため、記憶しておく必要はありません。

⑪口座番号

ここが、自分の銀行口座の番号です。桁数は銀行によって若干異なるようですが、口座番号の桁数が少ない場合には、0001234567899のように、最初がゼロで埋まります。

そして、口座番号の右側にある4桁の数は、チェック番号です。チェックの右上にも同じ4桁の数字があるので、気ににある人は確認してくださいね。

白紙でもOK店もある

大手の店、たとえばWalmartとかTarget、そのほかCostcoやSam’sなどでは、レジのところでチェックを書かなくても、白紙チェックをレジの人に渡すことができます。レジの人は、受け散った白紙チェックをレジの機会に通し、白紙のままチェックを返却してくれます。

とても便利なサービスですが、どのチェックをどこで使ったのかは、自分で管理しなければいけません。以前に私が会計を務めていた組織では、同じチェックを複数の店舗で使った人がいました。

結果的に、銀行側でこれが問題になることはありません。個人の場合なら、自身が理解していれば良いでしょう。しかし法人の場合だと、プチトラブルになるかもしれないので、注意してくださいね。

5.Check Book注意点

Check bookを使う際には、いくつか注意点があります。

十分な残高があるかをチェック

降り出したCheckがいつ口座から引き落とされるかは、いつ換金されるかによります。早ければ1日、遅ければ何ヵ月もしてから換金されることもあります。

口座の残高よりも大きな金額のチェックが換金されると、残高がマイナスになってしまいますよね?

もしもSaving accountからOver draft protectionなどで対策をしていれば、マイナス分が自動的にSaving accountからChecking account振替されて、Checking Accountの残高がマイナスではなくゼロになるように調整されます。

しかしそれができない時には、どうなるのでしょうか?

その時には、insufficient という扱いになり、25ドル程度のペナルティがかかります。

同時に、チェックを換金しようとした人も換金ができません。もしも光熱費の支払いだと、延滞料がかかりそうですし、学校への支払いなどでも迷惑がかかりますよね。

偽造対策をしっかりすること

Checkを書く際には、悪用されないようにしっかり対策を取りましょう。例えば、簡単に書き直せるような鉛筆を使うのはNG。黒か青インクで書くことをお勧めします。

鉛筆で書くのはNG

チェックブックに各金額は、そのまま銀行口座から引き落とされます。チェックブックを受け取った人が即日換金すれば、即日もしくは翌日と早いタイミングで、銀行口座から引き落とされます。

もしもチェックを鉛筆で書いてしまうと、悪い人だと掻き直して偽造されるリスクがありますよね。10ドルと書いたつもりなのに、10000ドルに書き直されたとしたら、その金額が銀行口座から引き落とされるのです。

そうしたトラブルや犯罪の被害を防ぐために、チェックを書くのは必ずインクのペン。色は黒でも良いですが、青とかパープルなどの色付を推奨するプロもいます。

ちなみに私はいつも、油性のペンSharpieを使ってます。

Disputeできない

チェックは、受け取った人が銀行に行って換金したら、金額が間違っていても、うっかりミスで渡してしまった場合でも、キャンセル扱いにしてもらったり、やっぱりなかったことにして!というのはできません。Disputeできない点が、チェックブックのデメリットです。

もしも金額にミスがあったり、書いたチェックをなかったことにしたい場合には、チェックが換金される前に、銀行へ行ってチェックをキャンセルしなければいけません。

6.オンラインで購入できるチェックブックはココがオススメ!

パーソナルチェックを取り扱っているオンラインショップは、たくさんあります。ネットで、Personal Checkと検索すると、サイトがたくさんでてきます。その中でも、おすすめのサイトをいくつかご紹介しましょう。

Checks Unlimitedオシャレでキュートなチェックから、ビジネス向けのハイセンスなデザインまで、数多く揃っているチェック購入の老舗サイトです。セキュリティ面もしっかりしているので、安心です。価格は若干高めですが、ディスカウントコードをネットで探して安くすることも可能。チェックブックのクオリティがとても高く、★★★★★
Vistaprint自分だけのパーソナルチェックをカスタムメイドで作れるサイト。チェックブック以外にも、ステーショナリーなどを取り扱っています。価格はリーズナブルですが、クオリティは★★★★
Check Advantageデザインが充実していて、150枚なら$7.50~とリーズナブル。どんなデザインがあるのかを比較しながら選びたいという人におすすめのサイトです。

そのほかのおすすめサイトはこちらから

7.Checkbookにカバーをかけるとオシャレ!

Checkbookを持ち歩く際には、そのまま「裸」の状態で持ち歩いてもOKです。しかし、バッグの中にオシャレに収納したい人、CheckBookがバッグの中で折れたり破れたりするのが嫌な人は、Checkbookカバーを使うのがおしゃれです!

カバーは、Checkbookのタイプによって、Top TearタイプとSide Tearタイプとがあります。間違えないように選んでくださいね。

アメリカの歯医者は高額!?

アメリカに来ると、とにかく医療費が高額というイメージが強すぎて、医者にかかることもためらってしまう人は多いですよね?確かに、アメリカの医療は日本と比べると比較できないほど高額ですが、その中でも歯医者は別格です。ここでは、アメリカの歯医者にかかると、どのぐらいの費用がかかるのか、そして歯医者で治療を受ける方法などをご紹介します。

目次

  1. アメリカの歯科治療は高額?
    • 加入している健康保険に歯科プランがあるかを確認する方法
    • ガッカリ、歯科はカバーされていなかった。どうする?
    • うちは駐在。大丈夫だよね?
  2. アメリカでの歯医者の見つけ方
  3. 歯科治療はどのように進む?
    • クリニックに来院してチェックイン
    • まずは歯科助手がお口の中をクリーニング
    • いよいよ医師が登場
    • 治療はその日は行わず
  4. 歯科治療の相場はどのぐらい?
    • 歯科検診とクリーニング
    • 虫歯治療
    • 神経の根幹治療(Root Canal)
    • 歯周病によるディープクリーニング
  5. 歯科保険の選び方
    • Deductible(年間の免責額)
    • 保険を安く抑えるコツ
  6. アメリカの歯医者はココがすごい!
    • 麻酔フレンドリー
    • テレビ付き歯医者が多い
    • 通院回数が少ない
    • 待ち時間が少ない
※写真はイメージです

1.アメリカの歯科治療は高額?

アメリカで歯科治療を受ける際には、まず最初に、健康保険で歯科治療がカバーされているかどうかをチェックすることから始めましょう。日本では、健康保険に加入していれば、内科でも外科でも歯科でも、基本的にはリーズナブルな料金で治療を受けられます。しかしアメリカでは、健康保険の中に歯科プランが含まれていない場合があるので、要注意です。

この場合には、まずは歯科保健に加入した上で歯医者に行くことを、強くお勧めします!

加入している健康保険に歯科プランがあるかを確認する方法

健康保険は、プランごとにどこまでカバーされるかが異なります。歯科治療でも、チェックアップやクリーニングなどの予防歯科分野ならカバーするけれど、後はしないというプランもありますし、歯科治療は全くカバーしないというプランもあります。

確認する方法としては、加入している健康保険の会社に電話をして確認するか、それともホームページで紹介されているプランのBenefitを確認するという方法が良いでしょう。

ガッカリ、歯科はカバーされていなかった。どうする?

もしも加入している健康保険で歯科の治療がカバーされていない場合には、どうしたら良いのでしょうか?方法は3つあります。

  • 加入している健康保険のOpen Season(11月ごろ)まで待ってから、歯科プランを追加する
  • 個人で歯科保険を購入する
  • 自費でそのまま治療する

ちなみに、自費でそのまま治療することは、おすすめしません。信じられないほど高額な治療費になってしまいます。

うちは駐在。大丈夫だよね?

駐在でも、保険会社のプランによっては歯科治療がカバーされていないというケースは少なくありません。手厚い保険を会社が選んでくれているはず、だと過度の期待をせずに、まずはBenefitをチェックしましょう。

2.アメリカで歯医者を見つける方法

アメリカには、たくさんの歯医者があります。しかし、歯医者ならどこに行っても良いというわけではありません。健康保険プランのネットワークごとに、ネットワーク対象となる歯医者と、そうでない歯医者とがあります。

自分が通えるネットワーク内の歯医者を見つけるためには、健康保険のホームページもしくはアプリを使い、dentist(歯医者)を検索して見つけます。歯医者と言っても、口腔内手術を行えるOrthodontistなどもいますが、チェックアップや虫歯治療、歯周病治療などは、General DentistなどでOKです。

歯医者を見つけたら、いよいよ電話で予約を入れます。日本でも歯医者は予約制が多いですが、それでも緊急の時にはアポなしでも来院すれば受診できますよね。

しかしアメリカでは、アポがなければ見てもらえない可能性が大です。そのため、まずは電話で予約を入れてください。緊急の場合には、いかに緊急なのかを電話で訴えれば、できるだけ早い時間や日時に予約を入れてもらうことができるかもしれません。

電話予約をする際には、どんな目的で受診したいのかという質問をされるほか、健康保険の種類についても確認されます。ここで、うっかりネットワーク外の歯医者だと、「その保険はうちで取り扱っていませんよ」と教えてくれます。

3.歯科治療はどのように進む?

クリニックによって、多少の順番は違うかもしれませんが、簡単な流れをご紹介しますね。

クリニックに来院してチェックイン

クリニックにいったら、受付で名前とアポの時間を告げて、チェックインします。これは、日本と同じですよね。この時、初診だと、健康保険証のコピーを取ることが多いので、提示を求められます。2回目以降は、「健康保険は前回と同じですか?」と聞かれ、同じなら再コピーは必要ありません。

一般的なクリニックだと、受付する時にCo-Payを徴収されるところも多いのですが、歯科の場合にはCo-Payシステムが少ないからでしょうか。受付時に徴収される歯医者は、ほとんどありませんね。

まずは歯科助手がお口の中をクリーニング

アメリカの歯医者は、完全個室というわけではありませんが、患者同士が顔をあわせずに済むような個室のようなスペースになっています。そこへ通されると、まずは歯科助手がやって来て、レントゲンを撮るなど、必要な作業を行います。

その上で、医師が診察しやすいように、お口の中をクリーニングしてくれます。日本のクリーニングだと、超音波を使う所が多いのですが、アメリカはマニュアル式が多いですね。私は個人的に、超音波だとキーという高音で謎の痛みを感じるので、アメリカ式のマニュアルクリーニング、つまり手彫りタイプが好きです。

いよいよ医師が登場

歯科助手がお口の中をある程度綺麗にしてくれたら、医師がやってきます。レントゲンを確認したり、口の中を実際にチェックして、虫歯の有無とか歯周病の有無などを検査してくれます。

もし虫歯や歯周病で治療が必要な場合には、どんな状態のトラブルがあって、どんな治療が必要かという説明を受けた後で、治療にかかる費用の見積もりを出してもらえます。

見積もりの出し方ですが、クリニックが健康保険会社に連絡をして、ざっと見積もりを出すことになります。

そして、治療方針及び見積もりに納得した上で、治療を開始することになります。

ここで注意したいのは、アメリカの歯医者では、見積もりを取って患者が納得してから、治療が始まるという点ですね。なんせ日本よりも歯科治療が高額なので、場合によっては「これ、高いな、今回はちょっと無理」なんてことがあるかもしれません。万が一のトラブルを避けるために、まずはお金の話、治療はその後、なのです。

治療はその日は行わず

歯科検診でトラブルが見つかっても、その場で治療することはまずありません。

多くの場合には、次の予約を取らなければいけません。

その理由は、歯医者は完全予約制で、一人の患者の治療時間が決められているからですね。歯科検診だけのはずだった人に、あれもこれもと治療をしてしまうと、時間がかかって次の患者さんに影響があります。そのため、治療が必要な場合には、治療は次回しましょう、となるわけです。

ちなみに、アメリカの歯医者では、何度通院しても再診料はかかりません。治療の内容に対して費用がかかるので、それを1度に終わらせても、3回に分けても、歯医者が受け取れる治療報酬の金額は同じです。

日本だと、再診料が発生するので、ダラダラと治療を続ける医師もいたりしますよね、アメリカにはそういうモノはないので、治療は基本的に早いです。

4.歯科治療の相場はどのぐらい?

アメリカの歯科治療は、内科や外科に行った時と同じで、健康保険がどこまでカバーしてくれるかによって治療費は大きく変わります。ザックリとした目安とか相場を見ても、日本よりはかなり高額だと感じる人は多いですね。

歯科検診とクリーニング

特に問題がない人でも、6か月に1回は歯科検診とクリーニングを進められます。もしもこれを無保険で行うと、相場としては300ドル~500ドル程度かかることが多いですね。しかし、健康保険が歯科治療をカバーしている場合には、自己負担ゼロとなることが多いです。

しかし近年では、健康保険のカバーが劣悪になりつつあり、クリーニングはカバーするけれどレントゲンはカバーしません、なんてこともあります。

虫歯治療

簡単な詰め物をするだけの虫歯治療だと、保険が適用される銀歯(アマルガム)でも、70ドルぐらいかかります。しかし、銀歯の人気が最低なアメリカでは、健康保険がきかない白色のセラミックを所望する人も多く、この場合には1本あたり150ドル~200ドルぐらいかかります。

神経の根幹治療(Root Canal)

虫歯を放置すると、やがては歯の神経にも影響がでて、根幹治療が必要になります。この場合、保険を使っても200ドル~500ドルぐらいかかりますが、無保険だと、治療費は2500ドル~ということが多いです。

歯周病によるディープクリーニング

歯周病の治療としては、スケーリングと呼ばれるディープクリーニングを行うのが一般的ですよね。これは、歯と歯茎の間の隙間をスッキリクリーニングするという治療で、麻酔をかけて行います。かかる治療費は、上下左右のスケーリングで、700ドル~900ドルぐらいが相場となります。

5.歯科保険の選び方

歯科保険商品を選ぶ際には、どんな点に注意して比較検討したら良いのでしょうか?

Deductible(年間の免責額)

歯科保険にも、Deductibleはあります。Deductibleとはつまり、健康保険を適用する前に自己負担として払わなければいけない金額ということです。

例えば、Deductibleが1000ドルの歯科保険だとしましょう。ルートカナル2500ドルという治療をすると、まず自己負担分の1000ドルに関しては、支払いが確定します。そして、残りの1500ドルに対して、保険の適用率に応じた額がカバーされます。もしもルートカナルの適用率が80%だとすると、自己負担分は

Deductibleの分 $1,000

保険適用分($1,500分のうちの自己負担)300ドル

合計の支払額 $1,300ドル となります。

お口の中に自信がある人なら、このDeductibleの額が高めの保険を選んで毎月の保険料を安く抑えるという方法もありますが、年に2回の歯科検診が無料になる保険プランを選ぶのが得策です。

歯科保険を安く抑えるコツ

歯科保険を少しでも安く抑えるためには、既に加入している健康保険に、歯科保険の特約が付いていないかを調べてみてください。独立した歯科保険を個人で購入するよりも、健康保険の特約としてつける方がリーズナブルになることが多いです。

また、保険会社の中には、異なるDeductibleのプランを複数ラインナップしている所もあります。毎月の保険料が高くなれば、やはりカバー率も良くなるわけですが、お口の中の状態によって歯科保険のニーズは変わりますよね。そのため、自分にとって最もリーズナブルな保険を選びたいものです。

6.アメリカの歯医者はココがすごい!

アメリカの歯医者は、日本の歯医者とは大きく違う点がたくさんあります。

麻酔フレンドリー

アメリカの歯医者は、患者の痛みに対してとても良心的です。「何となく痛い気がする」というわずかな痛みでも、より強力な麻酔をしてくれます。ただし、強い麻酔になると、そのあと半日、顔が麻酔で動かない、なんてこともあるので注意してくださいね。

また、痛みに対して恐怖心がある人には、笑気ガスを使ってくれます。ただし、このガスは神経をリラックスさせるものなので、痛みを取り除く作用はありません。

テレビ付きの歯医者が多い

完全個室タイプの治療スペースがある歯医者では、患者の目の前にテレビが設置されていて、治療中には視聴できるところもあります。ただし、映画などは放送されてはおらず、基本的には地上波やケーブルテレビでやっているニュース系を流しています。チャンネルを変えてほしいというリクエストにも、応じてもらえます。

通院回数が少ない

上記した通り、アメリカの医療機関には、再診料という概念がありません。一つの治療に対して費用がかかるので、1回で治療を終わらせても3回に分けても、医師が受け取る報酬は同じなのです。それなら、1回で治療を終わらせた方が、医師にとっては効率的ですよね。

患者にとっても、少ない通院回数で治療が終わることは、大きなメリットがあります。

待ち時間が少ない

完全予約制、アポなし患者は受診不可、となっているからでしょうか。アメリカの歯科クリニックは、基本的に待ち時間はかなり少なめです。受付に座っている人も1人とか2人ぐらいですね。