日本でもアメリカでも、ケガをしたら念のために医者に行くという人もいれば、できれば行かずに治したいという人もいます。医療費が高額なアメリカでは、行かずに治す人の数は多いような気がします。私もアメリカに来てからは、医者に行っても意味がなさそうなことに関しては、行かずに治すようになりました。
スライサーで指の先端をスパッと切断
数年前のことですが、日本のアマゾンで購入した優秀なスライサーを使ってキャベツを千切りしていた時のことです。よそ見をしていたのでしょう、スライサーでキャベツと共に指の先端もスパッとやってしまいました。
信じられない痛みでうめき声しか出ず、止まらない出血でパニックになりました。とりあえずティッシュを使って止血を試みたものの、何枚使っても血が止まりません。しかも痛い。30分ほど格闘しましたが止まらず。医者に行こうかと真剣に考え始めました。
しかしここはアメリカ。ERなんて言ったら数百ドルかかるにきまってます。しかも、縫合できる切り傷ならまだしも、指の先端をスパッと切り落としているので、縫うこともおそらくできないだろう、というくだらない考えが、瞬時に脳裏を駆け巡りました。
とりあえず傷口を見てみると、切り落とした指の先端はほぼ円形になっていて、確実に肉が露出していました。しかし、どうやら骨は出ていないようです。見た感じ、医者に行っても縫えないだろうと判断し、そのまま自力で治すことにしました。
大活躍してくれる常備薬Antibiotic薬品

日本でも、切り傷や擦り傷にばい菌が入って化膿したり感染しないよう予防できる抗生物質クリームはありますよね。アメリカにも、もちろんあります。その中でもよく知られているのはNeosporin(ネオスポリン)で、我が家では常に常備しています。
アマゾンでも販売されていますし、WalmartやTargetにもあり、いくつかの種類があります。どれも切り傷や擦り傷による炎症や化膿を抑えてくれる役割をしているので、とりあえずケガをして赤く なっていたらネオスポリンをつける、というのが我が家の習慣です。
夫がドラッグストアで見つけてきた便利アイテム

とりあえず抗生物質クリームを塗ってバンドエイドを貼りましたが、正直何かに触れるだけで悲鳴が出るレベルの痛さでした。包帯をぐるぐる巻きにしたものの、これでは指を濡らせないので家事が一切できません。困り果てていたところ、夫がドラッグストアで便利なアイテムを見つけてきてくれました!
Finger Cotというアイテムは、一言でいうならゴム製の指サックですね。医療用として販売されているものは指にしっかりフィットするものが多く、お値段もリーズナブルなので使い捨てにできる点がメリットです。水を触る家事の時には、これをつけた上からゴム手をすることで、若干の痛みを軽減できました。
シャワーに入る時にも、この指サックはとても重宝しました。
キズパワーパッドはアメリカにもあります

日本で大人気の傷パワーパッドは、温潤療法で傷跡を残さず素早く完治できることで知られています。これはハイドロコロイドという有効成分が入っているバンドエイドですが、アメリカでも販売されています!
ただし、ドラッグストアなどのショップに行っても、売り切れの可能性が高いので、家庭に常備するならアマゾンで購入するのが便利です!
縫合スタイルのスティッチテープも!

近年では、と言ってもずいぶん前からですが、切り傷を縫合する際には糸でチクチク縫うのではなく、ホチキス的なもので傷口を縫合するのが一般的です。ぱっくり開いた傷口は、やはり閉じたほうが早いもの。医者に行かずに傷口を縫合できないかな、という人にオススメなのが、Stitch Bandageと呼ばれるアイテムです。
これは、バンドエイド的な細いテープに針金が通っていて、開いた傷口を閉じた状態で貼ると、傷が開いてしまうのを防いでくれるという優秀なアイテムです。
私の今回の傷は、大きくぱっくりと開いていたので、このStitch Bandageは活躍する機会がありませんでしたが、自宅に常備しておけば何かの時に役立ちそうだと思います。
指カバーをつければ仕事もできました

今回の傷は、出血が止まるまでに5日ほどかかりました、この時点で、完治までかなり時間がかかりそうだなという嫌な予感はあったのですが、実際に完治までは1か月以上かかりました。
指の先端をスパッとやったので、日常生活の中では指先を使う作業に苦労しました。私は仕事でパソコンを使うのですが、指先がキーボードに当たると痛くて作業ができません。それどころか、指が何かに触れるだけで傷口を刺激してまた出血するという悪循環だったので、仕事を休もうかなと考えたほどです。
そんな時、便利なものを発見!仕事を休まずに済みました!これも夫が見つけてきてくれたアイテムなのですが、指を保護するカバーですね。金属もしくはプラスチックで指を保護してくれるもので、内側についているクッションが指への衝撃が吸収してくれます。キーボードをたたいても痛くありません!叩きづらいという難点はあったものの、それはケガをしたわけですから、ある程度は我慢ですね。
最後に
アメリカの医療費はとても高いです。しかし高いからと言って医者が必ず何かをしてくれるわけではありません。医者に行っても「ドラッグストアに売ってる薬で治せ」と言われることもあれば、何もせずに「様子見」と言われることもあります。
だから私は、万が一に備えて家庭に最低限の医薬品を常備しておき、できるだけ行かない方向で対処するように心がけています。もちろん、それが理想的かどうかは知りません。でもどんな医薬品が市販されているのかを知っていれば、医者に行かずに治す方法を素早く見つけられる可能性はアップしそうですね。
病院へ行くなと言っているわけではありません。マズイかもと感じた時には、速やかにUrgent careもしくはERへ行ってください。