逮捕時のマグショット!笑顔?しかめっ面?

何か悪いことをして逮捕されると、私達は警察署に連行されて、そこでマグショットなる顔写真を撮影されます。基本的にこの顔写真は皆さんしかめっ面をしていたり、無表情で能面な人が多いですよね。

しかしマグショットの中には、飛び切りの笑顔の人も少なからずいます。トランプゲートの際に数多くの逮捕者が出て、それらのマグショットが公開されましたが、マッチングアプリへの登録にでも使えそうな笑顔の人もいました。

私はそれまで、そんな笑顔のマグショットを見たことがなかったので、どうして笑顔なんだろう?と不思議でした。マグショットの表情に関するルールについて知りたくなったので、調べてみました!

目次

  1. 法律では決められていない
  2. どうして笑顔のマグショットは少ないのか?
  3. 出所後のやり直しにも影響

1.法律では決められていない

マグショットでどんな表情をすれば良いかは、特に法律で決められているわけではありません。笑顔でもいいし、怒っていても良いし、逮捕された時のまま、泥酔していたり殴られた跡が残っていたり、妄想中のハイな表情でも良いのだそうです。

2.どうして笑顔のマグショットは少ないのか?

アメリカ人に限ったことではありませんが、人間の多くは、カメラを向けられるとより美しい自分を見せようという本能が働くため、笑顔を作る習性があります。実際のマグショットでも、笑顔で撮影しようとする人が多いのだそうです。

しかし実際には、警察官や弁護士から、笑顔はやめるように指導をされるのだとか。

その理由は、そのマグショットが公開された時に世間へ与えるイメージを考慮してのこと。

具体的な例を挙げてみましょう。

2019年のフロリダ州で、飲酒運転で歩行者を殺してしまった女性が逮捕されました。彼女は飛び切りの笑顔でマグショットを撮影したわけですが、テレビのニュースで「飲酒運転の犯人が逮捕され、11年の判決が出ました」というキャスター読み上げるその横で、飛び切りの笑顔のマグショット写真がモニターに大きく出されたのです。見ている人たちは、ものすごく嫌悪感を覚えたことでしょう。

「笑うな!」

「全く反省してないじゃないか!」

という罵声を浴びせた人もいたのではないでしょうか。

世間の感情を逆なでしないために、できるだけマグショットでは笑わないようにとアドバイスされます。

3.出所後のやり直しにも影響

もしマグショットで悲しそうな表情をしていると、世間はその表情から「反省しているのかな」と勝手にイメージします。それが、反省しているなら出所後はセカンドチャンスを与えるべきだ、という感情へつながる傾向があります。

しかし、もしもマグショットで飛び切りの笑顔だとしたら、たとえその撮影が逮捕直後のものだとしても、世間はあなたのこと「犯罪を犯して大笑いしているとんでもない野郎」というレッテルを貼ってしまいます。

そんな野郎に、セカンドチャンスなんて与えたいと思う人もいないでしょう。

つまり、マグショットの表情一つで、出所後にやり直せるかどうかという可能性の面でも、大きな違いが出てしまうそうです。

万が一にもみなさんが逮捕されてマグショットを撮影する機会があるとしたら、全力で悲しく反省している表情を作ることを強くお勧めします!

アメリカで他人のゴミ箱をあさるのは犯罪?

アメリカの一戸建てでは、各家庭に自治体から回収用のデカいゴミ箱が支給され、回収日に路肩へゴミ箱を出しておく、というスタイルが一般的です。大半の人は、他人のゴミ箱なんて興味がありませんから、お金をもらってもゴミあさりをするなんて絶対に嫌だと考えることでしょう。

しかし世の中には、さまざまな目的で他人のゴミ箱をあさる人がいます。この行為、犯罪なのでしょうか?

目次

  1. 敷地内のゴミ箱はにはプライバシーがある
  2. 収集待ちで路肩にあるゴミ箱は?
  3. 漁ってもおとがめなしはどんな時?

1.敷地内のゴミ箱はにはプライバシーがある

アメリカの法律は、その州によって異なりますし、自治体によっても細かなルールが決められていることが少なくありません。ただし他人のゴミ箱をあさるという行為に関しては、多くの州で見解に大きな差はないようですね。それは、

敷地内に置かれているゴミ箱にはプライバシーがあるので、漁ると犯罪

というものです。

ゴミ回収の前日や当日には、私達は路肩までゴミ箱を移動させますが、路肩ではなく家の横やガレージの外などで保管されているゴミ箱に関しては、たとえそれが屋外でも、鍵を付けていなくても、プライバシーが発生します。だから、それを勝手に漁る行為は、プライバシーの侵害に該当するのだそうです。

また、家の隣やガレージの前も、法的にはその家の所有者の敷地です。そのため、ややこじつけ感はあるものの、ゴミを漁る目的で他人の敷地に勝手に許可なく侵入したとみなされて、侵入罪という罪状もついてきます。

2.収集待ちで路肩にあるゴミ箱は?

ゴミ箱の中身が同じでも、置かれている場所が路肩に移ると、話はずいぶん変わります。ごみ収集のためにゴミ箱を自宅の隣から路肩に移動すると、これはプライバシーを放棄したとみなされるのだそうです。つまり、漁っても無罪となるわけですね。

カリフォルニア州で実際に1988年に出されたグリーンウッド事件の判決を見ても、回収街のゴミは公共のゴミという扱いになるので、他人が漁ってもノープロブレムなのだとか。

3.漁ってもおとがめなしはどんな時?

他人のゴミを漁っても、まったくおとがめなしというケースも、もちろんあります。それは、

  • チェックアウト後のホテルの部屋に残されたゴミ
  • 会社のゴミ
  • アパートの共同ゴミ置き場で漁ったゴミ

当然ですが、警察にはゴミあさりの権利があるので、他人の敷地にあろうがどこにあろうが、警察官が業務でゴミを漁る行為は、完全に合法です。

アメリカのよく分からない法律、$950以下なら窃盗も強盗も詐欺もすべて無罪?

アメリカでは、州ごとに法律が決められています。その中でも、とても変わったユニークな法律の一つに、カリフォルニア州の窃盗法があります。

目次

  1. $950は軽犯罪、よって不起訴
  2. どんな犯罪が対象か
  3. 結論

1.$950は軽犯罪、よって不起訴

カリフォルニア窃盗法には、少し前に新たに項目が追加されました。その項目ではなんと、$950以下の盗みなら軽犯罪に該当するので、起訴されないことになったのです。

詳しく説明しましょう。これは盗みの軽犯罪を犯すと、初犯は逮捕も起訴もされるのですが、同じ罪名で複数回の犯罪をしても、何回もリピートして起訴されることはありませんよ、というルールです。

街を歩いていて、誰に窃盗罪の前科があるかなんて見ただけでは分かりません。そのため、万引きや窃盗などの盗みをされて警察へ通報しても、$950以下の被害だと「警察はそんな暇じゃない」的な対応をされてしまうのだそうです。

初犯で逮捕起訴されるとどうなる?

もう一度言いますね。逮捕されないのは、すでに窃盗などで前科を持っている犯罪者が対象です。$950以下の盗みなら逮捕されないの?なんて顔がにやけてきたあなた、初犯は逮捕もされるし起訴もされることを覚えておきましょう。

ちなみに初犯で逮捕された場合、最大6か月間の懲役刑となる可能性があります。ただし、他に何の前科もなく、優秀な弁護士を付ければ、懲役刑を免れて執行猶予がついたり、賠償金や罰金を払っておとがめなし、なんてことにもできるのだとか。

2.どんな犯罪が対象か

$950以下の窃盗ルールの対象となる犯罪には、色々なものがあります。

  • 万引き(店から、個人の家から、は問わない)
  • 他人をタダ働きさせて適切な報酬を払わなければ労働力の窃盗罪
  • 盗品を誰かからもらった
  • 会社のカネをくすねた(横領)
  • 会社が管理している個人情報を売ってカネにした、受け取った金額は$950以下
  • 詐欺を働いて、受け取った金額が$950以下
  • 車上荒らしで与えた経済的な損失が$950以下

3.結論

カリフォルニア州で$950以下の盗みを働いても無罪、ということはありません。まともな警察なら、しっかり捕まえて起訴まで持ち込むでしょう。

しかし、息子様が暮らす予定のサンフランシスコのように警察の数が不足していたり、盗み天国化しているような都市部では、いちいち軽犯罪の取り締まりに警察官を動員する余裕がない、というのが実情のようです。

それが、多くの市民が「万引きしても$950以下なら捕まらない」と勘違いする要因となっているようですね。

みなさん、盗みはダメですよ。多くは警察に捕まりますし、悪いことすると地獄へ落ちます。

アメリカの医者が麻薬を処方!?

私は医療従事者ではありませんが、日々生活している中でも、アメリカと日本とでは医療に大きな違いがあるなと感じることが多くあります。

例えばアメリカでは、医療費が高いので手術をしても入院期間はとても短く、日本だと2週間は入院を余儀なくされるような開腹手術でも3日程度で帰宅します。

しかし、早く家に帰れるからと言って治癒が早まるわけでもなければ、痛みが早くなくなるわけでもありません。病院で寝たきりでも、家で寝たきりでも同じなら、お金かからない家で寝たきりの方が良くない?と言うのが、アメリカ式の考え方なのかもしれませんね。

入院しているなら、痛みがひどければナースを呼んで痛み止めを点滴に入れてもらうことができます。しかし家だと、そんなことはできません。

その場合に備えて、おそらく大半がそうだと思いますが、手術後に万が一襲ってくる痛みに対処するために、医者は麻薬レベルの強い薬を処方します。

「え?麻薬?あの、コカインとかアヘンとかフェンタニルの麻薬?」

と思った方は多いでしょう。

はい、私も思いました。

Opioids, powerful pain medications that diminish the perception of pain, may be given after surgery. Intravenous opioids may include fentanyl, hydromorphone, morphine, oxycodone, oxymorphone and tramadol. Examples of opioids prescribed in pill form after surgery include oxycodone (OxyContin, Roxicodone, others) and oxycodone with acetaminophen (Percocet).

drugs.com

オピオイド系の薬にも、色々な種類があります。どれを処方するかは、医者次第なのですけれど、薬を受け取る際には身分証の提示をしなければいけない点が、他の処方箋と大きく違います。

全ての医療機関かどうかはわかりませんが、こうした強いお薬を処方される場合には、有効期間が72時間と短かったり、デジタルでは遅れないので紙の処方箋を薬局に持っていかなければならなかったり、安全策がとられていることが多いです。

夫は服用を拒否

去年、夫は大腸憩室症の手術をしました。これは開腹手術で、大腸にできたポリープ的なものを除去する手術でしたが、夫は手術後に来るかもしれない万が一の痛みに供えて、このアヘン系の薬を処方されました。

術後、痛いというのでこの特別な痛み止めを渡そうとした所、夫が薬の名前を見て拒否したのです。万が一にもこういうものを体に入れたくない、と。

実際、アメリカが薬物中毒大国に陥ってしまったもともとの始まりは、医者から受け取った処方箋に対して中毒になった患者が増えたことでした。

こうした強い痛み止めは、飲むと痛みが取れて楽になります。と同時に、次に痛みがいつ襲ってくるのかという不安に駆られてしまうこともあるのだそうです。そのため、痛くならないために飲み続けて自身の不安を解消しようとし、それが中毒へ発展してしまうことが多いのだとか。

快楽を求める薬物中毒者というイメージとは大きく異なっていて、私にとっては目からうろこでした。

ワシントンDCに勉強できる場所がある

薬物に関する学習教材は、ワシントンDCにあるDEA博物館にあります。

ここでは、私達が知らない違法薬物の種類や特徴、具体的にどんな形をしているといった細かい点まで、分かりやすく説明されています。そして、どんな風に中毒に陥っていく人が多いのかという点も、事例を使って紹介されています。

多くの場合、医師の処方通りに飲んでいれば、中毒性が高い薬でも問題になるリスクは最小限に抑えられます。しかし、間隔を短くして飲むとか、水で飲めと言われているのに噛んでしまったり、過剰摂取するなど、飲み方に問題があると中毒になりやすいのだそうです。

生きている人間はすべて、誰もが病気で手術をするリスクはあります。それに術後の痛みに耐えられない可能性もあるでしょう。そんな時に、楽になれる選択肢があることは、患者にとっては嬉しいことだと思います。

大切なことは、処方された薬を飲むのは悪くないと知ること。そして、処方箋通りの服用にとどめることなのかもしれません。

DEA博物館はこちらから

DEA Museum

700 Army Navy Dr
Arlington, VA 22202

火曜~土曜
10am – 4pm

自分の身は自分で守る!どんな発砲は合法なのか?

銃なんて映画やドラマでしか見たことがないフィクション、という平和ボケした日本で生まれ育った私のような人にとっては、正当防衛で銃を使うと言ってもピンと来ないのではないでしょうか。銃を使う事がそれが合法なのか違法なのかすら知らない、と言う人も多いと思います。

しかし昨今のアメリカは、自宅にいても知らない人が侵入してきて殺されたり、自宅から誘拐されたりするリスクもゼロではありません。中には、自宅でくつろいでいたら知らない警官が自分のアパートと間違えて入ってきて、勘違いした警官に撃たれて死んだ、なんて人もいます。(ちなみにこの警官は当然ですが有罪で刑務所にいきました)

もしも正当防衛の方法の一つとして銃の所持を考えている人がいるのなら、どんなシチュエーションで発砲することは合法で、どんなシチュエーションがアウトなのかを知ることは、最低限知っておきたい知識かもしれません。

目次

  1. どこまでが合法かは州によって違う
  2. リアルタイムの発泡はアリ、銃を取りに行って戻ってくるのはNG
  3. 本当に正当防衛が必要な脅威なのか
  4. ケーススタディ

1.どこまでが合法かは州によって違う

同じシチュエーションで発砲した場合でも、州によってそれが合法な正当防衛として認められるかどうかは大きく変わります。

例えばテキサス州では、夜間に店の強盗をして逃げていく犯人へ発砲したり、泥棒や強盗などに対して発砲することは、法律で認められています。例えば、怖い人が銃を見せながら自宅へ不法侵入してきたとしたら、そいつを撃ってもあなたの正当防衛は成立します。

銃の所持や使用に対して広い心を持つ南部の州では、ニューヨーク州やマサチューセッツ注のような北東部の州や、カリフォルニア州のような西部と比べると、銃を使った場合に合法となる可能性は高い傾向がありますね。

2.リアルタイムの発泡はアリ、銃を取りに行って戻ってくるのはNG

正当防衛の定義を考えると、アメリカも日本もこの点は同じなのですが、強盗に入られているとか襲われているといったシチュエーションで、命の危険を感じ、そしてその場で反撃すること、と定義されています。この反撃の時に銃を使って相手に発砲しても、それは正当防衛と認められます。相手がナイフしか持っていないのに自分が銃を使ったらダメと言うことはなく、命の危険を感じたから銃で対抗したという正当防衛は成立するのだそうです。

しかし、襲われている途中に何とかその場を脱出でき、自宅まで銃を取りに行き、戻ってきて発砲するというのは、残念ながら正当防衛だと認められない可能性が高くなります。その理由は、リアルタイムでの防衛じゃなく時差があるから。そうすると、今度はあなたが相手にとって脅威となってしまい、相手に正当防衛の理由を与えることになってしまいます。

3.本当に正当防衛が必要な脅威なのか

正当防衛に銃を使うかどうかという点は、犯罪における自己防衛という点では、どうやらそれほど重要ではないようです。それよりも重要なことは、正当防衛をする必要があるレベルの脅威、つまり「差し迫った脅威」だったのかどうかという点です。

例えば、道路の向こう側に立ってる人が、あなたに向かって銃をヒラヒラさせながら見せて「おいクソ野郎!これを見ろ!」と言ったとしましょう。相手が銃をもって自分を挑発しているのですから、この後そいつがもしかしたら銃をこちらに向けて発砲する可能性は十分に考えられます。

しかしこの段階では、まだこちらが今すぐに銃で相手を撃って正当防衛しなければいけないほど差し迫った脅威とは、残念ながら認められません。

しかし、道路の向こうにいようが目の前にいようが、銃口をこちらに向けてニヤニヤしているのなら、それは差し迫った脅威にほかなりません。この場合には、迷うことなく正当防衛もしくは逃げるかの2択でしょう。

もう一つ、相手の攻撃が自身にとって命を危険にさらすレベルの攻撃かどうかという点も、正当防衛が認められるかどうかの線引きとなります。

例えば、目の前の相手に顔をひっぱたかれて激高したとしても、残念ながらそれに対してこちらが発砲しても、正当防衛だと認められる可能性は低いです。もちろん、相手が格闘や武術の黒帯だったりすれば、その人たちの拳は武器に相当すると考えられるので、こちらが発砲しても正当性を主張できる可能性はあります。

4.ケーススタディ

ピンポンした子供に対して脅威を感じたオッサン

確かテキサス州だったと思うのですが、ある日、自宅をピンポンした相手に対して、正当防衛という名目で、ドア越しに顔面に向けて発砲したおじさんが逮捕されました。彼曰く、自宅のドアすぐの所に立っていて命の脅威を感じたとのことでしたが、ピンポンしてきたのはなんと小学生の女子。Fund Raisingのお願いにやってきただけでした。

蓋を開けてみたら、タダの人種差別者が機嫌の悪い時にたまたま自宅をピンポンした黒人の少女を撃ったという胸糞悪い事件でした。

911通報中に発砲した女性

赤ちゃんと暮らしている女性の自宅に男が侵入し、パニックになった女性は赤ちゃんと共にクローゼットへ逃げ込み、そこから911へ通報しました。911のオペレーターはすぐに警察官を向かわせましたが、間に合うかどうかは誰にも分かりません。

その時、女性が「実は銃を持ってるけど、使ってもいいの?」と聞いたのです。法律的には、おそらくこのケースではどの州でも正当防衛が認められるのでしょうけれど、オペレーターが「大丈夫よ!撃ちなさい!」とアドバイスできるはずがなく、「子供を守るためにやるべきことをしなさい」とアドバイス。

その数秒後にオペレーターが聞いたものは、その女性の悲鳴と発砲音でした。

もちろん、彼女は目の前に差し迫った命の危険に瀕していたので、この発砲は当然ですが正当防衛が認められました。

いかがでしたか?ケーススタディは、ネットで探すとたくさん出てきます。もしも興味がある方は、ぜひリサーチしてみて下さい。どんな場合に合法なのかという線引きが分かるだけでも、気持ち的にはずいぶん楽になれるかもしれません。

アメリカで警官に職質されたら、どうする?

まずは、こちらをご覧ください。

ショッキングな動画なので、見たくない人は動画を再生せずに読み進めてください。

この動画は、数年前にイリノイ州で起こった事件の一部始終を、警察官が着用していたボディカメラがとらえたものです。

動画の中のアダム・トレード君(当時13歳)は、その日、21歳の友人と一緒にいました。同じころそのエリアで、男性2人が通行車両に向かって発砲したという通報があり、警察官が容疑者を探すためにパトロールしていた時に、彼らを見つけたのです。

警官がパトカーから降りて2人に近づくと、アダム君は逃げました。21歳の友人は別の警官に抑えられたものの、アダム君は逃げ続けたのです。

結局彼は、持っていた銃をフェンスの向こう側に投げ捨て、丸腰になった上で警察官の方へ振り向き、両手を挙げて降伏の意思を表しましたが、残念ながら警察官に発砲されてしまいました。

この事件は全米ネットワークでも注目され、逃げたアダム君が悪いという声もあれば、両手を挙げて降伏した子供に発砲するとは何事だ、と様々な意見が飛び交いました。

目次

  1. 警官に呼び止めらたら、どうする?
  2. 自分の権利についても理解しておこう

1.警官に呼び止めらたら、どうする?

昼夜を問わず、もしも警官に呼び止められたなら、私達はどうすれば良いのでしょうか?最初にできることは、

パニックにならずに、とにかく落ち着く

という事です。警官も人間なので、こちらが敵意をむき出しにしたり、逃げようとしたり、抵抗しようという素振りを少しでも見せると、構えます。場合によっては、発砲されたり逮捕されることもあります。

もしも呼び止められたなら

  • 逃げない
  • こっちにこいと言われたら、ゆっくりと歩いて近づく。走るのはNG。
  • 抵抗しない
  • 悪態をつかない
  • 嘘をつかない
  • 両手は動かさない
  • 両手は警官から見える場所に出しておく
  • ポケットに手を入れるとか、パンツやブラのずれをお直しするのはNG

例えば、免許証を見せろと言われ、ポケットやバッグに入っている財布から取り出すときには、必ず

「ポケットに財布が入っているので、取り出してもよろしいでしょうか?」

とお伺いを立ててください。勝手にポケットやカバンに手を入れると、銃や武器を取り出すのではないかと勘違いされて、発砲されるリスクがとても高くなります。

2.自分の権利についても理解しておこう

警官に質問された時、プライバシー侵害じゃねーかと思っても、素直に正直に答えることが、事態を悪化せずに速やかに解放される秘訣です。上記のようなNG行動をして警官を怒らせてしまうと、運が良くても逮捕、悪ければ現場で死亡、なんて事態になりかねません。

ただし場合によっては、質問に答えたくないということもあるでしょう。そんな時のために、自分に与えられた権利を理解しておくことも、アメリカで生きるためには大切かもしれません。

私たちに与えられている権利には、

  • 黙秘権(警官に聞こえるぐらいの大きな声で、黙秘権を行使すると明確に伝えてください)
  • そこで何をしていたのか、これからどこに行くのか、と言った質問に答えない権利
  • アメリカ市民かと言った滞在ステータスに関する質問には答える必要はない
  • バッグやポケットの中を見せろと言われても、見せる必要はない(ただしバッグやポケットの外から警官が確認することは職務権限でできる)
  • 逮捕された場合には弁護士を雇える(金銭的に無理なら州の弁護士がついてくれる)

等があります。

権利という点では、あれも嫌だこれも嫌だということはできます。しかし、それによって警官が腹を立て、事態が大きく悪化するリスクがあることは、知っておいた方が良いかもしれません。

ちなみに警官に止められた時の対応については、アメリカ自由人権協会でも詳しく説明しています。

どんなに協力的でも、場合によっては警官の質に問題があって事態が悪化するリスクは、もちろんあります。しかし、それは私達にはどうすることもできません。私たちにできることは、怪しまれるような行動しない、万が一の職質では協力的な態度を見せることぐらいですね。

年間400万件超!児童虐待の定義とは?

アメリカでは、年間400万件を超える児童虐待が報告されています。

子供を虐待するというと、殴ったり蹴ったりといった暴行をイメージする人は多いですよね。もちろん、それも虐待です。

しかし、虐待は肉体的なものだけではありません。ほかにもたくさんあります。

ここでは、私達が既に知っていると思っている虐待について、定義や具体的な例を考えてみます。

目次

  1. Physical Abuse
  2. Sexual Abuse
  3. Emotional Abuse
  4. Child Neglect
  5. Bullying&Cyberbullying
  6. Grooming

1.Physical Abuse

これは身体的に子供を虐待することで、具体的には以下があります。

  • 殴る
  • 蹴る
  • ぶつかる
  • 噛む
  • 髪を引っ張る
  • 首を絞める
  • 投げ飛ばす
  • 口の中にモノを詰め込む
  • 叩く
  • その他、子供に怪我を負わせる行為

アメリカで暮らす成人の約28%は、子供の頃に身体的虐待を受けたという報告があります。

そういえば昭和の日本では、こうした身体的な虐待を「しつけ」と呼んで称賛していた時代がありましたっけ。私も父親から、しつけと言う名目でひっぱたかれたことが何度もありましたが、あれは虐待です。

2.Sexual Abuse

これは性的な虐待です。アメリカの成人のうち、約20%は子供の頃に性的虐待を受けたことがあるのだそうです。

性的虐待には、

  • 大人の性行為を子供に見せる
  • 大人の性器を子供に見せる
  • 不適切な性的な話を子供にする
  • 子供と性行為やオーラルセックスをする
  • 子供に売春をさせる
  • 子供に性的な言動をさせる
  • 子供をポルノ作品へ出演させる

などがあります。ここでいう子供とは、小さな就学前の子供ばかりではなく、法律でっ未成年だと決められている年齢なら、中高生もすべて含まれます。直接子供に触れる/触れないに関わらず、虐待は成立します。

3.Emotional Abuse

心理的な虐待です。ひっぱたいたりと言った身体的な暴力行為はなくても、ネチネチと嫌味を言い続ける行為は、子供の精神状態に大きな負担がかかる虐待行為です。

  • 子供を無視したり拒絶して、自分は愛されていないのだと子供に思わせる
  • 子供からの愛情表現を拒絶して気持ちを傷つける
  • 子供を辱める言動。批判や避難、無理な要求や大きなため息、きつい言葉で子供の自尊心を叩き潰す行為
  • テロ的な行為。脅迫や恐怖によるしつけ、傷つけたり殺すと脅すなど。
  • 隔離。子供を他の子供や好影響な環境から遠ざけて隔離する。
  • 子供を犯罪に巻き込む行為

などがあります。「だからお前はダメなんだ」「何度言っても分からないのか、このクソ野郎」なども、すべて心理的な虐待行為です。

4.Child Neglect

ネグレクト行為です。子供の健康や安全、福祉を提供するはずの大人が、その義務を果たさずに無視したりネグレクトをする行為が含まれます。

  • 子供を置き去りにして親が外出してしまう。旅行に行くというクズもいる。
  • 子供に食事や飲み物を与えない
  • 季節や気温に適した服を与えない
  • 育児不適合者に子供を預ける
  • 子供にアルコールや薬物の使用を認めたり、犯罪行為を認める
  • 子供が病気になっても病院へ連れて行かない
  • 子供を学校に通わせない

などがあります。育児をするのは親の義務なのですから、それを非常識な範囲で怠ると虐待となります。

5.Bullying&Cyber bullying

イジメやネットイジメです。大人から子供に対する虐待とは限らず、子供同士のイジメなども虐待となります。最近ではお互いに顔が見えないネット環境でのいじめが深刻な問題となっており、対策が求められています。

イジメには、

  • からかう
  • 変なあだ名で呼ぶ
  • 仲間外れにする
  • 噂を流す
  • 公共の場で辱める
  • 身体的な暴力も含まれる。叩いたり蹴ったり、突いたり押すなど。

などがあります。

サイバーイジメには、

  • 掲示板など不特定多数が見る場所に相手が傷つくコメントを残す
  • 恥ずかしい画像や動画を投稿したり共有する
  • ネットで「死ね」と言う
  • テキストやオンラインなどを使って脅迫する
  • 個人情報を流出させる
  • その人の評判を地に落とし、ネガティブな風評被害を与える
  • 悪意を持って意図的に仲間外れにする

などがあります。

6.Grooming

グルーミングとは、一言でいえば「手なづける」という行為です。多くの場合には、性的虐待のターゲットに対して犯罪者が近づくための手段となっており、特にネット上には常時5万人以上の犯罪者がウロウロしているというデータもあります。

グルーミング行為には、

  • ターゲットを特定して近づき、信頼を得る
  • 親に内緒で特別なお友達と言う関係を築く
  • 子供を親や友人から孤立させ、自分に近づくように仕向ける
  • 突然レイプなどの性的接触はせず、少しずつ様子を見ながら行うのが特徴
  • 恐怖と罪悪感で子供の気持ちを支配する

などがあります。

虐待にはいろいろな種類があり、それぞれ定義や特徴は異なります。しかし大きくまとめて言うなら、子供の健康や安全、そして将来に対してマイナスの影響を意図的に行う行為だと言えますね。

爆増するアメリカの万引き事情!

万引きは、アメリカだからとか日本だから、というものではありません。どの国にも万引きする奴はいます。しかし多くの場合、店員に捕獲されて通報されるとか、店の裏でボコボコにされるなど、万引き犯にとっては嬉しくない結末が待っているもの。

しかし近年のアメリカでは、万引き犯が爆増しており、そのせいで閉店に追い込まれる店も増えています。

まずはこちらをご覧ください。。

堂々と万引きを実行
振り返れば万引き犯がいる

サンフランシスコやロサンゼルス、デンバーなどの大都市では、ひどすぎる万引きが横行しており、まともな人はもちろん、店員も警官も困り果てています。

どうして万引き犯が増えるのか

万引きが増える理由は、たくさんあります。

  • 店は店員がケガすると困るので、万引きを阻止しない、犯人に触れない、と店員へ指示
  • 週末に各地で開催される泥棒市には、新品未使用の盗品がずらりと並び、飛ぶように売れる
  • カリフォルニア州では、$950以下の万引きは「逮捕する価値が低い軽犯罪」という法律もある
  • こうしたことを万引き犯は周知しているので、堂々とやってくる

などが理由です。もしも「店の前に立っているセキュリティが万引き犯を銃で撃ち殺しても良い」というルールがあれば、きっとその店に近づく間抜けな万引き犯はいないと思います。

でも、法律でも取り締まれない、店員は指をくわえて万引きを見てるだけ、となれば、堂々と万引きを満喫する輩が増えてしまうのも、ある意味、民度の低い国では仕方ないのかもしれません。

犯罪組織も注目

万引きしても捕まらないのなら、犯罪を犯すことに全く抵抗がない人にとっては、盗みたい放題というわけです。犯罪組織もそんな万引き天国を見過ごすはずがなく、犯罪組織ぐるみで下っ端のパシリを万引きに行かせる、なんてこともあるのだそうです。

「罪を憎んで人を憎まず」

政治家の中には、罪を憎んで人を憎まずと宣い、どんどん悪化し続ける万引きに対して大きな対策も講じようとしないケースが少なくありません。万引き対策は店に任せているのでしょうけれど、店にとってはどうすることもできないわけですね。

だって、万引き犯も手ぶらで来るわけじゃなく、銃などを持ってくるのです。何されるか分かりません。

ウィンドウショッピングができない時代が到来?

アメリカと言っても広いので、万引き天国みたいなエリアもあれば、店のオーナーがちょっと自宅まで戻って店が空っぽでも、店内はいたって平和、なんてエリアもあります。

でも都市部を中心に万引きが日常化してしまうと、万引きに参戦する人は増えますから、治安はどんどん悪化することでしょう。

その結果、ショッピングはすべてネットだけ、という時代が来るかもしれませんね。

信じるか信じないかは、あなた次第です!

悪質な行為を動画撮影やストリーミング!これって違法なの?

まずは、こちらをご覧ください。

はらわたが煮えくり返るのは私だけじゃないはず

この動画を見て、こいつサイテーな野郎だな!と思った人は多いはず。恐怖で固まってしまった女性のことは理解できますし、その犯行現場をライブストリーミングした女性の行動も、理解できます。

しかし!このサイテー男が言っていた

「本人の許可なく動画を撮影することは、違法行為(Assault)だ!」というのは、本当なのでしょうか?

私は、とても気になったので調べてみました。

目次

  1. 法律はどうなってる?
  2. 違法となるのはどんな時?
  3. 公共の場での撮影はOK?

1.法律はどうなってる?

動画撮影することが違法になるかどうかは、その州の法律によって異なります。

  • 一方が合意していればOK→当事者の一方が同意していればOK
  • 全員が同意しなければいけない→合意しない人が1人でもいれば違法

大半の州では、一方が合意していれば動画撮影しても良いというルールになっており、全員が同意しなければNGなのは、ワシントン州、カリフォルニア州、フロリダ州をはじめとする12州となっています。

お住まいの州で動画撮影できるかをチェックしたい人はこちらから

2.違法となるのはどんな時?

動画を撮影したりライブストリーミングを配信する行為が違法となるのは、

  • 映画やスポーツ、その他テレビ番組など、著作権がついているコンテンツ
  • トイレや更衣室など、誰にも見られていないことが前提となっているプライバシー空間

です。この辺は、常識的に考えればすぐに分かりますね。

また、合法に撮影した録画でも、本人を脅迫したりハラスメント目的など、犯罪目的でコンテンツを使うことは、違法行為となります。

3.公共の場での撮影はOK?

一方、動画のような「公共の場」における言動は、プライバシーの合理性はありません。プライバシーが求められるような場所ではなく、他の人も自由に見たり聞いたりできるような言動に関しては、それを勝手に録画しても違法行為とはみなされないようです。

Recording Civilians

Many aspects of recording laws are up to individual states to determine, which makes it difficult to analyze 50 different approaches to public privacy. However, you can generally record in public as long as there’s not an expectation of privacy.

First Amendment Voiceより

つまり、こいつの悪行を動画撮影しても、それはAssaultには当たらないし、違法行為にもならないということですね。

ひとまずは、少しだけ安心できた気がします。

犯罪者が獲物を見極めるのにかかる時間は7秒!被害者にならないためにできる事とは?

プロの犯罪者は、獲物を見つける際にかかる時間は、たったの7秒なのだそうです。これは犯罪者やFBIの中では7秒ルールと呼ばれていて、広く知られています。

しかも怖いのは、7秒間に、目の前の人が被害者として適しているかどうかを見極めるのではないという事。強盗、レイプ、誘拐など、多種多様な犯罪メニューの中から、こいつをどう調理してやろうかなと考える時間が、7秒なのです。

怖くてチビリそうになったそこのあなた。安心してください。私もです!

今回は、犯罪者から標的にされないためには、何をすれば良いかをご紹介しましょう。

目次

  1. 歩き方
  2. 姿勢
  3. 視線
  4. まとめ

1.歩き方

歩き方は、一言でいうなら「Determined」な歩き方がベストです。自信をもって、前をしっかり見て歩くだけでなく、歩幅は大きめにするのがおすすめです。

ヨチヨチ歩き、歩きスマホ、左右見ながら土地鑑ありません的な歩き方は、NGです。

歩くスピードは、遅いよりも速めが良いそうです。運動能力が高く見えるというメリットが期待できますね。そんなに早歩きできませんという人は、最低でも周囲と同じスピードで歩いていれば、目立ちません。

犯罪者から狙われやすい歩き方は、足を引きずるような歩き方や、小股、一歩の歩幅が小さい歩き方です。歩幅は小さいよりも大きめがベスト、と心がけましょう。

2.姿勢

姿勢が良い人は、自信を持っているように見えますし、犯罪者にも狙われにくいそうです。胸を張って背筋をピーンと伸ばしましょう。あごは軽く上げて、周囲をしっかりと観察してます的な視線がおすすめです。

犯罪者から狙われやすい姿勢は、前かがみだったり、下を向いていたり、というものですね。すれ違う人の顔をまじまじと凝視する必要はありませんけれど、しっかり見ておいた方が敵に、いえ他人に威圧感を与えるので、犯罪者からは狙われにくくなります。

3.視線

犯罪者から狙われない視線は、ずばり、敵の目をしっかり見ることです。特定の人の顔ばかりをじーっと見てしまうと、こいつケンカを売ってるのか?なんて思われてしまうかもしれませんけれど、自然に周囲の人の顔を良くチェックすることで、犯罪者の餌食となるリスクが低くなります。

目が合って下を向いたり、視線を下げるのは、犯罪者にとっては弱者に見えてしまいます。はい、もうわかりますよね。これはNGです。

4.まとめ

都会で長く生活している人なら、特に考えなくてもすでに日常的に上記の動作をしているのではないでしょうか。普段から偉そうだというイメージを持たれやすい私は、誰かを威嚇しているわけではない時でも、普段からこんな感じです。ちなみに、犯罪者に狙われたことはありませんし、セールスの勧誘すら近づいてきません。あと、ナンパも来ませんね。

やはり、こうした「自信に満ち溢れていて絡んだらヤバそうな怖い感じ」を出すことは、悪人を撃退するという点では多少なりとも効果があるのかもしれません(笑)。