ホームレスにはいくつかのタイプがある!

ホームレスと聞くと、経験がない私達の中には帰る家がなく路上で寝る人をイメージする人は多いでしょう。確かに、そう言う人たちはホームレスに分類されます。しかし、ホームレスの定義は広く、他にもホームレスに分類される人は意外とたくさんいることはご存じですか?

目次

  1. 路上で寝るホームレス
  2. 車の中で寝るホームレス
  3. 廃墟に住むホームレス
  4. テントで寝るホームレス
  5. まとめ

1.路上で寝るホームレス

ホームレスと聞いて多くの人がイメージするのが、このタイプですね。しかし実際には、路上で寝るタイプのホームレスは全体の4分の1もおらず、実は少数派です。

シェルターがあるのに、どうして路上で寝ているの?と疑問を持つ人もいるでしょう。シェルターが満員で受け入れてもらえなかったという理由で路上という選択肢しかない人もいますが、中にはシェルターでの暴行や嫌がらせに不信感を持っていて、路上の方が気が楽だという人も少なくありません。

路上で寝るホームレス生活は、気候が温暖な場所ならマシかもしれませんが、冬の寒さが厳しい場所や雨が降る場所では、かなり気象条件がハードな生活環境になってしまいます。

また警察から邪魔だと嫌がらせを受けたり、ホームレスを対象にした犯罪に巻き込まれるなどの懸念もあります。

2.車の中で寝るホームレス

ホームレスになる前に車を持っていた人の多くは、アパートや家を失った後に車で寝る生活をします。住居を持たないという部分で、車の中で寝る人もホームレスに分類されます。

中には車で生活しながら会社へ出勤する人もいて、お給料を稼ぐ人もいます。場所によっては、そうした人たちの安全を確保するための屋外施設などもあります。そこではボランティアによって寄付された食事を提供したり、簡易トイレがあったりするだけでなく、夜間にはフェンスに鍵をかけてくれたりするなど、それなりの安全を確保できるというメリットもあるようです。

ただし、車の中で寝ると言っても、車を動かすためにはガソリンが必要ですし、車種によっては狭くてたまらないということもあるでしょう。また、場所によっては車の中で寝ているだけで逮捕されることもあります。

3.廃墟に住むホームレス

使われていないビルや家などに勝手に住み着くホームレスもいます。風雨をしのげるというメリットがあるとともに、屋内という安心感があるのでしょうか、野宿よりも快適だと感じる人は多いようです。特に都市部はこの傾向が高く、空き家や空きビルで寝るホームレスは少なくありません。また同じ廃墟で暮らすホームレス同士で連帯感が生まれることもあるようです。

こうした廃墟は、雨風をしのげるというメリットはあるものの、人目につかないので犯罪に巻き込まれやすかったり、生活インフラはないので決して快適というわけではありません。

4.テントで寝るホームレス

家族がホームレスになってしまった場合、シェルターに行くと家族離散のリスクが高くなります。そのため、テントを張ってそこで生活することを選択する人が少なくありません。ホームレスがテントを張ってよい場所は制限されているため、許可されている場所を選ぶと自然にそこは、ホームレスのテント村となってしまいます。しかしそこで村が作れて、他の住民と連帯感が生まれるといった安心感を感じる人は多いようですね。

5.まとめ

ホームレスと言っても様々なタイプがあり、それぞれメリットやデメリットなどは大きく異なります。また自治体ごとに、ホームレスに対する公共の福祉やサービスなども異なります。どこでホームレスになるかという点は、これからホームレスになってしまうリスクが高い人にとっては、とても重要なポイントなのかもしれません。

あまり知られていない「ホームレス移住計画」とは?

数年前にテキサスの州知事が、メキシコ国境から大量に押し寄せる移民が手に負えないという理由で、移民たちを片道切符のバスに乗せて、ニューヨークやワシントンDCなどに送り付けたというニュースが話題となりました。

この時にバスで全く知らない遠方へ送られたのは移民だったわけですが、実はアメリカでは30年ほど前から、ホームレスを片道切符のバスに乗せて別の都市へ送る移住計画なるものが行われています。

目次

  1. ホームレス移住計画とは?
  2. ホームレス移住計画の目的
  3. ホームレス排除のために行う自治体もある

1.ホームレス移住計画とは?

ホームレス移住計画とは、州が行っているプログラムではなく、各自治体が行っているプログラムです。ホームレスが多く対応しきれない都市部では、このプログラムに対して多くの予算を割いている所も少なくありません。例えば

  • オレゴン州(ポートランド)
  • ワシントン州(シアトル)
  • カリフォルニア州(サンフランシスコ、チコ、サンタクルーズ、サンタモニカ、ロングビーチなど)
  • コロラド州(デンバー)
  • アリゾナ州(フェニックス)
  • ネバダ州(リノ)
  • ユタ州(ソルトレイクシティ)
  • フロリダ州(サラソタ、キーウェスト、ウェストパームビーチなど)
  • ニューヨーク州(ニューヨークシティ)

などは、このプログラムに積極的に取り組んでいます。多くはホームレスの数が多い自治体なのですが、ユタ州のソルトレイクシティのようにホームレスはそれほど多くない自治体でも、積極的に別の場所へホームレスを移住させるプログラムはあります。

2.ホームレス移住計画の目的

この移住計画は、ホームレスに対して目的地までの片道切符を無料で渡すというシンプルなものです。多くの場合、ホームレスは生れ育った故郷や、家族や友人などお世話してくれる人がいる場所へ戻ることを希望し、このプログラムを自主的に利用するのだとか。

ただし、ホームレスなら誰でも利用できるわけではありません。バスの到着地に受け入れてくれる人がいる事を条件にしている自治体が一般的です。憧れのフロリダへ行きたいという理由だけでは、残念ながらバスの無料チケットはもらえないというわけですね。

またこのプログラムは、嫌がるホームレスを無理やりバスに押し込めて「あばよ!」と姥捨山へ捨てるわけではありません。あくまでも人道的な目的で行われています。

ただし、知っておかなければいけない落とし穴もあるそうです。それは、「二度とこの場所に戻ってきません」という書類に署名させられることです。すべての移住プログラムではないものの、バスのチケットと交換にそうした書類に署名すると、仮に戻って来てもシェルターなどには入れてもらえなくなります。

3.ホームレス排除のために行う自治体もある

自治体の中には、何かと面倒なホームレスの数を減らしたい目的で、自治体からホームレスへ移住を呼びかけるケースも少なくないのだとか。もしも受け入れ先がないホームレスにうまい話を持ち掛けて排除しようとたくらんでいるのなら、それこそ現代アメリカの姥捨山のような話ですね。

しかも自治体によっては、ホームレス移住プログラムの予算を組まず、住民たちへ「寄付してくれたらホームレスを排除して差し上げましょう」と触れ込んだり、戻ってきたホームレスを契約違反として逮捕することもあるそうです。

それがホームレスにとって良いのか悪いのかは、私にはわかりません。

レイオフ!失業!収入がない!さぁどうする?

日本でも終身雇用は当の昔に崩壊した感がありますが、アメリカではもっとドライ。レイオフや失業が日常茶飯事に起こっています。失業手当などの公的支援はありますが、永久に支援を受けられるわけではありませんし、条件を満たさないために支援対象外となってしまうこともあるでしょう。

失業やレイオフは、ある日突然やってきます。そうした時のために預貯金がある程度あれば、それで何とか次の仕事を見つけるまでやりくりできるでしょう。

しかし、貯金がゼロという人、毎日を謳歌しすぎて家賃すら払えないという人は、どうしたら良いのでしょうか?

目次

  1. 何もしなければホームレス
  2. 何をするべきか?
  3. まとめ

1.何もしなければホームレス

人間が生きるためには、お金がかかります。収入がゼロになったからといって、支出もゼロとなるわけではありません。家賃に光熱費、食費だって必要ですよね。

生活にかかる支出分をどこからか賄うことができれば、ホームレスになってしまうことは避けられます。しかし何もせずに、まるで収入があるかのように見栄をはって生活していると、遅かれ早かれホームレスとなります。

アメリカ人でも、これでホームレスになった人はたくさんいるのです。

2.何をするべきか?

それでは、収入がゼロになってしまったら、何をしたら良いのでしょうか?

  • STEP1:サブスクはすべて解約。
  • STEP2:身の回りのぜいたく品はすべてE-Bayで売却。
  • STEP3:公的支援を頼ろう
  • STEP4:シェルターへ行く準備をしよう
  • STEP5:シェルターは恥ずかしい場所じゃない

STEP1:サブスクはすべて解約。贅沢は敵だ!

まずすることは、生活に必要な電気やガス、水道などを除くすべてのサブスクを解約しましょう。Apple Music?はい、解約です。Blue Apron?そんなもの必要ありません。

収入がなくなって最初にすることは、支出を可能な限り減らしてギリギリの生活に抑えることです。大丈夫。仕事が決まれば元通りの生活に戻れるので、それまでの辛抱です。

もちろん、サブスクを解約するだけで満足せず、今すぐに仕事探しを始めてください。

STEP2:身の回りのぜいたく品はすべてE-Bayで売却。

以前と同じレベルの仕事が今すぐに決まるかどうかは、仕事探しをする中で肌で感じることができると思います。

もしも再就職が難しそうだな、もしかしたらやばいかもしれないなと直感したなら、身の回りのぜいたく品をすべて売却して、お金に変えてしまいましょう。近所のGood Willへ寄付するのではなく、売却してすこしでもお金に変えることが重要です。

中古品のオークションや売却サイトは、たくさんあります。その中でもE-Bayは幅広いジャンルのアイテムを取り扱っていますし、ユーザー数もたくさんいます。つまり、出品したものが売却できるチャンスが高いわけですね。このチャンスを最大限に生かし、今すぐに贅沢品を売却するのです!

ここでポイントは、ガラクタを売却して小銭を稼ぐよりも、高額アイテムを売却してまとまった資金を得ることが大切という事です。まずはギターやピアノなどの楽器、コレクターズアイテムなど、単品でもまとまった利益をもたらしてくれるアイテムから始めましょう。

どこまでが贅沢品か、どこからが生活必需品か、迷うかもしれませんね。そんな時には、最悪の事態を考えてください。はい、ホームレスです。あなたが目にしているものは、何も持っていけません。テレビもステレオもカウチもすべてです。最悪の事態を考えれば、失うよりも売却するのが賢明だと思えるのではないでしょうか。

STEP3:公的支援を頼ろう

公的支援には、色々なものがあります。収入がなくなればフードスタンプを支給してもらえて食費を無料にできるかもしれません。そうでなくても、フードバンクなどを利用すれば、一時的に食料を獲得できます。

公的支援の中には、申請してから認可されるまでに日数がかかるものがあります。そのため、公的支援の申請は、仕事を失ったら翌日にするぐらいの迅速さが必要ですね。

STEP4:シェルターへ行く準備をしよう

賃貸住宅の家賃を滞納すると、割と早い段階で退去命令が出されます。家賃未納で何か月も住み続けることは難しいでしょう。

そろそろシェルターへ行く準備をそろそろ始めておくのが良いかもしれません。

基本的に、シェルターへはバックパック1個、もしくはスーツケース1個ぐらいの身軽な状態で行くのが原則です。シェルター内での盗難もあるので、高価なアイテムは売却してお金に換えておいた方が、自身のためかもしれません。

どこにシェルターがあるかを探したい人はこちらから

シェルターに持っていく最低限のアイテムとは?

シェルターに避難する際には、運転免許証やソーシャルセキュリティカード、そのほか大切な書類はできるだけ保管してシェルターにも持参しましょう。これらの書類は、ホームレスから脱却する際に必要となります。

シェルターでは、スタッフがこうしたアイテムを預かってくれることもあります。そうでなくても、スタッフがこうした書類のコピーを取って、万が一の紛失や盗難に供えることはできます。

その他に持っておきたいものは、シャンプーとボディソープ、歯磨き粉と歯ブラシです。スキンケアアイテムもあると便利ですが、わざわざ買える経済的余裕はないので、自宅にあるものをバッグに入れて持参すればOKです。

STEP5:シェルターは恥ずかしい場所じゃない

住む場所がなくなったら、まずはシェルターを頼りましょう。自治体ごとにどこにどんなシェルターがあるかは多種多様ですし、場合によってはシェルターが満員で収容してもらえないこともあります。しかし、もしかしたらよい方法を教えてもらえるかもしれませんので、必ずシェルターを頼ってください。

ホームレスの間では、シェルターに収容される人は超ラッキーな特権階級だと考えられているようです。風雨を避けて寝られるのですから、確かにそうかもしれません。シェルターならシャワーを浴びることができますし、食事も提供されます。身なりを整えられるスペースがあるので、仕事の面接などにも行けるでしょう。

その機会を無駄にしてはいけません。シェルターに収容されたら、髪は短くさっぱりとカットし、小ぎれいにして仕事に応募しまくって面接を受けまくりましょう。

前向きに挑戦することによって、なんとか自活するために必要な収入を得られるチャンスをゲットできます。

3.まとめ

突然レイオフされたり失業したら、誰でも目の前が真っ暗になってしまいます。1日か2日ぐらいはそれでも良いでしょう。しかし遅かれ早かれ立ち上がって前へ進まなければいけませんよね。

まずは毎月の支出がどのぐらいあるのか、そして可能な限り支出を減らし、何か月ぐらいサバイバルできるのかを計算しましょう。客観的に計算することが、とても大切です。

その上で、自分にできる可能なことをすべて行いながら、仕事探しに奔走してください。働きながら仕事探しすることもできるので、なんでもいいからとりあえず収入になる仕事をみつけ、働きながら次の仕事を探すというスタンスでもOKです。

Hope for the best, Prepare for the worst.

そんな究極の事態に陥らないためには、今日から貯金生活を始めることも、危機対策という点ではとても大切です。