海外在住者向け現金受取りガイド

親が日本で暮らしている海外在住者は、たくさんいると思います。その中には、国境を超えると相続がいろいろと大変だろうからという理由で、帰省するタイミングに合わせてアメリカドルを現金で準備していた、なんて親もいるかもしれません。

日本の相続においては、私たちが海外に住んでいても、アメリカ国籍を取得していても、手続きが部分的にでも免除されるとか、住んでいないからという点で優遇されるという事は、一切ありません。日本の法律に従って、粛々と手続を進めるしかありません。

もしも親が独断でアメリカドルを現金で準備していて、封筒に入れて「ほら、小遣いよ」だなんて渡されたとしたら、どうすれば良いのでしょうか?

金額によっては、小遣いとしてありがたく頂戴しても良いでしょう。

しかし、その小遣いが数百万円相当となれば、話は変わってきます。

目次

  1. 多額の現金、そのまま受け取るのは危険
  2. アメリカへ持ち込む際にはどうすれば良い?
  3. アメリカの銀行からIRSへ報告されるかも
  4. TAXでも申告しよう
  5. 安心なのは海外送金

1.多額の現金、そのまま受け取るのは危険

日本の税法では、年間に110万円を超えない贈与に関しては、贈与税はかかりません。そのため、この金額よりも低ければ、基本的には特にどこかに申告する必要はないので、ありがたく頂戴するという方法も、アリです。

しかし110万円を超えると、贈与税の対象となります。海外送金したとか現金で渡したといった贈与の証拠があれば、その人が受け取った贈与として取り扱われるでしょう。

お金の行先が分からず多額のお金が摩訶不思議にどこかへ消えたという場合には、相続の時に「使途不明金」として扱われます。しかしその場合でも、資産として持っていたものが誰かに贈与されたという想定の下に、相続税が計算されるようです。

2.アメリカへ持ち込む際にはどうすれば良い?

アメリカへ帰国する時に、日本の親から受け取った現金をそのまま手荷物として持ち込む場合には、金額によって税関で申告しなければいけません。

飛行機の機内で受け取るカスタムフォームには、

「現金で$10,000以上持っている人は申告してください」

と記述があります。1ドルが155円前後のこのご時世、仮に日本円110万円分をアメリカドルに換金しても$10,000にはならないので、おそらく問題はないと思います。

しかし、もしも$10,000を超える現金を持ち込む場合には、機内で受け取るカスタムのフォームに「私は現金を持ってます」と申告しましょう。

大丈夫、申告するだけです。

入国の際に申告したら、その場で多額の税金を徴収されるのではないか?とビビる人がいるかもしれません。でも大丈夫です。大半は、申告するだけです。

アメリカでは、海外の親から受け取る現金の贈与や相続に関しては、税金はかかりません。アメリカ国内で得た収入ではないので、所得税もかかりません。

しかし、犯罪を防ぐとかいろいろな目的があるため、申告はしなければいけません。

事前にフォームを準備したい人はこちら

3.アメリカの銀行からIRSへ報告されるかも

さて、親から受け取った多額の現金を、ようやくアメリカの自宅まで無事に運ぶことができました。ホッと一安心ですね。

しかし、それでおしまいではありません。

まさか大金をタンス預金する人は、アメリカにはいないと思います。危険です。

できるだけ早く、銀行へ持っていきましょう。

アメリカの銀行では、窓口で入金しても良いですし、ATMでも入金することはできます。多くのATMでは、一日に引き出せる金額には上限がありますが、入金に関しては上限はありません。だから、仮に$10,000でもATMから入金はできます。

ただし、ATMごとに、一度に入金できるお札の数が決まっているので注意してください。私が利用している銀行のATMでは、一度に75枚のお札しか入りません。$100札を入れた場合でも、一度に入金できるのは$7,500までですね。

この場合には、何回か分けて入金すれば、問題ありません。

窓口で入金する場合には、もしかしたら「この現金はどこで手に入れたのですか?」と質問されます。

やましいことをしているわけではないので、正直に「日本の親がくれた」と言えば良いでしょう。

アメリカの銀行では、一定額以上の入金に関しては、IRSへ申告するルールになっています。そのため、もしかしたら私たちが帰った後でこっそりIRSに「この人、大金を手に入れたみたいです!」なんて報告されている可能性もありますね。

でも大丈夫。悪いことをしているわけではありません。

4.TAXでも申告しよう

さて、銀行にお金を入金したら、それで終わりというわけではありません。

海外からの贈与や相続で得た収入に関しては、IRSで報告する義務があります。この場合にも、上記の通り、アメリカ国外で作られたお金なので、所得税も相続税もかかりません。報告するだけ、です。

5.安心なのは海外送金

大きな金額を持ち歩くことは、アメリカではとても危険ですし、日本でもやはり心配なものです。もしも日本の親が海外で暮らす私たちのために贈与を考えているのなら、銀行でアメリカドルにするよりも、銀行の口座から海外送金するとか、ワイズやペイパルで送金する方が、安全だと思います。

ただし、海外送金する際には、金融機関に親がマイナンバーの登録をしなければいけません。それがどうしてもイヤだという人の場合には、今回紹介した方法も、選択肢の一つかもしれませんね。

アメリカの相続法と借金の影響

日本の相続では、預貯金や不動産などプラスの財産を相続するなら、借金などマイナスの資産も相続しなければいけないというルールがあります。アメリカでも、基本的には同じような考え方です。しかし、預貯金も不動産もほぼすべてがジョイントと呼ばれる共同名義のアメリカでは、借金の取り扱いは若干異なっているようです。

目次

  1. 基本的には被相続人の財産で精算
  2. 住宅ローンはどうなる?
  3. クレジットカードの借り入れは?
  4. 学生ローンの取り扱いは?
  5. 自動車のローンは?
  6. 医療の未払いなどはどうすれば良い?
  7. ちなみに我が家は。。

1.基本的には被相続人の財産で精算

借金や借入と言っても、どんなタイプの借入かによって、扱いは若干異なります。アメリカでは基本的に、自身の借り入れを配偶者や子供から強制的に取り立てることはありません。しかし死ぬ前に何か資産を持っていたのなら、そこから回収して精算されます。

アメリカでは誰かが亡くなると、その人がどんな資産を持っていたのかを検認という手続きで把握します。この期間内に、債権者(お金を貸していた側)は「返して欲しいです」と申告すると、亡くなった人が持っていた資産が返済に充てられることになります。

2.住宅ローンはどうなる?

もしも夫婦のジョイント名義で住宅ローンを組んでいる場合には、返済義務は残された側へ自動的に移行します。もしも亡くなった夫だけの名義で住宅ローンを借りていて、残された妻がそこで暮らしている場合には、夫の資産である住宅を売却してローンの返済に充てられることになり、当然ですが、そこで暮らす妻は追い出されてしまいます。

そうならないためには、住宅という不動産と住宅ローンという資産をどちらも妻が相続してローンを払い続けるという選択肢がベストですね。

「ちょっと待って、そんなの払えない!無理!」

となりそうな人は、とりあえず住宅ローンを返済できる金額の生命保険を相手にかけておくことをおすすめします。ふざけているわけでも冗談でもありません、アメリカ人の多くは、生命保険を使って住宅ローンの支払いを行います。

3.クレジットカードの借り入れは?

クレジットカードの残債も、名義がジョイント名義なら、残された側が支払うことになります。そのカードは夫しか使っていなかったという場合でも、ダメです。

ただしアメックスのように、共同名義ではなくてカードの契約者は一人で、配偶者や子供が「承認ユーザー」となっている場合には、話は別です。これは、ジョイントではないので、承認ユーザーに支払い義務は発生しません。

もしも亡くなった夫に相続できるような資産がない場合には、クレジットカードのローンは消滅します。ただし不動産や預貯金を残していたら、そこから精算されます。

4.学生ローンの取り扱いは?

公的な学生ローンは、本人の死亡によって消滅します。亡くなった人が資産をたくさん持っていたとしても、家族に支払い義務はありませんし、資産を使って返済する必要もありません。

ただし民間の学生ローンは、上記の住宅ローンやクレジットカードの借り入れと同じように、連帯保証人やジョイント名義になっていることが多いため、残された人に返済義務が移行します。

5.自動車のローンは?

自動車のローンも、名義によって支払い義務があるかどうかが変わります。もしも車の名義が亡くなった夫のみで、ローンがたくさん残っているので払いたくないという場合には、その車をローン会社に差し押さえてもらうと良いでしょう。

ローンの名義が亡くなった人のみということは、遺族が売却したくても勝手にはできませんよね。そのため、差し押さえさせて車を持って行ってもらい、後はご自由にどうぞ、というスタンスができます。

ただし、亡くなった夫の形見の車をそのまま乗り続けたいという場合には、ローンの返済を引き継ぐことで車も残された自分のものになります。

6.医療の未払いなどはどうすれば良い?

医療費は、医療機関の采配によるところが大きいようです。

もしも未払いの金額が少なければ、医療機関はあきらめて口座をクローズしてくれることがあるようです。死んだので回収不能、という事ですね。

しかし金額が大きければ、話は別。死んだ人が何か資産を持っているだろうと予測して、検認の際に回収に来るかもしれません。

その場合には、亡くなった人が持っていた預貯金や不動産などの資産を使って精算を迫られます。

7.ちなみに我が家は。。

ちなみに我が家は、プラスもマイナスもすべての資産がジョイント名義なので、私が先に死んでも、夫が先に死んでも、そのまま支払いは通常運転となります。夫の方が圧倒的に稼いでいるため、もしも彼が先に亡くなると残された私には経済的な負担が重くのしかかるわけですが、その時のために生命保険にはしっかり加入しています。

帰国せずに日本からの相続手続きはできるのか?

相続は、親がなくなった時に発生するだけではありません。日本で暮らす兄弟が独身だった場合にも、自身が相続人となりますよね。親が亡くなればお葬式などで帰国するけれど、兄弟の場合にはちょっと分からない。。。という人は、きっと私だけではないと思います。

考えてもみて下さい。自身と年齢がそれほど違わない兄弟が亡くなるという事は、自分もそれなりの年齢になっています。80歳とか90歳になって、日本に誰も身寄りがいない状態でわざわざ日本へ帰国して、よく分からない相続の手続きをするだなんて、考えただけでも鬱になりそうです。

そこで今回は、日本からの相続が発生した場合、一度も帰国せずに手続きができるのかどうかを検証しました!

目次

  1. 帰国せずに相続はできる!
  2. 海外在住者が必要な書類とは?
  3. 頼るべき存在は司法書士、丸投げしよう!

1.帰国せずに相続はできる!

相続する私たちが海外に住んでいる場合でも、日本での相続手続きは変わりません。もしも相続人が自分一人になった場合でも、相続の手続きは同じです。

必要な書類がすべて揃っていて、日本に手続きをしてくれる人がいるのなら、私達は一度も帰国する必要なく、相続の手続きができるようです。実際にしている人もいるので、できないことはないと思います。

ただし、日本で手続きをしてくれる人が親戚でも司法書士でも、書類のやり取りなどは郵送ですることになるため、時間は気が遠くなるほどかかるという声は多いですね。

2.海外在住者が必要な書類とは?

海外在住者が日本での相続手続きをする際には、必要な書類がいくつかあります。

サイン証明書

サイン証明書は、アメリカ各地にある日本大使館で出してもらえる他、自身で作った証明書をローカルなUPSでNotarize(公証)してもらってもOKです。ただし、Notaryによっては、日本語で書かれた書類を公証することに抵抗があったり、外国語の書類に公証すること自体がNGとなっている地域もあるので注意が必要ですね。

在留証明書

不動産を相続する際には、在留証明書が必要です。在留証明書は、日本大使館で発行してもらいますが、日本に住民票が入ったままの人や、アメリカ市民権をとっている人には発行してもらえません。

アメリカ市民権をすでにとっている人は、まず国籍放棄の手続きをした上で下記の相続証明書を発行してもらうことになります。

相続証明書

海外で暮らす相続人がすでにアメリカ市民の場合には、在留証明書ではなくて相続証明書を発行してもらいます。これは宣誓供述書とも呼ばれているもので、自身が相続人ですと宣誓した上で自己申告をしたものを証明書にし、それを公証してもらうというものです。

国籍放棄の手続きをすると私達の戸籍は抹消されるため、相続人ですよという証明をしてくれるのが、この証明書というわけですね。

3.頼るべき存在は司法書士、丸投げしよう!

日本で暮らす人でも、相続の手続きは書類がややこしかったりするので、司法書士や税理士、または弁護士に依頼することが多いようです。

特に問題はなくて法的な手続きだけを代行して欲しい→司法書士

税金面でも対応して欲しい→税理士

相続トラブルが起こっていて困っている→弁護士

と、誰に依頼するべきかは状況によって異なります。しかし、特にトラブルがなくても海外に住んでいると手続きが死ぬほど面倒になることは、容易に想像できますよね。

そのため、私自身は、将来その時が来たら司法書士の先生に丸投げしようと計画しています。

クレジットレポートを無料でゲットする方法!

アメリカで生活している人にとっては切っても切り離せないクレジットレポートとクレジットスコア。これは、国民に割り振られているシリアル番号的なソーシャルセキュリティ番号によって管理されている金融情報がレポートにまとめられたもの、そしてそのレポートの内容を元に信用度が数値化されたものです。

このクレジットレポートとクレジットスコア、20年ほど前にはなかなか無料で照会することが難しく、レポートを見るために20ドル程度を支払い、スコアを教えてもらうためにさらに20ドルぐらいを支払っていた記憶があります。

しかし近年では、いろいろな所でクレジットレポートやクレジットスコアを照会できるようになりました。クレジットカードを作ると、特典の一つとしてクレジットスコアがいつでも無料で照会できるというサービスは、よく知られているかもしれませんね。

そこで今回は、クレジットレポートを無料でゲットする方法をご紹介します!

1.Annual Credit Report.com

おそらくアメリカ国内で、無料のクレジットレポートの提供を始めた最初の機関はココじゃないかと思います。そしてここは、アメリカ政府のお墨付きも獲得しており、信頼できる機関としても知られていますね。

Annual Credit Report.comで無料のレポートを取得したい人はこちらから

クレジットレポートは、EquiFaxやExperian、そしてTransUnionの3つの機関が管理していますが、各機関のものを年に1回だけ無料で取得できます。

難しい手続きは不要で、自宅のパソコンから気軽に申請できますし、何なら取得したレポートをプリントアウトして内容を精査することもできます!また、パソコンが苦手な人は、電話(1-877-322-8228)でも申請できますし、郵送で申請してもOKです。

Annual Credit Report Request Service
PO Box 105281
Atlanta, GA 30348-5281

海外からアクセスはできない

以前、私が日本にいる時にアクセスを試みた所、海外からはアクセスができませんでした。アメリカで生活している人のためのサービスなので、セキュリティ上、海外からアクセスができなくても、まぁ仕方ないかもしれませんね。

無料はレポートだけ

このサイトで無料なのは、クレジットレポートだけです。クレジットスコアは無料ではありません。

2.Experianの公式サイト

アメリカ国民の信用度を管理している機関の一つであるExperianでは、公式サイトからレポートとスコアを無料で照会できます。

Experianの公式サイトはこちらから

3.Equifaxの公式サイト

Equifaxもまた、Experianと並ぶクレジットレポートの発行機関です。こちらでも、年に1度は無料でクレジットレポートを取得できます。

Equifaxの公式サイトはこちらから

4.Transunionの公式サイト

TransUnionも、上記2機関と並んで、クレジットレポートを管理発行する機関で、年に1度は無料でレポートを照会できます。

TransUnionの公式サイトはこちらから

5.他にも民間のサービスは多い

上記は最も信頼できる機関ですが、他にも民間のサービスでクレジットレポートやクレジットスコアを無料でチェックできるサービスはたくさんあります。

銀行が発行するクレジットカードにも、特典としてついていることが多いですし、自身の金融資産を管理するソフトやアプリなどでも、無料でクレジットレポートやクレジットスコアにアクセスできるものは増えています。

アメリカにサヨナラするとかかるExit Taxとは?

現在はアメリカで働いて暮らしている人の中には、老後には日本や別の国へ移住して暮らしたいと考えている人がいるかもしれません。

賃金もまぁまぁ高いけれど、それ以上に物価が高くて生活しづらいアメリカよりも、アメリカから年金を受け取りながら物価が安い国で暮らしたいと考えても、不思議なことではありません。

しかし、もしもアメリカから海外への移住を考えているなら、Exit Taxについても知っておいた方が良いかもしれません。

目次

  1. Exit Taxとは?
  2. 課税対象となる資産
  3. 税金の申告は最後のTax Returnで
  4. 失ったアメリカ国籍、再び取得できるのか?

1.Exit Taxとは?

Exit TaxとはExpatriation Taxと呼ばれている税金で、アメリカにもう住まない人が対象です。

  • アメリカ国籍を離脱する市民
  • 過去15年のうち8年間以上をアメリカで生活していたグリーンカード保持者の永久帰国

海外へ移住してもアメリカ市民であり続けるなら、Exit Taxはかかりません。なぜなら、アメリカでは世界のどこで暮らしていてもアメリカへ税金を納めろというルールがあるからです。

海外で暮らしている人は、アメリカ市民権を持っている期間はアメリカに毎年Tax Returnをし、他の国の国籍を取得したなどの理由でアメリカ国籍を離脱する際には、最後のTax ReturnでExit Taxの申告を行います。

2.課税対象となる資産

アメリカ国外に持っている資産も課税対象

課税対象となる資産は、アメリカ国内に持っている資産だけではありません。世界中に持っている資産すべてが課税対象となります。

例えばアメリカに不動産を持っていたら、売却しようがしまいが関係なく、課税されるタイミングでの時価に対してかかります。

申告義務が生じるのは、全資産の合計が76万ドル以上(毎年変わる)の場合です。けっこう微妙なハードルなので、自身が対象となるかどうかを見極める必要があると思います。

リタイヤメント口座の資産も対象

IRAや401Kなどのリタイヤメント口座に入っている資産は、通常の税金申告なら引き出さない限りは課税対象外ですが、Exit Taxは全額が課税対象です。

また、アメリカ国外に持っているリタイヤメント口座に対しても、Exit Taxがかかります。

3.税金の申告は最後のTax Returnで

Exit Taxの申告は、IRSに対して行う最後のTax Returnで行います。Turbo Taxのようなソフトを使って申告している人なら、Exit Taxについて詳しく理解していなくても、ソフトがきちんと申告してくれます。

4.失ったアメリカ国籍、再び取得できるのか?

アメリカは二重国籍を認めている国なので、自分から自主的に国籍を放棄しない限りは、ずっとアメリカ国民でいることができます。

しかしアメリカ国民でいる限り、海外に住んでいてもアメリカへ所得税の申告を毎年しなければいけません。それに住んでいる国にとっては、いろいろな手続きが面倒だったり、職業などに制限が設けられることがあるかもしれません。

アメリカ国籍を放棄するのは、自身の判断で決めれば良いでしょう。しかし一度離脱したアメリカ国籍を再び取得するためには、7年から10年間という長い年月がかかってしまうことは覚えておきましょう。

グリーンカード保持者の場合には、再取得が難しいという話はチラホラ聞きます。

長い人生、国籍をどうするかの決断は、先の先まで考えたうえで慎重に決めたいですね。

家賃もカード払いができる!メリットとデメリットとは?

日本でも最近では、賃貸アパートの家賃をクレジットカードで払える物件が増えていると聞きます。アメリカでも、家賃をカード払いできる物件は珍しくなく、息子様が借りているアパートでも、銀行口座からの引き落としを選択できるだけでなく、カード払いにすることもできます。

便利なカード払いですが、家賃というまとまった金額をチャージする際には、メリットとデメリットを知っておく必要がありますね。

メリット

  • 利用金額に応じてカードのポイントやマイルがどんどん貯まる
  • キャッシュバックタイプのカードなら、実質的な家賃が安くなる
  • 銀行残高を気にすることなく払えて便利
  • 毎月しっかり完済すれば、クレジットヒストリーに貢献

※ちなみにこれらのメリットは、クレジットカードを使った場合に限られます。デビットカードは、同じカードでもクレジットカードのようにポイントやマイルをためることは難しいですし、クレジットヒストリーにも貢献はしてくれません。

デメリット

クレジットカードを使って家賃を払う事には、デメリットもあります。

  • カード払いだと手数料が数パーセントかかることが多い
  • きちんと支払いをしなければカードの利用金額があっという間に上限になる
  • カードの利用額が増えることで、場合によってはクレジットスコアが下がる
  • クレジットカードを持てない人には無関係

息子様のアパートは、メインの名義人は息子様、保証人は夫となっています。毎月の家賃は息子様がきちんと払うべく、銀行口座を登録し、自動引き落としにしています。

保証人である夫はクレジットカードを念のために登録してあり、万が一の緊急時にはカードを使って費用を負担する、というスタンスにしています。

ちなみに何でもカード払いができるアメリカでは、私大の高額な学費も、クレジットカードで払えます。しかし手数料が5%ほどチャージされるので、支払う金額が大きければ手数料だけでも数千ドルになってしまうかもしれません。

私も以前、大学費用のカード払いを考えたことがありました。しかし、この手数料を計算しただけで腰が抜けてしまい、マイルが貯まるだなんて姑息なことを考えるのはやめ、銀行口座からの引き落としで払いました。

カード払いをする際には、手数料をしっかり計算することをおすすめします。

ワンストップで貯金と投資ができるAcornについて解説!

以前のブログでご紹介しましたが、私は息子様が大学生になったタイミングで、積立信託を始めました。それが、Acornという投資プラットフォームでした。

積み立てを始めたきっかけはこちらから

もともとは、投資に興味があった息子様のために開設した口座でした。

少額をコツコツ積み立て続けることで得られる複利(Compound)のメリットや、積み立てによるリスクヘッジを理解してもらいながら、元本が保証されていない投資でも継続することで増える喜びを知ってもらいたいというのが、きっかけでした。

その後、なんだか面白くて私もすっかりハマり、現在では投資口座だけでなくCheckingやSavingの口座も開設しています。

そこで今回は、Acornのメリットやデメリットを客観的な目線で解説します!

目次

  1. Acornがラインナップしている商品
  2. メリット
  3. デメリット
  4. Acornはどんな人におすすめか?

1.Acornがラインナップしている商品

AcornのWebサイトへ

Acornからラインナップされている商品は、

  • 積み立て型の信託投資 →特定の株式を売買するのではなく、リスクレベルを選んで後はお任せ
  • Traditional IRAとRoth IRA →個人年金。
  • 将来の子供の学資積み立て
  • Checking Account →Checkingでも年利3%がつく
  • Saving Account →こちらは年利5%

です。

ここで注目したいのは、Acornは投資信託オンリーという点です。自身で特定の株式を売買するわけではありません。

息子様は当時、Appleの株が欲しいとか、Facebookの株を買いたいなどと言っており、信託は視野に入っていませんでした。そのため、私が口座を開設しても全く嬉しそうではなく、ほぼ完全放置でした。

でもあれから数年がたち、完全に忘れ去っていたものが数千ドルになっていたことに、彼はどうやら軽い感動を覚えたようです。

そう、これが積み立て型投資の醍醐味なのです!

おっと、話がそれました。

Acornでは最初に、リスクを大中小の3択から選びます。そして後は、Acornのプロにお任せというスタイルです。投資をしたいけれど減るのが嫌だという人や、何を買えばよいか分からないという人にとっては、信託は一押しです。

また、これは積み立て型の投資なので、毎週何ドルを入金するかを自分で決めます。何ドルを積み立てるかは自由ですが、選択肢が$3とか$5ぐらいで少額なので、多くの場合には、引き落としがかかってもほぼ気づかないレベルです。

ちなみに、毎週の積立はしません、という選択もできます。ただこれだと全く増えないので、おすすめはしません。

2.メリット

私が実際にAcornを使ってみてメリットだと感じた点は、

  • 少額の積み立て →知らない間に勝手に増える
  • 普段の買い物で出るお釣りの端数($0.98なら2セント)が投資に回る
  • Checking口座でも利子がつく →ほとんどの銀行はつかない
  • Saving口座だと年利は5% →少額でもつくのは魅力
  • 給料の振込ができる
  • Checkingアカウントならデビットカードが出る
  • ポイント制度があり、ネットショッピングの利用金額に応じてポイントという名のボーナス投資がついてくる

です。店舗を持つ金融機関ではありませんが、Routing#とAccount#があれば、ネットでチェックブックを作ることはできます。

3.デメリット

メリットだけではありません。もちろんデメリットもあります。

  • 毎月の利用料金がかかる →$3, $6, $12があり、利用できるサービスの内容が変わる
  • ATMからのDepositができない
  • 受け取ったチェックのDepositがスマホでできない
  • 店舗がない。カスタマーサービスは基本的にネット。

この点から、Acornをメインバンクにするのは、おすすめではありません。給料の振込はできるものの、手元の現金やチェックを入金しづらいというのは、Acornに限らず、最近のネットバンクには多く見られるデメリットのような気がします。

4.Acornはどんな人におすすめか?

私と息子様とでは、ライフステージは全く異なりますが、個人的にはどちらにもAcornはメリットがあると思っています。

私→家計に全く負担をかけることなく、息子様に何かプラスで残したい

息子様→知らない間に勝手に資産が形成されていたら、将来きっと嬉しい

毎日の生活に負担を掛けず、精神的にもストレスを感じることなく、少しずつコツコツ資産を形成できますよというのが、Acornの醍醐味だと思いますね。そう考えると、

  • ネットオンリーのサブバンクを探している人
  • まとまった金額の投資は無理だけれど、毎月数ドルならできるという人
  • 小銭を貯めてコツコツと資産形成をしたい人
  • 20年、30年というスパンで手を付けずに積み立てできる人
  • すぐに下ろせるCheckingやSavingでも利子がついたら嬉しいという人
  • 子供に実践的な金融教育をしたい人(毎月$12だと子供向け口座やアプリがあります)

もう一度言いますが、家族のメインバンクをAcornにすることは、おすすめしません。面倒なデメリットがあるからです。

しかし、すでにメインバンクはあって、夫に内緒で小銭をプールして増やしたい人や、専業主婦だけれど将来子供にまとまった資産を残したい人にとっては、Acornは気軽に始めることができて、いろいろ便利なプラットフォームだと思います。

Acornの口座開設はこちらから

日本人は長生き!個人年金は必要?

アメリカ人の平均寿命は、男性は73歳、女性は79歳です。しかし私たちは日本人。アメリカへやって来てアメリカっぽい食事や生活習慣をしているとはいえ、このぐらいの寿命で逝くとは、考えにくいですよね。

長生きをして不安になる事と言えば、やはり健康とお金のことではないでしょうか。特にお金は、貯金を切り崩して老後の生活費に充てる人が多いとはいえ、長生きしそうな自分としては、そんなことをするのは不安でしかありません。

死ぬまで定額が入り続ける年金、欲しいですよね。

目次

  1. アメリカにも年金はある!
  2. 個人で年金を購入することも可能

1.アメリカにも年金はある!

アメリカの年金といえば、ソーシャルセキュリティ年金を思い浮かべる人が多いと思います。はい、これは死ぬまでお金が入ってくる公的年金ですね。

この年金は、社会人になってからほぼすべてと言っても過言ではない、35年間分の年収に応じて受給額が計算されます。

しかし残念ながら上限があり、2024年現在では62歳から受給したい人なら上限は$2,710、67歳からなら$3,822、そして70歳まで待ってから受給を開始しても最高で毎月 $4.873 までしか受け取ることはできません。

ちょっと待って、それじゃ生活できない!

という人は多いでしょう。

ソーシャルセキュリティの次に目を向けるのは、職場が提供している厚生年金的な年金制度です。多くの場合、職場がどこかの保険会社と提携しており、年金の受給はその保険会社から受け取ることになります。

いくら納めたらいくら年金を受給できるかは、勤続年数や年収によって異なります。しかし、個人で年金商品を購入するよりも割が良いケースが多いのでおすすめです。

職場によっては、勤続年数が5年以上とか10年以上と言った条件が課せられていることもあるので、その辺は注意してくださいね。

2.個人で年金を購入することも可能

日本にもあると思いますが、アメリカにも個人年金という保険商品があります。これは、死ぬまでずっと入ってくる年金商品を購入するというものですね。

豊かな資金を持っていて、ソーシャルセキュリティ年金と職場の年金だけでは不安な人や、会社から年金を受け取ることができない人などは、検討すると良いかもしれません。

個人年金のメリット

  • 生涯年金なので、長生きしても経済的には安定する
  • 夫婦で購入できる
  • 長生きすればするほど受給する総額が増えてお得

個人年金のデメリット

  • 購入にまとまった資金が必要になる($100,000~という商品が多い)
  • 元が取れない可能性は十分にある
  • 割に合わないと感じる人は多い

ケース・スタディ

購入する金額$100,000に対して、毎月受給できる年金額がいくらになるかは、保険会社や金融機関ごとに異なります。

目安としては、65歳の男性が単独で加入した場合の受給額は$530程度、65歳の女性が単独で加入した場合には毎月$500程度、夫婦で加入した場合には毎月$430程度が受給額となるところが多いようです。

これを単純計算すると、夫婦で$100,000払い込んで年金として受け取る場合には、19年~20年以上(つまり84歳から85歳ぐらいまで)受給し続ければ、元が取れるという計算になります。

85歳か、、、うーん、、と考える人は多いでしょう。

長生きの日本人でも、85歳はけっこうクリアするのは簡単ではないハードルだと思います。

仮に、自身でこの$100,000を投資し、リターンが10%だとするなら、毎月$830ぐらいが利息として入ってくる計算となります。

これだけを見ると、自身で投資をしておいた方が、個人年金よりもはるかにお得に見えます。元本保証ではなく、毎年リターンが10%期待できないリスクもあるとはいえ、これは、かなり迷う所かもしれません。

$100,000を自分で運用しながら毎月少しずつ利息を年金として引き出して使うのか、それとも保険会社というプロに預けて運用してもらいながら、死ぬまで年金として受け取り続けるのか、決断するのは自分自身、もしくは夫婦でよく話し合ったほうが良いですね。

州によって所得税が違う!リモートワークだと税金はどうなる?

アメリカの所得税は、連邦税に加えて各州から徴収される州税もあります。この州税、州によって税率が違いますよね。

その中には、州税がかからない所もあります。例えば、私が以前住んでいたテキサス州は、所得税がかからない州の一つでした。

ところがテキサスの隣にあるオクラホマ州では、税金はかかります。そんな時、

「じゃあテキサス州に住んでオクラホマ州まで通勤すれば、所得税がかからずに済むわけ?」

と考える人は多いのではないでしょうか。

息子様も、以前そんなことを言っていました。

しかし!

残念ながら、そんなに甘くはありません。近年ではリモートワークが普及しており、離れた州にすみながら別の州にある会社で働く人も増えているので、この点は多くの人に注目されています。

結論から言うと、所得税は会社がある州の税法によって徴収されるので、オクラホマ州の会社で働く人なら、自宅がテキサス州にあっても所得税はオクラホマ州で徴収されます。

逆に、テキサスにある会社で働いている人がオクラホマ州で生活しているなら、テキサスの州税法に基づくので、所得から州税は引かれません。

もちろん、州税はその州によってややこしいので、全員がそうですと線引きすることはできません。

しかし一般的には、

  • 会社都合のリモートワーク →住んでいる州から課税
  • 自分都合のリモートワーク →会社がある州から課税

となっています。

毎年行うTax Returnでは、住んでいる場所の州、そして会社がある州への両方に税金の申告を行います。

基本的に、二重取りされることはありませんが、そのあたりの取り扱い方法も州によって違います。もし興味のある方は、IRSのサイトでお勉強してみて下さいね。

相続手続きを簡単にするならコレがおすすめ!

前回は、日本の親からの相続手続きにおいて、私達が海外にいると手続きが面倒になるお話をしました。→前回の記事はこちらから

重い腰を上げて終活に乗り出した父は、遺産分割協議書を作成するプロセスの中で、海外で暮らす私のサイン証明をとる作業がものすごく面倒になるのでは。。という壁にぶち当たりました。

そこで、プロの司法書士へ相談に行ったのです。

さすが司法書士、あっさりと正解を父に教えてくれました。それが、

公正証書遺言を作っておく

事です。

公正証書遺言は、亡くなる予定の人、つまり私の場合には父なのですが、父が認知症などにかかる前に作っておき、公正証書として保管する必要があります。

これがあると、なんと遺産分割協議書が不要となるのです!つまり、面倒なサイン証明なども必要ありません。

公正証書遺言を執行する段階で、相続人全員の戸籍謄本が必要となります。

私の場合、日本国籍を放棄しているので、戸籍謄本はもうありません。しかしその代わりに、除籍謄本を提出すれば良いとのこと。これなら、役所に行ってすぐに取得できます。

ただし、公正証書遺言書があっても、銀行口座や不動産の名義を自分にする場合には、その手続きの中でサイン証明は必要になります。でも私の場合には、何も残してもらわなくて良いので、不要です。

とりあえず私にとっては、遺産分割協議書の作成に費やされる長い期間や面倒な労力がなくなるので、これが正解だと思いました。