クレジットカードの不正利用は日常茶飯事!どうすれば良い?

クレジットカードを利用する人にとっては、万が一の不正利用の際にどう対処すればよいかを知っているかどうかで、安心感は大きく変わりますよね。私は基本的にキャッシュレスな生活をしていて、お財布の中に現金は2,3ドル程度しか入っていません。少額な買い物でも、駐車場の支払なども、そして自動販売機でも全てカードが使えるので、現金が必要なことって、近年では本当に少なくなりました。

しかし、クレジットカードやデビットカードを使う機会が増えれば増えるほど、やはり不正利用の被害にある確率は高くなります。私自身、これまでカードを紛失したとか、友人に貸したということは一度もありませんが、それでも不正利用されたことは何回かあります。どのように解決すれば良いのかを、ご紹介しますね。

目次

  1. 不正利用は増えている、しかし消費者は守られている!
  2. アメリカのDisputeはオンラインでもできる!
  3. Disputeの流れ
    1. カード会社のマイアカウントにログインする
    2. 不正利用された取引をピンポイントで選択する
    3. 報告すると、カードは使用停止
    4. すぐに返金してくれる、そして調査がスタート
    5. 調査にかかる期間は約1ヶ月程度
    6. うっかりDisputeしたものが自分のチャージだった!どうする?
  4. Disputeはクレジットスコアに影響する?

1.不正利用は増えている、しかし消費者は守られている!

日本よりもキャッシュレス化が進んでいるアメリカでは、ほぼすべてのクレジットカードおよびデビットカードに対して、「万が一の際の不正利用に関しては、ユーザーに支払い責任はありませんよ」というプロテクションがついています。以前では、クレジットカードだけについていた補償で、デビットカードにはついていませんでした。でも現在では、デビットカードにもついているので、不正なチャージがあっても、ユーザーは費用負担する必要はありませんし、裁判で戦う必要もありません。全て、カード会社および金融機関が代理で対応してくれます。

ほぼすべてのカードにこの補償はついていますけれど、100%ついているかどうかは、ごめんなさい、ちょっとわかりません。そのため、もしもこれから新規でカードを作るなら、この補償がついていることを確認した上で申し込むことをおすすめします。

この補償はスタンダードな補償としてついています。有料オプションではありません。もしも有料オプションだとしたら、別のカードを検討したほうが良いかもしれませんね。

ちなみに、不正利用を報告することを、Dispute(ディスピュート)と言います。日本では、チャージバックと呼ばれている制度ですね。

2.アメリカのDisputeはオンラインでもできる!

私は、日本でチャージバックをした経験がないので、どのぐらい面倒な手続きなのかは分かりません。しかしアメリカでは、複数の金融機関でDisputeをしており、流れはだいたい把握しています。

アメリカのDisputeは、金融機関によって、オンラインでできることもあれば、カスタマーサービスへ電話をかけてDisputeする場合もあります。英語が苦手な人にとっては、オンラインの方が便利だと思います。でも、Disputeの手続がオンラインでも電話でも、手続きの流れ自体は変わりません。

3.Disputeの流れ

Disputeの流れをご紹介しましょう。

  1. カード会社のマイアカウントにログインする
  2. 不正利用された取引をピンポイントで選択する
  3. 報告すると、カードは使用停止
  4. すぐに返金してくれる、そして調査がスタート
  5. 調査にかかる期間は約1ヶ月程度
  6. うっかりDisputeしたものが自分のチャージだった!どうする?

カード会社のマイアカウントにログインする

オンラインでDisputeする場合には、カードの公式ホームページからログインしてください。どこにDisputeのメニューがあるかは、ホームページごとに異なりますが、カスタマーサービスのメニュー内に設置されていることもあれば、一つ一つの取引(Transaction)の画面からDisputeできることもあります。

不正利用された取引をピンポイントで選択する

どの取引が不正利用されたのかを、ピンポイントで選択していきます。1つだけ不正利用された場合もあれば、複数の不正利用もあります。一つ一つに対してDisputeが必要なこともあれば、複数まとめてDisputeできることもあり、金融機関ごとに異なります。

報告すると、カードは使用停止

不正利用をDisputeすると、多くの場合には、そのカードはCompromiseされたとみなされて、使用が停止となります。もしも夫婦Joint名義で持っていたクレジットカードなら、同じカード番号なので、どちらも使用停止となります。デビットカードの場合には、口座名義はJointでも、カードの番号は夫婦で異なり、不正利用された人のカードのみが使用停止となります。

カードが使用停止になっても、すぐに新しい番号のカードを郵送してくれます。ただし、今日Disputeしたら明日に新しいカードが届くというほどの迅速さではありません。早くても数日、遅ければ1週間程度は、カードがなくて不便極まりない生活となってしまう可能性はあります。

アメリカのクレジットカード事情についてはこちらから

まず返金、そして調査がスタート

Disputeすると、当日もしくは翌日あたりに、不正利用分の金額と同額を、とりあえず返金してくれます。この「とりあえず」というのは、その後金融機関が調査を行い、もしも不正利用でなくてユーザーに非があると分かった場合には、再度その金額がチャージされるからです。

しかし、本当に不正利用なら、堂々としていて問題ありません。

調査にかかる期間は約1ヶ月程度

金融機関の調査は、早ければ2週間程度、平均すると約1ヶ月ぐらいかかることが多いですね。どんな調査をするのかというと、不正利用があった業者やショップへ問い合わせをして、その利用に関して、不正な利用かどうかを確認します。例えば、支払いの際に署名をしているなら、署名を確認して、本人ではないことを確認するのだと思います。

もしも海外で不正利用されたという場合には、Disputeの調査は結構素早く終することが多いようです。私は以前、自宅から車で約2時間のロケーションで、不正利用をされました。その時には、Home Depotで$1,000、Bed Bath&Beyondで$400程度の利用でした。その時にはオンラインではなく電話でのDisputeでしたが、カスタマーサービスの人に「自宅から結構近いですよね?」的な質問を受けたことを覚えています。

しかしそういう質問は、決して「実は不正利用じゃないのでは?」という疑いではなくて、カード払いをしたけれど覚えていないというケースがあるからなのでは、と思います。だって、自分が使ったものをうっかり忘れていた場合でも、Disputeをすれば金融機関は人件費をかけて調査するわけです。無駄な手間を省くために、確認しているのでしょう。

Disputeの調査が終了すると、金融機関によっては、「Disputeの調査が終了しました」というレターを郵送してきます。何も送ってこない金融機関もあります。

うっかりDisputeしたものが自分のチャージだった!どうする?

お恥ずかしながら、私はコレ、一度だけ経験があります。我が家では、光熱費などもすべてクレジットカード払いにしており、給料日に必要経費をカードへ支払っています。ショップでの買い物なら、Macy’sとかBestBuyなど店名がはっきり取引明細に記載されるので、自分が使ったかどうかは明白です。

しかし、光熱費の支払だと、利用している業者とは全く違う、聞いたことがない業者からのチャージになっていることがあります。要注意です!これは、公共料金を提供している業者が、支払い業務を他社に委託していることで起こります。

私がうっかりDisputeしたものは、電気料金でした。この時には、Disputeしてから2週間ぐらいで金融機関から電話がかかって来て、「この料金、公共料金っぽいのですが、本当に身に覚えがありませんか?」と質問されました。

「え?公共料金はカード払いしてるので、もしかしたら自分かもしれない」と思い、その場でパソコンを立ち上げて確認した所、電気代とぴったり同額でした。この時には、悪意があるDisputeではなかったので、ごめんなさいと謝罪をして許してもらえました。

ちなみに、悪意のあるDisputeをすると、カードが使用停止になるだけでなく、訴訟問題とか刑事事件に発展するリスクもあります。くれぐれも、悪知恵は働かさないようにしましょう!

4.Disputeはクレジットスコアに影響する?

クレジットカードやデビットカードの不正利用をDisputeした場合、基本的にはクレジットスコアにマイナスの影響はありません。しかし、場合によっては不正利用のせいで不本意にクレジットスコアに影響が出てしまうケースはあります。

クレジットスコアやクレジットレポートについてはこちらから

不正利用のせいで自動引き落としができなかった場合

デビットカードを使っていると、クレジットカードへの支払やローンの支払いを、自動振り替えできる設定にしている人は多いですよね。自分自身ではきちんと十分な残高が口座に残っていることを確認していても、不正利用のおかげで残高不足となり、自動引き落としができない可能性は、ゼロではありません。

もしも残高不足で引き落とし不能となってしまったら、自動車のローンでも住宅ローンでも、支払い遅延というマイナスの影響を受けてしまいます。多くの金融機関では、ローンやカードの支払期日を設定するだけでなく、数日間のGrace Periodという枠を設けており、その期間内に支払いをすれば、遅延の扱いにはなりませんよ、というルールがあります。

不正利用にすぐに気づいてすぐにDisputeすれば、即日もしくは翌日あたりに返金されるので、ローンの引き落としも遅延にならない枠内で対処できる可能性は高くなるでしょう。しかし、精神的なストレスがマックスになることは、言うまでもありませんね。

そうした悲劇を回避するためには、銀行口座にOverdraft Protectionを付けることをおすすめします。これは、例えばChecking Accountの口座が不足しているけれどショッピングやカードの支払いなどが必要な時には、ペナルティを払うことでSavingAccountから自動的に口座振替してくれる、というサービスです。多くの銀行では、無料で設定できることが多いですし、オンラインでも簡単に設定できます。

ちなみに、このOverdraft ProtectionによってSaving口座から自動振替されると、ペナルティとして約12ドルぐらいがチャージされます。これは1日1回のペナルティです。同じ日に何回もショッピングや支払いがあってマイナスが大きくなっても、ペナルティは12ドル程度。わずか1ドルの残高不足でSavingから自動振替された場合でもペナルティは12ドルとなります。

一般的に、店舗を持たないネット銀行では、このペナルティは無料の設定が多いです。そのせいでしょうか、近年では規模が大きな銀行でも、ペナルティを無料にするところが増えています。とても良いですね。

[マネー講座3]カネは平等じゃない!

これまでのマネー講座では、どんな収入でもしっかりと将来に向けて資産形成するために必要なマインドについて学びました。いよいよ今回は、より実践的な内容になります!いきなりここから読んでいただいても置いてきぼりを食らうということはありませんが、まずは正しいマインドを持ったうえでこの実践編を読んでいただいた方が、より納得できるかと思います。

[マネー講座1]カネに舐められるな!主導権を掴め!はこちらから

[マネー講座2]過去を振り返るべからず!無意味な期待もするべからず!はこちらから

目次

  1. 人生は一度きり、だからこそ心の平和が欲しい!
  2. 考えられる最悪の状況とは?
  3. 心とカネの関係
  4. 親も子も悩む「教育費」
  5. 首を絞める「クレジットカード」の対処法
  6. まとめ

1.人生は一度きり、だからこそ心の平和が欲しい!

人生は一度しかありません。YOLO(You Only Live Once)という言葉もあり、一度きりの人生なのだから充実したものにしようという意味で使われています。しかしこうした言葉を聞くと、とかく

「人生は楽しむべき。貯金なんてしてる場合じゃない」

「なるようになる。若いうちはどんどん使ってどんどん遊べ」

「資産形成?そんなものは年取ってから考えればよい」

と刹那的な発想になってしまう人は少なくありません。ハッピーという感情と、カネという現実を切り離して考えることができず、どちらか一方を選ばなければいけないと考えてしまうのです。

ケーススタディ:9-11のその後

アメリカでは、2001年にニューヨークの貿易センタービルがテロリストによって攻撃されるというショッキングな出来事がありました。多くの人が亡くなりました。政府から遺族へ支給されたお見舞金はとても少なかったと以前メディアで話題になりましたが、それとは別に、多くの人が生命保険によってまとまったお金を手にしました。

生命保険というのはもともと、自身に万が一のことがあった時に家族が路頭に迷わずに済む、という目的で加入するものです。9-11で保険金を受け取った遺族の中には、もちろん当面の生活費に充てるなど、必要な所に使った人はたくさんいました。

しかしその一方で、それまでの人生で手にしたことがない大金を手にしたあまり、完全に間違った使い方をしてしまった人がたくさんいたことはご存知でしょうか?

  • お金に困っていた友人に、まとまった金額を渡して助けた
  • 故人が生前に夢だと語っていたビーチフロントに別荘を買った
  • 親戚がおカネを貸してほしいと寄って来て、手元にほとんど残っていない
  • 自分をハッピーにするために使わなければいけないと考え、欲しくもない高級ブランドのバッグを買いあさった

など、例を挙げたらきりがありません。

どんなおカネの使い方をしても、使ったその時には一時的にハッピーな気持ちになれるかもしれません。しかし、その後の生活は大丈夫なのでしょうか?

多くの人は、生命保険を受け取ったものの、何に使ったのかよくわからないうちになくなってしまい、愛する人を失った悲しみが消えるわけでもなく、それでいて生活にも困窮するという事態に陥ってしまいました。

ケーススタディ:アリとキリギリス

日本人なら誰もが知っているイソップ童話の一つに、アリとキリギリスがあります。これは、夏の間に働きもせずに遊び惚けていたキリギリスと、冬に備えて夏の間、遊びを我慢してコツコツと働き続けたアリを描いた寓話です。

この物語の結末には、いろいろなパターンがあります。その中でも、後から書き換えられた結末ではなく、オリジナルの結末はどうだったのか、知っていますか?

これは、「アリはキリギリスを助けず、キリギリスは死んでしまう」という結末です。モラル的に問題があるということで、アリはキリギリスを助けるという結末に後から書き換えられたりもしましたが、残念ながら助けてしまったのでは、イソップが最初に目的としていた「学び」の方向がずれてしまいます。

アリとキリギリスは、私が大好きな寓話です。その理由は、アリとキリギリスそれぞれの生き方と結末が、おカネに対する考え方と将来起こるであろう結末に、非常に類似しているからです。

アリが夏に必死に働いたのは、どうしてでしょうか?働きたいからではありません。遊びたくなかったわけでもないでしょう。遊びたいという「感情」を我慢して、「必ずやってくる冬」のために、コツコツと貯蓄をしたのです。

その一方でキリギリスは、「将来のことを考えず」「なんとかなるさ」という気持ちを持ち続け、「今の幸せ」を重視していました。その後に回ってきた「ツケ」が、死だったのです。

2.考えられる最悪の状況とは?

おカネが全てではありません。しかし生きていくうえでは、全ての事におカネが必要です。これ、闇金ウシジマ君の名言の一つです。私達の人生にとって、考えられる最悪の状況とは、何なのでしょうか?

そうです、キリギリスのような「死」です。

具体的には、

  • 年金が入ってこない(働いて年金を収めていなければ、一定の年齢に達しても年金はもらえません)
  • 生命保険がない(加入して長期間払い続けなければ、受け取れません)
  • 貯金がない(これもコツコツと貯め続ける作業が必要です)

これらが全て当てはまってしまうと、老後はとても大変な貧困を経験することになるでしょう。現代社会なら、公的機関からの福祉サービスがありますから、キリギリスのような死を迎えずに済むかもしれません。しかしその場合でも、決してハッピーとは言えない生活が永遠と続いてしまいます。

どうすれば良かったのか?

生命保険を受け取った遺族を思い出してください。この遺族たちは、どうするのが正解だったのでしょうか?

おカネの観点からみる正解は、「負債を可能な限り完済する」の一択です。

世帯ごとに、抱えている負債は異なります。金額が大きいものだと、家のモゲージ(住宅ローン)があるでしょう。その他には、自動車ローンやクレジットカードの返済、その他学生ローンの返済もあるかもしれません。

生命保険のようなまとまった金額が入ってきた場合には、まず最初に、負債をできるだけ完済するのが、将来的にハッピーになるためには最善です。返済してもしなくても、故人をなくした悲しみは消えません。数年後に振り返った時、生命保険で負債がなくなっていれば、心情的な悲しみは残っていたとしても、金銭的な苦しみは軽減できるでしょう。

しかし返済していない場合には、心情的な悲しみに加えて金銭的な悲しみも加わって、二重の苦しみが続くことになってしまいます。

ちなみに、臨時収入が入った場合の賢い対応という点では、宝くじに当たった場合や、ボーナスが入った場合なども該当します。

3.心とカネの関係

人生は一度しかありません。だからこそ、できるだけ多くの時間をハッピーに過ごしたいものです。しかしハッピーでいることは、必ずしも散財しろとか浪費するのが良いというわけでもないのです。

ハッピーな人は、心に余裕が生まれます。焦りや恐怖、不安から解放されて、もっと幅広く物事を見ることができるようになります。おカネについても、例外ではありません。

ケーススタディ:株価急落

stock exchange board

全く同じ状況にいても、心にどれだけの余裕があるかどうかで、対応は大きく変わります。例えば、同じ時期に同じ証券会社で、同じ株銘柄を同額購入した2人がいたとしましょう。

Aさんは、株だけでなく他にも預貯金を持っており、長期的な資産形成に積極的に取り組んでいます。一方のBさんは預貯金が全くなく、この銘柄の株価が上昇してくれなければ真剣に困るという状況です。

この二人、株価が急落した場合に、どんな対応をすると思いますか?仮に、同じファイナンシャルアドバイザーが「もう少し待つと株価は再上昇するから、待った方が良い」とアドバイスをしても、心の余裕で人の行動は大きく変わります。

Aさんは専門家のアドバイスを受け、「底値なら買い増そうかな」と考え、更に投資をしました。

しかしBさんは、専門家にそうアドバイスされても不安を抑えられず、手持ちの75%を手放してしまいました。

全く同じ条件で同じものを購入しているわけですから、AさんとBさんが持っている銘柄の時価は全く同じです。その状況でも、心に余裕がある人なら「底値なら買い増して、将来増えることに期待しようかな」と考えられます。しかし余裕がなければ、「このまま下がり続けたら自分には何も残っていない」という恐怖心から、損切りという手段を選択するのです。

株価が急落した時に、買い増すことが良いのか、それとも損切りするのが良いのかについては、市場の状況によっても変わるため、必ずしも買い増すことが良いというわけではないでしょう。しかし、心の余裕という点では、AさんとBさんとでは明確な差があることはお判りいただけたのではないでしょうか。

4.親も子も悩む「教育費」

毎年上がり続ける教育費ですが、アメリカの私立大学の中には、年間の学費が8万ドル(約880万円)という信じられない大学もたくさんあります。4年間通えば、かかる学費だけでも家が一軒買えるほどになってしまうでしょう。

私立大学にかかる学費がこんなに高くても、アメリカ人全員がこの金額を子供が大学へ進学するまでに貯蓄できるわけではありません。一部の上級国民を除いた大半は、教育ローンなどのローンを頼らなければ、学費を工面できません。

ケーススタディ:学費地獄で親破滅

group of friends hanging out

多くの子供は、親の真の経済状況を理解しているわけではありません。私の父親のように、親が毎日のように「あーうちはカネがねー」と言っていれば、そうなのだろうという気もするでしょう。しかし多くの場合には、親は子供に気を遣わせないように、少しぐらい苦しい状況でも隠そうとしますよね。子供が大学を選ぶ際にも、カネが原因であきらめさせたくないという一心から、ついつい無理をしてしまいがちです。

Aさんは、子供のころから比較的欲しいものは何でも親に買ってもらえたので、「うちはそれなりに裕福な家庭なのだ」という意識を持っていました。大学を選ぶ際にも、田舎にある大学ではなく、刺激的な都会にある大学へ行きたいと思いました。親に相談したら、二つ返事で「行きたいところに行けば良い」と言われたほどです。

彼女が進学した大学は、ニューヨークのマンハッタンにある大学でした。学費と寮費だけでも結構な金額を親は負担してくれていましたが、Aさんは大学2年生から、友達とアパートを借りて住むことにしたのです。寮費と比べるとアパート代は若干高かったのですが、Aさんは「うちの親なら大丈夫」と思っていました。

その後も、休みには友達とショッピングや外食を楽しんだAさん。正直なところ、親にどのぐらいの金銭的負担がかかっているかは、あまり考えていませんでした。

そんなAさんが大学4年生の時、両親が持ち家を手放してアパートへ引っ越すことを知りました。不思議に思ったAさんは、両親に聞きました。父親は「アパート生活も悪くないと思ってね」とダウンサイズを強調していましたが、母親の表情が暗いことに気づいたAさんは、母を問い詰めたのです。そうして母の口からきいたことは、Aさんにとって衝撃的でした。

なんとAさんの両親は、Aさんの学費を捻出するために、ローンを借り、それでも足りない分はクレジットカードを使い、それでも足りなくなったために自宅を担保に入れてお金を工面していたのです。そんな時、父親の会社が倒産してしまい、毎月の支払ができなくなってしまったのです。

Aさんは憤慨しました。自分は別に、生活費が高い都会の大学へ進学する必要はなかった。なんなら地元の大学へ進学して自宅から通学し、アルバイトをしながら自分で学費を工面することもできた。寮からアパートに引っ越す必要もなかったし、外食やショッピングもする必要がなかった。もしも親がそんな状態だと知っていたのなら…。

しかし、どう思ってももう遅すぎます。

何が間違っていたのか?

このケーススタディでは、何が間違っていたのでしょうか?

間違い1:親子で経済状態の認識が違っていた

親子でも、家庭の経済状態を正しく認識しておくことは、とても大切なことです。しかも子供は、大学へ進学するぐらいの年齢になれば、大抵のことは理解できます。Aさんの場合には、親がAさんに対して家庭の経済的な事情を一切話さないまま、Aさんは裕福な家庭だと思い込んでしまったことが1つ目の間違いです。

経済状態を理解した上で、それでもAさんが都会の大学へ進学したいと考えるなら、奨学金に応募して負担分を減らしたり、アパートではなく寮に住むとか、キャンパス内でアルバイトをして生活費で親に負担をかけないようにするなど、できる事はたくさんあったでしょう。

間違い2:親が教育ローンを組んだ

親が教育ローンを組む家庭は、たくさんあります。必ずしも、これが間違っているというわけではありません。しかし、自宅を担保にしてまで借りなければいけない経済状態の場合には、親は教育ローンを汲むべきではないのです。

教育ローンは、大学に進学する子供自身でも借りることができます。金利の面で若干のハンデはあるものの、子供は大学を卒業した後に何十年という期間があり、働きながら少しずつ返済できます。

しかし親はどうでしょうか?多くの場合、子供が大学に進学する頃には、親は定年を迎えるまで残り僅かという年齢です。その時点でそれまでの貯蓄を使い果たしたり、自宅を担保に入れてまでローンを借りることは、どんな目的であっても賢明ではありません。

大学の学費を安くする方法についてはこちらから

どうするのが正解だったのか?

それでは、Aさん親子はどうすることが正解だったのでしょうか?

adult affection baby casual

進学前に親子で心を開いて家庭の金銭事情を話し合うべきだった

Aさん親子に限ったことではありませんが、大学への進学を控えている子どもがいる家庭なら、家庭がどういう経済状態なのかを話し合うことは、決して悪いことではないと思います。私の親のように、口を開けば「うちはカネがない」と言うのはNGです。それでは子供が、「本当は持っているのに出したくないから嘘をついている」という気持ちになってしまうでしょう。

話し合う際には、親も正直に状況を説明しましょう。

「大学進学用としてXXXドル貯めてきた。この金額までならキャッシュで払うことができる。しかし、それを超える金額は、教育ローンを借りなければいけない、親の定年まであとXX年ということを考えると、親が借りられるローンの金額は、XXXドルぐらいだと思う。4年間にかかる学費がそれ以上の場合には、申し訳ないが、自身でローンを組んでもらうしかない。収入がなくても学生なら教育ローンを借りることは可能だ。その場合には、親が連帯保証人になっても良いと持っている。」

と正直に説明すれば、子供も大学選びをより真剣に、費用のことも考えながらしたのではないでしょうか。

子供にNOというべきだった

Aさん家庭では、Aさんの大学生活に水を差してはいけないという思いから、親が経済的な困窮に陥っても、Aさんにはできるだけの工面をしてきました。しかし、それは本当にAさんのためになったのでしょうか?事情を知ったAさんに、罪悪感ばかりを植え付けてしまったのではないでしょうか。

Aさんの両親は、父親の会社が倒産した時に、Aさんに隠さず正直に報告するべきでした。また自宅を担保に入れてお金を借りる前に、Aさんに教育ローンを借りて欲しいと言うべきでした。それに、Aさんからショッピングや外食でお小遣いが足りないとおねだりされた時に、アルバイトをして自分でお金を稼ぎなさいと諭すべきでした。

後から後悔しても、全て後の祭りです。

この状態で子供はどうすべきか?

Aさん家庭では、Aさんが無事に大学を卒業するまでに、気が遠くなるような負債を抱えることになってしまいました。この負債、全てAさんの学費や生活費、その他娯楽費として使われたものです。

Aさんに支払い義務があると思いますか?それとも、親が勝手にしたことだから、親が黙って受け入れるべきだと思いますか?

おカネに対して賢い選択をしたいなら、この負債は、親が返済を続けるべきです。理由をお話ししますね。

Aさんの両親は、既に預貯金を失い、自宅も失い、大きな負債を抱えています。たとえAさんが大学卒業後に自宅のそばで仕事を見つけたとしても、簡単に完済できる金額ではありません。それどころか、共倒れになってしまう可能性が高いでしょう。

Aさんには未来があります。大学で学んだ知識があります。それを生かして、自分のポテンシャルを最大にできるような仕事に就くべきです。自分の足で立ち、安定した生活を手に入れることができれば、もしかしたら将来的には両親の金銭的なサポートができるかもしれません。

Aさんの両親は、既に収入と支出のバランスが取れず、経済的な下り坂を猛スピードで転がり続けています。年齢のことを考慮すると、この状態から負債を完済して元通りの生活を手に入れることは、難しいでしょう。

この場合、Aさんの両親にできる事は、債務整理、つまり破産です。破産しても、教育ローンについては返済免除はありません。しかしそれ以外の負債に関しては、たとえばローンやクレジットカードの支払などは、全て返済免除となります。返済額が少なくなったうえで、Debt Consolidateという「おまとめ」のサービスを利用すれば、毎月返済ができる金額で、最低限の生活が遅れる可能性が見えてきます。

5.首を絞める「クレジットカード」の対処法

a person holding cards

日本では、クレジットカードは利用した分を全額、翌月に完済するシステムですよね。近年ではリボ払いや分割払いも利用しやすくなっていますが、それでもアメリカの「完全リボ払い」システムと比較すると、クレジットカード地獄に陥るリスクは少ないと思います。

アメリカでは、クレジットカードの返済は基本的に、利用金額に対して数パーセント程度を支払えばよいというシステムになっています。それに、クレジットカード会社は年に1度ぐらいの頻度で、利用金額の上限をアップしてくれます。日本よりもカード払いが一般的ですし、複数のカードを使いながら、あっという間に多重債務者になってしまう人は少なくありません。

どこの国に住んでいても、これからの社会は確実にキャッシュレス化が進みます。そのため、カードを持たないという選択は、賢明ではないでしょう。しかし、だからと言って複数枚のカードを同じように使うのは、賢くありません。

クレジットカードは多くても3枚まで

所有するクレジットカードは、理想は2枚まで、多くても3枚までがベストです。このうち、最も年利が少ないクレジットカードのみをお財布に入れ、そのカードだけを使うようにしてください。そうすることで、毎月のカードの返済が1つだけになります。

残りのカードは、お財布に入っていると誘惑に駆られてしまう可能性があるので、できるだけ自宅で保管することをおすすめします。よくファイナンシャルアドバイザーは、「水にカードを鎮めて凍らせれば、使いたくても使えないから良し」というアドバイスをしますが、氷漬けにしなくても、手が届きにくい場所に閉まっておけばOKです。

テレビを見ながらサッと出せてオンラインショッピングの決済に使えるような場所はNGです。できるだけ、取り出すのが面倒な場所に閉まっておくのがベストです。

複数のクレジットカードの返済をまとめたい、どうする?

複数のクレジットカードを使っていて、今更1枚にしろと言われても無理!という時には、どうすれば良いのでしょうか?

これは、パワーペイメント(Power Payment)のスキルを使うのがおすすめです。

クレジットカードはそれぞれ、金利が異なります。金利を比較して、最も高いカードから、集中的に返済していくのが、パワーペイメントです。他のカードの返済をミニマムにおさえ、余力を金利が最も高いカードへ注ぎます。こうすることで、金利が高いカードの残高が下がってきます。

もしも可能なら、金利が高いカードから低いカードへのTransferという方法もあります。ただし、Transferの際には手数料が取られることがあるため、カード会社から送られてくるキャンペーンなどを利用することをおすすめします。

どのぐらいの残高があるかによって、クレジットカードを完済する期間は異なります。しかし、カードは使わなければ残高は増えません。せいぜい、毎月かかる利子の分だけ増えます。毎月400ドル(4万5千円程度)を返済し、利息分が80ドル(8,800円程度)かかるなら、毎月カードの残高320ドルずつ減る計算となりますよね。、これで、あと何ヶ月で完済できるかの見通しが立つでしょう。

6.まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、私達の日常生活の中でも役立つマネーの賢い対処法をご紹介しました。

  • 生命保険(宝くじなども含む)まとまった一時金が入ったら、まずはローンなどの負債を完済
  • 教育費が親の老後資金を脅かしてはいけない
  • 大学生の子供でも教育ローンは借りられる
  • クレジットカードは多くても3枚まで、そのうち使うのは1枚のみ
  • 複数のクレジットカードがあるならパワーペイメントで数を減らそう

知っておくだけでも将来どこかで役立つことがあるかもしれません。

もしよろしければ、他のマネー講座記事もご覧ください。

    読んでいただき、ありがとうございました。

    アメリカのお取り置きサービス!Layawayって何?

    お店にショッピングに行ったら、とても気に入った商品を見つけた!でもお金がなくて買えない。お金を貯めるまで待っていたら、きっとあの商品が売れてしまう。そんなジレンマを抱えている人におすすめなのが、アメリカならではの便利なシステム、Layaway(レイアウェイ)です。

    どんな仕組みで利用でき、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?

    目次

    1. Layawayって何?
    2. Layawayの仕組み
    3. Layawayのメリットとデメリット
    4. Layawayが利用できるおすすめショップはココ

    1.Layawayって何?

    Layawayとは、1980年代に始まった「お取り置き」システムです、現在はクレジットカードがあれば、Layawayを利用しなくても、欲しい商品はお金がなくても購入できますが、クレジットカードが作れない人や、クレジットカードを利用すると利息がかかるから嫌だという人には人気があります。

    Layawayがスタートしたのは、アメリカで起きた大恐慌の頃でした。どこの家庭でも家計がきつく、欲しいものが買えない状態に、国民はストレスを感じていたのです。そんな時に登場したLayawayですね。当時はクレジットカードなんてありませんでしたから、お金がなくてもショッピングができるという魅力はあっという間に国内に広がり、多くの人が利用するシステムとなりました。

    現在でもLayawayをしているショップはたくさんあります。ニーズに合わせて利用してみてはいかがでしょうか?

    2.Layawayの仕組み

    Layawayの仕組みは、いたって簡単、そして単純です。クレジットカードのような審査はありませんし、Layawayに対応しているお店なら、いつでもどこでも、誰でも利用できます。

    私も20年ほど前、お金がなかった頃に、何度か利用したことがあります。欲しかったのは子供向けのおもちゃで、金額的にはそれほど多額ではありませんでした。でも、夏に見つけたそのおもちゃは、クリスマスプレゼントとして買うには早すぎる、だけど待っていたら売り切れるかもしれない、という不安や焦りがあり、最終的にLayawayを利用して、クリスマスまでにピックアップするという計画を立てたのです。

    Layawayの仕組みは、とてもシンプルです。欲しい商品を店にキープしておいてもらい、自分自身で分割払いをするのです。満額を支払ったら、その商品を店からピックアップできます。利息などはかかりませんし、欲しいサイズや色が売り切れになってしまうリスクもありません。自分が選んだ商品が、そっくりそのまま店がキープしてくれます。

    分割払いは、基本的には自分自身で自由に決めることができます。お給料日ごとに、今回は20ドル払おうかなとか、今回は他に出費があってきついから10ドルだけにしようかなとか、クレジットカードのように最低返済額などはありません。分割にするのが面倒になったら、残額を支払ってピックアップすることも可能です。

    ステップ1:ショップでLayawayをしているか確認

    カスタマーサービスに行って、Layawayができるか確認しましょう。できなければクレジットカード払い、できるならLayawayを利用すれば、クレジットカードよりも利息分だけ安く購入できます。

    ステップ2:欲しい商品をLayawayのカウンターに持っていく

    Layawayは一言で言えばお取り置きです。気に入った商品をLayawayのカウンターに持っていくと、その商品をピックアップする日まで裏でキープしてくれます。

    Layawayの際には、名前や電話番号、住所などを聞かれます。また、どの商品を店でキープするかが明記されたレシートみたいなものをくれます。この紙を保管しておけば、いつどの店で何をLayawayしたかが分かりますし、いくら払ったのかについても把握しやすいですね。

    ステップ3:満額を払ったら、いよいよ商品をピックアップ

    Layawayでは、消費税も含めた合計金額を満額払えば、商品をピックアップできます。例えば、家族のために購入した商品をLayawayするということも可能です。クリスマス前ギリギリにピックアップしたければ、最終の支払をクリスマスのギリギリ直前まで待てばよいのです。

    クレジットカードで購入すると、買った商品をどこかに隠さなければいけませんし、クリスマスの前に本人に見つかってしまうと、せっかくのサプライズが台無しです。Layawayなら、商品の隠し場所は「店」なので、安心です。

    3.Layawayのメリットとデメリット

    Layawayのメリットは、

    • お金がなくても商品が買える
    • サイズや色が売切れる心配がない。欲しい商品を自分で選び、店が預かってくれる。
    • クレジットカードのように利息が付かない
    • サプライズのギフトに利用するなら、隠し場所を探す必要がない。
    • ピックアップの跡に返品してもOK

    などがあります。一方のデメリットは、

    • 今すぐ持って帰りたい時には、クレジットカードの方が便利
    • 店の保管状況によっては、汚れたり壊されるリスクがある
    • 全ての店が対応しているわけではない
    • 頭金(Down Payment)が必要な所もある
    • シーズン性が高いものは無理
    • 店や商品によって、ピックアップまでの期間が決まっている

    と言ったところでしょうか。

    私も、これまでに何回かLayawayを利用しましたが、プラスチックのおもちゃなどは、どうやら保管状況が悪かったらしく、壊れたものをピックアップしたことがありました。残念ながら、それはピックアップした直後に返品し、これまでコツコツ払い続けてきたお金を全額返金してもらいました。

    4.Layawayが利用できるおすすめショップはココ

    全国に、Layawayができるショップはたくさんあります。その中から、多くの人が利用するショップを紹介しますね。

    Baby Depot

    赤ちゃん用品って、カーシートとかベビーベッドのように、意外とコストがかかりますよね。そういうアイテムは、クレジットカードを使って上限マックスに使うのではなく、Layawayでちびちび払うのがおすすめです。Baby DepotのLayawayでは、

    • 手数料は$1から$5とリーズナブル
    • ダウンペイメントは購入金額の20%
    • キャンセルしたらキャンセル料$10

    という特徴があります。

    Big Lots

    家具など高額商品を取り扱っているBig Lotでも、Layawayができます。

    • 手数料は無料
    • 頭金も不要
    • キャンセルした時のキャンセル料は$5とリーズナブル

    Hallmark Gold Crown

    ショッピングモールの中に入店していることが多いHallmarkのお店。素敵なカードや置物などで人気がありますよね。このお店でも、Layawayをしていて、クリスマスに向けてのシーズンは大人気です。

    • Layawayできるのは7月から12月まで
    • 頭金は20%
    • 手数料はケースバイケース

    Walmart

    アメリカ国民の90%は日常的に足を運ぶと言われているWalmartでも、Layawayをしています。

    • 手数料は10%から30%と若干高め
    • 頭金は不要
    • 購入金額の合計が$155以上に限る

    アメリカらしい生活を満喫したい人は、ぜひ一度ぐらいは経験するのも良いかもしれませんよ!

    日本から現金はいくら持っていく?

    目次

    1. アメリカドルはどこでゲットできる?
    2. こんな方法もアリ

    1.アメリカドルはどこでゲットできる?

    アメリカへ行く際には、現地通貨のアメリカドルをいくらかゲットしておくと安心ですよね。アメリカドルを手に入れる方法には、

    の4通りがあります。それぞれメリットとデメリットがあるので、ニーズに合わせて使い分けるのがおすすめです。

    日本国内の銀行に行く

    飛行機に乗る前にアメリカドルをキャッシュで持っていたいという人におすすめの方法です。都市銀でも地方銀行でも、基本的にはアポなしで両替することができます。

    国際空港なら、空港内にも両替できる窓口があります。両替レートは若干割高かもしれませんが、搭乗ギリギリでやっぱりキャッシュが欲しいという時には安心ですね。

    ただし、大金を持ち歩くのは危険なので、両替するのは渡米1週間から2週間に必要な金額に留めておきましょう。

    日本国内の両替ショップへ行く

    両替ショップや金券ショップでも、日本円かアメリカドルへの両替ができます。近年では、外貨両替宅配サービスなどもあって、ネットで両替の申し込みができる業者も多いですよね。

    基本的には銀行とあまり変わらないレートですが、中には銀行よりレートが良い業者もあります。渡米までに期間がある人なら、どこがお得かリサーチするのも楽しいですね。

    アメリカ国内のATMから引き出す

    長期間アメリカに滞在する人や、移住や転勤などで生活の拠点をアメリカに移した人におすすめの方法です。日本の銀行で発行されたデビットカード、もしくはクレジットカードにvisaやMasterのロゴが入っていることが条件となりますが、アメリカ国内のATMに日本のカードを入れて、その時の為替レートでドルを引き出せます。

    ただし、ATMごとに1日あたりの引き出し限度額が決められていて、その金額以上は引き落とすことはできません。上限は500ドル程度のところが多く、日本のATMとは使い勝手の良さが大きく違いますね。

    ただ、レートはイマイチです。長期間アメリカで暮らす人なら、背に腹は蹴られないと諦めもつきますけど、短期間の留学だと、迷ってしまいますよね。

    アメリカ国内の銀行へ行く

    ATMで引き出せる上限額よりも大きな金額が欲しい時には、アメリカの銀行で両替するという方法があります。ただし、銀行の窓口へ日本円を持参する必要があるので、日本円を持っていることが条件となりますね。

    この方法も、レートはよくありません。なので、アメリカに到着してすぐに車を買うなど目的がはっきりしているなら、日本で両替を済ませた方が賢明かもしれません。

    2. こんな方法もアリ

    アメリカはキャッシュレスが進んでいるので、日常生活で現金が必要になることはほぼありません。ウォルマートなどの大型チェーン店はもちろん、個人店でもほとんどがカード払いを受け付けていますし、自動販売機もカードが使えます。

    そのため、日本で発行されたクレジットカードを使って支払いをし、利用分が日本の口座から引き落とされるという使い方もできますね。

    クレジットカードの多くは、visaやMasterのロゴがついています。そのクレジットカードを使って、ATMからお金を引き出すという方法もできます。

    この場合には、海外での使用ということで、カードによっては手数料がかかることがありますが、キャッシュアドバンスの扱いではなく、ショッピングの扱いになるので、キャッシュアドバンスの利用枠が小さい人でも安心ですね。

    ただし、アメリカで日本発行のクレジットカードを使う際には、注意点もたくさんあるので、気を付けてください。→注意点はこちら

    アメリカのクレジットカード事情、みんな何枚持ってるの?

    目次

    1. アメリカはキャッシュレスが進んでいる!
    2. クレジットカードは特典で選びたい!どこがオススメ?
    3. クレジットカードの作り方
    4. クレジットカードは何枚必要?
    5. クレジットカードの支払方法

    1.アメリカはキャッシュレスが進んでいる!

    日本でも、新型コロナウィルスの影響によってキャッシュレスが一気に加速しましたが、アメリカのキャッシュレスは、さらにその先を行っています。お財布の中に現金を持たなくても、カードがあれば困ることはほとんどありません。大半のショップやレストランではカード払いができますし、できない店を探すことの方が難しいぐらいです。

    それに最近では、ブースと呼ばれる道路わきの屋台でも、カードを受け付けている所が増えています。

    電車の切符を買う際やタクシーに乗る時でも、カード払いができるので、あえてATMに行って現金を引き出す必要はありません。キャッシュが必要になる場所と言えば、公共のバスに乗車する時ぐらいでしょうか。

    キャッシュレスも多様化

    スマホ決済
    スマートウォッチ
    スマートリング

    アメリカだけではありませんが、キャッシュレスな払い方も多様化しています。クレジットカードやデビットカードなどの「カード」で払う人もいれば、Apple Payのように、スマホやスマートウォッチなどのデバイスを使って、カードを使わずに支払うキャッシュレスも増えています。

    私は10年以上前からキャッシュレスになっていて、基本、お財布には1ドルも入ってません。きっと少額は入っていたほうが良いのでしょうけれど、1ドルも入っていなくても困ったことは一度もありません。

    そんな私が数年前にニューヨークのマンハッタンへ行った時、なんとニューヨーカーたちは、更にキャッシュレスが進化していて、皆さんスマホで支払ってました。バッグの中から財布を出して、その中からカードを出して支払う私は、正直、とてもレトロな自分を自覚しましたし、時間がかかって他人に迷惑をかけているような気持ちにさえなったものです。

    2.クレジットカードは特典で選ぼう

    クレジットカードを発行するのは主に金融機関で、VISAやMasterのロゴがついています。しかし近年では、信販系のカードも増えていて、使い勝手がとても良くなっています。特典も様々で、

    • キャッシュバック
    • マイレージが貯まる
    • ポイントがたまってショッピングの際に割引となる

    など、さまざまです。ライフスタイルによっておすすめは異なりますが、日本へよく帰省する人なら、JALやANAが発行しているクレジットカードが良いかもしれません。

    ストアカードも人気があります。これは無料で作れることが多く、他ブランドや他店では使えないのが特徴です。普段あまりクレジットカードを使うことがないけれど、特定のショップで良く買い物をするという人なら、ストアカードでも十分に便利さを満喫できるでしょう。

    3.クレジットカードの作り方

    アメリカでクレジットカードを作る際には、日本と同じようにまず最初に審査があります。審査では、これまでのカードやローンなどの借り入れ状況と返済状況をチェックするわけですが、その際には収入があるかどうかという点も質問されます。学生の場合だと、収入がない学生という点で、返済能力ナシと判断されて審査落ち、ということも。

    そのため、日本から留学する場合や、短期間だけの滞在なら、日本でクレジットカードを作り、それを持って渡米するのがおすすめです。

    クレジットカードの申請は、ネットでもショップの窓口などでもできますが、ネットの方が自宅で落ち着いた環境の中、マイペースで必要事項を記入できるという点でおすすめです。まず申請書に必要事項を記入して、身分証明書を添付すると、発行会社が審査を行い、1週間~2週間程度でカードが送られてきます。

    クレジットカードが自宅に届いたら、まずActivateと呼ばれる作業が必要です。これは、カードを申請した時に登録した電話番号から電話を掛けると、自動的にカードを使えるようにしてくれるというもの。電話以外でもネットでActivateできることが多いので、英語に自信がないという人でも安心です!

    4.クレジットカードは何枚必要?

    クレジットカードは、1枚持っているととても便利です。1枚だけでは不安という人は、VisaとMasterを1枚ずつ持っていれば、十分すぎるでしょう。

    クレジットカードがなくても、デビットカードは代金を支払うという面においてはクレジットカードと同じ役割りをしてくれるので、デビットカードだけでも生活に不便を感じることはありません。

    クレジットカードとデビットカードの違いは、いつ支払うかという点です。

    デビットカードは銀行口座に直結しているため、ショップなどで代金を支払うとリアルタイムで銀行口座から引き落とされます。そのため、銀行口座に十分な残高がなければ、支払いたくても残高不足となって使用不可となってしまいます。

    一方のクレジットカードは、1ヶ月間の使用分がまとめて請求されます。これは、日本と同じですね。

    5.クレジットカードの支払方法

    日本では、クレジットカードはその月に使用した分を全額一括払いで払うのがデフォルトですよね。リボ払いなどもありますけれど、10万円使ったけれど今月がお金がないから1万円だけ払おう、なんてことはできませんよね。

    基本、一括払いじゃない

    アメリカでも、American Express系のカードは全額を翌月一括払いにするのがデフォルトです。しかし一般的なVisaやMasterは、Minimum Paymentと呼ばれる最低支払額をクリアすれば、全額を一括払いする必要はありません。どのぐらいの金額が最低支払額となるかという点についてはカード会社ごとに異なりますが、目安としては残高に対して3%程度です。つまり、1,000ドルを使ったら最低支払額は約30ドル程度ということになります。

    返済しなかった残高分に関しては、利息が付いて翌月に再び請求書が送られてきます。

    PaperLess(ペーパーレス)は請求書が来ない

    最近では、どこでもペーパーレス化が進んでいるので、請求書が送られてこないことも多いです。口座を開設する際に、請求書を郵送で受け取りたいか、それともネットでOKか、を決めることができます。ネットでOKを選ぶと、請求書が郵送で送られてくるコトはありません。きちんと支払期限を自分でアプリで確認して、間に合うように返済してください。

    返済はネットが便利

    カードの支払方法は。スマホのアプリとかパソコンのWebサイトから払うこともできますし、従来のようにCheckを郵送して払うという方法もあります。しかしCheckを送る場合には、しっかり住所をネットで確認することをおすすめします。

    請求書を郵送で受け取っているなら、その半券にチェックを同封して返送すれば良いのですが、デジタルの請求書の場合には、自宅でデジタル請求書をプリントアウトして、その半券をチェックと一緒に指定された住所へ郵送するのが安心です。

    ネット払は払いたい時に払える

    パソコンでカード会社のWebサイトにアクセスしたり、スマホのアプリを使う場合には、自分の都合が良い時に、サッと必要な金額を返済できます。これはとっても便利で、我が家では、お給料日クレジットカードの支払を済ませてしまいます。

    ネット払はもっと便利なことがあって、支払う金額は、必ずしも支払最低額でなければいけないというルールはないという点です。例えば、カード会社から、「ミニマム200ドル」という請求が来たとします。一度に200ドル払うのはキツイから、隔週のお給料日ごとに100ドルずつ払いたいと考えるなら、それもOKです。要は、カードの支払期限が毎月この日と決まっているので、その日までに、ミニマム(最低額)以上を払っていれば、問題ありません。

    日本から送金したい!どうしよう?

    目次

    1. 日本からアメリカへ送金する方法
    2. おすすめの業者
    3. 日本でアメリカの口座を作れる?

    日本からアメリカへ送金する方法には、いくつかの方法があります。

    1.日本からアメリカへ送金する方法とは?

    銀行送金

    日本にいる家族に銀行に行ってもらい、アメリカの口座へ海外送金してもらうという、従来の送金方法です。銀行に来店して送金を依頼するという点で安心感を感じられるという人はいますが、手数料が割高なので、コスト面ではあまりおすすめではありません。

    銀行送金の場合、銀行が決めている為替レートでの送金となり、1ドルごとに手数料が何円か上乗せされています。それだけでも割高感がありますが、そこに為替変動のリスクが上乗せされてしまいます。例えば1ドル=100円のレートで1万円を送れば、手数料を考えなけえればアメリカ側では100ドルを受け取ることができます。しかしレートが円安になって1ドル=130円ぐらいになってしまうと、1万円送ってもアメリカ側で受け取れるのは76ドル程度です。

    しかも、銀行送金では、送金手数料がかかります。新生銀行だと海外への送金手数料は2,000円でリーズナブルですが、為替レートに含まれている手数料+為替変動のリスク+海外送金の手数料を考えると、決してお得な送金方法とは言えません。

    さらにアメリカの銀行では、海外送金を受け取るための手数料がかかるケースも少なくありません。送金受取手数料は銀行ごとに異なっていて、目安としては20ドルから30ドルぐらいなのですが、少額を頻繁に送金したい人にとっては、こうした手数料がかさむことで、かなり割高感が大きくなってしまうかもしれません。

    アプリを使っての電子マネー送金

    手数料が安くて素早い送金ができるおすすめの方法は、スマホのアプリを使っての電子マネー送金です。PayPalやWiseなどがよく知られていますよね。

    こうしたアプリを使った海外送金では、

    1. 日本でアカウントを開設し、日本国内の銀行口座とリンクさせる。
    2. アメリカで別アカウントを開設する。そして、アメリカ国内の銀行口座とリンクさせる。
    3. 日本からアプリで送金。
    4. アメリカ側のアプリに入金される。
    5. アプリからアメリカの銀行口座へ支払いをする。

    という流れで送金ができます。送金にかかる日数はアプリによって異なりますが、1日~3日程度が多く、銀行送金よりも迅速です。手数料も比較的リーズナブルな業者が多いので、まとまった資金を送金したい場合でも、頻繁に送金したい場合などにも便利です。

    PayPalについての詳細はこちら

    2.おすすめの海外送金業者は?

    おすすめ業者1:Wise(ワイズ)

    手数料が安く、為替レートもバツグンに優秀という点で人気なのは、Wiseです。イギリスのロンドンを拠点とする海外送金業者で、近年では日本でもたくさんの人が利用しています。

    • 世界900万人が利用しているから安心。
    • 60以上の国や地域に送金が可能
    • 為替レートに上乗せなしのリアル為替レートを適用

    おすすめ業者2:PayPal(ペイパル)

    海外決済のためのアプリですが、海外送金サービスにも対応しています。日本からアメリカへの送金だけでなく、ネットショップの決済方法としても使い勝手が良いですね。

    • 海外送金だけでなく、オンライン決済にも使える
    • 送金手数料は499円とリーズナブル
    • 為替レートに含まれた4%の手数料がデメリット

    住所確認が必要

    私も以前、PayPalを使っていました。アカウントを開設して送金できる体制が整えば、スマホ一つで送金できるので、とっても便利です。しかし、PayPalは、アメリカ側でアメリカの銀行口座にリンクしたアカウントと、日本側で日本の銀行口座にリンクした2つのアカウントが必要です。同じメールアドレスではNGなので、メールアドレスを1つしか持っていない人は、もう一つ作る必要があります。

    そして、PayPalで10万円以上(1回につき10万円ではなく、生涯送金額の合計)を送金するためには、住所確認が必要です。特に日本側の住所確認はかなり厳しくて、運転免許証やパスポートなどの他に、光熱費や携帯大の請求書など、実際にそこに住んでいなければ入手できない書類の提出を求められます。

    日本の実家を使って日本側のアカウントを作ろうと思っても、里帰り中にササッと片付ける、ということは残念ながらできません。

    もしもこれから渡米予定の方は、まず日本でPayPalの口座を開設しておくことをおすすめします。

    おすすめ業者3:楽天銀行

    銀行からの送金なら、ネット銀行として大人気の楽天銀行がおすすめです。送金する金額にかかわらず、海外送金にかかる手数料はたったの750円。銀行によっては5,000円以上の手数料がかかるので、比較すると圧倒的なリーズナブルさが魅力です。

    • 銀行からの送金では最安
    • 中継銀行手数料1,000円がかかる。

    口座を作るのがとても大変

    楽天銀行はネット銀行なので、口座を作る手続きや必要な書類が、他の銀行よりも多いです。運転免許証がなければパスポートでもOKですが、海外在住ではないかと疑われると、(例えばスミス花子のように苗字がカタカナだったり)、納税証明書の提出を求められます。

    そのため、これも里帰り中にサッと片付けようかな、ということはできません。

    しかも楽天銀行では、キャッシュカードを定期的に送ってくれるのですが、転送はしてくれません。しかも、本人のみ受け取り可能な郵便で送ってきます。もしも住所が違うと、住民票を提出しなければいけませんし、そこで海外在住かもと疑われると、再び納税証明書を出せと言われてしまいます。

    3.日本でアメリカの口座を作れる?

    少し前は無理でしたが、2021年現在は、できます!

    渡米前にアメリカの銀行の口座を開設しておけば、とりあえず渡米してからしなければいけないことが1つ減りますよね。

    日本でアメリカの口座を開設するためには、まず三菱UFJ銀行に口座を作る必要があります。三菱UFJ銀行は、世界各国に支店を展開しているユニオンバンクと提携していて、渡米前に口座開設ができます。

    日本でユニオンバンクの口座を開設する方法はこちらから

    アメリカの医療費の闇は深かった!

    アメリカの医療費って、信じられないぐらい高いですよね!アメリカで自己破産する人の60%は、医療費が払えないことが原因と言われているほどですし、新型コロナウィルスで入院すると、1億円の医療費請求を受け取るという噂もまことしやかにささやかれています。

    どうしてアメリカの医療費は、こんなに高いのでしょうか?気になりますよね?

    目次

    1. アメリカの医療費が高い理由(1) 医療費は自由価格
    2. アメリカの医療費が高い理由(2) 医師が高給すぎる
    3. アメリカの医療費が高い理由(3) 人件費が高い

    1.アメリカの医療費が高い理由(1) 医療費は自由価格

    ※写真はイメージです

    アメリカの医療費が高い1つ目の理由は、医療費は医療機関が自由に設定できる仕組みになっていることが考えられます。日本の場合には、同じ治療を受ける場合には、都道府県や病院が変わっても、かかる医療費は同じですよね?これは、厚生労働省が医療費を一元管理しているからです。

    しかしアメリカでは、医療はビジネスという考えが根底にあるため、医療費は病院やクリニックがそれぞれ自由に設定できます。同じ治療を受けても、ニューヨーク州のマンハッタンだと治療費が2万ドル、しかしアーカンソー州の田舎町ではたったの500ドル、なんて雲泥の差が出てしまうことも、不思議ではありません。

    2.医師が高給すぎる

    アメリカの医師が稼ぐ給料は、他の先進国と比較しても驚くほど高額です。

    日本を含めた先進国では、医師の平均給料は、870万円~1600万円程度です。もちろん、健康保険が適用されない美容整形の分野に行くと、アメリカのように治療費が医療機関ごとに自由設定となるので、私が大ファンの「イエス!」医師のように高給の医師もいますが、決して一般的ではありませんよね。

    しかしアメリカでは、医師の平均給料は、なんと2200万円と超高給です。

    医師が高給な背景には、学校のビジネス化がある

    医師になるためには、大学や大学院などの教育機関でMedicalを専攻し、州のライセンスを取得しなければいけません。アメリカは医学部だけでなく、大学全体がとても高額で、社会問題にもなっていますが、その中でも医学部は特に高額な学部として知られています。

    医師になるためには、この高額な学費を支払わなければいけませんよね。親が超リッチな富裕層なら良いですが、誰もが富裕層出身というわけではありません。庶民だと医師になるために多額の教育ローンを組み、卒業するまでに1000万円~2000万円のローン借り入れとなってしまうことは珍しくありません。

    このローン、どうやって返済するのでしょうか?

    ローン返済のためには、高給を稼げる仕事につくしかありません。医師の給料が少しずつ上がって現在の状況となっているのは、学費の高騰と連動しているのです。

    訴訟対策にもお金がかかる

    アメリカは、訴訟大国です。個人レベルでも簡単に訴訟できますし、訴訟とか裁判に対してハードルはとても低いですね。

    アメリカの医療機関も、患者が望む結果にならなければ、訴えられるリスクを抱えています。医療ミスのような、明らかに病院側に問題がある場合だと、信じられないぐらいの高額な賠償金を支払うことになりますし、そうでなくても患者さんからの訴訟に対しては、常に不安が付きまといます。

    そのため、アメリカの医療費には、この万が一の訴訟に備えた弁護士費用が含まれています。

    また、アメリカの医療機関では、訴訟が嫌なので、患者に対して過剰なサービスや治療をする傾向があります。そうした過剰な治療に対して費用を支払うのは患者なので、結果的に医療費が高くなってしまうわけですね。

    研究費にも巨額を投資

    アメリカの医療機関の多くは、研究のために莫大な金額を投資しています。新薬の開発を始め、アメリカの医療技術が世界のトップレベルに君臨し続けているのは、こうした研究の結果によるものです。

    その研究費は、どこから出ているのでしょうか?

    そうです、私達、患者です。もちろん、いろいろな所から資金集めはしていますけれど、私達が支払う医療費の一部は、こうした研究費に回っているのでしょう。

    3.アメリカの医療が高い理由(3) 人件費が高い

    アメリカの医療現場には、医師だけでなく、看護師をはじめとするスタッフなど、たくさんの人が働いています。これらのスタッフには、全て人件費がかかります。アメリカは全般的に人件費が他の先進国と比較しても高額なため、これらの人件費が治療代の中に含まれていると考えると、必然的に医療費が高くなってしまうのも納得できるのではないでしょうか。

    こちらもあわせてどうぞ

    アメリカの医療費の仕組み

    アメリカの歯医者は高額!?

    アメリカに来ると、とにかく医療費が高額というイメージが強すぎて、医者にかかることもためらってしまう人は多いですよね?確かに、アメリカの医療は日本と比べると比較できないほど高額ですが、その中でも歯医者は別格です。ここでは、アメリカの歯医者にかかると、どのぐらいの費用がかかるのか、そして歯医者で治療を受ける方法などをご紹介します。

    目次

    1. アメリカの歯科治療は高額?
      • 加入している健康保険に歯科プランがあるかを確認する方法
      • ガッカリ、歯科はカバーされていなかった。どうする?
      • うちは駐在。大丈夫だよね?
    2. アメリカでの歯医者の見つけ方
    3. 歯科治療はどのように進む?
      • クリニックに来院してチェックイン
      • まずは歯科助手がお口の中をクリーニング
      • いよいよ医師が登場
      • 治療はその日は行わず
    4. 歯科治療の相場はどのぐらい?
      • 歯科検診とクリーニング
      • 虫歯治療
      • 神経の根幹治療(Root Canal)
      • 歯周病によるディープクリーニング
    5. 歯科保険の選び方
      • Deductible(年間の免責額)
      • 保険を安く抑えるコツ
    6. アメリカの歯医者はココがすごい!
      • 麻酔フレンドリー
      • テレビ付き歯医者が多い
      • 通院回数が少ない
      • 待ち時間が少ない
    ※写真はイメージです

    1.アメリカの歯科治療は高額?

    アメリカで歯科治療を受ける際には、まず最初に、健康保険で歯科治療がカバーされているかどうかをチェックすることから始めましょう。日本では、健康保険に加入していれば、内科でも外科でも歯科でも、基本的にはリーズナブルな料金で治療を受けられます。しかしアメリカでは、健康保険の中に歯科プランが含まれていない場合があるので、要注意です。

    この場合には、まずは歯科保健に加入した上で歯医者に行くことを、強くお勧めします!

    加入している健康保険に歯科プランがあるかを確認する方法

    健康保険は、プランごとにどこまでカバーされるかが異なります。歯科治療でも、チェックアップやクリーニングなどの予防歯科分野ならカバーするけれど、後はしないというプランもありますし、歯科治療は全くカバーしないというプランもあります。

    確認する方法としては、加入している健康保険の会社に電話をして確認するか、それともホームページで紹介されているプランのBenefitを確認するという方法が良いでしょう。

    ガッカリ、歯科はカバーされていなかった。どうする?

    もしも加入している健康保険で歯科の治療がカバーされていない場合には、どうしたら良いのでしょうか?方法は3つあります。

    • 加入している健康保険のOpen Season(11月ごろ)まで待ってから、歯科プランを追加する
    • 個人で歯科保険を購入する
    • 自費でそのまま治療する

    ちなみに、自費でそのまま治療することは、おすすめしません。信じられないほど高額な治療費になってしまいます。

    うちは駐在。大丈夫だよね?

    駐在でも、保険会社のプランによっては歯科治療がカバーされていないというケースは少なくありません。手厚い保険を会社が選んでくれているはず、だと過度の期待をせずに、まずはBenefitをチェックしましょう。

    2.アメリカで歯医者を見つける方法

    アメリカには、たくさんの歯医者があります。しかし、歯医者ならどこに行っても良いというわけではありません。健康保険プランのネットワークごとに、ネットワーク対象となる歯医者と、そうでない歯医者とがあります。

    自分が通えるネットワーク内の歯医者を見つけるためには、健康保険のホームページもしくはアプリを使い、dentist(歯医者)を検索して見つけます。歯医者と言っても、口腔内手術を行えるOrthodontistなどもいますが、チェックアップや虫歯治療、歯周病治療などは、General DentistなどでOKです。

    歯医者を見つけたら、いよいよ電話で予約を入れます。日本でも歯医者は予約制が多いですが、それでも緊急の時にはアポなしでも来院すれば受診できますよね。

    しかしアメリカでは、アポがなければ見てもらえない可能性が大です。そのため、まずは電話で予約を入れてください。緊急の場合には、いかに緊急なのかを電話で訴えれば、できるだけ早い時間や日時に予約を入れてもらうことができるかもしれません。

    電話予約をする際には、どんな目的で受診したいのかという質問をされるほか、健康保険の種類についても確認されます。ここで、うっかりネットワーク外の歯医者だと、「その保険はうちで取り扱っていませんよ」と教えてくれます。

    3.歯科治療はどのように進む?

    クリニックによって、多少の順番は違うかもしれませんが、簡単な流れをご紹介しますね。

    クリニックに来院してチェックイン

    クリニックにいったら、受付で名前とアポの時間を告げて、チェックインします。これは、日本と同じですよね。この時、初診だと、健康保険証のコピーを取ることが多いので、提示を求められます。2回目以降は、「健康保険は前回と同じですか?」と聞かれ、同じなら再コピーは必要ありません。

    一般的なクリニックだと、受付する時にCo-Payを徴収されるところも多いのですが、歯科の場合にはCo-Payシステムが少ないからでしょうか。受付時に徴収される歯医者は、ほとんどありませんね。

    まずは歯科助手がお口の中をクリーニング

    アメリカの歯医者は、完全個室というわけではありませんが、患者同士が顔をあわせずに済むような個室のようなスペースになっています。そこへ通されると、まずは歯科助手がやって来て、レントゲンを撮るなど、必要な作業を行います。

    その上で、医師が診察しやすいように、お口の中をクリーニングしてくれます。日本のクリーニングだと、超音波を使う所が多いのですが、アメリカはマニュアル式が多いですね。私は個人的に、超音波だとキーという高音で謎の痛みを感じるので、アメリカ式のマニュアルクリーニング、つまり手彫りタイプが好きです。

    いよいよ医師が登場

    歯科助手がお口の中をある程度綺麗にしてくれたら、医師がやってきます。レントゲンを確認したり、口の中を実際にチェックして、虫歯の有無とか歯周病の有無などを検査してくれます。

    もし虫歯や歯周病で治療が必要な場合には、どんな状態のトラブルがあって、どんな治療が必要かという説明を受けた後で、治療にかかる費用の見積もりを出してもらえます。

    見積もりの出し方ですが、クリニックが健康保険会社に連絡をして、ざっと見積もりを出すことになります。

    そして、治療方針及び見積もりに納得した上で、治療を開始することになります。

    ここで注意したいのは、アメリカの歯医者では、見積もりを取って患者が納得してから、治療が始まるという点ですね。なんせ日本よりも歯科治療が高額なので、場合によっては「これ、高いな、今回はちょっと無理」なんてことがあるかもしれません。万が一のトラブルを避けるために、まずはお金の話、治療はその後、なのです。

    治療はその日は行わず

    歯科検診でトラブルが見つかっても、その場で治療することはまずありません。

    多くの場合には、次の予約を取らなければいけません。

    その理由は、歯医者は完全予約制で、一人の患者の治療時間が決められているからですね。歯科検診だけのはずだった人に、あれもこれもと治療をしてしまうと、時間がかかって次の患者さんに影響があります。そのため、治療が必要な場合には、治療は次回しましょう、となるわけです。

    ちなみに、アメリカの歯医者では、何度通院しても再診料はかかりません。治療の内容に対して費用がかかるので、それを1度に終わらせても、3回に分けても、歯医者が受け取れる治療報酬の金額は同じです。

    日本だと、再診料が発生するので、ダラダラと治療を続ける医師もいたりしますよね、アメリカにはそういうモノはないので、治療は基本的に早いです。

    4.歯科治療の相場はどのぐらい?

    アメリカの歯科治療は、内科や外科に行った時と同じで、健康保険がどこまでカバーしてくれるかによって治療費は大きく変わります。ザックリとした目安とか相場を見ても、日本よりはかなり高額だと感じる人は多いですね。

    歯科検診とクリーニング

    特に問題がない人でも、6か月に1回は歯科検診とクリーニングを進められます。もしもこれを無保険で行うと、相場としては300ドル~500ドル程度かかることが多いですね。しかし、健康保険が歯科治療をカバーしている場合には、自己負担ゼロとなることが多いです。

    しかし近年では、健康保険のカバーが劣悪になりつつあり、クリーニングはカバーするけれどレントゲンはカバーしません、なんてこともあります。

    虫歯治療

    簡単な詰め物をするだけの虫歯治療だと、保険が適用される銀歯(アマルガム)でも、70ドルぐらいかかります。しかし、銀歯の人気が最低なアメリカでは、健康保険がきかない白色のセラミックを所望する人も多く、この場合には1本あたり150ドル~200ドルぐらいかかります。

    神経の根幹治療(Root Canal)

    虫歯を放置すると、やがては歯の神経にも影響がでて、根幹治療が必要になります。この場合、保険を使っても200ドル~500ドルぐらいかかりますが、無保険だと、治療費は2500ドル~ということが多いです。

    歯周病によるディープクリーニング

    歯周病の治療としては、スケーリングと呼ばれるディープクリーニングを行うのが一般的ですよね。これは、歯と歯茎の間の隙間をスッキリクリーニングするという治療で、麻酔をかけて行います。かかる治療費は、上下左右のスケーリングで、700ドル~900ドルぐらいが相場となります。

    5.歯科保険の選び方

    歯科保険商品を選ぶ際には、どんな点に注意して比較検討したら良いのでしょうか?

    Deductible(年間の免責額)

    歯科保険にも、Deductibleはあります。Deductibleとはつまり、健康保険を適用する前に自己負担として払わなければいけない金額ということです。

    例えば、Deductibleが1000ドルの歯科保険だとしましょう。ルートカナル2500ドルという治療をすると、まず自己負担分の1000ドルに関しては、支払いが確定します。そして、残りの1500ドルに対して、保険の適用率に応じた額がカバーされます。もしもルートカナルの適用率が80%だとすると、自己負担分は

    Deductibleの分 $1,000

    保険適用分($1,500分のうちの自己負担)300ドル

    合計の支払額 $1,300ドル となります。

    お口の中に自信がある人なら、このDeductibleの額が高めの保険を選んで毎月の保険料を安く抑えるという方法もありますが、年に2回の歯科検診が無料になる保険プランを選ぶのが得策です。

    歯科保険を安く抑えるコツ

    歯科保険を少しでも安く抑えるためには、既に加入している健康保険に、歯科保険の特約が付いていないかを調べてみてください。独立した歯科保険を個人で購入するよりも、健康保険の特約としてつける方がリーズナブルになることが多いです。

    また、保険会社の中には、異なるDeductibleのプランを複数ラインナップしている所もあります。毎月の保険料が高くなれば、やはりカバー率も良くなるわけですが、お口の中の状態によって歯科保険のニーズは変わりますよね。そのため、自分にとって最もリーズナブルな保険を選びたいものです。

    6.アメリカの歯医者はココがすごい!

    アメリカの歯医者は、日本の歯医者とは大きく違う点がたくさんあります。

    麻酔フレンドリー

    アメリカの歯医者は、患者の痛みに対してとても良心的です。「何となく痛い気がする」というわずかな痛みでも、より強力な麻酔をしてくれます。ただし、強い麻酔になると、そのあと半日、顔が麻酔で動かない、なんてこともあるので注意してくださいね。

    また、痛みに対して恐怖心がある人には、笑気ガスを使ってくれます。ただし、このガスは神経をリラックスさせるものなので、痛みを取り除く作用はありません。

    テレビ付きの歯医者が多い

    完全個室タイプの治療スペースがある歯医者では、患者の目の前にテレビが設置されていて、治療中には視聴できるところもあります。ただし、映画などは放送されてはおらず、基本的には地上波やケーブルテレビでやっているニュース系を流しています。チャンネルを変えてほしいというリクエストにも、応じてもらえます。

    通院回数が少ない

    上記した通り、アメリカの医療機関には、再診料という概念がありません。一つの治療に対して費用がかかるので、1回で治療を終わらせても3回に分けても、医師が受け取る報酬は同じなのです。それなら、1回で治療を終わらせた方が、医師にとっては効率的ですよね。

    患者にとっても、少ない通院回数で治療が終わることは、大きなメリットがあります。

    待ち時間が少ない

    完全予約制、アポなし患者は受診不可、となっているからでしょうか。アメリカの歯科クリニックは、基本的に待ち時間はかなり少なめです。受付に座っている人も1人とか2人ぐらいですね。

    アメリカと日本のクレジットカード比較

    アメリカへ渡米する際には、多くの人は日本で使っていたクレジットカードを持ってきます。しかしアメリカで生活を始めてからは、日本にいた頃に使っていたクレジットカードと、アメリカに来てから作ったカード、どちらを使うのが便利なのでしょうか?

    目次

    1. 日本のクレジットカードを使うメリット
    2. 日本のクレジットカードを使うデメリット
    3. アメリカで作ったクレジットカードを使うメリット
    4. アメリカのクレジットカードのデメリット
    5. まとめ

    1.日本で使っていたクレジットカードを使うメリットとは?

    日本で作ったクレジットカードは、基本的にアメリカでも使えます。VISAやMasterのロゴがついたものなら、ほぼ問題なく使えるでしょう。アメリカの金融機関が発行するクレジットカードのロゴは、VISAやMasterが圧倒的に多く、American Expressは厳しい審査をクリアしなければいけないためでしょうか、VisaやMasterほどは多くありませんね。

    JCBは微妙

    VISAやMasterなら、アメリカ国内で使えない店を見つけるのが大変なくらい、どこでも使えます。しかしJCBカードは、日本由来なので、使えないところは結構ありますね。

    観光客が多い都市では、比較的JCBもOKだったりしますが、そうでない場所に行くと、「JCB?なにそれ?」となってしまうことが多いです。そのため、もしも日本で持ってるクレジットカードがJCBの人は、VisaかMasterを作っておくことをおすすめします。

    それでは、日本で使っていたクレジットカードをそのままアメリカで使うことのメリットには、どんなことがあるのでしょうか?

    渡米直後でも使える

    移住でも留学でも駐在でも、渡米したばかりの時期には、ホテル暮らしをしながら住む場所を探したり、銀行口座や運転免許証を取得するなど、たくさんの手続気をしなければいけませんよね、そうした中でも、レストランに行けば支払いがありますし、いろいろな諸経費を支払う機会はたくさんあります。

    クレジットカードを一枚も持っておらず、すべて現金決済にするというのは、渡米直後では地獄のような不便さを感じる事でしょう。そのため、これから渡米を予定している人は、日本でまず最初にクレジットカードを作って、それを持って渡米することを強くお勧めします。

    使い慣れているカードなので管理しやすい

    日本で使っていたクレジットカードなら、アプリやネットで取引明細を確認したり、ポイントが同貯まるのかというった点も、管理把握しやすいというメリットがありますよね。アメリカのクレジットカードでも、アプリやネットでそうした作業はできますが、日本ではなく英語ですし、使い慣れるまではいろいろと不便さを感じるかもしれません。

    日本の口座から日本円で引き落とし

    日本で作ったクレジットカードは、日本の銀行口座から、日本円で引き落としがかかります。留学や転勤などで数年後には日本へ帰国する人にとっては、アメリカで発行したカードを使って最終的に引き落としの点でトラブルになるよりも、最初から最後まで日本のクレジットカードを使うのが便利かもしれませんね。

    2.日本のクレジットカードを使うデメリット

    日本のクレジットカードをアメリカで使い続けることは、デメリットもあります。

    為替変動の影響を受ける

    為替市場は常に変動しているため、今日は為替レートが1ドル=100円でも、来週には1ドル=130円になっている、なんてこともあります。アメリカで同じ100ドルの商品を購入しても、為替レートによって、実際に自分が支払う価格は1万円ということもあれば1万3千円ということもあり、大きく変わりますよね。

    観光のように短期間の滞在なら、為替レートが劇的に変わることは少ないでしょう。しかし、数か月~数年、移住の場合には数十年アメリカで生活することになります。その中では、為替レートが予想以上に変動してしまい、割高感をぬぐいきれないことにもなりかねません。

    クレジットカード会社が定めるレートのため割高

    日本で発行したクレジットカードをアメリカで使う場合、実際の換金レートは、それぞれのクレジットカード会社が規定するレートとなります。そのレートの中には、当然ですが手数料も含まれているわけで、実際の為替市場レートと比較すると、どうしても割高となってしまいます。

    口座残高が不足するリスク

    日本の銀行口座に、継続的に収入が入ってくる人なら、カードを使い過ぎて銀行口座から引き落とせなくなってしまう、なんてトラブルにはなりにくいでしょう。しかし、万が一、クレジットカード料金を日本の銀行口座から残高不足で引き出せなくなってしまうと、そのカードは利用停止となってしまいます。

    利用停止を解除してもらうためには、銀行口座に入金をしたり、もしくはカード会社が指定する口座へと振り込みを行わなければいけません。手間や時間がかかりますし、ネットだけでは対応しきれないこともあるでしょう。

    カード明細などを日本で受け取れない

    日本に住んでいなければ、クレジットカードの明細やお知らせを、日本で受け取ることはできません。しかも、カードの更新時期が来ても、カードを受け取ることはできませんよね。日本の実家などがサポートしてくれれば良いですが、そうしたサポートがない人にとっては、日本のクレジットカードを長期間使い続けることは難しく、あくまでも期間限定の方法だと考えるのが良さそうです。

    アプリがアメリカで使えない可能性も

    日本の金融機関のアプリは、日本国内で使うことを前提としています。そのため、アメリカだけでなく、海外に出ると利用不可となってしまう可能性があるので注意しなければいけません。

    アプリをスマホにダウンロード・インストールできても、使えないというケースは少なくありませんね。

    3.アメリカのクレジットカードのメリット

    アメリカにと米してから新しく作ったクレジットカードを使うことには、いくつかのメリットがあります。

    万が一の時に金融機関へ連絡しやすい

    アメリカ発行のクレジットカードをアメリカ国内で使うことは、利便性という点では理想的です。万が一のトラブル時には、すぐに金融機関へ電話やテキスト、メールなどで連絡できますし、窓口に足を運ぶことも簡単です。

    新しいカードを自宅で受け取れる

    クレジットカードの更新時期が近づくと、クレジットカード会社は新しいカードを自宅へ郵送してくれます。自宅でスムーズに受け取れるという点は、大きな安心感となります。

    またアメリカでは、サイバーテロなどによってクレジットカードの不正利用の被害に遭った場合や可能性がある場合には、速やかに異なる番号の新しいカードを発行してくれます。そうした受け取りも、アメリカに住んでいる人なら、不便さを感じることはないでしょう。

    アメリカで収入がある人なら、長期的に使いやすい

    アメリカで働き、アメリカの銀行口座へ給料が入金される人にとっては、長期的に残高不足の心配がないアメリカ発行のカードの方が、使い勝手が良くなります。留学生や駐在の人にとっては、あまりメリットを感じないかもしれませんが、移住者の場合には、渡米直後は日本のクレジットカードを使っていても、少しずつアメリカ発行のクレジットカードへ移行するのがおすすめですね。

    アプリが使いやすい

    アメリカ国内の金融機関のアプリを、アメリカ国内で使うわけですから、使い勝手は良くなります。また、アプリ内では、自分の現在地に近い場所で支店やATM検索ができるなど、アプリの機能を最大限に単能できます。

    4.アメリカのクレジットカードのデメリット

    アメリカのクレジットカードには、どんなデメリットがあるのでしょうか。

    書類集めに時間がかかる

    アメリカのクレジットカードを申請する場合には、どの金融機関・信販でも、

    が必要です。渡米する前の人なら、どれも持っていませんし、渡米直後でも、これらを取得するためには、それぞれの手続が異なりますから、時間がかかってしまいます。

    これらの書類を最短で取得するためには、

    1. 渡米してから2週間程度の期間を開けて、ソーシャルセキュリティを申請する
    2. アパートを契約する
    3. 運転免許証を取得する

    の順番がベストですが、どんなに急いでも1ヶ月ぐらいはかかるのではないでしょうか。そして、その後でクレジットカードを申し込み、審査に通ったとしても、実際にカードが送られてくるまでには1週間~2週間ぐらいの期間がかかります。

    短期間しかアメリカにいない人にはメリットが少ない

    留学生や駐在の人は、数年間という期間限定でアメリカにやってきます。そして、その期間が終了したら、日本へ永久帰国するわけです。わざわざアメリカの銀行口座を開設してクレジットカードを申し込んでも、短期間だけの滞在では、手続きの面倒さの方が、カードを持つ利便性よりも大きくなってしまうかもしれません。

    利用金額が低い可能性が大

    渡米したばかりの人は、アメリカ国内でクレジットヒストリーなるものは持っていません。その状態でクレジットカードを作ろうとしても、信用できないと判断されて審査落ちになる可能性が高いでしょう。

    仮に審査に通ったとしても、クレジットヒストリーがないために利用上限額は低めの設定となってしまうことが多くなります。日本のクレジットカードなら利用上限額が数十万円あったという人でも、渡米直後だと利用上限額が500ドル、なんてことにもなりかねません。

    5.まとめ

    日本のクレジットカードを使うのがベターか、それともアメリカのクレジットカードの方が便利なのかという点については、留学や駐在などの期間限定での渡米なのか、それとも半永久的に暮らす移住なのかによって決めるのが良いでしょう。

    しかし移住の場合でも、実際にアメリカのクレジットカードを手にするまでには、1ヶ月から2か月ぐらいの期間がかかってしまいます。そのため、まずは日本で使っていたクレジットカードを期間限定のつもりで使用することをおすすめします。

    アメリカ移住!日本のクレジットカードvsアメリカで作ったカード、どちらを使う?

    アメリカへ渡米する際には、多くの人は日本で使っていたクレジットカードを持ってきます。しかしアメリカで生活を始めてからは、日本にいた頃に使っていたクレジットカードと、アメリカに来てから作ったカード、どちらを使うのが便利なのでしょうか?

    目次

    1. 日本のクレジットカードを使うメリット
      • JCBは微妙
      • 渡米直後でも使える
      • 使い慣れているカードなので管理しやすい
      • 日本の口座から日本円で引き落とし
    2. 日本のクレジットカードを使うデメリット
      • 為替変動の影響を受ける
      • クレジットカード会社が定めるレートのため割高
      • 口座残高が不足するリスク
      • カード明細などを日本で受け取れない
      • アプリがアメリカで使えない可能性も
    3. アメリカで作ったクレジットカードを使うメリット
      • 万が一の時に金融機関へ連絡しやすい
      • 新しいカードを自宅で受け取れる
      • アメリカで収入がある人なら、長期的に使いやすい
      • アプリが使いやすい
    4. アメリカのクレジットカードのデメリット
      • 書類集めに時間がかかる
      • 短期間しかアメリカにいない人にはメリットが少ない
      • 利用可能上限金額が低い可能性が大
    5. まとめ

    1.日本で使っていたクレジットカードを使うメリットとは?

    日本で作ったクレジットカードは、基本的にアメリカでも使えます。VISAやMasterのロゴがついたものなら、ほぼ問題なく使えるでしょう。アメリカの金融機関が発行するクレジットカードのロゴは、VISAやMasterが圧倒的に多く、American Expressは厳しい審査をクリアしなければいけないためでしょうか、VisaやMasterほどは多くありませんね。

    JCBは微妙

    VISAやMasterなら、アメリカ国内で使えない店を見つけるのが大変なくらい、どこでも使えます。しかしJCBカードは、日本由来なので、使えないところは結構ありますね。

    観光客が多い都市では、比較的JCBもOKだったりしますが、そうでない場所に行くと、「JCB?なにそれ?」となってしまうことが多いです。そのため、もしも日本で持ってるクレジットカードがJCBの人は、VisaかMasterを作っておくことをおすすめします。

    それでは、日本で使っていたクレジットカードをそのままアメリカで使うことのメリットには、どんなことがあるのでしょうか?

    渡米直後でも使える

    移住でも留学でも駐在でも、渡米したばかりの時期には、ホテル暮らしをしながら住む場所を探したり、銀行口座や運転免許証を取得するなど、たくさんの手続気をしなければいけませんよね、そうした中でも、レストランに行けば支払いがありますし、いろいろな諸経費を支払う機会はたくさんあります。

    クレジットカードを一枚も持っておらず、すべて現金決済にするというのは、渡米直後では地獄のような不便さを感じる事でしょう。そのため、これから渡米を予定している人は、日本でまず最初にクレジットカードを作って、それを持って渡米することを強くお勧めします。

    使い慣れているカードなので管理しやすい

    日本で使っていたクレジットカードなら、アプリやネットで取引明細を確認したり、ポイントが同貯まるのかというった点も、管理把握しやすいというメリットがありますよね。アメリカのクレジットカードでも、アプリやネットでそうした作業はできますが、日本ではなく英語ですし、使い慣れるまではいろいろと不便さを感じるかもしれません。

    日本の口座から日本円で引き落とし

    日本で作ったクレジットカードは、日本の銀行口座から、日本円で引き落としがかかります。留学や転勤などで数年後には日本へ帰国する人にとっては、アメリカで発行したカードを使って最終的に引き落としの点でトラブルになるよりも、最初から最後まで日本のクレジットカードを使うのが便利かもしれませんね。

    2.日本のクレジットカードを使うデメリット

    日本のクレジットカードをアメリカで使い続けることは、デメリットもあります。

    為替変動の影響を受ける

    為替市場は常に変動しているため、今日は為替レートが1ドル=100円でも、来週には1ドル=130円になっている、なんてこともあります。アメリカで同じ100ドルの商品を購入しても、為替レートによって、実際に自分が支払う価格は1万円ということもあれば1万3千円ということもあり、大きく変わりますよね。

    観光のように短期間の滞在なら、為替レートが劇的に変わることは少ないでしょう。しかし、数か月~数年、移住の場合には数十年アメリカで生活することになります。その中では、為替レートが予想以上に変動してしまい、割高感をぬぐいきれないことにもなりかねません。

    クレジットカード会社が定めるレートのため割高

    日本で発行したクレジットカードをアメリカで使う場合、実際の換金レートは、それぞれのクレジットカード会社が規定するレートとなります。そのレートの中には、当然ですが手数料も含まれているわけで、実際の為替市場レートと比較すると、どうしても割高となってしまいます。

    口座残高が不足するリスク

    日本の銀行口座に、継続的に収入が入ってくる人なら、カードを使い過ぎて銀行口座から引き落とせなくなってしまう、なんてトラブルにはなりにくいでしょう。しかし、万が一、クレジットカード料金を日本の銀行口座から残高不足で引き出せなくなってしまうと、そのカードは利用停止となってしまいます。

    利用停止を解除してもらうためには、銀行口座に入金をしたり、もしくはカード会社が指定する口座へと振り込みを行わなければいけません。手間や時間がかかりますし、ネットだけでは対応しきれないこともあるでしょう。

    カード明細などを日本で受け取れない

    日本に住んでいなければ、クレジットカードの明細やお知らせを、日本で受け取ることはできません。しかも、カードの更新時期が来ても、カードを受け取ることはできませんよね。日本の実家などがサポートしてくれれば良いですが、そうしたサポートがない人にとっては、日本のクレジットカードを長期間使い続けることは難しく、あくまでも期間限定の方法だと考えるのが良さそうです。

    アプリがアメリカで使えない可能性も

    日本の金融機関のアプリは、日本国内で使うことを前提としています。そのため、アメリカだけでなく、海外に出ると利用不可となってしまう可能性があるので注意しなければいけません。

    アプリをスマホにダウンロード・インストールできても、使えないというケースは少なくありませんね。

    3.アメリカのクレジットカードのメリット

    アメリカにと米してから新しく作ったクレジットカードを使うことには、いくつかのメリットがあります。

    万が一の時に金融機関へ連絡しやすい

    アメリカ発行のクレジットカードをアメリカ国内で使うことは、利便性という点では理想的です。万が一のトラブル時には、すぐに金融機関へ電話やテキスト、メールなどで連絡できますし、窓口に足を運ぶことも簡単です。

    新しいカードを自宅で受け取れる

    クレジットカードの更新時期が近づくと、クレジットカード会社は新しいカードを自宅へ郵送してくれます。自宅でスムーズに受け取れるという点は、大きな安心感となります。

    またアメリカでは、サイバーテロなどによってクレジットカードの不正利用の被害に遭った場合や可能性がある場合には、速やかに異なる番号の新しいカードを発行してくれます。そうした受け取りも、アメリカに住んでいる人なら、不便さを感じることはないでしょう。

    アメリカで収入がある人なら、長期的に使いやすい

    アメリカで働き、アメリカの銀行口座へ給料が入金される人にとっては、長期的に残高不足の心配がないアメリカ発行のカードの方が、使い勝手が良くなります。留学生や駐在の人にとっては、あまりメリットを感じないかもしれませんが、移住者の場合には、渡米直後は日本のクレジットカードを使っていても、少しずつアメリカ発行のクレジットカードへ移行するのがおすすめですね。

    アプリが使いやすい

    アメリカ国内の金融機関のアプリを、アメリカ国内で使うわけですから、使い勝手は良くなります。また、アプリ内では、自分の現在地に近い場所で支店やATM検索ができるなど、アプリの機能を最大限に単能できます。

    4.アメリカのクレジットカードのデメリット

    アメリカのクレジットカードには、どんなデメリットがあるのでしょうか。

    書類集めに時間がかかる

    アメリカのクレジットカードを申請する場合には、どの金融機関・信販でも、

    が必要です。渡米する前の人なら、どれも持っていませんし、渡米直後でも、これらを取得するためには、それぞれの手続が異なりますから、時間がかかってしまいます。

    これらの書類を最短で取得するためには、

    1. 渡米してから2週間程度の期間を開けて、ソーシャルセキュリティを申請する
    2. アパートを契約する
    3. 運転免許証を取得する

    の順番がベストですが、どんなに急いでも1ヶ月ぐらいはかかるのではないでしょうか。そして、その後でクレジットカードを申し込み、審査に通ったとしても、実際にカードが送られてくるまでには1週間~2週間ぐらいの期間がかかります。

    短期間しかアメリカにいない人にはメリットが少ない

    留学生や駐在の人は、数年間という期間限定でアメリカにやってきます。そして、その期間が終了したら、日本へ永久帰国するわけです。わざわざアメリカの銀行口座を開設してクレジットカードを申し込んでも、短期間だけの滞在では、手続きの面倒さの方が、カードを持つ利便性よりも大きくなってしまうかもしれません。

    利用可能上限金額が低い可能性が大

    渡米したばかりの人は、アメリカ国内でクレジットヒストリーなるものは持っていません。その状態でクレジットカードを作ろうとしても、信用できないと判断されて審査落ちになる可能性が高いでしょう。

    仮に審査に通ったとしても、クレジットヒストリーがないために利用上限額は低めの設定となってしまうことが多くなります。日本のクレジットカードなら利用上限額が数十万円あったという人でも、渡米直後だと利用上限額が500ドル、なんてことにもなりかねません。

    5.まとめ

    日本のクレジットカードを使うのがベターか、それともアメリカのクレジットカードの方が便利なのかという点については、留学や駐在などの期間限定での渡米なのか、それとも半永久的に暮らす移住なのかによって決めるのが良いでしょう。

    しかし移住の場合でも、実際にアメリカのクレジットカードを手にするまでには、1ヶ月から2か月ぐらいの期間がかかってしまいます。そのため、まずは日本で使っていたクレジットカードを期間限定のつもりで使用することをおすすめします。