アメリカで親知らずを抜く!

アメリカでは医療が専門分野ごとに細かく分かれています。歯医者も例外ではなく、虫歯の治療をしてくれる歯医者に行っても、親知らずを抜いてもらうことはできません。

ここでは、息子が親知らずを抜いたエピソードをご紹介します。

目次

  1. 親知らずはいつ抜く?
  2. どこで抜いてくれるの?
  3. 基本は全身麻酔で一気に4本
  4. 気になるのはやはりコレ。費用はいくらかかる?

1.親知らずはいつ抜く?

私が自分の親知らずを抜いたのは、大人になってすでに親知らずが歯並びをガタガタにした後でした。はい。最悪です。当時はネットなどありませんでしたから、情報収集はできませんでしたし、私の親は

「親知らずなんてものが生えるのは、お前が親の言うことを聞かないからだ!」

と意味不明な説を語る宇宙人でした。なので結局、大人になってから親知らずを抜いた後に矯正などもして、かなりの出費になってしまいました。

歯並びがとても大切なアメリカでは、子供たちはかなり早い段階で親知らずを抜きます。私の息子も例外ではありませんでした。息子は小さい頃からなぜか歯並びがすごくよく、私は自分自身の経験もあったので、歯並びがクソ親知らずのせいでガタガタにされる前にさっさと抜いてしまおうと、ずっと思っていました。

親知らずの根っこが生えるのを待ち伏せ

息子は半年ごとに歯医者へクリーニングに行っており、私は彼がミドルスクールに入ったころから、このクリーニングに行くたびに「親知らずはどうですか?生えてませんか?」としつこくドクターに聞きました。

ドクター曰く、親知らずはある日突然現れるものではなく、まず歯の根っこが出没するのだそうです。この根っこができてから歯茎の上に出てくるので、根っこが完成すればいつでも抜ける、とのことでした。

半年ごとに「親知らずの根っこはどこですか?まだ生えてませんか?」という攻撃を繰り返し、そのたびにドクターは「うーん、まだです」の繰り返し。この問答をリピートしながら、息子が9年生の時、ようやく「そろそろ抜けると思う」とドクターからOrthodontistへの紹介状をゲットしました。

2.どこで抜いてくれるの?

アメリカで親知らずを抜く場合、一般のGeneral Practice的な歯医者では対応できません。そのため、Orthodontist(オーソドンティスト)と呼ばれる専門医のクリニックへ行きます。

おそらく紹介状がなくても行けるのかもしれませんけれど、多くはかかりつけの歯医者から紹介状をもらって来院している人ばかりでした。

歯医者が専門医を紹介してくれる場合、自分が加入している保険が適用されるかどうかを確認してから紹介してくれることもあれば、患者の健康保険の適用有無に関係なく、その歯医者が提携している専門医を紹介してくれることもあります。

息子が通っていた歯医者はとても親切で、健康保険が適用される専門医をいくつかピックアップしてくれました。その中からおすすめの医者を聞いて、そこへアポを取りました。

3.基本は全身麻酔で一気に4本

Orthodontistでは、初回にカウンセリングを行い、レントゲンをチェックしてから当日の注意事項などを聞き、施術日の予約を取ります。この時、費用がいくらになるかも聞いて、施術日に支払うという流れでした。

カウンセリングの時には、施術後に飲む抗生物質や化膿止めみたいなお薬の処方箋もすべてもらえます。それを事前にそろえておけば、施術の後はすぐ帰宅できて効率的というわけですね。

息子はハイスクールでまだ車の免許を持っていなかったので、当然ですが私が送迎をしました。しかし全身麻酔で歯を抜くので、運転できる子でもこの日は送迎が必須です。事前に医師から「自分で運転してきても帰れません。送迎のドライバーが必要です」と言われました。

親知らずを抜歯する間、私は待合室で待っていました。かかった時間は、どのぐらいでしょうか、1時間ちょっとぐらいではなかったかと思います。スマホと充電用のバッテリーも持参したので、私はとても快適な待ち時間を過ごすことができました。

4.気になるのはやはりコレ。費用はいくらかかる?

息子が抜歯したときには、他にも親知らずの抜歯に来ていた人がいました。

皆さん一律料金ではなく、数百ドルぐらいの料金差はありました。もしかしたら、親知らずがどんなふうに生えているか、によって費用が違うのかもしれません。

ちなみに息子が支払った料金は、4本で2,100ドルでした。これが安いのか高いのかは、私にはわかりません。でもほぼ根っこのみの親知らずなので、抜きづらいということはなかったと思います。なので、おそらく安い方ではないでしょうか。

でも私が日本で健康保険を使って親知らずを抜いた時には、1本たぶん1,500円ぐらいでした。日本と比較したら当然ですが、信じられないほど高額ですね。

$0 の健康診断で$300の請求書が来た!

アメリカでは、子供は年に1回Annunal Checkupと呼ばれる健康診断を受けます。学校に医師がやってくる集団検診ではなく、個人がクリニックに行って受けるものですね。アメリカの健康保険の大半は、健康診断に関しては年に1度は無料、となっています。無料だから行く人が多いのだと思います。

目次

  1. アスリートは年に1回健康診断書を提出する
  2. 突然$300の請求が来た!
  3. 学校に医者が来ることもある

1.アスリートは年に1回健康診断書を提出する

shallow focus photo of man playing american football

子供の頃に年1回の健康診断を受けることは、政府や健康保険会社が推奨しているもので、義務ではありません。だから、どの子が受けているかどうかは、基本的に学校はノータッチです。

しかし学校でスポーツ部に所属している場合には、指定されるフォームがあり、医師が「スポーツをしても問題ない健康体です」と署名しなければいけません。これは、毎年必要です。スポーツ部という部活が始まるミドルスクールぐらいから大学まで、例外なくこのフォームがあり、そのために子供たちは毎年夏になると健康診断に行きます。

息子はずっとフットボールをしており、ほかの子と同じように、毎年夏休みに健康診断を受けていました。そして、シーズンが始まる8月に提出していました。ちなみに、提出しない場合には、練習にも試合にも参加できないという仕組みになっています。

アスリートが受ける子の健康診断は、Sports Physical(スポーツ・フィジカル)と呼ばれています。検査の内容は基本的に、年に1度の健康診断(Annual Checkup)と同じです。そのため、クリニックに予約を入れる際にはいつも、Sports Physicalde予約を入れてもAnnual Checkupとして予約を入れても、診察してもらう内容はほぼ同じです。多くの人は、Annual Checkupとして予約を入れると思います。

上記の通り、年に1度の健康診断は、無料です。毎年たくさんの子が「記入してください」と持ってくるSports Physicalの用紙に記入してもらうのも、無料で対応してもらえます。

2.突然$300の請求が来た!

小さなころから毎年無料だったAnnual Checkupですが、ある年、突然$300の請求が来ました。

「???」

と思って、健康保険会社から送付されてきたEOB(Explanation Of Benefit:保険適用の明細書)を熟読すると、「Sports Physicalは保険適用外です」と書かれていました。

健康保険会社に電話をして、いつもと同じ健康診断なのに、なぜ今年は適用外になるのかを聞いたところ、どうやらクリニックが健康保険会社へ申告する際に、

  • クリニックが保険会社へ「Annual Checkup」として申請→自己負担ゼロ
  • 「Sports Physical」と申告→保険適用外。つまり、全額が自己負担

となることが分かりました。クリニックにすぐ連絡してその旨を伝えると、「だって受けたのはSports Physicalですよね?」とか「スポーツ目的なんだから間違ってません」なんて言われることなく、「それではAnnual Checkupとして申請しなおします」との返事。とても良心的なクリニックだと思います。

その後、問題なく受理されて、自己負担額はゼロとなりました。

同じ検査内容でも、クリニックがどのように申告するかによって、患者側の自己負担は大きく変わるという事を、この時に知りました。

3.学校に医者が来ることもある

アメリカは日本のように国民皆保険ではありません。だから当然、健康保険がないという子もいます。健康保険がないという子は貧困層の家庭が多いのですが、そういう子だと、スポーツをするためだけにわざわざクリニックに行って、何百ドルも払うというのは経済的に難しいものです。

そのため学校によっては、1日数時間だけ医者が体育館みたいなところに足を運び、健康診断をしてくれるサービスがあります。スポーツをするけれどSports Physicalをまだ記入していない生徒を対象にしたもので、息子が通っていたハイスクールでは$20ぐらいの格安料金で受けられました。

これはとても便利で、わざわざ学校の後にクリニックへ行く必要がありませんし、夏休みの終わりにアポが取れないと焦る必要もありません。無料で受けられるサービスに$20を払うモヤモヤはあるかもしれませんが、何しろ楽という点は、大きなメリットだと思いますね。

医者に行って1億円⁉アメリカの医療費と健康保険の仕組み

アメリカにも、健康保険制度はあります。しかし、日本の仕組みとかなり違うので、慣れるまでは戸惑ってしまう人が多いですね。ここでは、アメリカの医療費の仕組み、健康保険の種類などについてご紹介します。

目次

  1. アメリカの健康保険制度は複雑
  2. 保険会社が加入拒否?
  3. 健康保険のプランは大きく分けて3種類
  4. 医療費の自己負担分が計算される仕組み
  5. かかる医療費をできるだけ安く抑えるコツ

1.アメリカの健康保険制度は複雑

日本の健康保険制度といえば、職場の組合を通して加入する社会保険課、市役所を通して加入する国民健康保険、どちらかに加入しなければいけません。税金の一つなので、加入しないという選択肢はありませんよね。これは、日本が、国民皆保険制度を採用しているからです。

しかしアメリカでは、オバマ政権によって大きく変わりましたが、基本的には国民は健康保険に加入する義務はありません。つまり、加入するかどうかを選択できる仕組みとなっているのが特徴です。もちろん、加入しなければ病院に行った時にかかる費用がびっくりするほど高額になりますが、それでも「僕は健康、保険なんて必要

なし」という人がたくさんいます。

アメリカで健康保険に加入するには、

という方法があります。

職場を通して健康保険に加入する

仕事をしている人なら、職場を通して健康保険に加入するのが一般的です。日本の場合だと、健康保険と年金などをあわせて社会保険料として、収入によって決められた金額が源泉されますよね。高収入の人と低収入の人とでは、納める健康保険料は違います。

しかしアメリカの場合には、収入に関わらず、健康保険料はプランによって毎月の価格が決まっています。低収入の人も高収入の人も、同じ金額がかかるわけです。職場を通して健康保険に加入する場合には、保険料は源泉されますが、企業によってはかかる保険料の一部を会社が負担してくれるため、毎月の保険料は個人で加入するよりもリーズナブルになることが多いです。

しかし、ここで大きな問題があります!それは、収入が低い人にとっては、保険料が高すぎて払えない、いや、払いたくないというケースがあることですね。例えば、毎月のお給料が10万円で、健康保険料が8万円かかるとしましょう。ほとんどの人は、払いたくないという判断をするのではないでしょうか。だって、給料10万円から8万円が引かれたら、手元にはたったの2万円しか残りません。そこから家賃や食費を払うなんて、無理ですよね.

そこで、健康保険に加入しない人が生まれるわけです。基本的には加入するかどうかは選択なので、加入したくないという人もいれば、加入したいけれど高額すぎて無理、という人もいます。

保険会社が販売する商品を個人で購入する

健康保険は、職場を通して加入しなくても、保険会社がそれぞれ販売しているプランに加入するという選択肢もあります。よく知られている保険会社と言えば、

  • BlueCross BlueShield
  • Aetna
  • United Heathcare
  • Humana

などがあります。それぞれ複数の健康保険プランをラインナップしており、毎月かかる保険料や、どこまで健康保険がカバーしてくれるのかという点が異なります。個人で購入するタイプの保険はどれも、職場を通して加入する健康保険と比較すると、割高感があるプランが多いです。

しかも、同じ保険会社でも、州によって支社があり、プランが異なります。そのため、まずは住んでいる場所によってどんな健康保険の選択肢があるのかを知ったうえで、比較検討することが大切ですね。

人で購入できる健康保険はこちらから

メディケイドを利用する

オバマ大統領の医療保険制度改革法によって誕生したのが、通称オバマケアと呼ばれているメディケイド(Medicaid)です。これは、低所得者向けのリーズナブルな公的な健康保険プランとして注目されました。

このメディケイドが施行された2018年からは、アメリカも国民皆保険にしようという動きが高まり、健康保険に加入していない人には罰金が科せられました。(大人1人あたり$695,子供1人あたり$347と高額です)

このメディケイドは、その世帯の収入によって保険料が変わるというシステムとなっているため、これまで「加入したいけれど高額すぎて無理」だった人達にとっては、大きな救いの手となったわけです。

2.保険会社が加入拒否?

アメリカの健康保険は、社会福祉という要素よりも、ビジネス的な要素が強いですね。日本の場合だと、基礎疾患を持っているとか、健康上でたくさんのトラブルを抱えている人でも、健康保険に加入することはできますよね。

しかしアメリカでは、職場を通して加入する場合には問題はないものの、保険会社が販売する保険商品に個人が加入する場合には、基礎疾患があったり、健康面でハイリスクと判断されると、加入拒否をされてしまいます。

病気がちな人こそ健康保険に加入するべき、という声が聞こえてきそうですよね。確かに、正義という点ではそうかもしれません。しかし保険ビジネスモデルとしては、健康保険をたくさん使いそうな人を加入させてしまうと、保険会社の損失が大きくなってしまうと考えるようです。そのため、健康保険に加入する際には、健康診断を求められることが多く、その結果次第では、加入したくても加入できない状態となってしまいます。

メディケアでは、基礎疾患がある人でも加入できる制度が確立されました。そのため、それまで健康保険が必要だったけれど加入できなかった人でも、安心して健康保険に加入できるようになったのです。

3.健康保険のプランは大きく分けて3種類

各保険会社が提供している健康保険、および職場を通して加入する健康保険は、大きく分けるとサービス内容によって3つのタイプに分類できます。

HMO保険会社が決めた医療機関を受診するプラン。これはネットワークと呼ばれていて、各保険プランごとに、どの医療機関が該当するか異なります。
HMOプランでは、医療機関を受診した際にかかる自己負担分(Co-Pay)があらかじめ決められていて、その金額のみを支払います。Co-Payはプランによって異なりますが、20ドル~40ドル程度と比較的リーズナブルです。
PPO患者自身が自由に医療機関を選べるプランです。ただし、年間の持ち出し負担分(Deductible)があり、その負担額をクリアするまでは、保険の適用はありません。このDeductible、年間で2000ドル~5000ドルと高めなので、健康な人だと、健康保険が適用されないままほぼ全額が自己負担となってしまうことも珍しくありません。
POSHMOとPPOの中間に位置するプランで、両者の良い所を抽出したハイブリッドタイプの保険商品です。ネットワーク内の医療機関を受診することを前提とするものの、それ以外の医療機関を受診しても、保険が適用されるという魅力があります。

おわかりでしょうか。健康保険のプランが変わると、同じ疾患で同じ医療機関を受診しても、自己負担分が大きく変わります。20ドルの自己負担分だけで済む人もいれば、300ドルを請求される人もいるわけです。

4.医療費の自己負担分はどう計算する?

アメリカの医療費の計算方法は、とても複雑です。日本のように、かかる医療費は病院が変わっても同じ、というわけではなく、医療機関ごとによって治療費の設定額は異なります。

もしも健康保険に加入していなければ、この医療機関が設定する金額を、そのまま請求されることになります。例えば、インフルエンザかなと思って病院に行き、簡単な検査を受けたとしましょう。無保険の場合には、病院が設定した「Office Visit代$300」を全額請求されます。

それでは、健康保険に加入していた場合にはどうでしょうか?どこで加入したかに関わらず、健康保険はプランごとに、提携価格があります。上記のOffice Visit代も、医療機関が設定した価格は$300ですが、プランの提携価格は$100だとします。この場合、医療機関は治療費をプランとの提携価格に修正しなければいけません。その結果、治療費は$100となります。

さぁここで、HMOやPPOによる違いが出ます。

この健康保険で、患者の自己負担額は$40というHMOプランに加入していた場合、患者さんに請求されるのは$40だけです。そして、健康保険会社が医療機関に対して支払うのは、残額の$60となります。

PPOプランはどうでしょうか?年間の自己負担額(Deductible)が$2000と設定されているプランなら、かかる$100は全額が患者さんの負担となります。

ちなみに、このDeductibleは、1月1日~12月31日までの自己負担分が蓄積されていきます。たくさん病院に行ってDeductible額をクリア(自己負担で$2000払ったということ)した後には、プランが定めるカバー率で、医療費の一部が健康保険によって負担されます。

5.かかる医療費を安く抑えるコツとは?

アメリカの医療費は、日本とは比較できないほど高額です。仮に無保険だったとすると、ケガや病気で入院すると、数日間の入院だけでも数万ドルという信じられない医療費を請求されることも珍しくありません。

そういえば、新型コロナウィルスで入院した場合、無保険だと医療費の請求が1億円ぐらいになる、という噂がまことしやかにささやかれました。本当かどうか、信じるのはあなた次第、なのですが。

それでは、医療費を少しでも安く抑えるコツには、どんなものがあるのでしょうか?

  • 健康保険は、家族の健康状態を見て決める。健康ならHMOプラン、基礎疾患がある人はPPOプランがオススメ
  • ER(Emergency Room)ではなくUrgent Careを利用する
  • 気軽に病院には行かず、まずは家庭で様子をみる

などがありますね。

アメリカの医療費の闇は深かった!

アメリカの医療費って、信じられないぐらい高いですよね!アメリカで自己破産する人の60%は、医療費が払えないことが原因と言われているほどですし、新型コロナウィルスで入院すると、1億円の医療費請求を受け取るという噂もまことしやかにささやかれています。

どうしてアメリカの医療費は、こんなに高いのでしょうか?気になりますよね?

目次

  1. アメリカの医療費が高い理由(1) 医療費は自由価格
  2. アメリカの医療費が高い理由(2) 医師が高給すぎる
  3. アメリカの医療費が高い理由(3) 人件費が高い

1.アメリカの医療費が高い理由(1) 医療費は自由価格

※写真はイメージです

アメリカの医療費が高い1つ目の理由は、医療費は医療機関が自由に設定できる仕組みになっていることが考えられます。日本の場合には、同じ治療を受ける場合には、都道府県や病院が変わっても、かかる医療費は同じですよね?これは、厚生労働省が医療費を一元管理しているからです。

しかしアメリカでは、医療はビジネスという考えが根底にあるため、医療費は病院やクリニックがそれぞれ自由に設定できます。同じ治療を受けても、ニューヨーク州のマンハッタンだと治療費が2万ドル、しかしアーカンソー州の田舎町ではたったの500ドル、なんて雲泥の差が出てしまうことも、不思議ではありません。

2.医師が高給すぎる

アメリカの医師が稼ぐ給料は、他の先進国と比較しても驚くほど高額です。

日本を含めた先進国では、医師の平均給料は、870万円~1600万円程度です。もちろん、健康保険が適用されない美容整形の分野に行くと、アメリカのように治療費が医療機関ごとに自由設定となるので、私が大ファンの「イエス!」医師のように高給の医師もいますが、決して一般的ではありませんよね。

しかしアメリカでは、医師の平均給料は、なんと2200万円と超高給です。

医師が高給な背景には、学校のビジネス化がある

医師になるためには、大学や大学院などの教育機関でMedicalを専攻し、州のライセンスを取得しなければいけません。アメリカは医学部だけでなく、大学全体がとても高額で、社会問題にもなっていますが、その中でも医学部は特に高額な学部として知られています。

医師になるためには、この高額な学費を支払わなければいけませんよね。親が超リッチな富裕層なら良いですが、誰もが富裕層出身というわけではありません。庶民だと医師になるために多額の教育ローンを組み、卒業するまでに1000万円~2000万円のローン借り入れとなってしまうことは珍しくありません。

このローン、どうやって返済するのでしょうか?

ローン返済のためには、高給を稼げる仕事につくしかありません。医師の給料が少しずつ上がって現在の状況となっているのは、学費の高騰と連動しているのです。

訴訟対策にもお金がかかる

アメリカは、訴訟大国です。個人レベルでも簡単に訴訟できますし、訴訟とか裁判に対してハードルはとても低いですね。

アメリカの医療機関も、患者が望む結果にならなければ、訴えられるリスクを抱えています。医療ミスのような、明らかに病院側に問題がある場合だと、信じられないぐらいの高額な賠償金を支払うことになりますし、そうでなくても患者さんからの訴訟に対しては、常に不安が付きまといます。

そのため、アメリカの医療費には、この万が一の訴訟に備えた弁護士費用が含まれています。

また、アメリカの医療機関では、訴訟が嫌なので、患者に対して過剰なサービスや治療をする傾向があります。そうした過剰な治療に対して費用を支払うのは患者なので、結果的に医療費が高くなってしまうわけですね。

研究費にも巨額を投資

アメリカの医療機関の多くは、研究のために莫大な金額を投資しています。新薬の開発を始め、アメリカの医療技術が世界のトップレベルに君臨し続けているのは、こうした研究の結果によるものです。

その研究費は、どこから出ているのでしょうか?

そうです、私達、患者です。もちろん、いろいろな所から資金集めはしていますけれど、私達が支払う医療費の一部は、こうした研究費に回っているのでしょう。

3.アメリカの医療が高い理由(3) 人件費が高い

アメリカの医療現場には、医師だけでなく、看護師をはじめとするスタッフなど、たくさんの人が働いています。これらのスタッフには、全て人件費がかかります。アメリカは全般的に人件費が他の先進国と比較しても高額なため、これらの人件費が治療代の中に含まれていると考えると、必然的に医療費が高くなってしまうのも納得できるのではないでしょうか。

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アメリカの医療費の仕組み

医療費が払えない!どうする?

アメリカでは、約4300万人が医療費未払と言われています。日本と比較して高額すぎる医療費が悪いと言えばそれまでなのですが、実際に自分の元へ、信じられない金額の医療費請求が来たら、パニックになってしまいますよね?そんな時には、どうしたら良いのでしょうか?

目次

  1. アメリカの医療費はいつ払う?
  2. 医療機関からの請求書を見てびっくり!払えない!どうする?
  3. アメリカ人の平均医療費未払額はいくら?

1.アメリカの医療費はいつ払う?

アメリカで医療機関を受診すると、加入している保険によって、窓口で診療前に払う人もいれば、その場では払わずに後日、請求書が送られてくる人もいます。

HMOプランという自己負担分がすでに分かっている場合には、病院に行って受付をする際に、その場で請求されることが多いですね。

「2時にアポが入っているメアリー・スミスです」

「はい、スミスさんね。お会計は、Co-payで40ドルになります。」

のような感じですね。この時の支払は、現金でも良いですし、大抵のクリニックではクレジットカードやデビットカードでも払えるので、多くの場合にはカード払いが多いのではないでしょうか。

一方、PPOプランの場合には、年間の自己負担額や保険のカバー率など、ややこしい計算が必要となります。この計算をするのは医療機関ではなくて保険会社なので、医療機関はその場で患者さんの正確な自己負担額を出すことはできません。だから、後日、郵送で請求書が送られてくるわけですね。

医療機関によっては、HMOプランでも、いつ払うかを選べることがあります。クリニックごとに、「受付の時に支払いが必要」というルールの所もあれば、「後から請求するのもアリ」と、患者に選択させてくれる所もありますね。

いずれの場合でも、払わなければいけないことに変わりはないので、私はいつも、窓口でサッとCo-Payをカード払いしています。

2.請求書を見てびっくり!払えない!どうする?

健康診断やちょっとした風邪など、医療費がそれほど高くならないだろうと予測できる時には、後から請求書が送られてきても、それほど不安や恐怖を感じることはないと思います。しかし、超音波検査とかCTスキャンなどの検査を行った場合には、医療費の請求がどんどん高額になってしまいます。

もしも医療費請求を受け取って、金額が高すぎて払えない!という時には、どうしたら良いのでしょうか?

分割払いも可能

アメリカの医療費が高いことは、誰もが理解しています。そして、金額によっては一度に支払えないことに関しても、多くの人は理解を示してくれます。そのため、もしも請求書を受け取っても一括払いが無理という場合には、分割払いで払うという方法もアリです。

分割払いは、医療機関に相談して分割払いをアレンジしても良いですし、自分でその時に支払えるだけの金額を払うという姿勢でも、特に問題はありません。

2000ドルの請求書が来たのに200ドルしか支払わないなんて、さぞかし医療機関はご立腹に違いない、という不安を感じるかもしれませんよね。しかし、毎月それなりの金額を継続して払い続けているなら、医療機関は特に大事にすることなく、毎月請求書を送ってきます。ちなみに、分割払いにしたからと言って、クレジットカードのように利息が付くということはないので、安心してくださいね。

現金一括ならディスカウントもアリ

医療機関によって、そして請求された金額によってケースバイケースですが、請求された多額の医療費をディスカウントしてもらうことも可能です。

その方法は、請求書を持って医療機関の窓口へ行き、なんとか勉強してもらえないかとお願いするのです。安くしてもらえるなら一括払いも考えるから、と。

もちろん、交渉術は必要ですし、相手を怒らせてはいけません。しかし、何十万円、何百万円という医療費請求の場合には、病院側も回収できないよりもディスカウントして回収したほうがメリットがあると考えるので、いくらか割引いてもらえる可能性が期待できます。

3.アメリカ人の平均医療費未払額は?

アメリカ人の平均医療費未払額は、約1800ドル(21万円程度)と言われています。貯金という習慣を持つ人が少ないアメリカでは、21万円を一括で払えと言われても、「いや無理だから!」となってしまう人が多いのです。

この未払医療費は、毎月医療機関から送られてくる請求書に対して、クレジットカードで少額ずつを分割払いにする人が多いようです。

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アメリカの医療費の仕組み

アメリカの医療費はどうしてこんなに高い?

アメリカの歯医者は高額!?

アメリカに来ると、とにかく医療費が高額というイメージが強すぎて、医者にかかることもためらってしまう人は多いですよね?確かに、アメリカの医療は日本と比べると比較できないほど高額ですが、その中でも歯医者は別格です。ここでは、アメリカの歯医者にかかると、どのぐらいの費用がかかるのか、そして歯医者で治療を受ける方法などをご紹介します。

目次

  1. アメリカの歯科治療は高額?
    • 加入している健康保険に歯科プランがあるかを確認する方法
    • ガッカリ、歯科はカバーされていなかった。どうする?
    • うちは駐在。大丈夫だよね?
  2. アメリカでの歯医者の見つけ方
  3. 歯科治療はどのように進む?
    • クリニックに来院してチェックイン
    • まずは歯科助手がお口の中をクリーニング
    • いよいよ医師が登場
    • 治療はその日は行わず
  4. 歯科治療の相場はどのぐらい?
    • 歯科検診とクリーニング
    • 虫歯治療
    • 神経の根幹治療(Root Canal)
    • 歯周病によるディープクリーニング
  5. 歯科保険の選び方
    • Deductible(年間の免責額)
    • 保険を安く抑えるコツ
  6. アメリカの歯医者はココがすごい!
    • 麻酔フレンドリー
    • テレビ付き歯医者が多い
    • 通院回数が少ない
    • 待ち時間が少ない
※写真はイメージです

1.アメリカの歯科治療は高額?

アメリカで歯科治療を受ける際には、まず最初に、健康保険で歯科治療がカバーされているかどうかをチェックすることから始めましょう。日本では、健康保険に加入していれば、内科でも外科でも歯科でも、基本的にはリーズナブルな料金で治療を受けられます。しかしアメリカでは、健康保険の中に歯科プランが含まれていない場合があるので、要注意です。

この場合には、まずは歯科保健に加入した上で歯医者に行くことを、強くお勧めします!

加入している健康保険に歯科プランがあるかを確認する方法

健康保険は、プランごとにどこまでカバーされるかが異なります。歯科治療でも、チェックアップやクリーニングなどの予防歯科分野ならカバーするけれど、後はしないというプランもありますし、歯科治療は全くカバーしないというプランもあります。

確認する方法としては、加入している健康保険の会社に電話をして確認するか、それともホームページで紹介されているプランのBenefitを確認するという方法が良いでしょう。

ガッカリ、歯科はカバーされていなかった。どうする?

もしも加入している健康保険で歯科の治療がカバーされていない場合には、どうしたら良いのでしょうか?方法は3つあります。

  • 加入している健康保険のOpen Season(11月ごろ)まで待ってから、歯科プランを追加する
  • 個人で歯科保険を購入する
  • 自費でそのまま治療する

ちなみに、自費でそのまま治療することは、おすすめしません。信じられないほど高額な治療費になってしまいます。

うちは駐在。大丈夫だよね?

駐在でも、保険会社のプランによっては歯科治療がカバーされていないというケースは少なくありません。手厚い保険を会社が選んでくれているはず、だと過度の期待をせずに、まずはBenefitをチェックしましょう。

2.アメリカで歯医者を見つける方法

アメリカには、たくさんの歯医者があります。しかし、歯医者ならどこに行っても良いというわけではありません。健康保険プランのネットワークごとに、ネットワーク対象となる歯医者と、そうでない歯医者とがあります。

自分が通えるネットワーク内の歯医者を見つけるためには、健康保険のホームページもしくはアプリを使い、dentist(歯医者)を検索して見つけます。歯医者と言っても、口腔内手術を行えるOrthodontistなどもいますが、チェックアップや虫歯治療、歯周病治療などは、General DentistなどでOKです。

歯医者を見つけたら、いよいよ電話で予約を入れます。日本でも歯医者は予約制が多いですが、それでも緊急の時にはアポなしでも来院すれば受診できますよね。

しかしアメリカでは、アポがなければ見てもらえない可能性が大です。そのため、まずは電話で予約を入れてください。緊急の場合には、いかに緊急なのかを電話で訴えれば、できるだけ早い時間や日時に予約を入れてもらうことができるかもしれません。

電話予約をする際には、どんな目的で受診したいのかという質問をされるほか、健康保険の種類についても確認されます。ここで、うっかりネットワーク外の歯医者だと、「その保険はうちで取り扱っていませんよ」と教えてくれます。

3.歯科治療はどのように進む?

クリニックによって、多少の順番は違うかもしれませんが、簡単な流れをご紹介しますね。

クリニックに来院してチェックイン

クリニックにいったら、受付で名前とアポの時間を告げて、チェックインします。これは、日本と同じですよね。この時、初診だと、健康保険証のコピーを取ることが多いので、提示を求められます。2回目以降は、「健康保険は前回と同じですか?」と聞かれ、同じなら再コピーは必要ありません。

一般的なクリニックだと、受付する時にCo-Payを徴収されるところも多いのですが、歯科の場合にはCo-Payシステムが少ないからでしょうか。受付時に徴収される歯医者は、ほとんどありませんね。

まずは歯科助手がお口の中をクリーニング

アメリカの歯医者は、完全個室というわけではありませんが、患者同士が顔をあわせずに済むような個室のようなスペースになっています。そこへ通されると、まずは歯科助手がやって来て、レントゲンを撮るなど、必要な作業を行います。

その上で、医師が診察しやすいように、お口の中をクリーニングしてくれます。日本のクリーニングだと、超音波を使う所が多いのですが、アメリカはマニュアル式が多いですね。私は個人的に、超音波だとキーという高音で謎の痛みを感じるので、アメリカ式のマニュアルクリーニング、つまり手彫りタイプが好きです。

いよいよ医師が登場

歯科助手がお口の中をある程度綺麗にしてくれたら、医師がやってきます。レントゲンを確認したり、口の中を実際にチェックして、虫歯の有無とか歯周病の有無などを検査してくれます。

もし虫歯や歯周病で治療が必要な場合には、どんな状態のトラブルがあって、どんな治療が必要かという説明を受けた後で、治療にかかる費用の見積もりを出してもらえます。

見積もりの出し方ですが、クリニックが健康保険会社に連絡をして、ざっと見積もりを出すことになります。

そして、治療方針及び見積もりに納得した上で、治療を開始することになります。

ここで注意したいのは、アメリカの歯医者では、見積もりを取って患者が納得してから、治療が始まるという点ですね。なんせ日本よりも歯科治療が高額なので、場合によっては「これ、高いな、今回はちょっと無理」なんてことがあるかもしれません。万が一のトラブルを避けるために、まずはお金の話、治療はその後、なのです。

治療はその日は行わず

歯科検診でトラブルが見つかっても、その場で治療することはまずありません。

多くの場合には、次の予約を取らなければいけません。

その理由は、歯医者は完全予約制で、一人の患者の治療時間が決められているからですね。歯科検診だけのはずだった人に、あれもこれもと治療をしてしまうと、時間がかかって次の患者さんに影響があります。そのため、治療が必要な場合には、治療は次回しましょう、となるわけです。

ちなみに、アメリカの歯医者では、何度通院しても再診料はかかりません。治療の内容に対して費用がかかるので、それを1度に終わらせても、3回に分けても、歯医者が受け取れる治療報酬の金額は同じです。

日本だと、再診料が発生するので、ダラダラと治療を続ける医師もいたりしますよね、アメリカにはそういうモノはないので、治療は基本的に早いです。

4.歯科治療の相場はどのぐらい?

アメリカの歯科治療は、内科や外科に行った時と同じで、健康保険がどこまでカバーしてくれるかによって治療費は大きく変わります。ザックリとした目安とか相場を見ても、日本よりはかなり高額だと感じる人は多いですね。

歯科検診とクリーニング

特に問題がない人でも、6か月に1回は歯科検診とクリーニングを進められます。もしもこれを無保険で行うと、相場としては300ドル~500ドル程度かかることが多いですね。しかし、健康保険が歯科治療をカバーしている場合には、自己負担ゼロとなることが多いです。

しかし近年では、健康保険のカバーが劣悪になりつつあり、クリーニングはカバーするけれどレントゲンはカバーしません、なんてこともあります。

虫歯治療

簡単な詰め物をするだけの虫歯治療だと、保険が適用される銀歯(アマルガム)でも、70ドルぐらいかかります。しかし、銀歯の人気が最低なアメリカでは、健康保険がきかない白色のセラミックを所望する人も多く、この場合には1本あたり150ドル~200ドルぐらいかかります。

神経の根幹治療(Root Canal)

虫歯を放置すると、やがては歯の神経にも影響がでて、根幹治療が必要になります。この場合、保険を使っても200ドル~500ドルぐらいかかりますが、無保険だと、治療費は2500ドル~ということが多いです。

歯周病によるディープクリーニング

歯周病の治療としては、スケーリングと呼ばれるディープクリーニングを行うのが一般的ですよね。これは、歯と歯茎の間の隙間をスッキリクリーニングするという治療で、麻酔をかけて行います。かかる治療費は、上下左右のスケーリングで、700ドル~900ドルぐらいが相場となります。

5.歯科保険の選び方

歯科保険商品を選ぶ際には、どんな点に注意して比較検討したら良いのでしょうか?

Deductible(年間の免責額)

歯科保険にも、Deductibleはあります。Deductibleとはつまり、健康保険を適用する前に自己負担として払わなければいけない金額ということです。

例えば、Deductibleが1000ドルの歯科保険だとしましょう。ルートカナル2500ドルという治療をすると、まず自己負担分の1000ドルに関しては、支払いが確定します。そして、残りの1500ドルに対して、保険の適用率に応じた額がカバーされます。もしもルートカナルの適用率が80%だとすると、自己負担分は

Deductibleの分 $1,000

保険適用分($1,500分のうちの自己負担)300ドル

合計の支払額 $1,300ドル となります。

お口の中に自信がある人なら、このDeductibleの額が高めの保険を選んで毎月の保険料を安く抑えるという方法もありますが、年に2回の歯科検診が無料になる保険プランを選ぶのが得策です。

歯科保険を安く抑えるコツ

歯科保険を少しでも安く抑えるためには、既に加入している健康保険に、歯科保険の特約が付いていないかを調べてみてください。独立した歯科保険を個人で購入するよりも、健康保険の特約としてつける方がリーズナブルになることが多いです。

また、保険会社の中には、異なるDeductibleのプランを複数ラインナップしている所もあります。毎月の保険料が高くなれば、やはりカバー率も良くなるわけですが、お口の中の状態によって歯科保険のニーズは変わりますよね。そのため、自分にとって最もリーズナブルな保険を選びたいものです。

6.アメリカの歯医者はココがすごい!

アメリカの歯医者は、日本の歯医者とは大きく違う点がたくさんあります。

麻酔フレンドリー

アメリカの歯医者は、患者の痛みに対してとても良心的です。「何となく痛い気がする」というわずかな痛みでも、より強力な麻酔をしてくれます。ただし、強い麻酔になると、そのあと半日、顔が麻酔で動かない、なんてこともあるので注意してくださいね。

また、痛みに対して恐怖心がある人には、笑気ガスを使ってくれます。ただし、このガスは神経をリラックスさせるものなので、痛みを取り除く作用はありません。

テレビ付きの歯医者が多い

完全個室タイプの治療スペースがある歯医者では、患者の目の前にテレビが設置されていて、治療中には視聴できるところもあります。ただし、映画などは放送されてはおらず、基本的には地上波やケーブルテレビでやっているニュース系を流しています。チャンネルを変えてほしいというリクエストにも、応じてもらえます。

通院回数が少ない

上記した通り、アメリカの医療機関には、再診料という概念がありません。一つの治療に対して費用がかかるので、1回で治療を終わらせても3回に分けても、医師が受け取る報酬は同じなのです。それなら、1回で治療を終わらせた方が、医師にとっては効率的ですよね。

患者にとっても、少ない通院回数で治療が終わることは、大きなメリットがあります。

待ち時間が少ない

完全予約制、アポなし患者は受診不可、となっているからでしょうか。アメリカの歯科クリニックは、基本的に待ち時間はかなり少なめです。受付に座っている人も1人とか2人ぐらいですね。

医療費請求書が高すぎる時の対処法

アメリカでは、約4300万人が医療費未払と言われています。日本と比較して高額すぎる医療費が悪いと言えばそれまでなのですが、実際に自分の元へ、信じられない金額の医療費請求が来たら、パニックになってしまいますよね?そんな時には、どうしたら良いのでしょうか?

目次

  1. アメリカの医療費はいつ払う?
  2. 医療機関からの請求書を見てびっくり!払えない!どうする?
  3. アメリカ人の平均医療費未払額はいくら?

1.アメリカの医療費はいつ払う?

アメリカで医療機関を受診すると、加入している保険によって、窓口で診療前に払う人もいれば、その場では払わずに後日、請求書が送られてくる人もいます。

HMOプランという自己負担分がすでに分かっている場合には、病院に行って受付をする際に、その場で請求されることが多いですね。

「2時にアポが入っているメアリー・スミスです」

「はい、スミスさんね。お会計は、Co-payで40ドルになります。」

のような感じですね。この時の支払は、現金でも良いですし、大抵のクリニックではクレジットカードやデビットカードでも払えるので、多くの場合にはカード払いが多いのではないでしょうか。

一方、PPOプランの場合には、年間の自己負担額や保険のカバー率など、ややこしい計算が必要となります。この計算をするのは医療機関ではなくて保険会社なので、医療機関はその場で患者さんの正確な自己負担額を出すことはできません。だから、後日、郵送で請求書が送られてくるわけですね。

医療機関によっては、HMOプランでも、いつ払うかを選べることがあります。クリニックごとに、「受付の時に支払いが必要」というルールの所もあれば、「後から請求するのもアリ」と、患者に選択させてくれる所もありますね。

いずれの場合でも、払わなければいけないことに変わりはないので、私はいつも、窓口でサッとCo-Payをカード払いしています。

2.請求書を見てびっくり!払えない!どうする?

健康診断やちょっとした風邪など、医療費がそれほど高くならないだろうと予測できる時には、後から請求書が送られてきても、それほど不安や恐怖を感じることはないと思います。しかし、超音波検査とかCTスキャンなどの検査を行った場合には、医療費の請求がどんどん高額になってしまいます。

もしも医療費請求を受け取って、金額が高すぎて払えない!という時には、どうしたら良いのでしょうか?

分割払いも可能

アメリカの医療費が高いことは、誰もが理解しています。そして、金額によっては一度に支払えないことに関しても、多くの人は理解を示してくれます。そのため、もしも請求書を受け取っても一括払いが無理という場合には、分割払いで払うという方法もアリです。

分割払いは、医療機関に相談して分割払いをアレンジしても良いですし、自分でその時に支払えるだけの金額を払うという姿勢でも、特に問題はありません。

2000ドルの請求書が来たのに200ドルしか支払わないなんて、さぞかし医療機関はご立腹に違いない、という不安を感じるかもしれませんよね。しかし、毎月それなりの金額を継続して払い続けているなら、医療機関は特に大事にすることなく、毎月請求書を送ってきます。ちなみに、分割払いにしたからと言って、クレジットカードのように利息が付くということはないので、安心してくださいね。

現金一括ならディスカウントもアリ

医療機関によって、そして請求された金額によってケースバイケースですが、請求された多額の医療費をディスカウントしてもらうことも可能です。

その方法は、請求書を持って医療機関の窓口へ行き、なんとか勉強してもらえないかとお願いするのです。安くしてもらえるなら一括払いも考えるから、と。

もちろん、交渉術は必要ですし、相手を怒らせてはいけません。しかし、何十万円、何百万円という医療費請求の場合には、病院側も回収できないよりもディスカウントして回収したほうがメリットがあると考えるので、いくらか割引いてもらえる可能性が期待できます。

3.アメリカ人の平均医療費未払額は?

アメリカ人の平均医療費未払額は、約1800ドル(21万円程度)と言われています。貯金という習慣を持つ人が少ないアメリカでは、21万円を一括で払えと言われても、「いや無理だから!」となってしまう人が多いのです。

この未払医療費は、毎月医療機関から送られてくる請求書に対して、クレジットカードで少額ずつを分割払いにする人が多いようです。

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アメリカの医療費はどうしてこんなに高い?

なぜアメリカの医療費はこんなにも高いのか

アメリカの医療費って、信じられないぐらい高いですよね!アメリカで自己破産する人の60%は、医療費が払えないことが原因と言われているほどですし、新型コロナウィルスで入院すると、1億円の医療費請求を受け取るという噂もまことしやかにささやかれています。

どうしてアメリカの医療費は、こんなに高いのでしょうか?気になりますよね?

目次

  1. アメリカの医療費が高い理由(1) 医療費は自由価格
  2. アメリカの医療費が高い理由(2) 医師が高給すぎる
  3. アメリカの医療費が高い理由(3) 人件費が高い

1.アメリカの医療費が高い理由(1) 医療費は自由価格

アメリカの医療費が高い1つ目の理由は、医療費は医療機関が自由に設定できる仕組みになっていることが考えられます。日本の場合には、同じ治療を受ける場合には、トド府県や病院が変わっても、かかる医療費は同じですよね?これは、厚生労働省が医療費を一元管理しているからです。

しかしアメリカでは、医療はビジネスという考えが根底にあるため、医療費は病院やクリニックがそれぞれ自由に設定できます。同じ治療を受けても、ニューヨーク州のマンハッタンだと治療費が2万ドル、しかしアーカンソー州の田舎町ではたったの500ドル、なんて雲泥の差が出てしまうことも、不思議ではありません。

2.医師が高給すぎる

アメリカの医師が稼ぐ給料は、他の先進国と比較しても驚くほど高額です。

日本を含めた先進国では、医師の平均給料は、870万円~1600万円程度です。もちろん、健康保険が適用されない美容整形の分野に行くと、アメリカのように治療費が医療機関ごとに自由設定となるので、私が大ファンの「イエス!」医師のように高給の医師もいますが、決して一般的ではありませんよね。

しかしアメリカでは、医師の平均給料は、なんと2200万円と超高給です。

医師が高給な背景には、学校のビジネス化がある

医師になるためには、大学や大学院などの教育機関でMedicalを専攻し、州のライセンスを取得しなければいけません。アメリカは医学部だけでなく、大学全体がとても高額で、社会問題にもなっていますが、その中でも医学部は特に高額な学部として知られています。

医師になるためには、この高額な学費を支払わなければいけませんよね。親が超リッチな富裕層なら良いですが、誰もが富裕層出身というわけではありません。庶民だと医師になるために多額の教育ローンを組み、卒業するまでに1000万円~2000万円のローン借り入れとなってしまうことは珍しくありません。

このローン、どうやって返済するのでしょうか?

ローン返済のためには、高給を稼げる仕事につくしかありません。医師の給料が少しずつ上がって現在の状況となっているのは、学費の高騰と連動しているのです。

訴訟対策にもお金がかかる

アメリカは、訴訟大国です。個人レベルでも簡単に訴訟できますし、訴訟とか裁判に対してハードルはとても低いですね。

アメリカの医療機関も、患者が望む結果にならなければ、訴えられるリスクを抱えています。医療ミスのような、明らかに病院側に問題がある場合だと、信じられないぐらいの高額な賠償金を支払うことになりますし、そうでなくても患者さんからの訴訟に対しては、常に不安が付きまといます。

そのため、アメリカの医療費には、この万が一の訴訟に備えた弁護士費用が含まれています。

また、アメリカの医療機関では、訴訟が嫌なので、患者に対して過剰なサービスや治療をする傾向があります。そうした過剰な治療に対して費用を支払うのは患者なので、結果的に医療費が高くなってしまうわけですね。

研究費にも巨額を投資

アメリカの医療機関の多くは、研究のために莫大な金額を投資しています。新薬の開発を始め、アメリカの医療技術が世界のトップレベルに君臨し続けているのは、こうした研究の結果によるものです。

その研究費は、どこから出ているのでしょうか?

そうです、私達、患者です。もちろん、いろいろな所から資金集めはしていますけれど、私達が支払う医療費の一部は、こうした研究費に回っているのでしょう。

3.アメリカの医療が高い理由(3) 人件費が高い

アメリカの医療現場には、医師だけでなく、看護師をはじめとするスタッフなど、たくさんの人が働いています。これらのスタッフには、全て人件費がかかります。アメリカは全般的に人件費が他の先進国と比較しても高額なため、これらの人件費が治療代の中に含まれていると考えると、必然的に医療費が高くなってしまうのも納得できるのではないでしょうか。

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